アダプタには、実際のファイル転送の直前または直後にアクションを実行できる機能があります。これらの設定をアダプタの設定パラメータ、または対象の OTD の Configuration ノードに入力できます。
これらの機能は、BatchLocalFile OTD と BatchFTP OTD の両方で使用できます。
転送前コマンド
インバウンド転送の場合、ターゲットシステムをポーリングしている他のクライアントに対して、同じディレクトリおよびファイルパターンまたは名前でファイルを使用できないようにすることができます (Rename)。アウトバウンド転送の場合、既存のファイルの自動バックアップを作成できます (Copy)。
次の転送前オプションがあります。
Rename: ターゲットファイルの名前を保護または復旧のために変更します。希望するディレクトリ名およびファイル名を指定します。まだ存在しないディレクトリは作成されます。
Copy: バックアップまたは復旧のためにターゲットファイルをコピーします。希望するディレクトリ名およびファイル名を入力します。
None: 何もしません。
Rename を使用している場合に、転送先ファイルがすでに存在すると、FTP サーバーによって動作が異なることがあります。たとえば、一部の UNIX FTP サーバーでは、転送先ファイルが必ず上書きされます。つまり、エラーメッセージや警告メッセージは表示されません。Windows XP サーバーなどの他の FTP サーバーでは、システムによってエラーが生成され、呼び出された OTD メソッドで例外がスローされます。該当する FTP サーバー固有の動作をよく確認してください。不確かな場合は、コマンドプロンプトでアクションを試してください。アクションによってエラーメッセージが表示された場合、コラボレーションで例外がスローされると考えられます。
適切に保護、バックアップ、または復旧を行うには、目的にかなった適切な設定を選択します。たとえば、アウトバウンドの追加転送での失敗から復旧する場合は、Copy 設定を使用します。ファイル名およびディレクトリ名を指定するときに、正規表現、特殊文字のいずれか、または両方を使用できます。
転送後コマンド
インバウンド転送の場合、自動バックアップを作成することで、転送済みファイルを「消費済み」として指定したり (Rename)、永久に破棄したり (Delete) することができます。アウトバウンド転送の場合、転送済みファイルの名前を変更することで、そのファイルを他のクライアントで使用できるようにすることができます。ファイル名およびディレクトリ名を指定するときに、正規表現、特殊文字のいずれか、または両方を使用できます。
次の転送後オプションがあります。
Rename: 転送済みファイルの名前を変更します。希望するディレクトリおよびファイル名を指定します。
Delete: 転送済みファイルを削除します (インバウンド転送のみ)。
None: 何もしません。
アウトバウンド転送 (パブリッシング) の場合、まだ存在しないディレクトリは作成されます。
転送前コマンドおよび転送後コマンドの詳細は、次を参照してください。
BatchFTP OTD
転送前 (BatchFTP 接続マップ)
転送後 (BatchFTP 接続マップ)
BatchLocalFile OTD
転送前 (BatchLocalFile 接続マップ)
転送後 (BatchLocalFile 接続マップ)