OTD には、オブジェクトを定義する一連のルールが含まれます。オブジェクトは、プロジェクトのコラボレーション定義を作成するための基礎として使用される OTD を通過するデータをエンコードします。
各 OTD は、アダプタの固有の機能セットを持つテンプレートとして機能します。バッチアダプタ OTD テンプレートは、カスタマイズ対象外で、編集できません。
OTD は、次の 4 つの部品で構成されます。
要素: 要素は、OTD ツリーの最上位レベルです。要素は、OTD の他の部品を収容する基本的なコンテナです。要素は、フィールドおよびメソッドを含むことができます。
フィールド: フィールドはデータを表すために使用されます。フィールドは、文字列形式、ブール形式、int 形式、double 形式、float 形式のうち、どの形式のデータも含むことができます。
メソッド: メソッドノードは、実際の Java メソッドを表します。
パラメータ: パラメータノードは、Java メソッドのパラメータを表します。
OTD フォルダ構造の上位レベルのビューには、FTP、セキュリティー保護された FTP、バッチレコード、またはローカルファイルデータ交換を呼び出すビジネスルールの作成に使用できるメソッドおよび属性が表示されます。
アダプタで使用可能な、特化された OTD は次の図のとおりです。
表 1–1 バッチアダプタ OTD
OTD 名 |
説明 |
---|---|
BatchFTP |
リモートシステムへの FTP アクセスを提供します。 |
BatchFTPOverSSL |
FTP を SSL 上で使用して、セキュリティー保護されたデータ転送を提供します。 |
BatchSCP |
Secure Shell (SSH) をベースとなるプロトコルとしながら Secure Copy Protocol を使用して、セキュリティー保護されたデータ転送を提供します。 |
BatchSFTP |
SSH ファイル転送プロトコル (SFTP プロトコル) を使用して、セキュリティー保護されたデータ転送を提供します。 |
BatchLocalFile |
ローカルファイルシステムに簡単にアクセスできるようにします。 |
BatchRecord |
アダプタで、指定した形式のレコードのペイロードを解析または作成 (あるいはその両方) できるようにします。 |
BatchInbound |
入力ファイルをポーリングし、ファイルの名前を GUID に変更して、ビジネスプロセスまたはコラボレーションをトリガーします。 |
この章では、これらの各 OTD についてと、各 OTD をアダプタで使用する方法を説明します。
OTD は、コラボレーションで使用され、プラットフォーム、システム、およびプログラム固有の機能を提供して、ビジネスルールの作成を可能にします。
OTD にはシステム固有のパラメータが含まれ、これらのパラメータはプロパティーエディタを使用して設定できます。
OTD は、特定の外部アプリケーションとのインタフェースに必要な情報へのアクセスを提供します。
すべての OTD は、Netbeans IDE を使用して設定および管理します。これらの OTD に関連するすべてのクライアントコンポーネントには、独自の要件があります。詳細は、クライアントシステムのマニュアルを参照してください。
BatchFTP、BatchLocalFile、および BatchRecord OTD の場合、(プロパティーエディタの) 環境プロパティーまたは接続マッププロパティーに対応するセクションがあるノードのみが、OTD 上に実装されます。残りのノードは実装されず、将来の使用に備えて予約されます。
BatchFTP、BatchLocalFile、および BatchRecord OTD の場合、(プロパティーエディタの) 環境プロパティーまたは接続マッププロパティーに出現する設定パラメータのみが OTD での使用をサポートされます。残りの設定パラメータは実装されず、将来の使用に備えて予約されます。実装済み設定パラメータは、実装されていないノードからアクセスおよび使用できることがありますが、こうした使用方法はお勧めしません。