Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

UFS ファイルシステムを PCMCIA メモリーカード上に作成する方法

UFS ファイルシステムを作成する手順は、IA システムおよび SPARC システムのどちらでフォーマットされた UFS PCMCIA メモリーカードでも同じですが、SPARC システムでフォーマットされた UFS PCMCIA メモリーカードは、SPARC システムでしか使用できません。また、IA システムでフォーマットされた UFS PCMCIA メモリーカードは、Solaris を実行する IA システムでしか使用できません。

  1. UFS ファイルシステム用に PCMCIA メモリーカードをフォーマットします。

    「UFS PCMCIA メモリーカードをフォーマットする方法」で説明した手順に従ってください。

  2. newfs コマンドと、ボリューム管理ディレクトリへの絶対パス名を使用して、PCMCIA メモリーカード上に UFS ファイルシステムを作成します。


    $ /usr/sbin/newfs -v /vol/dev/aliases/pcmem0
    

    -v

    状態メッセージを出力する。 

    /vol/dev/aliases/pcmem0

    PCMCIA メモリーカードの位置を示す。 

    newfs コマンドは、ファイルシステムの作成を確認するメッセージを表示します。

  3. ファイルシステムの作成を確認します。


    newfs: construct a new file system  ¥
    
           /vol/dev/aliases/pcmem0:(y/n)? y
    

    状態メッセージが表示されて、ファイルシステムと PCMCIA メモリーカードのフォーマットの詳細を示します。


    mkfs -F ufs /vol/dev/aliases/pcmem0 2848 8 2 8192 1024 16 ¥
    
        10 60 2048 t 0 -1 8 -1
    
    /vol/dev/aliases/pcmem0:  2848 sectors in 128 cylinders of ¥
    
        2 tracks, 8 sectors
    
    1.0MB in 8 cyl groups (16 c/g, 0.12MB/g, 64 i/g)
    
    super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at:
    
        32, 304, 544, 816, 1056, 1328, 1568, 1840

    これで、PCMCIA メモリーカードを SPARC システムで使用できます。ただし、ボリューム管理が PCMCIA メモリーカードを認識する前に、次の手順で説明するように、volrmmount コマンドを使用する必要があります。

  4. メモリーカードが挿入されたことをボリューム管理に通知するために、-i オプションを指定して volrmmount コマンドを使用します。


    $ volrmmount -i pcmem0
    

    PCMCIA メモリーカードは、これで /pcmem/pcmem0 にマウントされます。

  5. UFS ファイルシステムが PCMCIA メモリーカード上に作成されたかどうかを確認するには、/pcmem ディレクトリで ls コマンドを使用します。

    pcmem0 サブディレクトリが表示されれば、UFS ファイルシステムが PCMCIA メモリーカードに作成され、正しくマウントされたことになります。


    $ ls /pcmem
    pcmem0

例 - UFS ファイルシステムを PCMCIA メモリーカード上に作成する


$ volcheck -v
media was found
$ /usr/sbin/newfs -v /vol/dev/aliases/pcmem0
newfs: construct a new file system  ¥

       /vol/dev/aliases/pcmem0:(y/n)? y
mkfs -F ufs /vol/dev/aliases/pcmem0 ...

$ volrmmount -i pcmem0

media was found