通信アダプタ用 Java CAPS 環境コンポーネントの構成

CICS アダプタ環境プロパティーの設定

エンバイロメントエクスプローラツリーからアクセスする CICS アダプタの設定パラメータは、次のセクションで構成されています。

Sun CICS Listener

CICS 環境プロパティーの「Sun CICS Listener」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 60 環境プロパティー - 「Sun CICS Listener」セクション

名前 

説明 

必要な値 

ホスト

接続するメインフレームホストの名前を指定します。 

「CICS」を入力します。CICS 接続のデフォルト値は常に「CICS」です。

ポート

Sun CICS Listener および CICS Listener が待機する TCP/IP ポートを指定します。これは、CICS アダプタが接続するポートです。 

Sun CICS Listener が待機する TCP/IP ポート。

Sun CICS Listener の TransId

メインフレームホスト上の Sun CICS Listener の TransId を指定します。これは、Sun CICS Listener がインストールされている CICS トランザクションです。 

Sun CICS Listener の有効な TransId。デフォルトは STCL です。

起動タイプ

起動タイプを指定します。CICS 間隔制御の場合は「IC」、CICS 一時データの場合は「TD」です。これは、実行されるプログラムの CICS 起動タイプです。 

「IC」または「TD」を選択します。デフォルト値は IC です

起動間隔

CICS サーバー上で「IC」起動タイプのトランザクションプログラム (TP) を次に実行するまでの間隔を時分秒で指定します。このフィールドはオプションですが、使用する場合は 6 桁すべてを指定する必要があります。 

6 桁の整数。これを指定する場合は、6 桁すべての指定する必要があります (たとえば、123456)。デフォルト値は 000000 です。

リスナータイムアウト

Sun CICS Listener が CICS アダプタから次のトランザクションプログラム要求が着信するのを待機する時間 (ミリ秒単位) を指定します。 

リスナーのタイムアウト (ミリ秒単位) を示す数値。たとえば、120000 ミリ秒は 2 分に相当します。 

TP タイムアウト

CICS アダプタが Sun CICS Listener から現在のトランザクションプログラム要求に対する結果が返されるのを待機する時間を指定します。 

TP タイムアウト (ミリ秒単位) を示す数値。たとえば、120000 ミリ秒は 2 分に相当します。 

ポーリング間隔

ポーリング間隔を指定します。これは、Sun CICS Listener が 1 秒間の EXEC CICS DELAY を発行する前に現在の TCP 接続に対して着信トラフィックを照会する回数です。 

Sun CICS Listener のポーリング間隔を示す整数。 

トランスポートタイムアウト

ローカル側とホスト側の両方で送信または受信に関して使用されるタイムアウトを指定します。 

トランスポートタイムアウト (ミリ秒単位) を示す数値。たとえば、5000 ミリ秒は 5 秒に相当します。 

COMMAREA パディング文字

COMMAREA 内のペイロードの実際の長さが CommAreaLength で指定された長さより短い場合に、SBYND リスナーが CICS サーバーで COMMAREA をパディングするために使用する文字の EBCDIC コードを指定します。デフォルト値は 16 進数の 40 (EBCDIC のスペース) です。 

16 進数で符号化された文字の値。たとえば、スペースを表す 40、最小値を表す 00、最大値を表す FF などです。デフォルト値は 40 です。

送信バッファーサイズ

ベースとなるソケットの送信バッファーサイズ (バイト単位) を指定します。 

バッファーサイズ (バイト単位) を示す数値。たとえば、2048 バイトは 2 KB に相当します。 

受信バッファーサイズ

ベースとなるソケットの受信バッファーサイズ (バイト単位) を指定します (ヒントとして提供される)。 

受信バッファーサイズ (バイト単位) を示す数値。たとえば、10240 バイトは 10 キロバイトに相当します。 

遅延なし

システムが接続または要求を遅延できるかどうかを指定します。一般に、大量のトランザクションや重要なトランザクションでは、「TRUE」(遅延なし) にする必要があります。少量のトランザクションや重要でないトランザクションの場合は、「FALSE」を使用できます。ネーグルのアルゴリズムを無効にするかどうかを指定します。

