ブローカユーティリティー (imqbrokerd) では、ブローカを起動します。コマンド行オプションは、ブローカ設定ファイルの値を上書きします。ただし、上書きの対象は現在のブローカセッションだけです。
表 13–1 に、imqbrokerd コマンドのオプションと、各オプションによって上書きされる設定プロパティー (ある場合) を示します。
表 13–1 ブローカユーティリティーのオプション
オプション |
上書きされるプロパティー |
説明 |
---|---|---|
-name instanceName |
imq.instancename |
同じホスト上で実行される複数のブローカインスタンスには、異なるインスタンス名を割り当てる必要があります。 デフォルト値: imqbroker |
-port portNumber |
imq.portmapper.port |
Message Queue クライアントは、このポート番号を使用してブローカに接続します。同じホスト上で実行される複数のブローカインスタンスには、異なるポートマッパーのポート番号を割り当てる必要があります。 デフォルト値: 7676 |
-cluster broker1 [ [ , broker2 ] … ] |
imq.cluster.brokerlist |
ブローカを接続してクラスタを形成します [ブローカクラスタに対してのみ適用します] 指定したブローカは、imq.cluster.brokerlist プロパティーのリストとマージされます。各ブローカの引数は、次のいずれかの形式になります。 hostName: portNumber hostName :portNumber hostName を省略した場合、デフォルト値は localhost になります。portNumber を省略した場合、デフォルト値は 7676 になります。 |
-Dproperty= value |
インスタンス設定ファイル内の対応するプロパティー |
設定プロパティーを設定します ブローカ設定プロパティーについては、第 14 章「ブローカのプロパティーのリファレンス」を参照してください。 注: このオプションを使用してプロパティーを設定するときは、スペルと形式をよく確認してください。誤りのある値は無視され、通知や警告は表示されません。 |
-reset props |
なし |
設定プロパティーをリセットします ブローカの既存のインスタンス設定ファイル config.properties を空のファイルに置き換えます。すべてのプロパティーがデフォルト値になります。 |
-reset store |
なし |
持続データストアをリセットします 持続メッセージ、永続サブスクリプション、およびトランザクション情報を含むすべての持続データをデータストアから消去します。これにより、ブローカインスタンスを新規の状態で起動できます。その後の再起動時に持続ストアがリセットされないようにするには、-reset オプションを付けずにブローカインスタンスを再起動します。 持続メッセージまたは永続サブスクリプションだけを消去するには、代わりに -reset messages または -reset durables を使用します。 |
-reset messages |
なし |
データストアから持続メッセージを消去します |
-reset durables |
なし |
データストアから永続サブスクリプションを消去します |
-backup fileName |
なし |
設定変更レコードをファイルにバックアップします 詳細については、「設定変更レコードの管理」を参照してください。 |
-restore fileName |
なし |
設定変更レコードをバックアップファイルから復元します バックアップファイルは、-backup オプションを使用してあらかじめ作成しておく必要があります。 詳細については、「設定変更レコードの管理」を参照してください。 |
-remove instance |
なし |
ブローカインスタンスを削除します [-force を一緒に指定しないかぎり、ユーザーの確認が求められます。] インスタンスに関連付けられたインスタンス設定ファイル、ログファイル、持続ストア、およびその他のファイルとディレクトリを削除します。 |
-password keyPassword |
imq.keystore.password |
SSL 証明書キーストアのパスワード [このオプションは異論が多く、最終的には削除される予定です。パスワードを省略して、ユーザーがインタラクティブにパスワードが要求されるようにするか、または -passfile オプションを使用して、パスワードが含まれるパスワードファイルを指定します。] |
-dbuser userName |
imq.persist.jdbc.user |
JDBC ベースの持続データストアのユーザー名 |
-dbpassword dbPassword |
imq.persist.jdbc.password |
JDBC ベースの持続データストアのパスワード |
-ldappassword ldapPassword |
imq.user_repository.ldap.password |
LDAP ユーザーリポジトリのパスワード |
-passfile filePath |
imq.passfile.enabledimq.passfile.dirpathimq.passfile.name |
ブローカの imq.passfile.enabled プロパティーを true に設定し、imq.passfile.dirpath をパスワードファイルを含むパスに設定し、imq.passfile.name をファイル名自体に設定します。 詳細については、「パスワードファイル」を参照してください。 |
-shared |
imq.jms.threadpool_model |
共有スレッドプールモデルを使用して jms 接続サービスを実装します。 実行スレッドが接続間で共有されるため、サポートされる接続数が増えます。 ブローカの imq.jms.threadpool_model プロパティーを shared に設定します。 |
-javahome path |
なし |
デフォルトの動作: システムにインストールされているランタイム、または Message Queue にバンドルされているランタイムが使用されます。 |
-vmargs arg1 [ [ arg2 ] … ] |
なし |
Java 仮想マシンに引数を渡します 引数はスペースで区切ります。複数の引数またはスペースを含む引数を渡すには、引数のリストを引用符で囲みます。 VM 引数は、コマンド行からのみ渡すことができます。インスタンス設定ファイルには、関連する設定プロパティーはありません。 |
-license [ licenseName ] |
なし |
インストール済み Message Queue 製品エディションのデフォルトとは異なるライセンスを使用する場合に読み込むライセンス pe: 基本機能を備えた Platform Edition try: 企業向け機能 (90 日間のトライアル) を備えた Platform Edition unl: Enterprise Edition ライセンス名を指定しない場合は、システムにインストールされているすべてのライセンスが一覧表示されます。 |
-upgrade-store-nobackup |
なし |
非互換バージョンから Message Queue 3.5 または 3.5 SPx にアップグレードするときに、古いデータストアを自動的に削除します 詳細については、『Message Queue Installation Guide』を参照してください。 |
-force |
なし |
ユーザーの確認なしでアクションを実行します このオプションは、通常は確認が必要な -remove instance および -upgrade-store-nobackup オプションのみに適用されます。 |
-loglevel level |
imq.broker.log.level |
NONE ERROR WARNING INFO デフォルト値: INFO |
-metrics interval |
imq.metrics.interval | |
-tty |
imq.log.console.output |
コンソールにすべてのメッセージをログ出力します ブローカの imq.log.console.output プロパティーを ALL に設定します。 指定しない場合は、エラーおよび警告メッセージだけがログ出力されます。 |
-s | -silent |
imq.log.console.output |
ブローカの imq.log.console.output プロパティーを NONE に設定します。 |
-version |
なし | |
-h | -help |
なし |
使用方法に関するヘルプを表示します |