この章では、Solaris 環境において、コマンド行からフロッピーディスクをフォーマットして使用する方法を説明します。この章で説明する手順は次のとおりです。
作業 |
説明 |
手順の説明 |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
フォーマットされていないフロッピーディスクのロード |
フロッピーディスクをドライブに入れて、volcheck コマンドを入力する。 | ||||||
フロッピーディスクのフォーマット |
UFS または DOS 用にフロッピーディスクをフォーマットする。 | ||||||
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|
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UFS ファイルシステムの作成 |
UFS の場合のみ。 省略可能。ファイル用にフロッピーディスクを使用する場合は、UFS ファイルシステムを作成する。文字用に使用する場合は、この手順は不要。 | ||||||
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フロッピーディスクの取り出し |
フォーマットが終了したら、すぐに使用する場合でも、必ずそのフロッピーディスクを取り出す。 | ||||||
フロッピーディスクを操作する場合は、名前、または次の表 13-2 の呼び名によって識別できます。説明を簡単にするために、作業の説明では floppy0 を使用しますが、フロッピーディスク名または別の呼び名も使用できます。
表 13-2 フロッピーディスクを識別する方法
フロッピーディスク |
フロッピーディスクの代替名 |
---|---|
最初のフロッピーディスクドライブ |
floppy0 |
2 番目のフロッピーディスクドライブ |
floppy1 |
3 番目のフロッピーディスクドライブ |
floppy2 |
名前の付いていない (つまり、「ラベル」がない) フロッピーディスクには、noname というデフォルト名が割り当てられます。
Solaris システムは、Solaris システム用と DOS システム用にフロッピーディスクをフォーマットできます。ただし、ハードウェアプラットフォームにいくつかの制限があります。次の表はこの制限を要約したものです。
プラットフォームの種類 |
フロッピーディスクのフォーマット仕様 |
---|---|
SPARC 上の Solaris |
SPARC 上の Solaris (UFS) 用 |
|
MS-DOS または NEC-DOS (PCFS) 用 |
x86 上の Solaris |
x86 上の Solaris (UFS) 用 |
|
MS-DOS または NEC-DOS (PCFS) 用 |
UFS 用にフォーマットされたフロッピーディスクは、それらがフォーマットされたハードウェアプラットフォームに制限されます。つまり、SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、x86 システム上の UFS には使用できません。x86 システム上でフォーマットされたフロッピーディスクの場合も同様です。これは、SPARC と x86 の UFS フォーマットが異なるためです。SPARC はリトルエンディアンによるビットコーディング、x86 はビッグエンディアンによるビットコーディングを採用しています。
SunOS ファイルシステム用の完全な形式は、基本的な「ビット」形式と、SunOS ファイルシステムをサポートするための構造からなります。DOS ファイルシステム用の完全な形式は、基本的な「ビット」形式と、MS-DOS または NEC-DOS のいずれかのファイルシステムをサポートする構造からなります。フロッピーディスクを準備するために必要な手順は、ファイルシステムによって異なります。したがって、フロッピーディスクをフォーマットする前には、どの作業が必要かを決めてください。「フロッピーディスクのフォーマット」を参照してください。
Solaris システム (SPARC または x86 のいずれか) では、7 つの異なる密度のフロッピーディスクをフォーマットできます (適切なドライブが必要です)。
フロッピーディスクのサイズ |
フロッピーディスクの密度 |
容量 |
---|---|---|
3.5" |
拡張密度 |
2.88M バイト |
3.5" |
高密度 (HD) |
1.44M バイト |
3.5" |
中密度 (DD) |
1.2M バイト |
3.5" |
低密度 |
720M バイト |
5.25" |
高密度 (HD) |
1.2M バイト |
5.25" |
中密度 (DD) |
720K バイト |
5.25" |
低密度 |
360K バイト |
デフォルトにより、フロッピーディスクドライブは、それに近い密度にフロッピーディスクをフォーマットします。つまり、1.44M バイトのドライブは、フロッピーディスクが実際に 1.44M バイトのフロッピーディスクかどうかに関係なく、特に指示しないかぎり、そのフロッピーディスクを 1.44M バイト用にフォーマットしようとします。1.44M バイトドライブに、フロッピーディスクを、たとえば 720K バイトにフォーマットするように指示できます。しかし、720K バイトドライブに、フロッピーディスクを 1.44M バイト用にフォーマットするよう指示することはできません。つまり、フロッピーディスクもドライブも、その容量以下にフォーマットすることは可能です。
