Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

署名付き証明書を要求する Message Queue クライアントランタイムの設定

次に、署名付き証明書を要求するように Message Queue クライアントランタイムを設定し、証明書に署名した認証局を信頼していることを確認する必要があります。

Procedure署名付き証明書を要求するようにクライアントランタイムを設定する

  1. 接続ファクトリの imqSSLIsHostTrusted 属性を false に設定します。

    デフォルトでは、クライアントがブローカ接続の確立に使用する接続ファクトリオブジェクトの imqSSLIsHostTrusted 属性は true に設定されています。これは、クライアントランタイムが、提示されたすべての証明書を受け入れることを意味しています。この値を false に変更して、クライアントランタイムが、提示されたすべての証明書の検証を試みるようにする必要があります。証明書の署名者がクライアントのトラストストアに含まれていない場合、検証は失敗します。

  2. 署名機関がクライアントのトラストストアに登録されているかどうかを確認します。

    クライアントが、使用している認証局によって署名された証明書を受け入れるかどうかをテストするには、「SSL ベースのクライアントを設定して実行する」の説明に従って、SSL 接続の確立を試みます。CA が、クライアントのトラストストアに含まれている場合は、接続は成功します。この場合、次の手順は省略してもかまいません。接続が証明書の有効性検証エラーにより失敗した場合、次の手順を実行します。

  3. クライアントのトラストストアに、署名 CA のルート証明書をインストールします。

    クライアントは、デフォルトで、キーストアファイル cacertsjssecacerts を検索するため、これらのいずれかに証明書をインストールする場合は、これ以降の設定は不要です。次の例では、testrootca.cer というファイルから、デフォルトのシステムの証明書ファイル cacerts に、Verisign 認証局からの test root 証明書をインストールしています。この例は、J2SE がディレクトリ $JAVA_HOME/usr/j2se にインストールされていることを前提としています。

    keytool -import -keystore /usr/j2se/jre/lib/security/cacerts
            -alias VerisignTestCA -file testrootca.cer -noprompt
            -trustcacerts -storepass myStorePassword
    

    もう 1 つの選択肢 (推奨) として、ルート証明書を、別のシステムの証明書ファイル jssecacerts にインストールする方法があります。

    keytool -import -keystore /usr/j2se/jre/lib/security/jssecacerts
            -alias VerisignTestCA -file testrootca.cer -noprompt
            -trustcacerts -storepass myStorePassword
    

    3 つ目は、ルート証明書をその他のキーストアファイルにインストールして、それをトラストストアとして使用するようにクライアントを設定する方法です。次の例では、ファイル /home/smith/.keystore にインストールしています。

    keytool -import -keystore /home/smith/.keystore
            -alias VerisignTestCA -file testrootca.cer -noprompt
            -trustcacerts -storepass myStorePassword
    

    クライアントはデフォルトでこのキーストアを検索しないため、トラストストアとして使用するように、その場所をクライアントに明示的に知らせる必要があります。これを行うには、クライアントの実行後に、Java システムプロパティー javax.net.ssl.trustStore を次のように設定します。

    javax.net.ssl.trustStore=/home/smith/.keystore