Solaris のシステム管理

バックアップコマンドと復元コマンドの概要

ufsdump コマンドと ufsrestore コマンドは、ファイルシステム全体のバックアップを定期的に実行する場合の推奨コマンドです。表 33-5 は、この 2 つのコマンドで実行できる作業を示しています。各コマンドの機能と構文については、第 36 章「ufsdump コマンドと ufsrestore コマンドの参照情報」を参照してください。

表 33-5 ufsdumpufsrestore で実行できる作業

コマンド 

実行できる作業 

備考 

ufsdump

 

 

 

 

ファイルシステム全体または個々のファイルシステムのバックアップを、ローカルまたはリモートのテープドライブに作成する。 

テープデバイスは、ネットワーク内でユーザーがアクセスするどのシステム上にあってもかまわない。このコマンドは UFS ファイルシステムタイプの構造を認識し、raw デバイスファイル経由で直接処理するので高速である。 

 

増分バックアップの実行 

これにより、前回のバックアップ以降に変更があったファイルのバックアップのみを作成できる。 

 

単一システムからネットワーク経由でシステムグループをバックアップする。 

 

あるシステムから、リモートシェルまたはリモートログインを通じて、各リモートシステム上で ufsdump を実行し、ドライブがあるシステムに出力を転送できる。また、出力を dd コマンドにパイプできる。

 

自動バックアップ 

 

ufsdump コマンドを起動するスクリプトを呼び出す crontab ユーティリティを使用する。

 

バックアップテーブルへのユーザーアクセスを制限する 

-a オプションを使用する。

 

実際にバックアップを実行せずに、バックアップのサイズを決定する 

-S オプションを使用する。

 

各ダンプレコードのログファイルを保管する 

-u オプションを使用する。

 

テープの内容をソースファイルシステムと対照して検査する 

-v オプションを使用する。

ufsrestore

 

 

 

個々のファイルシステムまたはファイルシステム全体を、ローカルまたはリモートのテープドライブから復元する