『Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド』は、SolarisTM 共通デスクトップ環境 (Common Desktop Environment、CDE) の基本的な機能を説明します。また、デスクトップと、デスクトップ・アプリケーションの使用方法について説明します。
このマニュアルは、ワークステーションにインストールされた Solaris CDE をデスクトップとして使用するユーザを対象としています。このマニュアルを使用するには、3 ボタンのマウス、グラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI)、およびコマンド行プロンプトで入力するコマンドにも精通していなければなりません。
次のマニュアルを読んでおく必要があります。
このマニュアルは次の章から構成されています。
第 1 章「基本スキル」では、共通デスクトップ環境での作業に必要な基本操作、キーボード・ナビゲーション、デスクトップの共通インタフェースについて説明します。
第 2 章「デスクトップ・セッションの開始」では、デスクトップのログインまたはログアウト方法と、ログイン時に表示されるセッションの設定方法を説明します。
第 3 章「ヘルプの使い方」では、アプリケーションに関するヘルプの使用方法と、ヘルプ・ビューアでのナビゲート方法を説明します。
第 4 章「フロントパネルの使い方」では、フロントパネルについて説明します。フロントパネルは、共通のタスクを行うコントロールのセットを含む特別なデスクトップ・ウィンドウです。この章では、フロントパネル・コントロールとフロントパネルのカスタマイズ方法について説明します。
第 5 章「ファイル・マネージャによるファイルの管理」では、グラフィカル・ユーザ・インタフェースであるファイル・マネージャでのファイルとフォルダの処理方法を説明します。この章では基本操作、ナビゲーション、ファイルとフォルダの操作と配置、およびごみ箱について説明します。
第 6 章「アプリケーション・マネージャの使い方」では、CDE のアプリケーションの格納場所であるアプリケーション・マネージャからアプリケーションを実行する方法を説明します。
第 7 章「デスクトップ環境のカスタマイズ」では、デスクトップの外観と動作をカスタマイズするためのスタイル・マネージャの使用方法を説明します。個人用環境変数の設定方法も説明します。
第 8 章「メール・プログラムの使い方」では、メール・プログラムによる電子メールの送受信方法と、アタッチメントの追加および取り出し方法を説明します。
第 9 章「印刷」では、デスクトップによる印刷方法と、デフォルト・プリンタの変更方法を説明します。
第 10 章「テキスト・エディタの使い方」では、デスクトップのテキスト・エディタについて説明します。テキスト・エディタを使用して、メモ、メール・メッセージ、リソース・ファイルなどの短いドキュメントを作成または編集できます。
第 11 章「カレンダの使い方」では、自分自身やグループのアポイントを設定するためのカレンダの使用方法と、予定表の作成方法を説明します。
第 12 章「端末エミュレータの使い方」では、デスクトップの端末エミュレータ・ウィンドウの表示およびカスタマイズ方法を説明します。
第 13 章「アイコン・エディタの使い方」では、デスクトップ・アイコンや背景として使用するファイルの作成方法を説明します。
第 14 章「イメージ・ビューアの使い方」では、スナップショットを取り込む方法、モノクロ・イメージとカラー・イメージ、および PostScriptTM ファイルな「対象読者」どの複数ページ・ドキュメントのファイル形式を表示、編集、印刷、および変換する方法を説明します。
第 15 章「ビデオおよびオーディオの使い方」では、オーディオを使用して、オーディオファイルの録音と再生を行う方法を説明します。
第 16 章「アドレス・マネージャの使い方」では、ユーザやホスト、システムに関する情報が格納されたカードの検索方法とその関連作業について説明します。
第 17 章「プロセス・マネージャの使い方」では、ワークステーションで実行中のプロセスの表示方法と、それらのプロセスの確認や強制終了の方法を説明します。
第 18 章「パフォーマンスメータの使い方」では、システムの稼動レベルの監視方法と誤動作の識別方法を説明します。
第 19 章「ホットキーエディタ」では、ホットキーエディタを使用した CDE ホットキーの作成、修正、削除方法について説明します。
第 20 章「PDA (Personal Digital Assistant) との同期」では、PDA とデスクトップでの情報の同期のとり方について説明します。
付録 A 「デスクトップのキーボード・ショートカット」 では、デスクトップのキーボード・ナビゲーションについて説明します。
付録 B 「ローカライズされたセッションの実行」 では、デスクトップ・セッションの言語の変更方法と、異なる言語のフォントに変更する方法を説明します。
付録 C 「Compose キーシーケンス」 では、特殊文字 (ISO Latin-1 コード・セットのみ) を作成する上で必要なキーボード・コマンドを示します。
付録 D 「ロケールについて 」 では、CDE 上でタイ・ロケールやヘブライ・ロケールを使用したテキストの表示、編集、および出力について説明します。
用語集では、このマニュアルで使用する用語と、その定義を説明します。
デスクトップについてより詳しい情報を得たい場合は、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』をお読みください。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。