この手順では、lpadmin コマンドの -n オプションに PPD ファイルを指定して新しい接続プリンタを追加する方法について説明します。この手順のあとに、2 つの例を示します。1 つ目の例は、PPD ファイルに関連付けられた新しい接続プリンタの追加方法を示したものです。2 つ目の例は、PPD ファイルに関連付けられていない新しい接続プリンタの追加方法を示したものです。
プリンタをシステムに接続したあと、プリンタの電源を入れます。
ハードウェアのスイッチとケーブル接続の要件については、プリンタのインストールマニュアルを参照してください。
印刷サーバーにログインし、スーパーユーザーになるか同等の役割を引き受けます。
PPD ファイルを指定して接続したプリンタを構成するのに必要な情報を収集します。
プリンタ名とポートデバイス
ファイル内容形式
PPD ファイル
プリンタで使用する PPD ファイルを決定するには、まず、プリンタのメーカー、モデル、およびドライバを定義します。
LP 印刷コマンドを使用して新しいプリンタを追加または既存のプリンタを変更する際の、PPD ファイルの使用の概要については、「印刷の新機能」を参照してください。
このプリンタで使用する、プリンタ名、ポートデバイス、ファイル内容形式、および PPD ファイルを定義します。
PPD ファイルを指定する場合、ファイル内容形式は通常「PostScript」です。
このプリンタで使用する、プリンタ名、ポートデバイスを指定します。
# lpadmin -p printer-name -v /dev/printers/0 |
使用するデバイスは /dev/printers/0 です。
lpadmin コマンドに -s オプションを使用して、印刷サービスホスト名として localhost を指定できるようになりました。詳細は、「印刷待ち行列の追加時に localhost をホスト名として指定する方法 (LP 印刷コマンド)」を参照してください。
このプリンタで使用するインタフェーススクリプトを指定します。
# lpadmin -p printer-name -m standard_foomatic |
このプリンタで使用するファイル内容形式と PPD ファイルを指定します。
# lpadmin -p printer-name -I content-type -n /path/ppdfile |
ここで指定する PPD ファイルは、/path ディレクトリにあります。
/path がシステム上の PPD ファイルリポジトリでない場合は、PPD ファイルのコピーが user PPD ファイルリポジトリの user ラベルディレクトリに置かれます。詳細は、「PPD ファイル管理ユーティリティーを使用した PPD ファイルの管理 (作業マップ)」を参照してください。
プリンタの説明 (備考欄) を指定します。
# lpadmin -p printer-name -D "printer-description" |
詳細は、lpadmin(1M) のマニュアルページを参照してください。
(省略可能) フィルタを印刷サーバーに追加します。
# cd /etc/lp/fd # for filter in *.fd;do > name=`basename $filter .fd` > lpfilter -f $ name-F $ filter > done |
プリンタが印刷要求を受け入れて、印刷できるようにします。
# accept printer-name # enable printer-name |
プリンタが正しく構成されていることを確認します。
# lpstat -p printer-name -l |
lpstat コマンドの出力には、指定した PPD ファイルが表示されます。
この例では、PPD ファイルを指定して、新しく接続したプリンタを追加する方法を示します。-lpadmin コマンドの n オプションを使用すると、PPD ファイルを指定して新しい印刷待ち行列を追加できます。この例では次の情報を使用しています。
プリンタ名: paper
ポートデバイス: /dev/printers/0
ファイル内容形式: postscript
PPD ファイル: /path/Lexmark-Optra_E312-Postscript.ppd.gz
# lpadmin -p paper -v /dev/printers/0 (1) # lpadmin -p paper -I postscript (2) # lpadmin -p paper -m standard_footmatic (3) # lpadmin -p paper -n /path/Lexmark-Optra_E312-Postscript.ppd.gz(4) # lpadmin -p paper -D "Color printer on third floor, rm 3003" (5) # cd /etc/lp/fd # accept paper destination “paper” now accepting requests # enable paper (6) printer “paper” now enabled # lpstat -p paper (7) printer paper is idle. enabled since Feb 28 11:21 2004... |
このプリンタで使用するプリンタ名とポートデバイスを指定します
プリンタが直接印刷できるファイル内容形式を設定します
PPD ファイルを利用するためのインタフェーススクリプトを指定します
また、/path がシステム上の既存 PPD ファイルリポジトリでない場合、このコマンドは PPD ファイルを user PPD ファイルリポジトリの user ラベルにコピーします。
PPD ファイルへのパスと、PPD ファイル名を指定します
プリンタの説明を追加します
プリンタが印刷要求を受け入れて、印刷できるようにします
プリンタが印刷できる状態にあることを確認します
この例では、PPD ファイルへの関連付けを行わずに新しい接続プリンタを追加する方法を示します。この例のコマンドは、プリンタが接続されている印刷サーバーで実行しなければなりません。この例では次の情報を使用しています。
プリンタ名: luna
ポートデバイス: /dev/term/b
プリンタタイプ: PS
ファイル内容形式: postscript
# chown lp /dev/term/b # chmod 600 /dev/term/b (1) # lpadmin -p luna -v /dev/term/b (2) # lpadmin -p luna -T PS (3) # lpadmin -p luna -I postscript (4) # lpadmin -p luna -D "Room 1954 ps" (5) # cd /etc/lp/fd # accept luna destination “luna” now accepting requests # enable luna (6) printer “luna” now enabled # lpstat -p luna (7) printer luna is idle.enabled since Feb 28 11:21 2003.available |
lp に所有権とポートデバイスへの単独アクセスを設定します
このプリンタで使用するプリンタ名とポートデバイスを指定します
プリンタタイプを設定します
プリンタが直接印刷できるファイル内容形式を指定します
プリンタの説明を追加します
プリンタが印刷要求を受け入れて、印刷できるようにします
プリンタが印刷できる状態にあることを確認します
印刷クライアントにプリンタアクセスを追加するには、「Solaris 印刷マネージャーを使用してプリンタアクセスを追加する方法」。
ユーザーがプリンタ別名をカスタマイズできるようにするには、「.printers ファイルを設定する方法」。