この節では、管理コンソールを使用して、メッセージブローカに接続し、管理する方法を説明します。
管理コンソールを使用してブローカを起動することはできません。代わりに次の方法のいずれかを使用します。
Solaris の場合、次のコマンドを入力します。
/usr/bin/imqbrokerd
Linux の場合、次のコマンドを入力します。
/opt/sun/mq/bin/imqbrokerd
Windows の場合、「スタート」>「すべてのプログラム」>「Sun Microsystems」>「Sun Java System Message Queue 3.6」>「Mesasge Broker」の順に選択します。
Windows の「スタート」メニューを使用した場合、コマンドウィンドウが表示され、次のような行が表示されて、ブローカの準備ができていることが示されます。
Loading persistent data... Broker “imqbroker@stan:7676 ready.
管理コンソールウィンドウを再びアクティブにします。これでコンソールにブローカを追加し、接続する準備ができました。管理コンソールでブローカへの参照を追加する前に、ブローカを起動する必要はありませんが、接続する前にはブローカを起動する必要があります。
ブローカを追加すると、そのブローカへの参照が管理コンソール内に作成されます。ブローカを追加したあと、そのブローカへ接続できます。
管理コンソールウィンドウのナビゲーション区画にある「Brokers (ブローカ)」アイテムをクリックし、「Actions (アクション)」メニューから「Add Broker (ブローカを追加)」を選択します。
または、「Brokers (ブローカ)」を右クリックし、ポップアップコンテキストメニューから「Add Broker (ブローカを追加)」を選択します。どちらの場合も「Add Broker (ブローカを追加)」ダイアログボックス (図 2–3) が表示されます。
「Broker Label (ブローカのラベル)」フィールドにブローカの名前を入力します。
これにより、管理コンソールでブローカを識別するラベルが作成されます。
ダイアログボックスで指定されたデフォルトのホスト名 (localhost) と、プライマリポート (7676) を控えておきます。これらの値はあとで、クライアントがこのブローカへの接続を作成するのに必要な接続ファクトリを設定するときに指定する必要があります。
この演習では、「Broker Label (ブローカのラベル)」フィールドに MyBroker という名前を入力します。「Password (パスワード)」フィールドは空欄のままにしておきます。パスワードは、接続を実行するときに指定したほうが安全です。
「OK」をクリックして、ブローカを追加し、ダイアログボックスを閉じます。
図 2–4 に示すように、新しいブローカがナビゲーション区画の「Brokers (ブローカ)」の下に表示されます。ブローカアイコンの上についている赤い×印は、そのブローカが現在管理コンソールに接続されていないことを表しています。
ブローカを追加したら、「Actions (アクション)」メニューの「Properties (プロパティー)」コマンドまたはポップアップコンテキストメニューを使用して、「管理コンソールへのブローカの追加」に示す「Add Broker (ブローカを追加)」ダイアログボックスに類似した「Broker Properties (ブローカのプロパティー)」ダイアログボックスを表示して、ブローカのプロパティーを表示または変更できます。
これで、管理コンソールにブローカが追加され、ブローカへの接続に進むことができます。
管理コンソールウィンドウのナビゲーション区画にあるブローカの名前をクリックし、「Actions (アクション)」メニューから「Connect to Broker (ブローカに接続)」を選択します。
または、ブローカの名前を右クリックし、ポップアップコンテキストメニューから「Connect to Broker (ブローカに接続)」を選択します。どちらの場合も「Connect to Broker (ブローカに接続)」ダイアログボックス (図 2–5) が表示されます。
ブローカに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。
ダイアログボックスには最初にデフォルトのユーザー名 admin が表示されます。この演習では、デフォルトの値を使用しますが、実際の環境では、できるだけ早く安全なユーザー名とパスワードを設定する必要があります (「ユーザー認証」を参照)。
デフォルトのユーザー名に関連付けられているパスワードも admin であり、ダイアログボックスの「Password (パスワード)」フィールドにこのパスワードを入力します。これにより、管理者権限でブローカに接続されます。
「OK」をクリックして、ブローカに接続し、ダイアログボックスを閉じます。
ブローカに接続したら、「Actions (アクション)」メニューのコマンドまたはコンテキストメニューを使用して、選択したブローカに対して次の操作を実行できます。
「Pause Broker (ブローカを一時停止)」は実行中のブローカの処理を一時的に中断します。
「Resume Broker (ブローカを再開する)」は停止しているブローカの処理を再開します。
「Restart Broker (ブローカを再起動する)」はブローカを再初期化し、再起動します。
「Shut Down Broker (ブローカを停止する)」はブローカの処理を停止します。
「Query/Update Broker (ブローカの照会または更新)」は、ブローカの設定プロパティーを表示または変更します。
「Disconnect from Broker (ブローカから切断する)」は、ブローカと管理コンソール間の接続を終了します。
ブローカは、提供する接続サービスと、サポートする物理的送信先とで識別されます。
管理コンソールウィンドウのナビゲーション区画のブローカ名の下の「Services (サービス)」を選択します。
利用できるサービスの一覧が結果区画に表示され (図 2–6 を参照)、各サービスの名前、ポート番号、現在の状態が示されます。
結果区画のサービスの名前をクリックして、サービスを選択します。
この演習では、名前 jms を選択します。
「Actions (アクション)」メニューから「Properties (プロパティー)」を選択します。
「Service Properties (サービスプロパティー)」ダイアログボックス (図 2–7) が表示されます。このダイアログボックスを使用して、サービスに静的ポート番号を割り当て、それに割り当てられるスレッドの最小数および最大数を変更できます。
この演習では、接続サービスプロパティーを変更しないでください。
「OK」をクリックして、新しいプロパティー値を受け入れ、ダイアログボックスを閉じます。
「Actions (アクション)」メニューには、サービスを停止し、再開するためのコマンドもあります。ただし、管理サービスを選択し、「Actions (アクション)」メニューをプルダウンすると、「Pause Service (サービスを一時停止)」コマンドが無効にされています。これは、管理サービスがブローカへの管理コンソールのリンクであるためです。管理サービスを停止すると、ブローカにアクセスできなくなります。