主要メッセージの手引き

"N"

Name not unique on network

原因

指定されたログ名が一意ではありません。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOTUNIQerrno=80 です。

named [pid]: hostname.domainname has CNAME and other data (illegal)

原因

このエラーメッセージが DNS サーバー上で表示されます。

対処方法

このエラーは、エイリアス (CNAME) が別のタイプの DNS レコードと関連していることを示します。

DNS システムでは、CNAME レコードを使用してシステムに対しエイリアスを設定することができます。この例を次に示します。


alias1		IN CNAME	host1.domain1.

alias1 というエイリアスは、他のタイプのレコードには表示されません。ホストの実際の名前だけが使用できます。そのため、このホストをメールエクスチェンジャとして使用すると、次のレコードは不正なのでエラーが発生します。


alias1		IN MX  10  host2.domain1.

代わりに、次のレコードを使用します。


host1		IN MX  10  host2.domain1.
この対処法は、HINFOA などすべてのタイプのレコードに適用できます。

このエラーはレコードの最初のエントリを明示的に設定しなくても発生することがあります。DNS システムのデフォルトの最初のエントリは、最後に指定した最初のエントリになります。そのため、指定されたデータベースファイルが以下のようになる場合があります。


host1	IN A	 123.124.125.126
        IN HINFO Sun Solaris
alias1  IN CNAME host1.domain1.
        IN MX 10 host2.domain1.
上記の部分では、MX レコードの左辺に alias1 が暗黙的に存在しています。データベースの使用中にエイリアスを追加すると、エラーが突然表示されるようになります。MX レコードは、CNAME が前に追加されると不当になるからです。この例の場合は、MX レコードと CNAME レコードの順番を逆にするか、あるいは MX レコードの左辺に host1 を明示的に設定することによって解決できます。

/net/string: No such file or directory

原因

ユーザーが、/net/ の後に指定されているシステム上のネットワークパーティションに (たとえば cd(1) などを使用して) ディレクトリを変更しようとしましたが、このホストが存在しないか、または共用 (エクスポート) されたファイルシステムがありません。

対処方法

このシステム上のファイルにアクセスするには、rlogin(1) を実行します。

リモートシステムからファイルシステムをエクスポートするには、そのシステムでスーパーユーザーになり、適切なオプションを付けて share(1M) コマンドを実行します。そのシステムが初めてファイルシステムを共用する場合は、/etc/init.d/nfs.server start も実行して NFS サービスを開始します。

Network dropped connection because of reset

原因

接続していたホストがクラッシュまたはリブートされました。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENETRESETerrno=129 です。

Network is down

原因

停止ネットワークを検出したため、トランスポート接続が失敗しました。

対処方法

ネットワークのシステム管理者にこのエラーを報告してください。ユーザー自身がこのネットワークの管理責任者である場合は、ネットワークが停止した原因と必要な修復について調べてください。

テクニカルノート

このエラーは、基本の通信インタフェースから通知された状態情報に基づいています。

このエラーの記号名は、ENETDOWNerrno=127 です。

Network is unreachable

原因

ネットワークへの送信経路が存在しないか、あるいは中間ゲートウェイまたは交換ノードからネガティブな状態情報が返されたため、動作エラーが発生しました。

返された状態は、ネットワークの停止とホストの停止を見分けるのに十分とは限りません (「No route to host」を参照してください)。

対処方法

ネットワークのルータとスイッチを調べて、これらのパケット転送を許可していないかどうかを確認します。すべてのパケット転送を許可している場合は、ネットワークの配線と接続を確認します。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENETUNREACHerrno=128 です。

NFS getattr failed for server string: RPC: Timed out

原因

このメッセージは、ハードウェアに障害がある NFS サーバーにサービスを要求した NFS クライアントに表示されます。多くの場合は、このメッセージに加えて、「NFS read failed」メッセージも表示されます。サーバーが停止しているかまたは応答が遅いだけの場合は、代わりに「NFS server not responding」メッセージが表示されます。サーバーシステムでデータが損傷している恐れがあります。

対処方法

通常、このメッセージはサーバーのハードウェア障害を示すため、できる限り早急に修復手順を開始してください。メモリーモジュール、ディスクコントローラ、CPU ボードを調べます。

関連項目

NFS チューニングについては、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』のネットワーク性能の監視に関する章を参照してください。

nfs mount: Couldn't bind to reserved port

原因

このメッセージは、同じ物理サブネット上に構成された複数の Ethernet インタフェースを持つサーバーから、クライアントが NFS を使用してファイルシステムをマウントしようとすると表示されます。

