Sun Java Communications Suite 5 リリースノート

第 4 章 Sun Java System Instant Messaging 7.2 リリースノート

Version 7.2

このリリースノートには、Sun JavaTM System Instant Messaging 7.2 のリリース時点で判明している重要な情報が記載されています。ここでは、新機能、拡張機能、既知の問題、制限事項などについて説明します。Instant Messaging 7.2 の使用を開始する前に、このリリースノートをお読みください。

Instant Messaging を最善の方法で配備するため、このバージョンの製品用の最新パッチを SunSolve Online からダウンロードしてください。

このリリースの最新版は、Sun Java System マニュアルの Web サイトで参照できます。ソフトウェアをインストールおよび設定する前だけでなく、それ以降も定期的にこの Web サイトをチェックして、最新のリリースノートと製品マニュアルを確認してください。このリリースノートは、次の節で構成されています。

このマニュアル内で参照している第三者の URL は、追加の関連情報を提供します。


注 –

このマニュアル内で引用する第三者の Web サイトの可用性について Sun は責任を負いません。こうしたサイトやリソース上の、またはこれらを通じて利用可能な、コンテンツ、広告、製品、その他の素材について、Sun は推奨しているわけではなく、Sun はいかなる責任も負いません。こうしたサイトやリソース上の、またはこれらを経由して利用可能な、コンテンツ、製品、サービスを利用または信頼したことに伴って発生した (あるいは発生したと主張される) いかなる損害や損失についても、Sun は一切の責任を負いません。


Instant Messaging リリースノート改訂履歴

表 4–1 Sun Java System Instant Messaging 改訂履歴

日付 

変更点 

パート番号 

2006 年 9 月 

ベータリリース 

820–0479 

2007 年 3 月 

最終版 

820–0479 

Instant Messaging 7.2 について

Sun Java System Instant Messaging を使用すると、セキュリティーが確保され、機能性の高いメッセージ交換をリアルタイムに行うことができるため、コミュニティーのユーザーが迅速かつ安全に通信および共同作業を行うことができます。Sun Java System Instant Messaging は、メッセージング機能に、会議室、アラート、ニュース、調査、およびファイル転送機能を一体化させることで、共同作業を行う優れた環境を提供します。このソフトウェアは、LDAP、Sun Java System Access Manager、または Sun Java System Portal Server を使用して管理されている既存のコミュニティーを活用します。

このリリースの Instant Messaging の新機能

この節には、次の項目があります。

Sun Java Communications Suite サーバー製品群のプラットフォームサポート

Instant Messaging のサーバーコンポーネントは、HP-UX または Windows プラットフォームではサポートされなくなりました。Instant Messenger がサポートしているプラットフォームについては、「Instant Messaging クライアントのオペレーティングシステム要件」を参照してください。

Instant Messaging XMPP リダイレクトサーバー

XMPP リダイレクトサーバーは、サーバープール内のサーバー間で負荷を分散し、単一の配備内のサーバー間で必要とされる通信量を減らすことによってパフォーマンスを高めます。XMPP リダイレクトサーバーによって、Presence 情報およびメッセージを共有する可能性の高い 2 人のユーザーが、最終的に同じノード上に存在するようになる可能性が増大します。リソース使用率を最適化するにはリダイレクトサービスを使用します。リダイレクトサービスは、クライアント接続をサーバープール内の特定のホストに転送します。

Instant Messaging の Sun Java Enterprise System Monitoring Framework サポート

このリリースの Instant Messaging は、Monitoring Framework の version 2.0 をサポートします。この Monitoring Framework では、認証にかかった時間、メッセージデリバリ、サービス経由で送信されたインスタントメッセージの数、その他の統計情報を知ることができます。

Instant Messaging 再配備スクリプトの変更点

Instant Messenger リソースファイルの再配備に使用する再配備スクリプトの名前が、iwadmin に変更されました。

可用性の高い Instant Messaging

(問題番号: 6519754) このリリースの Instant Messaging は、Sun Cluster を使用した HA 配備をサポートしていません。

Instant Messaging のイベント通知サービス (ENS) サポート

このリリースには、Calendar ポップアップ用の通知サービスが 2 つあります。Sun Java System Message Queue (JMQ) とイベント通知サービス (ENS) です。Communications Services 製品 (Instant Messaging、Calendar Server、および Messaging Server) の将来のリリースでは、JMQ のみが使用され、ENS は削除されます。ただし、このリリースでは、引き続き ENS を使用できます。

Instant Messaging の旧バージョンの SSL および TLS サポート

以前のリリースでは TLS サポートが Instant Messaging に追加されていましたが、『Sun Java System Instant Messaging 7 2006Q1 管理ガイド』で TLS の設定手順の説明が不十分でした。TLS は、サーバーと、クライアント、ほかのサーバー、XMPP/HTTP ゲートウェイなどの Instant Messaging コンポーネントとの通信に使用されます。旧バージョンの SSL は、クライアントとマルチプレクサ間の通信用に引き続きサポートされます。旧バージョンの SSL はサーバーではサポートされなくなりました。また、ゲートウェイでもサポートされていません。現在の『Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド』には、配備のセキュリティー設定についての詳細な情報が記載されています。

Instant Messaging に TLS を実装した結果として、configure の実行時にサーバーの SSL ポートの入力を要求されることはなくなりました。

次の iim.conf のパラメータは、使用されなくなります。

次の iim.conf のパラメータは、このリリースで導入されました。

これらのパラメータの使用方法については、『Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド』を参照してください。

Instant Messenger クライアントは、imssl.html および imssl.jnlp を旧バージョンの SSL 接続用としてのみ使用します。Instant Messenger が、TLS を使用するように設定されたサーバーに接続すると、Instant Messenger は TLS を自動的にサポートします。

