Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

Procedure情報にラベルを再設定するときのタイムアウトを延長する

Trusted Extensions では、選択マネージャーがラベル間の情報の転送を仲介します。選択マネージャーは、ドラッグ&ドロップ操作やカット&ペースト操作のときに表示されます。一部のアプリケーションでは、選択マネージャーが介入する時間を考慮して、適切なタイムアウトを設定する必要があります。時間は 2 分で十分です。


注意 – 注意 –

ラベルなしのシステムでは、デフォルトのタイムアウト値を変更しないでください。デフォルト値よりも長いタイムアウト値に変更すると、処理はエラーとなります。


始める前に

大域ゾーンで、システム管理者役割になっている必要があります。詳細は、「Trusted Extensions の大域ゾーンに入る」を参照してください。

  1. StarSuite アプリケーションの場合は、次の手順を実行します。

    1. ファイル office-install-directory/VCL.xcu にナビゲートします。

      office-install-directory は StarSuite のインストールディレクトリで、たとえば次のようになります。


      office-top-dir/share/registry/data/org/staroffice
      
    2. SelectionTimeout プロパティーの値を 120 に変更します。

      トラステッドエディタを使用します。詳細は、「Trusted Extensions の管理ファイルを編集する」を参照してください。

      デフォルト値は 3 秒です。値を 120 に設定すると、タイムアウトは 2 分になります。

  2. GNOME ToolKit (GTK) ライブラリを利用するアプリケーションのユーザーの場合は、選択タイムアウトのプロパティー値を 2 分に変更します。


    注 –

    別な方法として、各ユーザーに選択タイムアウトのプロパティー値を変更させることもできます。


    大部分の Sun Java Desktop System アプリケーションは、GTK ライブラリを利用します。Mozilla、Firefox、Thunderbird などの Web ブラウザも GTK ライブラリを利用しています。

    デフォルトでは、選択のタイムアウト値は 300、つまり 5 秒です。値を 7200 に設定すると、タイムアウトは 2 分になります。

    1. GTK 起動ファイルを作成します。

      ファイル名は .gtkrc-mine とします。 .gtkrc-mine ファイルは、最小ラベルのユーザーのホームディレクトリに所属します。

    2. このファイルに、選択のタイムアウト値を追加します。


      ## $HOME/.gtkrc-mine file
      *gtk-selection-timeout: 7200

      Solaris OS の場合と同じように、gnome-settings-daemon が起動時にこのファイルを読み取ります。

  3. (省略可能) .gtkrc-mine ファイルを、各ユーザーの .link_files ファイルのリストに追加します。

    詳細については、「Trusted Extensions のユーザーの起動ファイルを構成する」を参照してください。