Sun Java ロゴ     前へ      目次      索引      次へ     

Sun ロゴ
Sun Java System Portal Server 6 2004Q2 管理ガイド 

第 17 章
BEA WebLogic Server


Portal Server BEA クラスタの設定

このセクションでは、BEA WebLogic ServerTM クラスタで Sun JavaTM Portal Server ソフトウェアを使用する場合の概要について、例を挙げて説明します。


  • クラスタの場合は、すべてのマシンが同じサブネットに属している必要があります。クラスタを構成するすべての BEALogic Server インスタンスは、同じポートで待機していなければなりません。セッションの正常なフェイルオーバーが可能な状態で Portal Server ソフトウェアを実行するためには、Portal Server ソフトウェアが動作する管理対象サーバーが 3 台必要になります。
  • クラスタを使用する計画がある場合は、perftune を実行しないでください。
  • プロキシとして使用する必要のあるクラスタサーブレットは、weblogic.servlet.proxy.HttpClusterServlet です。
  • Resonate 3.3 は BEA WebLogic クラスタのロードバランスを実行できません。

この例では、5 台のマシンを使用しています。すべてのマシンが同じサブネットに属している必要があります。1 台のマシンでは Identity Server と Directory Server (IS) が動作しています。別のマシンでは BEA WebLogic 管理サーバー (AS) が動作しています。他の 3 台はクラスタマシン (CS1、CS2、および CS3) です。クラスタにはロードバランスが必要です。この例では、プロキシが管理サーバーにあります。

IS マシンに Identity Server と Directory Server をインストールします。他の 4 台のマシンには、BEA WebLogic Server をデフォルトのインストール設定でインストールします。すべてのサーバーが正常に動作していることを確認してください。BEA WebLogic Server がインストールされている管理サーバー (AS) で、BEA WebLogic の命令を使用して、待機ポート 80 番の管理サーバーで構成される新規ドメイン (NEWDOMAIN) を作成します。インスタンス名は PORTALSERVER にしてください。

次の設定を使用して、AS マシンに Sun JavaTM System Portal Server ソフトウェアをインストールします。

BEA WebLogic Server がインストールされている他の 3 台のマシンで、BEA WebLogic の命令を使用して、待機ポート 7001 番 (3 台すべてのマシンで ADMINSERVER) の管理サーバー 1 台と待機ポート 80 番 (3 台すべてのマシンで PORTALSERVER) の別のサーバーで構成される新規ドメイン (3 台すべてのマシンで NEWDOMAIN) を作成します。それぞれの待機ポートは、80 番など同じポートにしてください。

さらに、次の設定を使用し、管理対象サーバーインスタンス (PORTALSERVER) に合わせて 3 台のマシンに Portal Server ソフトウェアをインストールします。

AS、CS1、CS2、および CS3 の各マシンで、第 2 章の説明に従ってポータルの配備に必要な手順を実行します。

クラスタを設定するには、次の手順を実行してください。

BEA WebLogic Server がインストールされている管理サーバー (AS) で、BEA WebLogic の命令を使用して、新規サーバーインスタンスの待機ポート 7001 番を作成し、このインスタンスを管理サーバーインスタンスにします。

  1. 管理サーバー AS (http://AS:7001/console) の管理コンソールを使用して、クラスタを構成するそれぞれのマシンにサーバーを作成します。
    1. 「Servers」を選択して、新規サーバーを設定します。
    2. マシン名 CS1、CS2、および CS3 を新規サーバー名に使用します。
  2. クラスタを構成するマシンのすべてのサーバーを停止します。
  3. これらのサーバーを再起動し、管理サーバー AS に接続します。たとえば次のように指定します。
  4. ./startManagedWebLogic.sh CS1 AS:7001

  5. 管理サーバー AS (http://AS:7001/console) の管理コンソールを使用して、クラスタを作成します。
    1. 「Clusters」を選択して、新規クラスタを設定します。
    2. 名前は、たとえば NEWCLUSTER のように指定します。