ドライブに対して、フロッピーディスクをデフォルト以外の密度にフォーマットするよう指示するには、次の作業に示すように、fdformat コマンドを使用してください。この場合、以下の表 13-3 から適切な密度オプションを使用するようにしてください。
表 13-3 密度のオプション
フロッピーディスクのフォーマット密度 |
ドライブがデフォルト密度を使用する場合 |
fdformat コマンドに使用する密度オプション |
---|---|---|
2.88M バイト |
2.88M バイト |
-E |
1.44M バイト |
2.88M バイト |
-H |
1.44M バイト |
1.44M バイト |
なし |
1.2M バイト |
1.44M バイト | |
720K バイト |
1.44M バイト |
-D または -t dos -D |
1.2M バイト |
1.2M バイト |
なし |
720K バイト |
1.2M バイト |
-D |
720K バイト |
720K バイト |
なし |
360 バイト |
720K バイト |
-D |
fdformat コマンドのオプションについては、マニュアルページを参照するか、fdformat -z を入力してください。この -z オプションを使用すると、コマンドのすべてのオプションが表示されます。
ドライブのデフォルト密度がわからない場合は、デフォルト設定 (つまり、密度オプションのない状態) によってフォーマット処理を開始して、設定メッセージに注意してください。このメッセージは、次のように表示されます。
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy.
確認メッセージには、ドライブのデフォルト密度が示されます。たとえば、上の例では、ドライブのデフォルト密度は 1.44M バイトです。密度が予想外のものであれば、Ctrl-c キーを使用して、フォーマット処理を中止して、やりなおしてください。
最初の説明にあるように、SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、SPARC システムでしか使用できません。また、x86 システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、Solaris を実行する x86 システムでしか使用できません。
フロッピーディスクをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。
ファイルマネージャは、フォーマットされていないフロッピーディスクを挿入すると、フォーマット用ウィンドウを自動的に表示します。ただし、以下で説明するフォーマット方法が、ファイルマネージャによるフォーマットよりも確実です。このウィンドウが表示されないようにするには、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されたときに、それを終了してください。
フロッピーディスクが書き込み可能になっていることを確認します。
3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護になっています。この穴がタブによって覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。(フロッピーディスクを取り出して調べる必要がある場合は、eject floppy とシェルに入力してください。)
フロッピーディスクを挿入します。
フロッピーディスクが完全に挿入されたことを確認してください。
$ fdformat -v -U [density-options convenience-options]
-v |
フロッピーディスクが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 |
|
-U |
フロッピーディスクがマウントされている場合は、それを解除する。 |
|
density-options |
ドライブ密度が 1.44M バイトの場合、密度オプションは次のようになる。 |
|
|
- なし - |
1.44M バイトにフォーマットする。 |
|
-D |
720K バイトにフォーマットする。 |
|
|
density-options のリストは、表 13-3 を参照。 |
convenience-options |
|
|
|
-e |
フォーマットが終了すると、フロッピーディスクを取り出す。 |
|
-f |
フォーマットの前に確認を要求しない。 |
|
-b label |
フロッピーディスクに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする必要がある。大文字小文字は区別されない。 |
|
-z |
fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、フロッピーディスクはフォーマットしない。 |
720K バイト (DD) のフロッピーディスクを、1.44M バイト用にフォーマットしようとした場合、fdformat は、-v オプションが指定されないかぎり、処理を中止しない。-v オプションを使用すると、fdformat は、フロッピーディスクをフォーマットするが、検査でエラーが検出されて、次のメッセージによって通知される。fdformat: check diskette density, I/O error
fdformat コマンドは -f オプションを使用していなければ、確認メッセージを表示して実行されるフォーマットのタイプを示します。
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy.