Instant Messaging の要件

ここでは、Instant Messaging ソフトウェアのインストール要件を示します。インストールを実行する前に、最小限のハードウェアおよびオペレーティングシステム要件を満たしていることを確認してください。JRE 1.4 は、サーバーとクライアントの両方でサポートされています。また、インストールする前に、製品のパッチをすべて確認してください。

Sun Java System Instant Messaging の最新の必須パッチリストについては、SunSolve Online の「Patch Portal」を参照してください。システムのパッチ要件が変わり、Java Enterprise System コンポーネントのパッチが利用できるようになると、SunSolve から、最初は推奨するパッチクラスタの形で更新機能が提供されます。

Sun Java Communications Suite 5 の一般リリース時点では、次の Instant Messaging 7.2 のアップグレードパッチが利用できます。

プラットフォーム 

パッチ番号 (英語) 

パッチ番号 (ローカライズされた言語) 

Solaris、SPARC 

118786–26 

120841–02 

x86 

118787–26 

120841–02 

Linux 

118788–26 

120842–02 

さらに、次の Instant Messaging SDK 7.2 のアップグレードパッチが利用できます。

プラットフォーム 

パッチ番号 

Solaris、SPARC 

118789–27 

x86 

118790–27 

Linux 

118791–27 

このリリースの Instant Messaging ソフトウェアのハードウェアおよびソフトウェア要件については、次の節で説明します。

Instant Messaging サーバーのオペレーティングシステム要件

このリリースの Sun Java System Instant Messaging では、次のプラットフォームがサポートされます。

Solaris 用の推奨パッチについては、SunSolve Online を参照してください。

Instant Messaging サーバーのソフトウェア要件

このバージョンの Instant Messaging は、次のバージョンのほかのサーバーソフトウェアと互換性があります。

Instant Messaging サーバーのハードウェア要件

Instant Messaging インストール時の最小ハードウェア要件は、次のとおりです。

Instant Messaging クライアントのオペレーティングシステム要件

今回のリリースは、次のクライアントプラットフォームに対応しています。

Instant Messaging クライアントのソフトウェア要件

Windows 上では、次のブラウザの Java Plug-in を使用して Instant Messenger を実行できます。

クライアントマシンに Java 1.4 以降のバージョンがインストールされている場合は、そのままの状態で Java Plug-in および Java Web Start を使用できます。Netscape Navigator v7 および最近のバージョンの Mozilla ブラウザには、Java v1.4 以降が含まれています。Internet Explorer には最新版の Java は含まれていません。Java 1.4 がインストールされたクライアントで問題が発生する場合は、5.0 にアップグレードしてください。JDKTM 5.0 は、Sun Java System Instant Messaging に含まれています。

クライアントマシンに Java v1.4 以降がインストールされていない場合、Java Web Start をインストールする必要があります。Java v1.4 は、Java Technology Web サイトからダウンロードして、インストールできます。

Java Web Start は、Java Web Start Technology Web サイトからダウンロードして、インストールできます。

HTML リンクは、Instant Messenger を介して交換できます。Instant Messenger 内で HTML リンクをクリックすると、リンクがアクティブになります。リンクがアクティブになると、メッセンジャーによりブラウザが起動されます。表 4–2 は、サポートされているオペレーティングシステムとブラウザの組み合わせの一覧です。

表 4–2 Instant Messaging でサポートされるクライアント OS とブラウザの組み合わせ

オペレーティングシステム 

ブラウザ 

Solaris 10 JDS DesktopTM

Netscape Communicator 8.0 以降、Mozilla 1.7.12 以降、Mozilla Firefox 1.5.0 以降 

Red Hat Linux Desktop 7.0 以降 

Netscape Communicator 8.0 以降、Mozilla 1.7.12 以降、Mozilla Firefox 1.5.0 以降 

Red Hat Linux Desktop 9.0 以降 

Netscape Communicator 8.0 以降、Mozilla 1.7.12 以降、Mozilla Firefox 1.5.0 以降 

Microsoft Windows 98/ME/NT/2000/XP 

制限なし 

Mac OS X 

制限なし 

Instant Messaging クライアントのハードウェア要件

Instant Messenger は、大半のプラットフォーム上で 20 〜 40M バイトのメモリーを使用します。メモリー要件を見積もる際には、クライアントマシンで使用するほかのアプリケーション (オペレーティングシステムを含む) の要件も考慮してください。Instant Messenger およびほかのアプリケーションを快適に使用するためには、ほとんどの場合、128M バイト以上の RAM を搭載することが推奨されています。メモリー消費量の多いオペレーティングシステムを使用する場合、より多くのメモリーが必要になります。

Instant Messaging のインストールとアンインストールに関する注意事項

この節には、Instant Messaging のインストールおよびアンインストールに関する重要な情報が含まれています。

Instant Messaging の互換性に関する問題

表 4–3 に、Instant Messaging 7.2 の既知の非互換性の一覧を示します。

表 4–3 Instant Messaging 7.2 の互換性に関する問題

非互換性 

影響 

コメント 

2006Q1 以前のバージョンの Instant Messenger は、XMPP リダイレクトをサポートしていません。 

(問題番号: 6401743) Instant Messenger で Instant Messaging リダイレクトサーバーを使用する場合は、2006Q1 以降のバージョンの Instant Messenger を使用する必要があります。 

サードパーティー製クライアントを使用する場合は、Instant Messaging リダイレクトサーバーを配備する前に、そのクライアントが XMPP をサポートしていることを確認してください。 

Instant Messaging SDK Java パッケージの名前が Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 で変更されました。これは、Open Source Community (org.netbeans.lib.collab) の命名規則に合わせるためです。 

Instant Messaging の将来のリリースでは、この新しいネーミング方式のみが使用されるため、従来の方式は非推奨になります。 

 