対処方法

1 つのルータシステム上に複数の Ethernet インタフェースがある場合は、常に、それぞれを異なる物理サブネットワークに接続してください。

nfs mount: mount: string: Device busy

原因

このメッセージは、スーパーユーザーがアクティブディレクトリの最上位で NFS マウントしようとすると表示されます。ビジーデバイスは、実際にはプロセスの作業用ディレクトリです。

対処方法

現在、ワークステーション上のどのシェルがマウントポイントの下にあるかを特定し、そのディレクトリを変更します。親がそのマウントポイントの下に残っているのに、(su(1) シェルなどの) サブシェルが別の作業用ディレクトリにある場合があるので注意してください。

NFS mount: /string mounted OK

原因

ブート中に、システムが、最初のコロンの後に指定されたディレクトリのマウントに失敗しました。対象となる NFS サーバーが停止しているかまたは応答が遅い可能性があります。マウントはバックグラウンドで実行され、NFS サーバーへの接続に成功しました。

対処方法

これは、マウント処理が完了したことのみを知らせる情報メッセージです。

NFS mounted callog file Unsupported.

原因

Solaris 2.6 ソフトウェアをシステム上にインストール後、CDE のカレンダマネージャ (/usr/dt/bin/dtcm) または OpenWindows のカレンダ (/usr/openwin/bin/cm) を使用してカレンダを表示させようとすると、次のダイアログボックスが表示されます。


Calendar :Informational - NFS mounted callog file Unsupported.
Your default startup Calendar file appears to be NFS mounted or
a symlink to the same.  This is Not Supported.
			Continue
「継続 (Continue)」ボタンをクリックすると、コンソールウィンドウに次のエラーメッセージが表示されます。

date time host rpc.cmsd[pid]: rpc.cmsd : 
	NFS mounted callog file Not Supported - user@host
date time host rpc.cmsd[pid]: rpc.cmsd : 
	NFS mounted callog file Not Supported - user@host
カレンダは、Solaris ソフトウェアの 2.5.1 およびそれ以前のバージョンでは動作していました。

対処方法

NFS マウントされているカレンダはサポートされていません。複数の人がカレンダを同時に使用すると、カレンダは破損する可能性があります。2 つの rpc.cmsd デーモンが callog ファイルに同時に書き込むと、ファイルは破損してしまいます。Solaris 2.5.1 リリースでは、この設定はサポートされていませんでしたが、2 つの rpc.cmsd デーモンを同時に実行することができました。

Solaris 2.6 リリースでは、この同時性はオプションではなくなりました。rpc.cmsd では、NFS マウントされたカレンダはユーザーが起動できず、先のエラーメッセージが表示されます。

NFS read failed for server string

原因

このメッセージは、通常はアクセス権の問題を表します。クライアントがファイルを開いている間に、ディレクトリまたはファイルのアクセス権が変更された可能性があります。ファイルシステムの共用権またはネットグループ権が変更された可能性があります。サーバーが停止しているかまたはネットワークが飽和状態にある場合は、代わりに「NFS server not responding」メッセージが表示されます。

対処方法

NFS サーバーにログインし、ファイルに至るまでのディレクトリのアクセス権を調べます。ファイルシステムが、NFS 読み取り障害が生じたクライアントに共用 (エクスポート) されていることを確認します。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

nfs_server: bad getargs for int/int

原因

このメッセージは、認識できないかまたは不正な引数が付けられた要求を受け取ったときに、NFS サーバーによって表示されます。通常、要求を正しく XDR 復号化できなかったことを示します。このエラーは、ネットワーク上でパケットが損傷した場合、または NFS クライアントが引数を間違ってコード化する実装のバグの場合に表示されることがあります。

対処方法

このメッセージがシングルクライアントから発行された場合は、そのマシンに NFS クライアントソフトウェアのバグがないかどうかを調べます。このメッセージがネットワーク全体に渡って表示される場合、特に他のネットワークエラーを伴っている場合は、ネットワークの配線とコネクタを調べます。

NFS server string not responding still trying

原因

出現頻度が高いこのメッセージは、通常、システムが、停止しているかまたは非常に応答が遅い NFS サーバーにサービスを要求したことを示します。なお、このメッセージは、この NFS サーバーへのネットワークリンクが損傷していることを示している場合もあります。ただし、通常、この状態が発生すると、他のエラーメッセージも表示されます。また、まれに、NFS クライアントの設定に問題があることを表している場合もあります。

