Service Registry 3.1 管理ガイド

Service Registry 用 Application Server ドメインの管理

Service Registry の設定プロセスはデフォルトで、registry という名前の Application Server ドメインを作成し、そこに Service Registry Web アプリケーションを配備します。このドメインは、RegistryDomain-base/domains/registry ディレクトリ内に存在します。

この場所は、Application Server ドメインのデフォルトの場所である、/var/opt/SUNWappserver/domains (Solaris OS)、/var/opt/sun/appserver/domains (Linux および HP-UX システム) とは異なります。


注 –

registry ドメインでは Service Registry 以外のアプリケーションを実行しないことをお勧めします。


registry ドメインを管理するには、Application Server 管理コンソール (「管理コンソール」) を使用できます。管理コンソールを使えば、ドメインの起動と停止、サーバーログの表示など、各種の管理作業を行えます。詳細については、「Application Server 管理コンソールを使用する」を参照してください。

また、サーバーログを直接確認することもできます。このログはファイル RegistryDomain-base/domains/registry/logs/server.log に格納されています。

管理コンソールのほかに、asadmin コマンドを使って registry ドメインを管理することも可能です。ただし、このドメインはデフォルトの場所に存在しないため、--domaindir オプションをサポートする asadmin コマンドを使用する際には、そのオプションを指定する必要があります。--domaindir オプションの引数は RegistryDomain-base/domains です。

asadmin コマンドの --passwordfile オプションを使う場合、レジストリドメインの管理者パスワードのファイルとコピーが必要です。このようなファイルを作成するには、build-install.xml ファイルの generate.password.file ターゲットを使用します。ファイルは RegistryDomain-base/3.0/data/security/pw.txt です。

registry ドメインでは、デフォルトの Application Server ドメインである domain1 との間で衝突が発生しないように、一連の非デフォルトポートが使用されます。これらの Service Registry ポート値は、IANA (Internet Assigned Numbers Authority) に登録されます。表 1–2 に、それらのポートの一覧と説明を示します。詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』「Application Server のポート」を参照してください。

表 1–2 Service Registry ドメインのデフォルトのポート

ポート値 

説明 

6480 

HTTP ポート 

6443 

HTTPS over SSL 

6484 

Message Queue ポート 

6485 

IIOP ポート 

6486 

IIOP SSL ポート 

6487 

IIOP 相互認証ポート 

6488 

JMX ポート 

6489 

Application Server ドメイン管理ポート 

ProcedureApplication Server 管理コンソールを使用する

  1. Web ブラウザで URL https://hostname:6489/ にアクセスします。

    hostname は、Application Server と Service Registry が動作しているシステムです。

  2. 提供された証明書を受け入れます。

    ログインページが表示されます。

  3. ログインページの「ユーザー名」フィールドに「admin」と入力します。

    レジストリの設定時に registry.install.AdministratorUserID プロパティーのデフォルト値を変更した場合は、そのときに指定した値を入力します。

  4. 「パスワード」フィールドに Application Server 管理者パスワードを入力します。レジストリ設定時に registry.install.AdministratorPassword プロパティーに指定した値を使用します。デフォルトは 12345678 です。

  5. 「ログイン」をクリックします。

参照

管理コンソールの使用方法の詳細については、管理コンソールのオンラインヘルプまたは『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』を参照してください。

Service Registry ロギングレベルの変更

Service Registry のロギングレベルを変更するには、管理コンソールのオンラインヘルプの手順に従います。「追加プロパティー」領域で指定するプロパティーは org.freebxml.omar です。

特定の Service Registry サブコンポーネントのロギングを変更するには、次のファイルを参照してください: RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes/log4j.properties 。このファイルに記載されているサブコンポーネントであればいずれも指定可能です。文字列 log4j.logger を含めないでください。たとえば、org.freebxml.omar.server と指定することで、サーバー呼び出しのログをとれます。

Procedureレジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する

レジストリの設定プロセスは、レジストリの配備先となる Application Server ドメインを起動します。特定の管理作業を実行し終わったら、そのドメインを停止および再起動する必要があります。そうした作業の例としては、「レジストリドメイン用の Java 仮想マシン (JVM) の設定」および 「管理者の作成」が挙げられます。

ドメインを再起動する必要がある場合には、管理コンソールからユーザーにその旨が通知されます。管理コンソールを使えばその作業を実行できます。asadmin コマンドを使用している場合には、Ant タスクを使ってドメインを停止および起動できます。

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml -Dinstall.properties= props-file appserver.domain.bounce

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

    appserver.domain.bounce のターゲットがドメインを停止し、そのあと再起動します。

    build-install.xml ファイルには、レジストリ用ドメインの停止と起動を別個に行うための Ant ターゲットも含まれています。このドメインを停止するには、Ant ターゲット appserver.domain.stop を使用します。このドメインを起動するには、Ant ターゲット appserver.domain.start を使用します。