次の表からいずれかのオプションを選択します。
目的 |
使用するキー |
---|---|
フォーマットのタイプの確認 |
Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。) |
フォーマットの取り消し |
Ctrl-c キー |
フォーマットの進行中は、ドットが連続して表示されます。検査の進行中は、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了です。
これでフロッピーディスクを、tar や cpio などの raw データ操作に使用することができます。
次に、UFS フォーマットのいくつかの例を示します。最初の例では、1.44M バイトのフロッピーディスクを 1.44M バイトドライブでフォーマットしています。
$ fdformat -v -U Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
次の例では、同じジョブを実行していますが、フロッピーディスクに myfiles という名前を割り当てています。
$ fdformat -v -U -b myfiles Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
次の例では、720K バイトフロッピーディスクを、1.44M バイトドライブでフォーマットして、それに myfiles という名前を付けています。
$ fdformat -v -U -D -b myfiles Formatting 720 KB in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
UFS ファイルシステムを作成する手順は、x86 システムおよび SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクの場合と同じですが、SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、SPARC システムでしか使用できません。また、x86 システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、Solaris を実行する x86 システムでしか使用できません。
UFS ファイルシステム用にフロッピーディスクをフォーマットします。
「UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法」で説明した手順に従ってください。
フロッピーディスクに SunOS ファイルシステムを作成します。
$ /usr/sbin/newfs -v /vol/dev/aliases/floppy0
-v |
状態メッセージを出力する。 |
/vol/dev/aliases/floppy0 |
フロッピーの位置を指定する。 |
newfs コマンドは、ファイルシステムの作成を確認するメッセージを表示します。
ファイルシステムの作成を確認します。
newfs: construct a new file system /vol/dev/aliases/floppy0:(y/n)? y
状態メッセージが表示されて、ファイルシステムとフロッピーディスクのフォーマットの詳細を示します。
これで、フロッピーディスクを SPARC システムで使用することができます。ただし、ボリューム管理にフロッピーディスクを認識させるには、次の手順で説明するように、volrmmount コマンドを実行する必要があります。
フロッピーディスクが挿入されたことをボリューム管理に通知するために、-i オプションを指定して volrmmount コマンドを呼び出します。
$ volrmmount -i floppy0
/floppy ディレクトリで ls コマンドを使用して、UFS ファイルシステムがフロッピーディスク上に作成されていることを確認します。
floppy0 サブディレクトリが表示されれば、UFS ファイルシステムがフロッピーディスクに保存され、正しくマウントされたということです。
$ ls /floppy floppy0
$ volcheck -v media was found $ /usr/sbin/newfs -v /vol/dev/aliases/floppy0 newfs: construct a new file system /vol/dev/aliases/floppy0: (y/n)? y mkfs -F ufs /vol/dev/aliases/floppy0 2880 18 2 8192 1024 16 10 5 2048 t 0 -1 8 15 /vol/dev/aliases/floppy0: 2880 sectors in 80 cylinders of 2 tracks, 18 sectors 1.4MB in 5 cyl groups (16 c/g, 0.28MB/g, 128 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, 640, 1184, 1792, 2336, $ volrmmount -i floppy0 $ ls /floppy floppy0
SPARC または x86 版 Solaris のいずれかのシステムで DOS フロッピーディスクをフォーマットできます。これらの手順は似ていますが、フロッピーディスクに SunOS ファイルシステムが作成される代わりに、MS-DOS または NEC-DOS のいずれかの DOS ファイルシステムがファイルシステムに作成される点が異なります。
フロッピーディスクをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。
ファイルマネージャを終了します。
ファイルマネージャは、フォーマットされていないフロッピーディスクを挿入すると、フォーマットウィンドウを自動的に表示します。ただし、以下で説明するフォーマット方法が、ファイルマネージャによるフォーマットよりも確実です。このウィンドウが表示されないようにするには、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いたままにしておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されてから、それを終了してください。
フロッピーディスクが書き込み保護になっていないことを確認します。
3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護になっています。この穴がタブで覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。(フロッピーディスクを取り出して調べる必要がある場合は、eject floppy とシェルに入力してください。)
フロッピーディスクを挿入します。
フロッピーディスクが完全に挿入されたことを確認してください。
$ fdformat -v -U [density-options convenience-options]
-v |
フロッピーディスクが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 |
|
-U |
フロッピーディスクがマウントされている場合は、それを解除する。 |
|
density-options |
ドライブ密度が 1.44M バイトの場合、密度オプションは次のようになる。 |
|
|
-d |
1.44M バイトで MS-DOS 用にフォーマットする。 |
|
-d -D |
720K バイトで MS-DOS 用にフォーマットする。 |
|
-t nec -M |
1.2M バイトで NEC-DOS 用にフォーマットする。 |
|
|
density-options のリストは、表 13-3 を参照。 |
convenience-options |
|
|
|
-e |
フォーマットが終了すると、フロッピーディスクを取り出す。 |
|
-f |
フォーマットの前に確認を要求しない。 |
|
-b label |
フロッピーディスクに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする必要がある。大文字小文字は区別されない。 |
|
-z |
fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、フロッピーディスクはフォーマットしない。 |
720K バイト (DD) のフロッピーディスクを、1.44M バイト用にフォーマットしようとした場合、fdformat は、-v オプションが指定されないかぎり、処理を中止しない。-v オプションを使用すると、fdformat は、フロッピーディスクをフォーマットするが、検査でエラーが検出されて、次のメッセージによって通知される。fdformat: check diskette density, I/O error
fdformat コマンドは、確認メッセージを表示して、実行されるフォーマットのタイプを示します。
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy.