対処方法

応答しない NFS サーバーを調べて、マシンの修理またはリブートが必要かどうかを確認します。このような問題が発生したらすぐに一度だけ報告するように、ユーザーグループに依頼しておきます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

NFS server string ok

原因

このメッセージは、「NFS server not responding」エラーに続いて表示されます。NFS サーバーが稼働状態に復帰したことを示します。

対処方法

NFS サーバーは初めて起動されたとき、しばらくの間、クライアント要求の処理でビジーの状態にあります。したがって、クライアントシステムが応答するまでしばらく待ってください。無関係な要求が多くなるほど、NFS サーバーの応答時間が遅くなります。

NFS string failed for server string: error int (string)

原因

失敗した NFS 操作は、次のうちのどれかです。

getattrsetattrlookupaccessreadlinkreadwritecreatemkdirsymlinkmknodremovermdirrenamelinkreaddirreaddir+fsstatfsinfopathconfcommit

関連項目

NFS の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』を参照してください。

nfs umount: string: is busy

原因

このメッセージは、スーパーユーザーがアクティブな NFS ファイルシステムのマウントを解除しようとすると表示されます。ビジーポイントは、プロセスの作業用ディレクトリです。

対処方法

現在、ワークステーション上のどのシェル (またはプロセス) がリモートマウントされたファイルシステムにあるかを判断し、(cd(1) によって) そのディレクトリ以外に移動します。親シェルがその NFS ファイルシステムに残っているのに、(su(1M) シェルなどの) サブシェルが別の作業用ディレクトリにある場合があるので注意してください。

NFS write error on host string: No space left on device.

原因

このコンソールメッセージは、NFS マウントされたパーティションがいっぱいになり、新規データの書き込みを受け入れられないことを示します。既存のファイルに上書きしようとするソフトウェアは、通常、これらのファイルのすべてのデータにゼロを書き込みます。これは、NFS マウントされた /home パーティションでは、特に致命的です。

対処方法

ファイルシステムをいっぱいにしたユーザーまたはプロセスを探して、制御不能になっているプロセスを早急に停止します。その後、必要に応じてファイル (大きな core(4) ファイルなど) を削除して、ファイルシステムに空き領域を作ります。可能な場合は、修正したファイルをローカルディスクに書き込むようにユーザーに依頼します。このエラーが頻繁に発生する場合は、このパーティションの使用率が下がるようにディレクトリを配置し直してください。

関連項目

ディスク使用率の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』を参照してください。AnswerBook のオンラインマニュアルを使用している場合は、「managing disk use」と入力して検索文字列として使用します。

NFS write failed for server string: RPC: Timed out

原因

このエラーは、ファイルシステムがソフトマウントされている場合に、サーバーまたはネットワークの応答時間が遅いと表示されることがあります。この間にサーバーに書き込まれたデータは、損傷している恐れがあります。

対処方法

ファイルシステムに書き込みたい場合は、ソフトマウントオプションを指定しないでください。読み取り/書き込み用にマウントされているファイルシステムに対しては、必ずデフォルトのハードマウントを使用してください。

関連項目

詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

NIS+ authentication failure

原因

これは、フェデレーテッド・ネーミング・サービスのメッセージです。要求の作成主体が該当ネームサービスの認証を得られないため、操作を完了できません。

対処方法

nisdefaults(1) コマンドを実行して、正しい NIS+ 主体として識別されていることを確認します。また、システムが正しい公開鍵ソースを指定していることも確認します。

関連項目

詳細は、『NIS+ と FNS の管理』の認証と承認に関する概説を参照してください。

nis_cachemgr: Error in reading NIS cold start file : '/var/nis/NIS_COLD_START'

原因

パッチ 104331-04 と 103612-33 のインストール後、nis_cachemgr(1M) が起動に失敗しました。リブート中に次のエラーが発生します。


Sep 11 16:34:00 nis_cachemgr: Error in reading NIS cold start file : 
          '/var/nis/NIS_COLD_START'
さらに、nis_cachemgr(1M) がログイン後に実行されていません。nis_cachemgr(1M)truss で調べると、/var/nis/NIS_COLD_START を読み取り、ただちにエラーを報告しているということがわかります。クライアントをインストールし直しても NIS_COLD_START をコピーしても、効果はありません。

対処方法

このエラーはタイミングの問題です。rpc.bind が起動された後で、/etc/init.d/rpc で NIS+ を初期化する前に、sleep(1) を入れてください。rpc.bind は初期化が遅いため、nis_cachemgr(1M) がエラー処理を始める前に数秒の余分な時間が必要です。