TRUE」または「FALSE」を入力します。「TRUE」がデフォルトです。

キープアライブ

CICS リスナーへのソケット接続を作成したときに、ソケットの SO_KEEPALIVE オプションを有効にするかどうかを指定します。SO_KEEPALIVE は、メッセージの定期的な転送を有効にすることによって、アクティブな接続を維持します (プロトコルがこの機能をサポートする場合)。接続されたソケットがこれらのメッセージに応答できなかった場合、接続は切断され、そのソケットに書き込むプロセスに ENETRESET エラー番号が通知されます。このオプションは、optval 引数に int 値を取ります。これは、ブール型のオプションです。 

ソケットの SO_KEEPALIVE オプションは、接続中にピアへの接続の ping を有効にし、接続状態を維持するために使用されます。これは、接続がアイドル状態になってタイムアウトすることを防ぐために使用されます。 

SO_KEEPALIVE は、ピアの接続ソケットにメッセージを定期的に送信して、接続が「稼働中」(アクティブ) であることを保証します。次の 3 つの応答のいずれかが想定されています。 

  1. ピアは、想定されている ACK で応答します。特に異常はないため、アプリケーションには通知されません。TCP は、アクティビティーのない状態がさらに 2 時間続いたあとで、もう 1 つのプローブを送信します。

  2. ピアは RST で応答し、ピアホストがクラッシュまたは再起動したことをローカル TCP に知らせます。ソケットが閉じます。

  3. ピアは応答を返すことができません。ソケットが閉じます。このオプションの目的は、ピアホストがクラッシュしたかどうかを検出することにあります。

SO_KEEPALIVE を有効にするには「TRUE」を入力し、無効にするには「FALSE」を入力します。「TRUE」が設定済みのデフォルトです。

CICS ゲートウェイ

CICS 環境プロパティーの「CICS ゲートウェイ」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 61 環境プロパティー - 「CICS ゲートウェイ」セクション

名前 

説明 

必要な値 

URL

接続するリモートまたはローカルのゲートウェイを指定します。 


注 –

このパラメータの値として「ローカル:」を使用する場合は、特定の JAR ファイルが必要です。



注 –

デフォルト値の「ローカル:」は、z/OS 上で実行されている CTG では使用できません。z/OS 上で実行されている CTG では、「URL」プロパティーの値を「ローカルホスト」またはサーバー名に設定する必要があります。


リモートまたはローカルゲートウェイのノード名または IP アドレス。設定済みのデフォルトは「ローカル:」です。

ポート

CTG が実行されている TCP/IP ポートを指定します。 

TCP/IP ポートを示す番号。 

サーバー

CTG 設定のリストに指定されたサーバーから、使用するサーバーを指定します。 

CTG サーバーリストに指定されたサーバーの名前。この値を空白のままにすると、リストに指定された最初のサーバーがデフォルトで使用されます。 

SSL キーリングクラス

SSL キーリングクラスのクラス名を指定します。 

SSL キーリングクラスの完全なクラス名。 

SSL キーリングパスワード

暗号化されたキーリングクラスのパスワードを指定します。 

SSL キーリングクラスのパスワード。 

CICS クライアント

CICS 環境プロパティーの「CICS クライアント」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 62 環境プロパティー - 「CICS クライアント」セクション

名前 

説明 

必要な値 

CICS ユーザー ID

CICS ユーザーの ID を指定します。最大長は 8 文字です。 

8 文字以下の CICS ユーザー ID。 

CICS パスワード

CICS ユーザーのパスワードを指定します。最大長は 8 文字です。 

8 文字以下のパスワード。 

トレース

CICS 環境プロパティーの「トレース」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 63 環境プロパティー - 「トレース」セクション