次の表からいずれかのオプションを選択します。
目的 |
使用するキー |
---|---|
フォーマットのタイプの確認 |
Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。) |
フォーマットの取り消し |
Ctrl-c キー |
フォーマットの進行中は、ドットが連続して表示されます。検査の進行中は、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了し、DOS システム上でフロッピーディスクが使用できるようになります。
フロッピーディスクが挿入されたことをボリューム管理に通知するために、-i オプションを指定して volrmmount コマンドを呼び出します。
$ volrmmount -i floppy0
次の例は、1.44 M バイトで MS-DOS 用にフロッピーディスクをフォーマットして、そのフロッピーディスクに myfiles という名前を付けています。
$ fdformat -v -U -b myfiles Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ...................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
作業 | 説明 | 手順の説明 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
フロッピーディスクのロード |
フロッピーディスクをドライブに入れて、volcheck コマンドを入力する。 | ||||||
内容のチェック |
省略可能。 フロッピーディスクの内容を調べるには、/diskette の下にある該当するディレクトリを調べる。 | ||||||
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ファイルの交換 |
省略可能。 フロッピーディスクとファイルシステムの間でファイルまたはディレクトリをコピーする。 | ||||||
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|
| |||||
| |||||||
フロッピーディスクが使用中かどうかの確認 |
省略可能。 フロッピーディスクを取り出す前に、フロッピーディスクが使用中であるかどうかを調べる。 | ||||||
| |||||||
フロッピーディスクの取り出し |
終了したら、フロッピーディスクを取り出す。 | ||||||
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フロッピーディスクがフォーマットされていることを確認します。
不確かな場合は、フロッピーディスクを挿入して、手順 3 で説明されているように、コンソールの状態メッセージをチェックしてください。フロッピーディスクをフォーマットする必要がある場合は、「UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法」、または 「DOS フロッピーディスクをフォーマットする方法」を参照してください。
フロッピーディスクを挿入します。
フロッピーディスクがドライブに完全に挿入されたことを確認してください。ドライブにふたがある場合は、それを閉じてください。
ボリューム管理に通知します。
$ volcheck -v media was found
次の 2 つの状態メッセージのどちらかが表示されます。
ボリューム管理がフロッピーディスクを検出して、それを /floppy ディレクトリにマウントしようとする。
フロッピーディスクが正しくフォーマットされると、エラーメッセージはコンソールに表示されない。
フロッピーディスクがフォーマットされていない場合でも、「media was found」メッセージは表示されるが、次のエラーメッセージがコンソールに表示される。
fd0: unformatted diskette or no diskette in the drive fd0: read failed (40 1 0) fd0: bad format フロッピーディスクをフォーマットしてからでないと、ボリューム管理はそれをマウントできない。フォーマットの方法は、「UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法」 (UFS 用) と 「DOS フロッピーディスクをフォーマットする方法」 (DOS 用) を参照。 |