Instant Messaging 7.2 は、Access Manager 7 2005Q4 とは互換性がありません。 

Access Manager をインストールする場合は、Java Enterprise System インストーラで、「レルムモード」(Version 7 スタイル) の代わりに「旧バージョンモード」(Version 6 スタイル) を選択してください。 

 

Instant Messaging 7.2 は、Portal Server および Messaging Server の 2004Q2 バージョンと互換性がありません。 

Instant Messaging 7.2 をアップグレードする際に、Portal Server および Messaging Server もアップグレードしてください。 

 

プロトコルが変更されたため、Instant Messaging 7.2 サーバーは、連携配備された以前のバージョンのサーバーと通信することはできません。 

Instant Messaging の連携配備サイトは、すべてのサーバーをアップグレードする必要があります。既存の配備でサーバーをアップグレードしない場合は、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを明示的に設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。 

サーバーの相互通信が不可能になる期間が一定範囲内に抑えられるように、アップグレードを調整してください。 

クライアント - サーバー間の通信 

プロトコルが変更されたため、以前のバージョンのクライアントと新バージョンのサーバーとの通信が双方向とも不可能になります。 

クライアントとサーバーの両方を同時にアップグレードする必要があります。 

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 および 2006Q1 は、Sun Java System Instant Messaging 7.2 に同梱の共有コンポーネントと互換性がありません。 

Instant Messaging は、IM SDK に強く依存しています。IM SDK は、共有コンポーネントとともにインストールされます。 

共有コンポーネントをアップグレードしてから Instant Messaging をアップグレードする必要があります。具体的な手順については、『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』を参照してください。

Legacy Instant Messaging Presence プロトコルの Instant Messaging SDK 実装が、バンドルされるようになりました。 

デフォルトでは、Instant Messaging SDK API が、XMPP プロトコルに基づく実装を使用します。アプリケーションは、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを明示的に設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。 

 

SDK コンポーネントには、追加の jar ファイルが含まれます。Instant Messaging SDK は、JSO (JABBER Stream Objects) ライブラリを使用します。

XMPP を活用するためには、Instant Messaging SDK を使用して、以前のアプリケーションに合わせて classpath を修正する必要があります。

 

Instant Messaging 6 2004Q2 サーバーは、最新バージョンの SDK のデフォルト動作と互換性がありません。 

6 2004Q2 サーバーを現在の Instant Messaging SDK で使用するには、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。手順については、「Instant Messaging の既知の問題と制限事項」の問題番号 6200472 を参照してください。

 

Instant Messaging 7.2 マルチプレクサは、以前のバージョンのサーバーと互換性がありません。 

(問題番号: 6396790) マルチプレクサとサーバー間で使用される内部プロトコルが変更されたため、以前のバージョンのサーバーのダウンをマルチプレクサがすぐに検出しない。以前のバージョンのサーバーに接続されたマルチプレクサを使用しているクライアントは、そのサーバーがダウンしても、妥当な時間内にサーバー障害を検知できない可能性があります。 

マルチプレクサとサーバーの両方で Instant Messaging 7.2 を使用してください。サーバーがインストールされたシステムのアップグレードまたはパッチ適用を行なってから、マルチプレクサのみが有効になっているシステムのアップグレードを行う必要があります。 

Instant Messaging 7.2 サーバーは、以前のバージョンの Instant Messaging SDK と互換性がありません。 

(問題番号: 6439781) Instant Messaging SDK もアップグレードしないと、Instant Messaging 7.2 にアップグレードしたサーバーを起動できない。 

Version 7.2 のサーバーおよび SDK を使用してください。 

Release 6 2004Q2 以降、デフォルトのコードベース URL が変更されています。 

(問題番号: 6189921) コードベースの以前のデフォルト URL は次のとおり。 

http://server:port/iim

次のように変更します。 

http://server:port/im

 

Release 6 2004Q2 以降、デフォルトのポート番号が変更されています。 

(問題番号: 6189921) サーバーのポートが 49999 から 45222 に、マルチプレクサのポートが 49909 から 5222 に変更されている。 

 

Instant Messaging のパフォーマンス、スケーラビリティー、およびサイズ決定に関する検討事項

Instant Messaging をサーバープールが設定されている環境に配備するときの調整とパフォーマンス、およびガベージコレクションの最適化に役立つ情報を、次の節で説明します。

これらの情報は、『Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド』と併せて参照してください。


注意 – 注意 –

サーバープールの配備では、サーバープール内の各 Instant Messaging サーバーをそれぞれ同じようにセットアップする必要があります。


Instant Messaging サーバーメモリーの調整

Instant Messaging サーバーの実行には、パフォーマンスに優れ、人間工学機能のサポートによりコマンド行による調整を必要としない J2SE version 5 を使用してください。このバージョンの Java の使用に関する詳細については、次の文書を参照してください。

Instant Messaging サーバーは、iim.confiim.jvm.maxmemorysize パラメータを使用して、割り当てる JVM ヒープの最大サイズを設定します。このパラメータのデフォルト値は 256M バイトですが、Instant Messaging のアクティブな大容量配備ではそれ以上のメモリーが必要になります。サーバープール内の Instant Messaging サーバーに割り当てるメモリーの容量は、サポートが必要となる並行アクティブユーザーの数によって異なります。サーバープール内の各 Instant Messaging サーバーに 256M バイトが必要となることに加えて、接続/アクティブ状態の各ユーザーが次のような操作を毎日実行する場合には、個々のユーザーにさらに 65K バイトが必要となります。

ニュースやファイル転送といった Instant Messaging の追加サービスを使用したり、メッセージフィルタ、アーカイブ、SSL などの機能を使用したりすることによりユーザーの作業負荷が増える場合には、消費するメモリーがさらに増えます。Instant Messaging を本稼働環境に配備する前に、標準的なユーザー活動のロードプロファイリングを行うようにしてください。Instant Messaging 配備のロードプロファイリングの詳細については、Sun サポートサービスにお問い合わせください。

