Solaris のシステム管理

第 11 章 CD とフロッピーディスクの使用方法の概要

この章では、フロッピーディスクと CD を Solaris 環境で使用するためのガイドラインを示します。

この章の内容は次のとおりです。

取り外し可能な媒体の管理についての参照先

取り外し可能な媒体を管理する手順については、次を参照してください。

OpenWindows 環境または共通デスクトップ環境のファイルマネージャで取り外し可能な媒体を使用する方法については、次を参照してください。

機能と利点

Solaris 環境には、ユーザーとソフトウェア開発者用に、フロッピーディスクと CD を扱うための標準インタフェースが用意されています。ボリューム管理と呼ばれるこのインタフェースには、主に次の 3 つの利点があります。

自動マウントと手作業によるマウントの比較

次の表 11-1 は、手作業によるマウント (ボリューム管理を使用しない場合) と自動マウント(ボリューム管理を使用する場合) の手順を比較したものです。

表 11-1 手作業によるマウントと自動マウントの比較
  

手作業によるマウント 

必要な作業 

-比較- 

 

自動マウント 

 
 

 

 

必要な作業 

       
 

媒体を挿入する 

   

媒体を取り出す 

         
 

スーパーユーザーになる 

   

フロッピーディスクの場合は、volcheck コマンドを使用する

    
 

媒体デバイスの位置を確認する 

ボリューム管理は、以前は CD およびフロッピーディスクを手作業でマウントしていた多くの作業を、自動的に実行する。 

    
 

マウントポイントを作成する 

    
 

マウントポイントが現在のディレクトリではないことを確認する 

    
  

mount に適切なオプションを付けて、デバイスをマウントする

    
 

スーパーユーザーのアカウントを終了する 

         
 

媒体上のファイルを操作する 

   

媒体上のファイルを操作する 

    
 

スーパーユーザーになる 

    
 

媒体デバイスのマウントを解除する 

         
 

媒体を取り出す 

   

媒体を取り出す 

        
 

スーパーユーザーのアカウントを終了する 

 
      

フロッピーディスクと CD でできる操作

ボリューム管理を使用すると、手作業によるマウントの場合と同様にフロッピーディスクおよび CD にアクセスできますが、処理ははるかに容易になり、スーパーユーザーになる必要もなくなります。フロッピーディスクと CD を扱いやすくするために、覚えやすい位置にマウントされます。

表 11-2 フロッピーディスクと CD 上のデータにアクセスする方法

アクセスするもの 

操作 

ファイルを検索する場所 

フロッピーディスク上のファイル 

フロッピーディスクを挿入して、volcheck と入力

/vol/dev/aliases/floppy0

フロッピーディスク上の raw データ 

フロッピーディスクを挿入して、volcheck と入力

/vol/dev/aliases/floppy0

CD 上のファイル 

CD を挿入して、数秒間待つ 

/cdrom/cdrom0

システムに複数のフロッピーディスクまたは CD-ROM ドライブがある場合は、そのアクセスポイントについて、次の表 11-3 を参照してください。

表 11-3 フロッピーディスクと CD にアクセスする場所

媒体デバイス 

ファイルシステムにアクセスするための場所 

raw データにアクセスするための場所 

最初のフロッピーディスクドライブ 

/floppy/floppy0

/vol/dev/aliases/floppy0

2 番目のフロッピーディスクドライブ 

/floppy/floppy1

/vol/dev/aliases/floppy1

最初の CD-ROM ドライブ 

/cdrom/cdrom0

/vol/dev/aliases/cdrom0

2 番目の CD-ROM ドライブ 

/cdrom/cdrom1

/vol/dev/aliases/cdrom1