|
ボリューム管理は、フロッピーディスクを検出しなかった。フロッピーディスクが正しく挿入されていることを確認して、volcheck をもう一度実行する。うまくいかない場合は、フロッピーディスクをチェックする。損傷の可能性がある。フロッピーディスクを手作業でマウントしてみることもできる。 |
フロッピーディスクの内容を一覧表示することによって、フロッピーディスクがマウントされていることを確認します。
$ ls /floppy floppy0 myfiles
前述したように、floppy0 はフロッピーディスクの実際の名前へのシンボリックリンクです。この場合は myfiles が実際の名前です。正しくフォーマットされていて、名前がない場合は、unnamed_floppy と呼ばれます。
/floppy ディレクトリの下に何も表示されない場合は、フロッピーディスクがマウントされていないか、または正しくフォーマットされていないかのいずれかです。これを調べるには、mount コマンドを実行して、/floppy で始まる行を探してください (通常は、リストの最後にあります)。
/floppy/name on /vol/dev/diskette0/name
このような行が表示されない場合、フロッピーディスクはマウントされていません。コンソールのエラーメッセージをチェックしてください。
/floppy の下にあるディレクトリの一部がシンボリックリンクであるため、ls コマンドに -L オプションを付けて使用
$ ls -L [-l] floppy0
-L |
出力にシンボリックリンクを含める。 |
-l |
長形式。アクセス権と所有権を出力に含める。 |
次の例では、floppy0 で識別される最初のフロッピードライブのフロッピーディスクの内容を一覧表示しています。
$ ls -L -l /floppy/floppy0 -rwxrwxrwx 1 smith staff 362284 Nov 16 20:54 text.doc -rwxrwxrwx 1 smith staff 24562 Nov 16 12:20 art.gif
フロッピーディスクを挿入すると、他のファイルシステムの場合と同様に、そのファイルとディレクトリにアクセスできます。ただし、所有権とアクセス権については注意が必要です。たとえば、フロッピーディスクのファイルの所有者ではない場合、フロッピーディスク上でそれを変更することはできません。また、ファイルシステムにファイルをコピーした場合、そのファイルの所有者にはなりますが、書き込み権はありません (フロッピーディスクでも書き込み権がなかったためです)。アクセス権は各自で変更する必要があります。
フロッピーディスクがフォーマットされてマウントされていることを確認します。
$ ls /floppy floppy0 diskette-name
フロッピーディスクが正しくフォーマットされてマウントされていれば、その名前とシンボリックリンクが、/floppy の下に表示されます。
/floppy ディレクトリに何も表示されない場合、フロッピーディスクはマウントされていません。「フロッピーディスクをロードする方法」を参照してください。フロッピーディスクがフォーマットされていない場合もあります。「UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法」、または 「DOS フロッピーディスクをフォーマットする方法」を参照してください。
コピーするもの |
使用するコマンド |
---|---|
ファイル |
cp |
ディレクトリ |
cp -r |
コピーまたは移動を確認するには、ls コマンドを使用します。
最初の例では、ファイル (readme.doc) をフロッピーディスクから現在のディレクトリ (「.」 で示される) に移動しています。2 番目の例では、ファイル (readme2.doc) をフロッピーディスクから現在のディレクトリにコピーしています。3 番目の例では、ディレクトリ (morefiles) とその下にあるすべてのものを、フロッピーディスクから現在のディレクトリにコピーしています。
$ mv /floppy/floppy0/readme.doc . $ cp /floppy/floppy0/readme2.doc . $ cp -r /floppy/floppy0/morefiles .
