グラフィカルインストーラを使用して、共有コンポーネントおよび一部の製品コンポーネントをアップグレードすることができます。グラフィカルインストールセッションでは、アップグレード可能な製品コンポーネントがホスト上に検出された場合、「アップグレードまたはインストールの選択」ページが表示されます。次の表は、インストーラでアップグレードできるコンポーネントの一覧です。該当する場合は、Solaris ゾーンの問題も説明しています。
表 1–1 Communications Suite インストーラ内でのアップグレードのサポート
製品コンポーネント |
インストーラでアップグレード可能な状況 |
Solaris ゾーンの問題 |
---|---|---|
Application Server |
Solaris 9 にバンドルされた Application Server 7.0 Solaris 10 にバンドルされた Application Server 8.0 Java ES 2005Q1 (リリース 3) とともにインストールされた Application Server 8.1.0 Java ES 2005Q4 (リリース 4) とともにインストールされた Application Server 8.1.2 |
Application Server を非大域疎ルートゾーンにインストールするには、その前に大域ゾーンから、バンドルされたバージョンを削除しておく必要があります。 |
HADB |
Java ES 2005Q1 (リリース 3) とともにインストールされた HADB Java ES 2005Q4 (リリース 4) とともにインストールされた HADB | |
Message Queue |
Solaris 9 にバンドルされた Message Queue Solaris 10 にバンドルされた Message Queue Java ES 2005Q1 (リリース 3) とともにインストールされた Message Queue Java ES 2005Q4 (リリース 4) とともにインストールされた Message Queue |
Message Queue は、大域ゾーンまたは完全ルート非大域ゾーンにのみインストールできます。 Message Queue は、常に大域ゾーンから非大域ゾーンに伝達されます。 |
Communications Express |
インストーラを使用し、ローカルの非大域疎ルートゾーンに UWC をインストールできません。代わりに、pkgadd を使用して UWC および Access Manager パッケージを手動で追加する必要があります。 |
これらの製品コンポーネントをどれもインストールしない場合は、「新しいソフトウェアのインストール」を選択できます。これらのコンポーネントのいずれかをインストールする場合は、「既存のソフトウェアのアップグレード」を選択してアップグレードセッションを開始します。アップグレードセッションの終了後に、新しいインストールセッションを開始できます。この機能は、テキストベースのインストール用にはサポートされていません。
インストール中に、互換性のないバージョンの製品コンポーネントがインストーラで検出され、それらをインストーラではアップグレードできない場合、上記以外のアップグレードの状況が発生することがあります。この場合、インストールを続行するにはまず特定の製品コンポーネントを削除するか手動でアップグレードする必要がある、というメッセージが表示されます。このようなアップグレードについて、Communications Suite 製品コンポーネントの場合は、『Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド』、Java ES 製品コンポーネントの場合は、『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』で詳しく説明されています。
共有コンポーネントは、選択された製品コンポーネントとともにインストーラによってアップグレードされます。共有コンポーネントは、専用のインストールセッションでアップグレードすることもできます。この場合、共有コンポーネントだけをインストールし、現在のリリースに一致させることができます。「共有コンポーネント」項目をインストールするように選択すると、Communications Suite に必要なすべての共有コンポーネントがインストールまたはアップグレードされます。
疎ルートファイルシステムを持つ Solaris 非大域ゾーンでインストーラを実行する場合、「共有コンポーネント」項目は選択できません。