No buffer space available

原因

システムのバッファー空間が不足しているか、または待ち行列がいっぱいになっているため、トランスポートエンドポイントまたはパイプでの操作が実行されません。ターゲットシステムがメモリーまたはスワップ空間を使い果たしている可能性があります。この状態のときに書き込まれたデータは、失われる恐れがあります。

対処方法

スワップ空間を増やすには、ターゲットシステムに対して swap -a コマンドを使用します。または、スワップ空間が増えるようにターゲットシステムを再構成します。通常、スワップ空間は物理メモリーの 2 倍から 3 倍の大きさにしてください。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOBUFSerrno=132 です。

No child processes

原因

このメッセージは、アプリケーションが、存在しない連携プロセスと通信しようとした場合に表示されることがあります。

対処方法

親プロセスを再起動して、子プロセスをもう一度作成できるようにします。これで効果がない場合は、このエラーはプログラミングエラーが原因である可能性があります。プログラムのベンダまたは作成者に更新してもらうよう要請してください。

テクニカルノート

子プロセスが存在しない、または子プロセスを待機していないプロセスによって、wait(2) システムコールが実行されました。子プロセスが事前に終了されていたか、または作成されていません。

このエラーの記号名は、ECHILDerrno=10 です。

No default media available

原因

フロッピーディスクまたは CD-ROM がドライブに挿入されていないのに、ユーザーが eject(1) 要求を行うと、ボリュームマネージャはこのメッセージを発行します。

対処方法

フロッピーディスクまたは CD-ROM を挿入します。ボリュームマネージャが混乱しており、実際にはドライブにフロッピーディスクまたは CD-ROM が存在する場合は、volcheck(1) を実行してボリュームマネージャを更新します。それでもシステムが混乱している場合は、-r オプションを付けてブートし、デバイスを再構成します。

No directory! Logging in with home=/

原因

パスワードファイルまたは NIS passwd(4) マップに示されたホームディレクトリを login(1) プログラムが発見できないため、ユーザーをルートディレクトリに入れました。

対処方法

ユーザーのホームディレクトリがマウントされ、そのユーザーが所有していて、アクセスできることを確認します。オートマウンタはホームディレクトリをマウントしようとしましたが、NFS サーバーが迅速に応答しませんでした。/home/username のファイルを一覧表示してください。NFS サーバーがこの要求に応答した場合は、ユーザーは一度ログアウトしてからログインし直してください。

オートマウンタデーモンが動作していない可能性があります。ps(1) コマンドを実行して automountd(1M) が存在するかどうかを調べます。存在しない場合は、次に示す 2 番目のコマンドを実行します。停止していると思われる場合は、両方のコマンドを実行します。


# /etc/init.d/autofs stop
# /etc/init.d/autofs start
オートマウンタデーモンが動作している場合は、/etc/auto_master ファイルに次のような行があることを確認します。

/home  auto_home
また、/etc/auto_home ファイルに次のような行があることを確認します。

+auto_home
これらのエントリは、NIS auto_home マップによって異なります。

また、NFS サーバーがこの /home ディレクトリを共用 (エクスポート) していないか、またはサーバー上の NFS デーモンが消滅している可能性もあります。

関連項目

NFS の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』を参照してください。

No message of desired type

原因

指定されたメッセージ待ち行列に存在しないタイプのメッセージを受信しようとしました。詳細は、msgop(2) のマニュアルページを参照してください。

対処方法

このメッセージは、System V IPC メッセージ機能のエラーを示します。通常、IPC_NOWAIT が設定されているとき、メッセージ待ち行列は空か、または希望するメッセージタイプは入っていません。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOMSGerrno=35 です。

No recipients specified

原因

このメッセージは、ユーザーが To: フィールドにアドレスを入力しなかった場合に、mailx(1) コマンドによって表示されます。

対処方法

詳細は、「Recipient names must be specified」を参照してください。

No record locks available

原因

レコードロックを使用できません。システムのロックテーブルがいっぱいです。

対処方法

使用可能なロックが増えるまで待ってから、もう一度実行してください。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOLCKerrno=46 です。

プロセスが F_SETLK または F_SETLKW オプションによって fcntl(2) を呼び出し、システムの上限を超えた可能性があります。システムには、fcntl(2)、NFS ロックデーモン、メールロッキングを含む複数の異なるロッキングサブシステムがあります。すべてのサブシステムでこのエラーが発生する可能性があります。