Instant Messaging のスレッドプールおよびサービスポートの設定

Instant Messaging には、クライアントとサーバー間、およびサーバーとサーバー間での要求の受け渡しに使用するスレッドプールのサイズと動作を調整する、一連の設定オプションが備わっています。これらのスレッドプールと関連付けられたサービスポートとを組み合わせることで、Instant Messaging サーバーのスループットを向上させることができます。

オプション名 

説明 

デフォルト値 

iim_server.maxthreads

デフォルトスレッドプールの最大スレッド数。 

20 

iim_server.threadpool

個々のスレッドプールのリスト。 

(すべてがデフォルトスレッドプールを使用する。) 

iim_server.threadpool.capacity

デフォルトスレッドプールの容量 (*)。 

10 * maxthreads 

iim_server.threadpool.aaa.maxthreads

指定したスレッドプール aaa の最大スレッド数:

maxthreads(aaa)

iim_server.threadpool.aaa.capacity

指定したスレッドプール aaa の容量。

10 * maxthreads(aaa) 

表 4–4 Sun Java Communications Suite 用に定義されているスレッドプール

名前 

用途 

s2s-in 

すべてのサーバー間インバウンド通信。ポートがサーバー間通信を許可する場合には、このスレッドプールが使用されます。 

s2s-out 

すべてのサーバー間アウトバウンド通信。ポートがサーバー間通信を許可する場合には、このスレッドプールが使用されます。 

s2s 

すべてのサーバー間通信、つまり s2s-in と s2s-out の和集合。 

「サービスポートの設定」で説明されている手順に従って、定義したスレッドプールを関連付けられたサーバー専用のサービスポートで使用するよう指定することができます。スレッドとポートの設定は iim.conf で編集します。スレッドとポートの設定の変更後、サーバーを再起動する必要があります。

スレッドプールの容量を超えると、メッセージが標準エラーに出力されます。Instant Messaging サーバーは、要求の数がスレッドプール容量の値より少なくなるまで、スレッドプールに対する追加要求を受け入れません。この状況がサーバープール環境で発生した場合には、次の操作が必要となる可能性があります。


例 4–1 定義したスレッドプールを使用して、Instant Messaging のサーバー間インバウンド通信用に 5 つのスレッドを予約する


!s2s thread pool
iim_server.threadpool=s2s-in
iim_server.threadpool.s2s-in.maxthreads=5

サービスポートの設定

サービスポートにはいくつもの設定オプションがあります。この節では、それらのオプションについて説明します。

オプション 

定義 

デフォルト値 

iim_server.useport

標準ポートを開く (StartTLS で可能) 

true 

iim_server.usesslport

SSL ポートを開く (折衝不能 TLS) 

false 

iim_server.usemuxport

マルチプレクサポートを開く 

true 

iim_server.port

標準ポートのリスト 

5269 

iim_server.sslport

SSL ポートのリスト 

5270 

iim_mux.serverport

マルチプレクサポートのリスト 

45222 

iim_server.port.port.sndbuf

ソケット send バッファーサイズ

なし 

iim_server.port.port.rcvbuf

ソケット recv バッファーサイズ

なし 

iim_server.port.port.interface

バインド先の個別ネットワークインターフェースのリスト 

なし (任意) 

iim_server.port.port.protocol

このポート (クライアント、サーバー、コンポーネント、ピア) で許可されているプロトコルのリスト 

all/any 

iim_server.port.port.nodelay

Nagles アルゴリズムを有効にする 

false 

サービスポートのスループットは、ポートの送信または受信バッファーサイズを調整することによって向上する場合があります。


例 4–2 Instant Messaging 用のサービスポートの設定


iim_server.port = 5269, 45269, 15222
iim_server.port.5269.protocol = server
iim_server.port.45269.protocol = peer, component
iim_server.port.45269.sndbuf= 512000
iim_server.port.45269.recvbuf= 512000
iim_server.port.15222.protocol = client 

Instant Messaging 用のガベージコレクションの調整

(問題番号: 6279277) JRE の version 1.4.2 と 1.5 でガベージコレクションの処理方法が異なるため、サーバーのホストで version 1.4.2 のデフォルトガベージコレクションを使用した場合に、最適なパフォーマンスが得られない場合がある。この状況を修正するため、JRE のバージョンを 1.5 にアップグレードするか、サーバー起動時に次のコマンド行オプションを組み込むことができます。


-XX:+UseParallelGC

JRE ガベージコレクションの詳細については、次を参照してください。

このリリースの Instant Messaging で修正されたバグ

この節では、この Instant Messaging 7.2 release で修正された問題について説明します。

6308822

(Linux のみ) アップグレード後に、Java の場所が redeployApp に正しく記録されるようになりました。/opt/sun/im/html/redeployApp にある Java のパスを手動で修正する必要はもうありません。

6340797

以前は、プロキシを設定し、一方で iim.conf で SSL を無効にした場合でも、プロキシ経由でログインできてしまいました。また、実際はそうでないのに、Instant Messenger が安全にログインしたとコンソールに表示されました。これらのエラーはもう発生しません。

6361888

Sun Java System Access Manager があり、ユーザープロパティーが LDAP に格納されている配備環境で、アップグレード後に、既存のマルチバイトのニュースチャネル名が %XX%XX 形式で表示されることはなくなりました。

6370446

httpbind.polling などのタイムアウトが大きすぎる値に設定されている場合に Instant Messenger が例外をスローすることはなくなりました。

