Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド

Common Agent Container の問題の解決

ここでは、Common Agent Container の共有コンポーネントに関連して起きる可能性のある次の問題について説明します。

ポート番号の競合

Communications Suite に含まれる Common Agent Container (V2.0) では、デフォルトで次のポートが予約されています。

Sun Cluster のインストールに関する問題を解決しようとする場合、Sun Cluster では異なるバージョンの共通エージェントコンテナを使用しているため、ポートの割り当てが異なります。この場合、デフォルトのポートは次のようになります。

上記のポート番号のいずれかがすでにインストール時に予約されている場合は、Common Agent Container が使用するポート番号を次の手順の説明に従って変更します。

ポート番号の確認

Common Agent Container の cacaoadm コマンドの詳細については、cacaoadm のマニュアルページを参照してください。このマニュアルページをコマンド行に表示できない場合は、MANPATH が正しく設定されているか確認します。「MANPATH の確認」を参照してください。

ProcedureSolaris のポートの確認

  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop
  2. 次の構文を使用して、ポート番号を変更します。

    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm set-param param=value

    たとえば、SNMP アダプタが占有するポートをデフォルトの 11161 から 11165 に変更するには、次のようにします。


    注 –

    Sun Cluster では、以前に指定したポートを使用します。



    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm set-param snmp-adaptor-port=11165
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start

ProcedureLinux のポートの確認

  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm stop
  2. 次の構文を使用して、ポート番号を変更します。

    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm set-param param=value

    たとえば、SNMP アダプタが占有するポートを 11161 から 11165 に変更するには、次のようにします。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm set-param snmp-adaptor-port=11165
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm start

ルートパスワードの安全性が危惧される場合

Communications Suite が稼働するホストで、セキュリティーキーを再生成することが必要になる場合があります。たとえば、ルートパスワードが他の人に知られたおそれがあり、安全性が危うくなっている場合には、セキュリティーキーを再生成することが必要です。Common Agent Container サービスによって使用されるキーは、次の場所に格納されています。

Solaris OS の場合: /etc/opt/SUNWcacao/security

Linux の場合: /etc/opt/sun/cacao/security

通常の動作では、これらのキーはデフォルトの構成のままとなります。キーの安全性が危うくなったために、キーを再生成することが必要な場合は、次の手順でセキュリティーキーを再生成できます。

セキュリティーキーの問題

ProcedureSolaris OS の場合のキー生成

  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop
  2. セキュリティーキーを再生成します。


    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm create-keys --force
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start

    注 –

    Sun Cluster ソフトウェアの場合は、この変更をクラスタ内のすべてのノードに伝達する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の「How to Finish a Rolling Upgrade to Sun Cluster 3.1 8/05 Software」を参照してください。


ProcedureLinux の場合のキー生成

  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm stop
  2. セキュリティーキーを再生成します。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm create-keys --force
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm start

    cacaoadm コマンドの詳細については、cacaoadm(1M) のマニュアルページを参照してください。