    3. アドレスの場合は、クラスタ構成にするマシン CS1、CS2、CS3 を表すサーバーの名前を入力します。
    4. 同じウィンドウ内で、「サーバー」タブを選択し、サーバー CS1、CS2、および CS3 を選択して「Available」ボックスから「Chosen」ボックスに移動します。

詳細は、BEA WebLogic Server のクラスタ設定手順参照してください。

クラスタを設定する場合は、次の点に注意します。

BEA WebLogic Server 管理コンソールに移動し、左のパネルで「クラスタ」を選択し、右のパネルで「Monitoring」タブを選択して、クラスタを構成する監視サーバーを選択します。起動しているサーバーインスタンスのいずれかが画面に表示されない場合は、BEA WebLogic Server ツールを使用して、マルチキャストアドレスとポート番号が正しいかどうかを検証します。


BEA WebLogic 管理対象サーバーを管理コンソールからリモートで起動および停止する場合は、BEA Node Manager を設定して稼動させる必要があります。詳細は、BEA WebLogic Server のマニュアルを参照してください。


ロードバランスのためにプロキシサーブレットを使用する場合は、クラスタの web.xml ファイルと weblogic.xml ファイルを使用して、ロードバランス用のサーブレットを設定します。一時ディレクトリを使用して、サブディレクトリ WEB-INF を作成します。ディレクトリ (WEB-INF) には、web.xml ファイルと weblogic.xml ファイルだけが存在します。ファイルでは、完全修飾マシン名を使用します。

コード例 17-1 サンプルの web.xml ファイル

<!DOCTYPE web-app PUBLIC "-//Sun Microsystems, Inc.

         //DTD Web Application 2.2//EN"

         "http://java.sun.com/j2ee/dtds/web-app_2_2.dtd">

     <web-app>

     <servlet>

             <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>

                 <servlet-class>

                     weblogic.servlet.proxy.HttpClusterServlet

                 </servlet-class>

             <init-param>

                 <param-name>WebLogicCluster</param-name>

                 <param-value>


CS1.
domain.COM:80:7002|CS2.domain.COM:80:7002|CS3.domain.COM:80:7002

                 </param-value>

             </init-param>

     </servlet>

     <servlet-mapping>

              <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>

              <url-pattern>/</url-pattern>

     </servlet-mapping>

     <servlet-mapping>

              <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>

              <url-pattern>*.jsp</url-pattern>

     </servlet-mapping>

     <servlet-mapping>

              <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>

              <url-pattern>*.htm</url-pattern>

     </servlet-mapping>

     <servlet-mapping>

              <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>

              <url-pattern>*.html</url-pattern>

     </servlet-mapping>

     </web-app>

コード例 17-2 weblogic.xml ファイルの例

<!DOCTYPE weblogic-web-app PUBLIC "-//BEA Systems, Inc.//DTD Web Application 8.1//EN"

   "http://www.bea.com/servers/wls810/dtd/weblogic810-web-jar.dtd">

<weblogic-web-app>

    <context-root>/</context-root>

</weblogic-web-app>

  1. クラスタサーバーの値が記述された web.xml ファイルを .war ファイルに変換します。ターミナルウィンドウで、次のように入力します。
  2. jar cvf proxy.war WEB-INF

  3. .war ファイルを、管理マシン (AS) の NEWDOMAIN にあるアプリケーションディレクトリにコピーします。
  4. PORTALSERVER インスタンスに proxy.war を配備します。

次に、Portal Server ソフトウェアをクラスタに配備する必要があります。

  1. 管理サーバー (AS:7001/console) の BEA WebLogic Server 管理コンソールに移動します。
  2. 左のパネルの「Web Applications」を展開し、「Portal」を選択します。
  3. 「Targets」タブをクリックします。「PORTALSERVER」のチェックマークを外し、「All servers in the cluster」にチェックマークを付けて、「Apply」をクリックします。
  4. すべてのサーバーを停止して再起動します。管理対象サーバーの場合は、それぞれのマシンで次のように入力します。
  5. ./startManagedWebLogic.sh managed-servername http://AS.example.com:7001



前へ      目次      索引      次へ     


Copyright 2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.