6418271

rdadmin generate コマンドによって、既存のリダイレクトデータベース redirect.db が上書きされることがなくなりました。

6425667、6465631

読み取りアクセス権を持つユーザーは、モデレートされた会議でファイルを添付できなくなりました。

6425791

デフォルトドメインからの別のホストドメイン内のユーザーの検索が失敗しなくなりました。

6426734

仮想ドメイン配備環境のユーザーが、Presence 情報の受信、および同じ LDAP サーバーをホストとするほかのドメインにある連絡先へのメッセージの送信を行えるようになりました。

6430886

オンラインヘルプが正確なリリース番号を表示するようになりました。

6432029

サーバープール配備環境で、単一のメッセージが複数回送信されることがなくなりました。

Instant Messaging の既知の問題と制限事項

ここでは、Instant Messaging 7.2 release 時の、重要度の高い既知の問題の一覧を示します。

パッチ更新は、頻繁に発行されています。Instant Messaging のインストールまたは使用時に問題に遭遇した場合は、その問題の修正を入手可能かどうかを Sun Support にお問い合わせください。または、SunSolve Online にパッチを入手可能かどうかお問い合わせいただくこともできます。

この節で扱う製品分野は次のとおりです。

Instant Messaging のインストール、アップグレード、およびアンインストールに関する問題

6324997

(Linux のみ) Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 からこのリリースにアップグレードすると、Web コンテナからクライアントリソースの配備が取り消される。

回避方法: この問題を回避するために、次のいずれかを行います。

  • パッチ適用時に、次のコマンドを実行します。


    "rpm -F --nopreun sun-im-client*"
  • パッチ適用後に、クライアントリソースを手動で再配備します。


    /opt/sun/im/sbin/iwadmin
6339952

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 から 7.2 へのアップグレード後、サーバーがユーザーデータにアクセスできなくなる。

回避方法:

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 からこのリリースにアップグレードする場合で、ファイルを使ってユーザープロパティーをデフォルトの場所に格納する (iim.userprops.store = "file") ときは、アップグレードの前に次のようにユーザーデータをコピーする必要があります。

Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/db から /var/opt/SUNWiim/default/db

Linux の場合: /var/opt/sun/im/db から /var/opt/sun/im/default/db

6361796

Instant Messaging リソースに対するカスタマイズが patchrm 後に失われる

Instant Messaging インストール時に patchrm を実行すると、クライアントリソースに対して行われたすべてのカスタマイズが失われます。

回避方法: この操作を行う前に、クライアントリソースのバックアップを取っておきます。

6366757

大規模配備環境でアップグレードを行なったあと、サーバーが起動しない。

Instant Messaging の会議室情報が LDAP に格納される配備環境で、1,000 を超える会議室が格納されている場合、アップグレード後にサーバーが起動しないことがあります。それは、初期起動時に、移行が実行されたかどうかをサーバーが確認するためです。Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 や 2005Q1 からアップグレードした場合など、移行が必要ではないために実行されていない場合、サーバーは起動しません。サーバーを起動する前に、移行が完了していることを示すフラグを手動で追加する必要があります。

回避方法: アップグレード後に、im_runtime_base に移動し、コマンド行に次のコマンドを入力して、移行が完了したことを示すフラグを手動で追加します。


touch db/muc/.ids_migrated_muc
touch db/muc/.ids_migrated
6418710

アップグレードのロールバックを行なっても Instant Messenger コンポーネントの配備が取り消されない。

patchrm を使ってこのリリースから以前のバージョンの Instant Messaging にロールバックしようとする場合、そのあとで Instant Messenger リソースの配備取消しを実行すると、undeploy コマンドが次のエラーで失敗します。


/im_svr_base/sbin/iwadmin: No such file or directory.

回避方法: ありません。

6440300、6440340

2005Q1 または 2005Q4 から 7.2 へのアップグレード後に、imadmin start コマンドを実行してもサービスを起動できない。

このリリースでのウォッチドッグの変更により、2005Q1 または 2005Q4 からの imadmin を最新バージョンの共有コンポーネントで使用した場合、および共有コンポーネントがコマンドを使用して指定されていない場合も、このコマンドは失敗します。

回避方法: 共有コンポーネントを Sun Java Communications Suite 5 にアップグレードする場合、Instant Messaging コンポーネント (サーバーなど) を 7.2 にアップグレードする必要があります。また、Instant Messaging をアップグレードする前に、共有コンポーネントをアップグレードする必要があります。

6473540

(Solaris のみ) Instant Messaging 7.2 から 2005Q4 へのロールバック後、設定がエラーで失敗する

Solaris 上で Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 から 7.2 にアップグレードしたあと、2005Q4 release にロールバックし、さらに configure ユーティリティーを実行すると、エラーが発生して設定に失敗しますがロールバックは正常に行われます。

回避方法: ありません。

6493939

imadmin –migrate オプションがサポートされなくなった。

2005Q1 およびそれ以前のバージョンには、imadmin-migrate オプションが含まれていました。このオプションはサポートされていません。

回避方法: ありません。

6498428

userid および groupid を、ルート以外に指定している場合、設定ユーティリティーが失敗する。

ルート以外の任意のユーザーを使用して Instant Messaging をインストールする場合、デフォルトでは、ユーザーは iim.conf を変更する権限を持ちません。この状況で、インストール後に configure を実行した場合、configure は失敗します。

回避方法: インストール後、Instant Messaging コンポーネントを起動する前に、imuser および imgroup の権限を手動で次のように設定する必要があります。


chown -R imuser:imgroup /var/opt/SUNWiim/default
chown -R imuser:imgroup /etc/opt/SUNWiim/default

imuser および imgroup は、それぞれ、Instant Messaging のインストールに使用したユーザーおよびグループです。

6516514、6518514

(Linux のみ) 競合エラーにより Instant Messaging 7.2 へのアップグレードが失敗する。

sun-im-ident-7.2–24 パッケージよりも前に sun-im-install-7.2–24 パッケージをアップグレードした場合、古いバージョンのパッケージが上書きされません。古いバージョンは、sun-im-install-7.0–13 および sun-im-ident-7.0–13 です。これにより、次のエラーが表示されます。


file /opt/sun/im/lib/imService.ldif from    \
install of sun-im-install-7.2-24 conflicts with    \
file from package sun-im-ident-7.0-13