No route to host

原因

宛先ホストへの送信経路が存在しない、あるいは中間ゲートウェイまたは切り換えノードから返された状態情報のために、動作エラーが発生しました。

返された状態は、ホストの停止とネットワークの停止を見分けるのに十分とは限りません (「Network is unreachable」を参照してください)。

対処方法

ネットワークのルータとスイッチが、これらのパケット転送を不可にしていないかを確認します。すべてのパケット転送が可能になっている場合は、ネットワークの配線と接続を確認します。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、EHOSTUNREACHerrno=148 です。

No shell Connection closed

原因

ユーザーがシステムにリモートログインしようとしました。このユーザーは有効なアカウント名とパスワードを持っていますが、このアカウント用に指定されたシェルはこのシステム上で使用できません。

対処方法

要求したシェルのコピーがある場合は、スーパーユーザーになり、システム上にないシェルをインストールします。コピーがない場合は、ユーザーのパスワードファイルのエントリ (NIS+ または NIS の passwd(4) マップ内にのみある場合が多い) を変更し、/bin/csh または /bin/ksh などの使用可能なシェルを指定します。

No space left on device

原因

通常ファイルの書き込み時またはディレクトリエントリの作成時に、デバイスに空き領域が残っていません。ディスク、テープ、またはフロッピーディスクがデータでいっぱいです。この状態のときに書き込まれたすべてのデータが失われる可能性があります。

対処方法

書き込みたいデータをすべて収めるのに必要な領域が空くまで、ハードディスクまたはフロッピーディスクから不要なファイルを削除します。一部のディレクトリを別のファイルシステムに移動して、それに応じたシンボリックリンクを作成することを推奨します。テープがいっぱいの場合は、残りを別のテープに収めるか、高密度設定を使用するか、または大容量のテープを使用します。

マルチボリュームのテープまたはフロッピーディスクを作成するには、pax(1) または cpio(1) コマンドを使用します。現時点では、tar(1) はシングルボリュームに制限されています。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOSPCerrno=28 です。

No such device

原因

存在しないデバイスへの書き込みなど、デバイスに対して不適切な操作を実行しようとしました。

対処方法

/devices ディレクトリを調べて、このデバイスが存在しない理由、またはプログラムがそのデバイスを存在しているとした理由を判断します。このメッセージに似た「No such device or address」メッセージは、既存のデバイスに対する入出力エラーを表している場合が多いのですが、このメッセージは、多くの場合、デバイスがまったく存在しないことを示します。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENODEVerrno=19 です。

No such device or address

原因

テープドライブがオフラインになっている、あるいはデバイスの電源が切られているかまたはシステムから除去されている場合は、このメッセージが表示されることがあります。

対処方法

テープドライブの場合は、デバイスが接続されていること、電源が入っていること、および (当てはまる場合は) オンライン状態に切り替わっていることを確認します。ディスクドライブと CD-ROM ドライブの場合は、デバイスが接続され、電源が入っていることを確認します。

SCSI デバイスの場合は、ターゲットスイッチまたはダイアルが、システムがマウントされた元の番号に設定されていることを確認します。ターゲットデバイス番号が変更されていることをシステムに通知するには、-r (再構成) オプションを使用してリブートします。

テクニカルノート

このメッセージは、存在しないか、またはデバイスの制限を超えて存在する特殊ファイルのサブデバイスに入出力を行うと表示されます。

このエラーの記号名は、ENXIOerrno=6 です。

No such file or directory

原因

指定したファイルまたはディレクトリが存在しません。ファイル名またはパス名が間違って入力されています。

対処方法

ファイル名とパス名が正しいことを確認してからもう一度実行します。指定したファイルまたはディレクトリがシンボリックリンクの場合は、存在しないファイルまたはディレクトリを指している可能性があります。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOENTerrno=2 です。

no such map in server's domain

原因

ユーザーまたはアプリケーションがネットワーク情報サービス (NIS) を使用して何かを検索しようとしましたが、その要求に該当するデータベースが NIS に存在しません。

対処方法

以下を確認します。

No such process

原因

このプロセスを発見できません。このプロセスは、実行し終わり消去されたか、またはシステム内で別の数値 ID の制御下にある可能性があります。

対処方法

ps(1) コマンドを使用して、指定したプロセス ID が正しいことを確認します。

テクニカルノート

指定したプロセス ID (PID)、軽量プロセス ID、または thread_t に一致するプロセスがありません。

このエラーの記号名は、ESRCHerrno=3 です。

No such user as string- cron entries not created

原因

指定されたユーザー用のファイルは /var/spool/cron/crontabs に存在しますが、/etc/passwd または NIS passwd(4) マップにこのユーザーは存在しません。システムは、存在しないユーザー用に cron(1M) エントリを作成できません。

