カーネル内の多数の基本的なパラメタ (またはテーブル) は、maxusers パラメタの値から計算されます。テーブルには領域が動的に割り当てられます。ただし、これらのテーブルの最大値を設定して、アプリケーションが大量のメモリーを占めないようにすることができます。
デフォルトでは、maxusers はシステム上の物理メモリーのメガバイト数と同程度に設定されています。ただし、システムが 1024 を超える maxusers を設定することはありません。maxusers の最大値は 2048 であり、これは /etc/system ファイルを変更して設定できます。
カーネルパラメタについての詳細は、第 66 章「カーネルパラメタの調整手順」と system(3S) のマニュアルページを参照してください。
表 62-6 のように、maxusers の他にも多数のカーネルパラメタが、システム上の物理メモリーの容量に基づいて動的に割り当てられます。
表 62-6 カーネルパラメタ
カーネルパラメタ |
説明 |
---|---|
ufs_ninode |
i ノードテーブルの最大サイズ |
ncsize |
ディレクトリ名検索キャッシュのサイズ |
max_nprocs |
プロセスの最大サイズ |
ndquot |
ディスク割り当て構造体の数 |
maxuprc |
1 ユーザー ID 当たりのユーザープロセスの最大数 |
表 62-7 は、maxusers に割り当てられた値の影響を受けるカーネルパラメタのデフォルト設定を示しています。
表 62-7 カーネルパラメタのデフォルト設定
カーネルテーブル |
変数 |
デフォルト設定 |
---|---|---|
i ノード |
ufs_ninode |
max_nprocs + 16 + maxusers + 64 |
名前キャッシュ |
ncsize |
max_nprocs + 16 + maxusers + 64 |
プロセス |
max_nprocs |
10 + 16 * maxusers |
割り当てテーブル |
ndquot |
(maxusers * NMOUNT) / 4 + max_nprocs |
ユーザープロセス |
maxuprc |
max_nprocs - 5 |
カーネルパラメタの説明とデフォルト値を変更する方法については、第 66 章「カーネルパラメタの調整手順」を参照してください。