Solaris のシステム管理

ソフトウェア管理ツール

システムにソフトウェアを追加したり、システムから削除するために、次の 2 つのツールがあります。

これらのどちらを使用してもかまいませんが、それぞれに長所を持っています。

pkgadd コマンドと pkgrm コマンドには柔軟性があります。たとえば、これらのコマンドをスクリプトに組み込んだり、オプションのファイルを設定してユーザーの対話操作や特別なチェック作業をなくしたり、また、ソフトウェアパッケージをスプールディレクトリにコピーすることができます。すでに pkgadd コマンドと pkgrm コマンドによるパッケージの追加と削除に詳しいユーザーの場合は、これらのコマンドを引き続き使用した方が簡単です。

Admintool を使うとソフトウェアの追加、削除が容易になります。これは、このツールが pkgadd コマンドと pkgrm コマンドのグラフィカルインタフェースであり、オンラインヘルプが組み込まれているためです。Admintool のグラフィカルブラウザは、すでにシステムにインストールされているソフトウェアや、インストール用媒体に入っているソフトウェアを表示するのに特に適しています。ソフトウェアパッケージの命名規則やコマンド行オプションの使用方法にまだ慣れていないユーザー、また、一度に 1 つのシステムでしかソフトウェアの管理を行わないユーザーの場合は、Admintool を使用して、ソフトウェアの追加、削除を行うようお勧めします。

表 16-1 は、ソフトウェアの管理に、Admintool を使用した場合と、pkgadd コマンドと pkgrm コマンドを使用した場合を比較したものです。

表 16-1 Admintool のソフトウェア管理機能

ソフトウェア管理作業 

Admintool を使用して実行可能かどうか 

スタンドアロンシステム、サーバーシステム、またはディスクレスクライアントでのパッケージの追加と削除 

可能 

インストールされたソフトウェアすべての簡単な表示 

可能 

インストール用媒体上のパッケージの簡単な表示と選択 

可能 

スプールディレクトリへのパッケージの追加 

不可 

管理ファイルを使用したユーザー対話操作の省略 

不可 

Solaris 2.5 より前のリリースでは、ソフトウェアマネージャ (swmtool コマンドでアクセス) は、ソフトウェアの追加、削除を行うグラフィカルツールでした。Solaris 2.5 と 2.6 リリースでは Admintool (admintool コマンドでアクセス) がこの機能を提供します。swmtool コマンドを Solaris 2.5 または 2.6 システムで使用すると、Admintool が起動します。