DHCP サービスは、DHCP サービスメッセージと DHCP トランザクションを syslog に記録できます。syslog の詳細については、syslogd(1M) と syslog.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
syslog に記録された DHCP サービスメッセージには、次のものがあります。
エラーメッセージ。DHCP サービスがクライアントまたは管理者の要求を完了するのを妨げる条件を、管理者に通知する
警告と通知。DHCP サービス完了を妨げはしないが、正常終了しなかった状態を管理者に通知する
DHCP デーモンに関するオプションを使用することで、報告される情報を増やすことができます。詳細メッセージ出力は、DHCP に関する問題の障害追跡に役立つ場合があります。「詳細 DHCP ログメッセージを生成する方法 (DHCP Manager)」を参照してください。
もう 1 つの有用な障害追跡方法は、トランザクションの記録です。トランザクションは、DHCP サーバーや BOOTP リレーとクライアントとの間のすべての交換に関する情報を提供します。DHCP サーバーのトランザクションには、次のものがあります。
EXTEND - 拡張機能のリース
RELEASE - IP アドレスのリリース
DECLINE - アドレス割り当てが減少するクライアント
INFORM - ネットワーク設定パラメータを要求しているが IP アドレスは要求していないクライアント
NAK - サーバーは、クライアントに対して、すでに使用された IP アドレスの使用要求を認めない
ICMP_ECHO - サーバーは、提供の可能性がある IP アドレスが他のホストですでに使用中であることを検出する
BOOTP リレートランザクションには、次のものがあります。
RELAY-CLNT - DHCP クライアントから DHCP サーバーへリレーされるメッセージ
RELAY-SRVR - DHCP サーバーから DHCP クライアントへリレーされるメッセージ
トランザクションのログは、デフォルトでは使用不能になっています。トランザクションの記録が使用可能になると、デフォルトでは local0 syslog 機能が使用されます。DHCP トランザクションメッセージは、通知の syslog 重要度で生成されるため、デフォルトでは他の通知が記録されるファイルにトランザクションが記録されます。しかし、トランザクションはローカルの機能を使用するため、syslog.conf ファイルを編集して別なログファイルを指定した場合、他の通知とは別にトランザクションメッセージを記録できます。
トランザクションの記録を使用可能または使用不能にできます。そして、「DHCP トランザクションログを有効または無効にする方法 (DHCP Manager)」で説明しているように、0 から 7 までの異なる syslog 機能を指定することができます。また、サーバーシステムの syslog.conf ファイルを編集する場合、「DHCP トランザクションを別の Syslog ファイルに記録する方法」で説明しているように、syslogd に指示して DHCP トランザクションメッセージを別なファイルに保管することもできます。