対処方法

ブート時にこのメッセージが表示されないようにするには、存在しないユーザー用の cron ファイルを削除するか、またはユーザーのログイン名が変更されている場合はこのファイル名を変更します。このユーザーが有効なユーザーである場合は、この名前に対して適切なパスワードエントリを作成します。

No utmpx entry

原因

ログインの間に「file system full」のエラーが表示され、「No utmpx entry」のメッセージを表示してログインが失敗します。

このエラーは、ファイルシステムがいっぱいになり、システムに utmpx (ログイン情報) エントリを書き込むスペースがないことが原因で発生します。

対処方法

この状態を修正するには、システムをシングルユーザーモードで起動する必要があります。次に、/var/adm/utmp ファイルおよび /var/adm/utmpx ファイルをクリアします (削除はしないでください)。この場合、次のように入力します。


#cat /dev/null > /var/adm/utmp
#cat /dev/null > /var/adm/utmpx
これらのコマンドによりファイルの内容はクリアされますが、正しいアクセス権とともに保持されます。

これらのファイルをクリアしても、/var ファイルシステムがいっぱいである場合があります。このときは、次のように入力してください。


du -askd /var |sort -nr |more
このコマンドによって、/var ファイルシステムに存在するファイルが、サイズの大きなものからリスト形式で表示されます。スペースを空けるためにクリアできるファイルには、/var/cron/log/var/spool/lp/logs/var/adm/messages などがあります。/.wastebasket を調べて、削除できる大きなファイルを探すこともできます。

no valid fm license

原因

正しいモジュールに更新されていないと、ファイアウォールによってこのエラーメッセージが表示されます。

対処方法

VPN バージョンを実行するときは、モジュール fwmodvpn 5.x.o を使用する必要があります。更新するには、次の手順を実行します。


# fwstop
# cd $FWDIR/modules
# mv fwmod.5.x.o old.fwmod.5.x.o
# ln -s fwmodvpn.5.x.o fwmod.5.x.o
# fw putlic 0 0-0-0 0       # For Firewall-1 2.x)
# fw putlic -K              # 3.x Firewall)
# fwstart

no VTOC

原因

この場合、Solaris 2.6 IA ソフトウェアをインストールしていてシステムを再起動すると、このエラーが表示されます。他のエラーメッセージはデフォルトのブートデバイスが構成されていないことを表しますが、これは通常のエラーメッセージです。このエラーが発生するとシステムは利用できなくなり、起動もできません。

対処方法

次の操作を行う必要があります。

  1. Solaris 2.6 ソフトウェア CD をドライブに挿入します。

  2. Device Configuration Assistant フロッピーディスクで起動します。

  3. 利用できるデバイスが表示されたら、起動用にその CD-ROM を選択します。

  4. シングルユーザーとして起動用に Interactive または JumpStartTM のどちらかを選択するためのプロンプトが表示されたら b -s と入力します。

  5. # プロンプトで、次のように入力します。


    # mount /dev/dsk/cxdxpx /a   (where "x" is information from your system)
    

    # TERM=at386; export TERM 
    # cd /a/platform/i86pc/boot/solaris/devicedb

  6. このディレクトリには master というファイルがあります。このファイルを編集する前に、バックアップコピーを作成します。バックアップが終了したら、vi でマスターファイルを表示し、ata.bef という語を探して none に置き換えます。

  7. touch /reconfigure を実行し、システムを再起動します (コマンド boot -rreboot -- -r も機能します)。

Not a data message

原因

STREAMS デバイスに対する read(2)getmsg(2)、または ioctl(2) I_RECVFD コールで、データの一部が処理できないキューの先頭に移動します。この場合のデータはコールによって異なります。

  1. read(2) - 情報を制御するか、ファイル記述子を渡します。

  2. getmsg(2) - ファイル記述子を渡します。

  3. ioctl(2) - データ情報を制御します。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、EBADMSGerrno=77 です。

Not a directory

原因

パスの接頭辞や chdir(2) システムコールの引数など、ディレクトリが必要な部分でディレクトリ以外を指定しました。

対処方法

カレントディレクトリ内の全ファイルのリストを参照してから、ファイルの代わりにディレクトリを指定して、もう一度実行してください。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOTDIRerrno=20 です。

Not a stream device

原因

putmsg(2) または getmsg(2) のシステムコールが STREAMS デバイス以外のファイル記述子で行われました。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOSTRerrno=60 です。