Instant Messaging 7.2 とともにインストールされるこれらのパッケージのバージョンは、sun-im-ident-7.2–24 および sun-im-install-7.2–24 です。

回避方法: sun-im-ident-7.0–13 パッケージをアンインストールしてから Instant Messaging をアップグレードします。アップグレード時にパッチを適用する際は、必ず、sun-im-install-7.2–24 の前に sun-im-ident-7.0–24 を適用してください。

Instant Messaging のパフォーマンスに関する問題

6279277

サーバーのホストで JRE 1.4.2 のデフォルトガベージコレクションを使用すると、メモリーのパフォーマンスが低下する。

回避方法: 詳細については、「Instant Messaging のパフォーマンス、スケーラビリティー、およびサイズ決定に関する検討事項」を参照してください。

Instant Messaging のサーバー間通信に関する問題

5051299

サーバー間の通信で、一般ユーザーに対してニュースチャネルのアクセス権が機能しない。

たとえば、アクセス権が NONE に設定されているユーザーが READ にアクセスすることができます。

回避方法: ありません。

5051369

サーバー間の通信で、別のサーバーでニュースチャネルに登録している一般ユーザーが、ニュースチャネルのメッセージ作成者とチャットできない。

回避方法: ありません。

5051371

サーバー間の通信で、一般ユーザーのアクセス権が、会議室で正しく機能しない。

たとえば、NONEREADWRITE などのアクセス権です。

回避方法: ありません。

Instant Messaging の設定に関する問題

6400572、6431614

設定ユーティリティーのコマンド行ヘルプが正しくない

configure ユーティリティーを使用する際、略語でないオプションの前にはハイフンを 2 つ付ける必要があります。たとえば、configure --nodisplay は動作しますが、configure –nodisplay は動作しません。設定ユーティリティーのコマンド行ヘルプは、使用する必要のあるハイフンは 1 つだけであると述べています。これは誤りです。

6429438

マルチプレクサの設定が、間違った LDAP 接続のために失敗したように見える。

マルチプレクサのみとして動作するインスタンスをインストールする場合、ユーザープロパティーを LDAP に格納するオプションを選択すると、configure の実行時に、設定が失敗したというエラーが表示されます。

回避方法: マルチプレクサのインストールのみを行う場合は、ユーザープロパティーを LDAP に格納するように指定しないでください。

6444431

設定で、インストールしていないにもかかわらず、Access Manager SDK を設定するオプションが表示される。

Access Manager SDK なしで Instant Messaging を正常にインストールしたあとに、「ユーザー管理オプション」パネルで、SSO およびポリシーに Access Manager を使用する設定を選択できますが、これは誤りです。

回避方法: ありません。

Instant Messaging の高可用性 (HA) に関する問題

6519754

このリリースの Instant Messaging は、Sun Cluster を使用した HA 配備をサポートしていません。

回避方法: ありません。

Instant Messaging の XMPP/HTTP ゲートウェイに関する問題

6354757

インストール後の XMPP/HTTP ゲートウェイのログファイルの場所が正しくない

Solaris でデフォルトではないログ保管場所を使用する場合、または Linux 上で実行している場合には、どのパスを選択するかにかかわりなく、httpbind_log4j.conf で XMPP/HTTP ゲートウェイのデフォルトログファイルの場所を変更する必要があります。

回避方法: httpbind_log4j.conf で、log4.appender.appender_ID.file パラメータの値をログファイルが格納されている場所に設定します。Linux のデフォルトでは、この値は /var/opt/sun/im/default/log です。configure 実行時にログファイルの場所を変更する場合は、このパラメータの値としてそのパスを入力します。

Instant Messaging のサーバープールに関する問題

このリリースに、サーバープールに関する既知の問題はありません。

Instant Messaging のリダイレクトサーバーに関する問題

6401743

2005Q4 以前の Instant Messenger をリダイレクトサーバーとともに使用できない。

古いバージョンの Instant Messenger は、XMPP リダイレクトをサポートしていません。

回避方法: Instant Messenger を 2006Q1 以降にアップグレードします。

Instant Messaging の仮想ドメインおよびホストドメインに関する問題

6425755、6431267

デフォルトドメインから別のホストドメイン内の会議室およびニュースチャネルを検索できない。

回避方法: ありません。

6458500

サーバープール内のデフォルト以外のドメインのユーザーが、デフォルトドメインのユーザーが作成した会議室に参加できない。

ホストドメイン環境のサーバープールでデフォルトドメインのユーザーが会議を設定し、デフォルト以外のドメインのユーザーに参加を依頼した場合、参加依頼されたユーザーは、会議参加者のリストに載っているにもかかわらずその会議に参加できません。

回避方法: ありません。

Instant Messaging のニュースチャネルに関する問題

5050973

ニュースメッセージのプロパティーが、ニュースメッセージと一緒に送信されない。

その結果、次のクライアント機能が影響を受ける可能性があります。

  • 件名がニュースメッセージと一緒に表示されない。

  • ニュースメッセージで改行ができないため、全体が判読不能になる。

  • ニュースメッセージのフォーマットが失われる可能性がある。

  • 添付ファイルを送信できない。

  • 画像を送信できない。

回避方法: ありません。

6213223、6217766

ニュースチャネルでメッセージが失われる。

メッセージをニュースチャネルに投稿して、投稿したメッセージを表示せずにログアウトすると、メッセージが失われたように見えます。実際にはメッセージは存在しており、表示できないだけです。