名前 

説明 

必要な値 

レベル

CTG 固有。記録された利用可能なトレース情報のレベルを指定します。次のオプションがあります。

0: なし。CICS Java クライアントアプリケーションのトレースがありません。

1: 標準。データブロック (COMMAREA やネットワークフローなど) の最初の 128 バイトのみをデフォルトで表示します。このトレースレベルは、ctgstart の -trace オプションで設定されるゲートウェイのトレースと同等です。これは、システムプロパティー gateway.T.trace=on を使用して設定することもできます。

2: 詳細デバッグデフォルトでデータブロック全体を完全にトレースします。このトレースには、標準トレースレベルより多くの CICS トランザクションゲートウェイに関する情報が含まれています。このトレースレベルは、ctgstart の -x オプションで設定されるゲートウェイのデバッグトレースと同等です。これは、システムプロパティー gateway.T=on を使用して設定することもできます。

3: 例外スタックほとんどの Java 例外をトレースします。これには、CICS トランザクションゲートウェイの通常動作中に発生する可能性がある例外を含みます。その他のトレースは記録されません。このトレースレベルは、ctgstart の -stack オプションで設定されるゲートウェイのスタックトレースと同等です。これは、システムプロパティー gateway.T.stack=on を使用して設定することもできます。

指定するトレース情報レベルを示す 0 から 3 までの整数。設定済みのデフォルトは 0 です。

ファイル名

CTG 固有。トレース出力が書き込まれるファイルの場所を指定します。これは、stderr へのデフォルト出力の代わりに使用されます。長いファイル名は、引用符で囲む必要があります (たとえば、"trace output file.log")。


注 –

このファイル名は、システムプロパティー gateway.T.setTFile=xxx (xxx はファイル名) を使用して設定することもできます。


出力ファイル名。 

切り捨てサイズ

CTG 固有。トレースに書き込まれるデータブロックの最大サイズを指定します。


注 –

切り捨てサイズは、システムプロパティー gateway.T.setTruncationSize=xxx (xxx は数値) を使用して設定することもできます。


最大データブロックサイズを示す数値。値 0 は、トレースにデータブロックが書き込まれないことを示します。値なし (プロパティーを空白のままにすること) は、切り捨てサイズが指定されないことを示します。

ダンプオフセット

CTG 固有。データブロックの表示を開始するオフセットを指定します。


注 –

ダンプオフセットは、システムプロパティー gateway.T.setDumpOffset=xxx (xxx は数値) を使用して設定することもできます。


CTG 固有。データブロックの表示を開始するオフセットを指定します。 

時間表示

トレースにタイムスタンプを表示するかどうかを指定します。 

オン」または「オフ」。「オン」は、トレース内にタイムスタンプが表示されることを示します。デフォルト設定は「オン」です。


注 –

時間表示は、システムプロパティー gateway.T.timing=on を使用して設定することもできます。


接続再試行の設定

CICS 環境プロパティーの「接続再試行の設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 64 環境プロパティー - 「接続再試行の設定」セクション

名前 

説明 

必要な値 

最大再試行回数

接続再試行の最大回数を指定します。 

アダプタが接続の確立を試行する回数を示す数値。設定済みのデフォルトは 5 です。

再試行間隔

次の接続再試行までの待機時間 (ミリ秒単位) を指定します。 

アダプタが次の接続を試行するまでに待機する時間 (ミリ秒単位) を示す数値。設定済みのデフォルトは 5000 (5 秒) です。

接続プールの設定

CICS 環境プロパティーの「接続プールの設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 65 環境プロパティー - 「接続プールの設定」セクション

名前 

説明 

必要な値 

通常プールサイズ

維持する接続の初期数および最小数を指定します。 

維持する接続の初期数および最小数を示す数値。設定済みのデフォルトは 2 です。

最大プールサイズ

EIS への接続の最大サイズを指定します。 

EIS への接続の最大サイズを示す数値。設定済みのデフォルトは 10 です。