フロッピーディスクが書き込み保護になっていないことを確認します。
3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護されています。この穴がタブで覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。
フロッピーディスクがフォーマットされてマウントされていることを確認します。
$ ls /floppy floppy0 diskette-name
フロッピーディスクが正しくフォーマットされてマウントされていれば、その名前とシンボリックリンクの floppy0 が、/floppy の下に表示されます。
/floppy ディレクトリに何も表示されない場合、フロッピーディスクはマウントされていません。「フロッピーディスクをロードする方法」に示された作業を参照してください。フロッピーディスクがフォーマットされていない場合もあります。「UFS フロッピーディスクをフォーマットする方法」、または 「DOS フロッピーディスクをフォーマットする方法」を参照してください。
作業 |
使用するコマンド |
---|---|
ファイルのコピー |
cp |
ディレクトリのコピー |
cp -r |
ファイルまたはディレクトリの移動 |
mv |
移動またはコピーを確認するには、ls コマンドを使用します。
最初の例では、ファイル (readme.doc) を現在のディレクトリから、最初のフロッピードライブ (/floppy/floppy0) にロードされたフロッピーディスクに移動しています。2 番目の例では、ファイル (readme2.doc) を現在のディレクトリから、2 番目のフロッピードライブ (/floppy/floppy1) にロードされたフロッピーディスクにコピーしています。3 番目の例では、ディレクトリ (morefiles) とその下にあるすべてのものを、/home/smith/ ディレクトリから最初のフロッピードライブにコピーしています。
$ mv readme.doc /floppy/floppy0 $ cp readme2.doc /floppy/floppy1 $ cp -r /home/smith/morefiles /floppy/floppy0
fuser コマンドを起動します。
fuser コマンドは、指定された CD に現在アクセスしているプロセスを表示します。
# fuser -u [-k] floppy0
-u |
フロッピーディスクを使用中のユーザーを表示する。 |
-k |
フロッピーディスクにアクセスしているプロセスを終了させる。 |
次の例では、プロセス 6400c と 6399c が /floppy/floppy0 ディレクトリにアクセスしていて、プロセス所有者はそれぞれ root と smith です。
# fuser -u /floppy/floppy0 /floppy/floppy0: 6400c(root) 6399c(smith)
プロセスは、root により個別に終了させることも、fuser コマンドに -k オプションを付けて使用して、ファイルシステムにアクセス中のすべてのプロセスを終了させることもできます。fuser コマンドは、終了したプロセスの一部を識別できないことがあります。確認するには、-u オプションを付けてもう一度このコマンドを実行してください。
# fuser -u -k /floppy/floppy0 /floppy/floppy0: 6400c(root)Killed 6399c(smith)Killed
フロッピーディスクは、シェルまたはアプリケーションがそのファイルやディレクトリにアクセスしている場合「使用中」であることを忘れないでください。
フロッピーディスクのすべてのユーザーを検出したかどうかが不確かな場合は (デスクトップツールの背後に隠れたシェルでアクセスしている可能性がある場合は)、「フロッピーディスクが使用中かどうかを調べる方法」に説明されている fuser コマンドを使用してください。
フロッピーディスクを取り出します。
# eject floppy0
SPARC システムでは、フロッピーはドライブから物理的に取り出されますが、x86 システムでは手でフロッピーディスクを取り出す必要があります。ウィンドウを実行している場合は、フロッピーディスクを取り出すように指示する画面メッセージに注意してください。
フロッピーディスクが使用中の場合は、次のメッセージが表示されます。
/vol/dev/rdiskette0/noname: Device busy
この場合は、手順 1 に戻って、誰もフロッピーディスクを使用していないことを確認してから、もう一度それを取り出してください。
フロッピーディスクが詰まった場合は、紙クリップを伸ばした先端を、ドライブ前面の小さな穴に 3 センチほど挿入し、手で取り出してください。
他のシステム上のフロッピーディスクを各自のファイルシステムに手作業でマウントすることによって、そのフロッピーディスクにアクセスできます。ただしこれは、他のシステムが、「ローカルフロッピーディスクを他のシステムで使用可能にする方法」の指示に従ってフロッピーディスクドライブをエクスポートしている場合にかぎります。
マウントポイントとして使用する既存のディレクトリを指定するか、あるいは作成します。
$ mkdir directory
directory |
他のシステムのフロッピーディスクのマウントポイントとして作成するディレクトリの名前 |
マウントしたいフロッピーディスクの名前を検索します。
手作業でリモートフロッピーディスクをマウントする場合は、ローカルフロッピーディスクで使用できる floppy0 または floppy1 変数を使用することができません。フロッピーディスクの名前を使用する必要があります。この名前を検索するには、リモートシステムの /floppy ディレクトリで ls コマンドを使用してください。オートマウンタが実行されている場合は、マウントしたいフロッピーディスクのシステムに cd コマンドで移動してから、ls コマンドを使用できます。オートマウンタが実行されていない場合は、リモートからログインするなどの別の方法を使用する必要があります。
スーパーユーザーとして、フロッピーディスクをマウントします。