Not enough space

原因

このメッセージは、システム内で多数の大きなアプリケーションが同時に実行されているため、スワップ空間 (仮想メモリー) を使い果たしたことを示します。また、スワップ領域からページを解放しないままアプリケーションが失敗したことを示している場合もあります。スワップ空間とは、アプリケーションとデータのうち、メモリー内ですぐに必要にはならない部分を格納するために、ディスクに確保された領域のことです。この状態のときに書き込まれたデータは、失われる恐れがあります。

対処方法

システムを再インストールまたは再構成して、スワップ空間を増やします。通常、スワップ空間は物理メモリーの 2 倍から 3 倍の大きさにしてください。また、mkfile(1M)swap(1M) を使用してスワップ領域を増やすこともできます。次の例に、/usr/swap ファイルに 16 M バイトの仮想メモリーを追加する方法を示します (空き領域が十分なら、どのようなファイルシステムでも機能します)。


# mkfile 16m /usr/swap
# swap -a /usr/swap
ブート時にこの作業を自動的に行うには、/etc/vfstab ファイルに次の行を追加します。

/usr/swap   -   -   swap   -   no   -

テクニカルノート

fork(2)exec(2)sbrk(2)、または malloc(3C) ルーチンの呼び出しで、システムが提供可能な量を超えるメモリーをプログラムが要求しました。これは一時的な状態ではありません。スワップ空間はシステムパラメータです。

このエラーの記号名は、ENOMEMerrno=12 です。

not found

原因

このメッセージは、コマンドとして指定されたプログラム名を Bourne シェルが発見できなかったことを示します。

対処方法

コマンド行の書式とスペルを確認します。いずれのデータも正しい場合は、echo $PATH を実行して、ユーザーの検索パスが正しいかどうかを調べます。通信内容が正しく伝わらない場合は、組み込みシェルコマンドのみを使用できるように検索パスを設定解除できます。基本的な検索パスを再設定するコマンドを次に示します。


$ PATH=/usr/bin:/usr/ccs/bin:/usr/openwin/bin:.
検索パスが正しい場合は、検索パスに従ってディレクトリの内容を確認し、見つからないプログラムやマウントされていないディレクトリを探してください。

Not login shell

原因

このメッセージは、ユーザーがログイン時に起動したもの以外のシェルから logout(1) コマンドを実行しようとした場合に表示されます。

対処方法

ログインシェル以外のシェルを終了するには、exit(1) コマンドを使用します。ログアウトできるまで続けてください。

関連項目

ログインシェルの詳細については、『Solaris ユーザーズガイド (上級編)』の作業環境のカスタマイズに関する節を参照してください。

Not on system console

原因

ユーザーが、コンソール以外の端末から、スーパーユーザー (uid=0、ルートとは限りません) としてシステムに login(1) コマンドを使用しようとしました。

対処方法

一般ユーザーとしてそのシステムにログインし、su(1M) を実行してスーパーユーザーになります。どの端末からもスーパーユーザーとしてログインできるようにするには、/etc/default/login の CONSOLE 行をコメントにします (ただし、セキュリティ上の理由から、この方法は推奨しません)。

Not owner

原因

スーパーユーザー用に予約された操作を一般ユーザーが行おうとしたか、またはファイルの所有者またはスーパーユーザーのみに制限された方法でユーザーがファイルを修正しようとしました。

対処方法

ルートになって、もう一度実行してください。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、EPERMerrno=1 です。

Not supported

原因

このバージョンのシステムは、要求された機能をサポートしていません。ただし、今後のバージョンではサポートする可能性があります。

対処方法

通常、これはカーネルからのシステムメッセージではなく、アプリケーションが返したエラーです。アプリケーションのベンダまたは作成者に更新を要請してください。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、ENOTSUPerrno=48 です。

NOTICE: /string: out of inodes

原因

最初のコロンの後に指定されたファイルシステムに多数の小さなファイルが存在するため、i ノード (ファイル情報ノード) のファイルシステムごとの制限を超えました。

対処方法

知らない間に小さなファイルが多数作成されていた場合は、それらを削除すると問題は解決します。これらのファイルが必要な場合は、次の手順に従って、小さなファイル用にファイルシステムの容量を増やします。

  1. ファイルシステムの複数のバックアップコピーを、安全のためそれぞれ別のテープに作成します 。

  2. マシンをシングルユーザーモードに変更します。

  3. -i オプションを付けた newfs(1M) コマンドを使用して、このファイルシステムの i ノード密度を増やします。次に例を示します。


    # newfs -i 1024 /dev/rdsk/partition
    

  4. 最後に、バックアップテープからファイルシステムを復元します。


注 -

なお、i ノード密度が増加すると、ファイルシステムの総合的な容量は少し減少します。


NOTICE: vxvm: unexpected status on close

原因

システムを起動 (またはシャットダウン) するたびに、このメッセージがコンソールに表示されます。次のメッセージがコンソールに表示され、さらに、/var/adm/messages ファイルに出力にされる場合もあります。