回避方法: Instant Messenger からログアウトする前に、ニュースチャネルに投稿したメッセージを表示するか、そのニュースチャネルを登録解除して、もう一度登録します。

Instant Messaging のローカライズとグローバル化に関する問題

4609599

マルチバイト文字のフォントのカスタマイズで問題が発生する。

回避方法: マルチバイト文字のフォントをカスタマイズするためには、最初にテキストを入力して、次にそのテキストを強調表示してフォントのカスタマイズを適用する必要があります。

4871150

一部のロケールでは、Instant Messenger の印刷時にエラーが発生する。

回避方法: 印刷するテキストを、印刷可能な別のアプリケーションにカット&ペーストします。

4960933

Windows のタスクバーのメニューラベルが、マルチバイト文字を使用する一部のロケールで正しく表示されない。

メニュー機能への影響はありません。

回避方法: ありません。

4978293

zh_HK ロケールでは、Instant Messenger が英語で表示される。

回避方法: ログインに zh_HK ロケールを使用するマシン上で繁体字中国語 (zh_TW) のメッセージを表示するには、zh_TW へのシンボリックリンクを作成する必要があります。

6282887

Windows 2000 上で動作するローカライズされた Instant Messenger で、フォルダポップアップメニューの最初の項目が正しく表示されない。

この項目には、「閉じる」というテキストが表示されるはずです。 

回避方法: クライアントシステムで、JDK 1.5 (5.0) の代わりに JDK 1.4.2 を使用します。

6350870

マルチバイト文字を含む電子メールアーカイブメッセージの内容に、無効な文字が追加されることがある。

回避方法: ありません。

Instant Messenger に関する問題

ここでは、このリリースの時点で Instant Messenger に存在する既知の問題について説明します。次の節が含まれます。

Instant Messenger の一般およびユーザビリティーに関する問題

4632723

アイドル状態の検出機能が、Mac OS に実装されていない。

ユーザーが Instant Messenger セッションから退出しても、ユーザーの不在は自動的には検出されません。

回避方法: Mac OS ユーザーは、退室前にステータスを明示的に「不在」に設定する必要があります。

4841572

カスタマイズされたステータスが削除できない。

回避方法: もっとも少なく使用されたステータスが、最終的に削除されます。ステータスを即座に削除するには、カスタマイズした 5 つの新規ステータスを追加します。すると、もっとも古いステータスが消滅します。

5104840

ユーザーが「設定」ダイアログボックスの「プライバシ」タブで行なった変更が、「了解」をクリックしたときではなく、変更が行われたときに保存される。

このため、このタブで変更を行なったあとで「取消し」をクリックしても、変更が保存されます。

回避方法: ありません。

6192611

Instant Messenger が Java プラグインから起動されると、「アイドル」または「不在」ステータスの優先度をユーザーが設定できない。

Instant Messenger が Java プラグインを使って起動されていると、アイドルおよび不在のステータスの優先度を設定するオプションが、ユーザーインタフェースに表示されません。Instant Messenger を Java Web Start から起動している場合、この問題は発生しません。

回避方法:

  1. Java Web Start を使って Instant Messenger を起動します。

  2. 「ツール | 設定」を選択して「設定」ダイアログボックスを表示します。

  3. 「詳細」タブを選択します。

  4. 必要に応じて「アイドル」および「不在」の優先度を設定します。これらのオプションの詳細については、オンラインヘルプを参照してください。

6401743

2005Q4 以前の Instant Messenger をリダイレクトサーバーとともに使用できない。

古いバージョンの Instant Messenger は、XMPP リダイレクトをサポートしていません。

回避方法: Instant Messenger を 2006Q1 以降にアップグレードします。

6477618

(Windows のみ) クライアントが Windows の Java プラグインから起動されると、「デスクトップ統合設定」オプションが表示されない

Java プラグインは、デスクトップの統合をサポートしていません。そのため、「設定」ダイアログボックスの「全般」タブに「デスクトップ統合設定」オプションが表示されません。

回避方法: Java Web Start からアプリケーションを起動します。

Instant Messenger のログイン/ログアウトおよびコネクティビティーに関する問題

5087303

一般ユーザーが最後に正常にログインしたサーバーが、Instant Messenger の「ログイン」ダイアログボックスに表示されない場合がある。

この動作はユーザー名の動作と矛盾します。ユーザー名の場合は、最後に正常に使用されたユーザー名が、「ログイン」ダイアログボックスに表示されます。

回避方法:

  1. 「ログイン」ダイアログボックスで、「詳細」をクリックします。

  2. 「サーバー」ドロップダウンリストから該当するサーバーを選択します。

6292212

SSL 経由で接続しているクライアントが切断され、再接続を試行すると、証明書を受け入れるよう再び求められる。

回避方法: ありません。

6302273

Instant Messenger の接続が予期せずに切断される。

Access Manager の配備では、Access Manager がタイムアウトすると、Instant Messenger の接続が切断されます。Instant Messaging サーバーの再起動が行われるまで、再び接続することはできません。

回避方法: SunSolve Online から製品パッチをダウンロードします。

6302312

サーバーへの再接続後に Instant Messenger に問題が発生する。

Instant Messenger の接続がサーバーから切断されると、再接続しても正しく動作しない場合があります。たとえば、Presence 情報が正しく表示されないために、会議室が機能しないことがあります。

回避方法: 接続が切断されたあとに会議室に参加するには、「会議室」タブの会議室をダブルクリックする代わりに、チャットアイコンをクリックします。さらに、 SunSolve Online から製品パッチをダウンロードすることもできます。