# mount -F nfs -o rw system-name:/floppy/diskette-name local-mount-point
system-name |
マウントするフロッピーディスクが存在するシステムの名前 |
diskette-name |
マウントしたいフロッピーディスクの名前 |
local-mount-point |
リモートフロッピーディスクのマウント先のローカルディレクトリ |
スーパーユーザーをログアウトします。
フロッピーディスクが実際にマウントされたかどうかを確認するには、ls コマンドを使用して、マウントポイントの内容を表示します。
$ ls /floppy
次の例では、myfiles という名前の フロッピーディスクを、リモートシステム mars からローカルシステムの /floppy ディレクトリにマウントしています。
$ cd /net/mars $ ls /floppy floppy0 myfiles $ su Password: password # mount -F nfs rw mars:/floppy/myfiles /floppy # exit $ ls /floppy myfiles
システムを設定して、そのフロッピーディスクをエクスポートすることができます。つまり、これらのドライブ上のフロッピーディスクを、他のシステムが使用できるようになります。フロッピーディスクドライブがエクスポートされると、他のシステムは、「他のシステム上のフロッピーディスクにアクセスする方法」に説明されているように、それらをマウントするだけでそこに含まれるフロッピーディスクにアクセスできます。
スーパーユーザーになります。
NFS デーモン (nfsd) が実行されているかどうかを調べます。
# ps -ef | grep nfsd root 14533 1 17 10:46:55 ? 0:00 /usr/lib/nfs/nfsd -a 16 root 14656 289 7 14:06:02 pts/3 0:00 grep nfsd
デーモンが実行されている場合、/usr/lib/nfs/nfsd の行は、上のように表示されます。デーモンが実行されていない場合は、grep nfsd の行だけが表示されます。
以下の表から次の手順を選択します。
条件 |
次の手順 |
---|---|
nfsd が実行されている場合 | |
nfsd が実行されていない場合 |
nfsd がエクスポートするダミーディレクトリを作成します。
# mkdir /dummy-dir
dummy-dir |
たとえば、dummy などの任意のディレクトリ名にすることができる。このディレクトリには、ファイルは含まれない。これは、NFS デーモンを「呼び起こして」、エクスポートされたフロッピーディスクを認識させることを目的としています。 |
次のエントリを /etc/dfs/dfstab に追加します。
share -F nfs -o ro [-d comment] /dummy-dir
NFS デーモンを起動すると、このエントリを参照して、エクスポートされたフロッピーディスクドライブを認識します。コメント (-d が前に付く) はオプションです。
# /etc/init.d/nfs.server start
# ps -ef | grep nfsd root 14533 1 17 10:46:55 ? 0:00 /usr/lib/nfs/nfsd -a 16 root 14656 289 7 14:06:02 pts/3 0:00 /grep nfsd
現在ドライブ内にあるフロッピーディスクを取り出します。
# eject floppy0
root の書き込み権を /etc/rmmount.conf に割り当てます。
# chmod 644 /etc/rmmount.conf
次の行を /etc/rmmount.conf に追加します。
# File System Sharing share floppy*
上記の行によって、システムのフロッピーディスクドライブにロードされたすべてのフロッピーディスクが共有されます。
/etc/rmmount.conf から書き込み権を削除します。
# chmod 444 /etc/rmmount.conf
フロッピーディスクをロードします。
- フロッピーディスクを挿入する - # volcheck -v media was found
ここでロードするフロッピーディスクは他のシステムで使用できるようになります。フロッピーディスクにアクセスするために、リモートユーザーは、「他のシステム上のフロッピーディスクにアクセスする方法」の指示に従って、名前によりそのフロッピーディスクをマウントする必要があります。
フロッピーディスクが実際に他のシステムで使用できるかどうかを確認するには、share コマンドを使用してください。
フロッピーディスクが使用可能な場合は、その共有の設定が表示されます。(共有されるダミーディレクトリも表示されます。)
# share - /dummy ro "dummy dir to wake up NFS daemon" - /myfiles rw ""
次の例では、ローカルシステムの CD-ROM ドライブにロードされたフロッピーディスクすべてを、ネットワーク上の他のシステムで使用できるようにしています。
# ps -ef | grep nfsd root 10127 9986 0 08:25:01 pts/2 0:00 grep nfsd root 10118 1 0 08:24:39 ? 0:00 /usr/lib/nfs/nfsd -a # mkdir /dummy # vi /etc/dfs/dfstab (次の行を追加する) share -F nfs -o ro /dummy # eject floppy0 # chmod 644 /etc/rmmount.conf # vi /etc/rmmount (次の行をファイルシステム共有セクションに追加する) share floppy* # chmod 444 /etc/rmmount.conf (フロッピーディスクをロードする) # volcheck -v media was found # share - /dummy ro "" - /floppy/myfiles rw ""