ローカル用アドレスは、ローカルルート範囲だけのユニキャストアドレス (サブネットまたは加入者ネットワーク内) であり、ローカルまたはグローバルな一意の範囲が適用されます。このアドレスは、サイト内において、グローバルアドレスまでのプラグアンドプレイローカル通信とブートストラップに使用します。
ローカル用アドレスには、リンクローカルとサイトローカルの 2 種類が定義されています。リンクローカル用は 1 つのリンク用であり、サイトローカル用は 1 つのサイト用です。表 14-3 は、リンクローカル用アドレスフォーマットを示したものです。
表 14-3 リンクローカル用アドレスフォーマット
10 ビット |
n ビット |
118-n ビット |
1111111010 |
0 |
Interface ID |
リンクローカル用アドレスは自動アドレス設定などの目的で 1 つのリンク上のアドレス指定に使用します。
表 14-4 は、サイトローカル用アドレスフォーマットです。
表 14-4 サイトローカル用アドレス
10 ビット |
n ビット |
m ビット |
118-(n+ m) ビット |
1111111011 |
0 |
Subnet ID |
Interface ID |
どちらのローカル用アドレスタイプも、インタフェース ID はそれを使用するドメインで一意であるものとします。通常、ノードの IEEE-802 48 ビットアドレスを使用します。Subnet ID は、サイト内の特定のサブネットを識別します。Subnet ID と Interface ID を組み合わせてローカルアドレスにすると、他のアドレス指定をしなくても大規模なプライベートインターネットを構築できます。
ローカル用アドレスでは、グローバルインターネットに接続していない組織でも、グローバルインターネットアドレス領域のアドレスプレフィックスを要求せずに操作ができます。組織からグローバルインターネットにあとから接続する場合、Subnet ID と Interface ID をグローバルプレフィックスと組み合わせれば (たとえば Registry ID + Provider ID + Subscriber ID)、グローバルアドレスを作成できます。インターネットに接続するときにプライベート (非グローバル) IPv4 アドレスを使用して番号をマニュアルで指定し直さなければならない IPv4 に比べ、大幅に強化された点です。IPv6 の場合、番号は自動的に指定し直されます。