6419542

Access Manager によって終了されたユーザー接続で、ユーザーが Instant Messenger からログアウトされない。

Access Manager がユーザーの現在のセッションを終了しても、そのユーザーは Instant Messenger にログインしたままになります。

回避方法: ありません。

6425118

ユーザーのパスワードの先頭または末尾に空白文字があると、Instant Messaging にログインできない。

回避方法: ありません。

Instant Messenger のチャットに関する問題

6186465

Instant Messenger でテキストをカット&ペーストすると、余計なキャリッジリターンが追加される場合がある。

回避方法: ありません。

Instant Messenger の印刷に関する問題

4846542

MAC OS 上で、Java Web Start クライアントから印刷を試みると、Instant Messenger がハングアップする。

回避方法: メッセージをコピーし、ほかのアプリケーションに貼り付けてから、印刷を行なってください。

Instant Messenger のポリシー管理に関する問題

4929295

複数の Instant Messaging ポリシーがユーザーに適用されている場合、ポリシー間で矛盾が生じる可能性がある。

たとえば、「一般」と「会議室管理者」のポリシーが 1 人のユーザーに適用されている場合、このユーザーは会議室を管理できません。

回避方法: 「会議室の管理権限」チェックボックスの選択を解除して、正会員のユーザーポリシーを編集します。こうすることにより、2 つのポリシーが矛盾しなくなります。

Instant Messenger の連絡先管理に関する問題

5071025

Instant Messenger に空の連絡先グループが表示されない

Instant Messenger で新規の連絡先グループを作成し、そのグループに連絡先を割り当てないで、ログアウトして再度ログインすると、この連絡先グループが連絡先一覧に表示されなくなります。

回避方法: Instant Messenger からログアウトする前に、連絡先グループに連絡先を追加します。

6336462

グループへの追加時に、プライバシプロファイルが連絡先に適用されない。

回避方法:

サーバープールがある配備環境で、連絡先を連絡先グループ間で移動した場合、移動先の連絡先グループのプライバシプロファイルは最近移動した連絡先には適用されません。

回避方法: Instant Messenger をサインオフし、変更後に再びサインオンします。

6367592

複数のドメインからのエントリを含む連絡先リストをインポートすると、自分のドメインのエントリだけがインポートされる。

回避方法: ありません。

Instant Messenger のカレンダポップアップに関する問題

4852882、6303248

カレンダリマインダが空白になる。

Calendar Server のアラームタイプが text/xml に設定された場合、つまり、

caldb.serveralarms.contenttype = "text/xml"

と設定された場合、Instant Messenger の「タスク期限のリマインダ」アラートウィンドウの「リマインダ」フィールドが空白になります。

回避方法: このフィールドを "text/calendar" に設定します。

Instant Messenger の会議室に関する問題

4858320

ある会議への参加権限を持たないユーザーにその会議への参加を依頼した場合、その操作の結果が正しく表示されない。

そのユーザーは実際には参加依頼を受け取っていないのに、そのユーザーに参加が依頼されたかのように表示されます。

回避方法: ありません。

6205657

アクセス権の変更が会議室で有効にならない。

すでに会議室に参加しているユーザーに対してアクセス権を変更しても、その変更は、「会議室」ウィンドウを再起動するまで有効になりません。

回避方法: 「会議室」ウィンドウを閉じて再起動し、アクセス権を更新します。

6354184

複数の並列 Instant Messaging セッションから同一の会議室に入ることができない。

回避方法: ありません。

Instant Messenger のアラートに関する問題

4806791

画像の埋め込まれたアラートが、正確に表示されない。

回避方法: ありません。

Instant Messaging のシングルサインオンに関する問題

6536721

複数のセッションの検証が失敗する。

SSO プロバイダのインタフェースの問題により、ユーザーごとに 1 つのセッションしか許可されません。

回避方法: ありません。

Instant Messaging のマニュアルの更新および問題

ここでは、マニュアルの変更点およびエラーに関する情報について説明します。次の節が含まれます。

Instant Messaging 管理ガイド

この節では、『管理ガイド』に記述されていない情報の一覧を示します。

6357162

Instant Messaging に新しいユーザーを追加しても、ほかの Sun Java Enterprise System 製品に対してユーザーがプロビジョニングされない

Instant Messaging の新規ユーザー登録機能で作成されたユーザーは、デフォルトでは、電子メールやカレンダなどほかのコンポーネントに対して有効になりません。そのため、Instant Messaging の新規ユーザー登録機能を使用してプロビジョニングされたユーザーエントリにはほかのサービスで必要となるオブジェクトクラスや属性が含まれておらず、そのようなユーザーエントリはアーカイブ電子メールやカレンダポップアップを受信しません。

回避方法: ユーザーエントリまたは registration.ldif を手動で変更して、新規ユーザー登録機能で追加されたユーザーエントリに追加情報を指定することができます。その代わりに、ほかの Sun Java Enterprise System 製品に付属のプロビジョニングツールを利用することもできます。

Instant Messaging のオンラインヘルプおよびクイックレファレンス

次の情報は、製品のオンラインヘルプまたはクイックレファレンスのいずれにも説明されていません。

ID なし

「起動」画面

「起動」画面から Instant Messenger を起動できます。Java Web Start を使用している場合は、画面中央にある「起動」ボタンを押してください。Java プラグイン (Windows ユーザーのみ) を使用している場合は、画面上部の「Java プラグイン」ボタンをクリックしてください。「オンラインヘルプ」および「クイックリファレンス」ボタンから、一般ユーザー向けの製品ヘルプを表示できます。

回避方法: 該当なし。

6480136

クイックレファレンスの会議室の作成および管理の手順が間違ったメニューを示している

クイックレファレンスでは、会議室を作成および管理するには、「ファイル」メニューから「会議室を管理」を選択する必要があると間違って記載されています。「会議室を管理」は、「ファイル」メニューではなく「ツール」メニューにあります。

回避方法: ありません。

Instant Messaging の再配布可能なファイル

Sun Java System Instant Messaging 7.2 には、再配布可能なファイルは存在しません。