	WARNING:
/iommu@0,10000000/sbus@0,10001000/SUNW,soc@2,0/SUNW,pln@a0000000,74127a/ssd@4,2
(ssd22):
	Error for Command: <undecoded cmd 0x35>       Error Level: Fatal
	Requested Block: 0      Error Block: 0
	Vendor: CONNER                  Serial Number: 93081LPT
	Sense Key: Aborted Command
	ASC: 0xb3 (<vendor unique code 0xb3>), ASCQ: 0x0, FRU: 0x0
	WARNING:
/iommu@0,10000000/sbus@0,10001000/SUNW,soc@2,0/SUNW,pln@a0000000,74127a/ssd@4,2
(ssd22): ssd_synchronize_cache failed (5)

対処方法

NVRAM を使用している高可用性 (HA) のシステムでは、このエラーは、ダウンした後に再起動したアクティブな論理ホストの NVRAM キャッシュにある未処理のデータが原因で発生します。エラーの可能性があるため、NVRAM は HA システムでは使用しないでください。この場合、HA システムから NVRAM を削除することによって、問題を解決できます。

HA 以外のシステムでも、NVRAM キャッシュにある無効なデータが原因でこのエラーが発生することがあります (以下のコマンド例では、配列のコントローラが c1 であると仮定しています)。HA 以外のシステムでは次の修正を行います。

  1. この配列上の高速書き込みをすべてオフにして、保留状態の残りの書き込みを同期させます。


    # ssaadm fast_write -d c1
    # ssaadm sync_cache c1

  2. 配列への高速書き込みを同期させると、保留中の書き込みがすべてディスクに物理的に書き込まれます。キャッシュに残ったものはすべて無効であるため、パージしても安全です。次のコマンドを実行します。


    # ssaadm purge c1 

  3. ディスクの高速書き込みをオンにします。このコマンドは、高速書き込みを有効にするディスクやどのタイプの高速書き込みを行うかによって異なる場合があります。


    # ssaadm fast_write -s -e c1

nsrck: SYSTEM error, more space needed to compress [client] index, 8.1 MB required

原因

networker では、/nsr ファイルシステムがいっぱいになると削除を行うために、「Remove Oldest Cycle」機能を使用することはできません。ファイルシステムがいっぱいであることを示すエラーメッセージがコンソールウィンドウに表示されます。

対処方法

  1. networker デーモンを停止して、インデックスをいくつか移動できるようにします。SunOS 5 システムでは、/etc/init.d/networker stop を使用します。SunOS 4 システムでは、ps -ef | grep nsr を使用してプロセスを終了 (kill(1)) します。

  2. クライアントのインデックスを 1 つ移動できるスペースを持つファイルシステムを探します。networker サーバーのインデックスではなく、クライアントのインデックスを 1 つだけ移動してください。クライアントのインデックスのサイズを調べるには、/nsr/index/client name/db へ移動して、ls -l を使用して内容を表示します。データベースファイルのサイズは非常に大きく、500M バイト以上の場合もあります。

  3. クライアントのインデックスの内容を他のファイルシステムに移動して、/nsr が使用できる領域を解放したことを確認します。場合によっては、/nsr のマウント解除してからマウントし直したり、移動によって解放された領域を使用できるように再起動する必要があります。

  4. 領域が使用可能になった後、デーモンを再起動します。

  5. nwadmin ツールの「Clients」メニューから「Indexes」を選択し、「Indexes」ウィンドウ上でクライアントを選択し、「Remove oldest cycle」を使用して領域をさらに解放します。

  6. Reclaim Space」を使用して、削除されたサイクルで使用していた領域を再利用します。古いサイクルがいくつか削除されると、ファイルシステムには削除されたクライアントのインデックスを元に戻すための領域ができます。

  7. デーモンを停止して、クライアントのインデックスを /nsr/index/clientname に戻します。

  8. デーモンを再起動します。移動されたばかりのクライアントの最も古いサイクルを削除します。

以後このような状態が発生しないように、ブラウズポリシーと保持ポリシーを見直す必要があります。

他に長期的な解決策として、ハードディスクを増設してgrowfs を実行すること、/nsr を空き領域の多いドライブに移動することなどがあります。