Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド

12.7 Calendar Server ユーザーの匿名アクセスの設定

ここでは、匿名アクセス (ログイン) を有効および無効にする手順について説明します。

匿名アクセスとは、認証を必要としない特殊なログインのことです。匿名ログインが有効になっていると、公開カレンダへの読み書きアクセスがデフォルトで有効になります。公開カレンダへの書き込みアクセスを拒否することも可能です。

この節の内容は、次のとおりです。


注 –

Communication Express では、読み取りだけでなく、書き込みについても匿名ログインが許可されている必要があります。「4.1 Communications Express の設定」を参照してください。


Procedure匿名アクセスを有効にするには

  1. 設定権限を持つ管理者としてログインします。

  2. stop-cal コマンドを発行して Calendar Server サービスを停止します。

  3. /etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。

  4. 古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。

  5. ics.conf に含まれる次のパラメータを編集して、匿名アクセスを有効にします。

    パラメータ 

    説明とデフォルト値 

    service.http.allowanonymouslogin

    必要に応じて、このパラメータを “yes” に設定し、匿名アクセス (ログイン) を有効にします。デフォルト値は “yes” です。

    service.calendarsearch.ldap

    匿名ログインが有効になっているときには、セキュリティー上の理由から、カレンダ検索を行う際に最初に LDAP を検索できないようにしたい場合があります。その場合には、このパラメータを “no” に設定します (デフォルト)。


    注 –

    Communications Express では、service.calendarsearch.ldap パラメータの値を “no” に設定する必要があります。この設定は、DWP 環境で最良のパフォーマンスを得るためのシステム調整の指示とは矛盾しています。DWP 環境とは、データベースが複数のバックエンドに分散されている環境のことです。「21.2 DWP 環境でのカレンダ検索のパフォーマンス向上」を参照してください。


  6. ファイルを ics.conf として保存します。

  7. Calendar Server を再起動します。

    cal-svr-base/SUNWics5/cal/sbin/start-cal

Procedure匿名ユーザーによる公開カレンダへの書き込みを無効にするには

  1. 設定権限を持つ管理者としてログインします。

  2. stop-cal コマンドを発行して Calendar Server サービスを停止します。

  3. /etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。

  4. 古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。

  5. 次の表に示すように ics.conf のパラメータを編集します。

    パラメータ 

    説明とデフォルト値 

    service.wcap.anonymous.

    allowpubliccalendarwrite

    匿名アクセスのユーザーによる公開カレンダへの書き込みを有効または無効にします。アクセスを有効にするには、この値を “yes” に設定します (デフォルト)。

  6. ファイルを ics.conf として保存します。

  7. Calendar Server を再起動します。

    cal-svr-base/SUNWics5/cal/sbin/start-cal