Solaris 7 ソフトウェア開発 Collection [Solaris 7 Software Developer Collection] には、Solaris 環境で作業するソフトウェア開発者に関連のあるマニュアルが含まれています。タイトル名に続いてマニュアルの要約があります。
『Application Packaging Developer's Guide』は、アプリケーションパッケージの設計、構築、および検証を行う手順とこれらの作業に関連する情報を提供します。また、パッケージを作成する上で役に立つ高度なテクニックを実例付きで紹介します。
『Federated Naming Service Programming Guide』では、複数の自律的な命名 (ネーミング) システムを自由に組み合わせて単一のネーミングサービスへと再構成し、統一されたわかりやすいネーミングインタフェースによってネーミングサービスを利用できるようにする方法を説明します。フェデレーテッド・ネーミング・サービス (FNS) を使うと、共通のネーミングポリシーの採用によって一貫したネーミング作業を遂行できるようになります。これらのインタフェースやポリシーは、ファイルサービスや印刷サービスなどのシステムおよびアプリケーションによって共有されるので、Solaris 環境でグローバルな名前空間が組織全域に適用されます。
FNS は、他社ベンダーの積極的なサポートを受けているオープンで標準の XFN (X/Open Federated Naming) プログラミングインタフェースおよびポリシーをエクスポートします。これによって、FNS を使用するアプリケーションの移植性が強化されています。FNS は、XFN ライブラリ、管理ツール、および XFN に適合したネーミングシステムのセットから構成されます。FNS は、NIS+ によって実装されており、組織内の部署、ホスト、サイト、サービス、およびファイルの命名に使用します。
『Java 開発ガイド (Solaris 7 編)』では、開発者向けに Solaris 2.6 および Solaris 7 の JavaTM を使用するにあたっての情報を説明します。開発者に役立つ Solaris 上の重要な Java コンポーネントの概要と機能説明、およびユーザーのアプリケーションで最適な性能を得るための Solaris 上での Java の使用方法を記述しています。さらに、互換性の問題やスタイルの問題についても説明しています。
『JFP 開発ガイド』では、Solaris 上で日本語の処理を行うアプリケーションを開発する方のために、日本語処理で使用できる国際化・日本語化プログラミングインタフェースを扱う方法について説明します。
『ONC+ 開発ガイド』では、遠隔手続き呼び出し (RPC) と NIS+ (Network Information Service Plus) のためのプログラミングインタフェースについて説明します。RPC および NIS+ は、Sun が開発した ONC+TM 分散サービスの一部です。
このマニュアルを参考にして、既存のスタンドアロンコンピュータ用アプリケーションをネットワーク対応の分散型アプリケーションに変換したり、分散型アプリケーションの開発や実装を行なったりすることができます。
アセンブリ言語で書かれたソースファイルをリンク形式のオブジェクトファイルに変換し、SPARC アーキテクチャで実行するためのアセンブラについて説明します。
『Solaris 7 64 ビット 開発ガイド』では、アプリケーション開発者向けにアプリケーションの 32 ビットと 64 ビットの決定方法について説明します。32 ビットと 64 ビットの相違についてのリスト、この 2 つの環境の間で移植性のあるコードの記述方法の説明、および 64 ビットのアプリケーションを開発するために提供されるツールの説明が含まれます。Solaris の 32 ビットと 64 ビットの構築の違いや実行時環境について記述しています。アプリケーション開発者が 64 ビットで安全なコードに変換する判断や、適切な時期を決定する際に役立つ記述が書かれています。
『Solaris X Window System 開発ガイド』では、Solaris X サーバーとのインタフェースに関心があるソフトウェア開発者のために詳細な情報を提供します。このマニュアルから、Solaris X サーバーの機能、DPS 画像システム、サポートされるディスプレイデバイス、認証スキーマとサーバー接続用プロトコル、X コンソーシアムのサンプルサーバーとの相違点や強化点などについて詳細な情報を得ることができます。
『Source Compatibility Guide』では、SunOS/BSD ソース互換パッケージのインストール、使用法、コンポーネントについて説明します。別売の SunOS/BSD ソース互換パッケージは、SunOS 5.x に含まれていない多くの SunOS 4.1 および BSD のインタフェースを提供します。また、SunOS 4.1 と SunOS 5.x の各リリースで異なる機能を持つインタフェースも提供します。
『STREAMS Programming Guide』では、Solaris 環境の UNIX(R) システム通信サービスで使われる STREAMS 機能全般について紹介します。STREAMS の機構、モジュール、ドライバ、パイプ、ポーリング、シグナリング (信号)、および多重化について説明し、サンプルコードも含んでいます。
『ToolTalk ユーザーズガイド』では、ToolTalk サービスについて説明します。また、ToolTalk メッセージを送受信するためのアプリケーションの修正方法についても説明します。このマニュアルは、ToolTalk サービスを使って、他のアプリケーションとやり取りするプログラムを作成したり管理したりするソフトウェア開発者を対象としています。また、ワークステーションを設定するシステム管理者にも役立つ情報が書かれています。このマニュアルは、Solaris オペレーティング環境コマンド、システム管理者用コマンド、およびシステム用語に慣れていることを前提に書かれています。
『Transport Interfaces Programming Guide』では、Solaris のトランスポートサービスのためのプログラミングインタフェースを説明します。Solaris をベースにしたネットワーク分散型のアプリケーションの開発についての記述を含んでいます。項目には、トランスポート層のソケットインタフェース、および UNIX System V トランスポートインタフェースが含まれます。また、アプリケーションがネットワークトランスポートおよびその構成を選択するときのメカニズムについても説明します。
『WebNFS Developer's Guide』は、Solaris 7 で初めて同梱されたマニュアルで、次の項目についての情報を説明しています。
複数のファイルシステム形式の共通インタフェースを提供し、ファイルシステム実装の動的ロードを可能にする、拡張ファイルシステムの API クラス。API はファイルやファイルシステム固有の情報を利用する手段も提供する
WebNFS クライアント SDK。ローカルおよびリモートのファイルアクセスに対して、同じユーザーインタフェースを使用するファイルを利用できる Java クラスのライブラリを含む
100% 純粋な Java 互換を提供する Java アプリケーションに対して、リモートファイルシステムアクセスを最初に実装する、拡張ファイルシステム用の NFS クラス
『Writing Device Drivers』では、Solaris 用に文字型デバイスドライバやブロック型デバイスドライバを記述する方法について説明します。デバイスドライバを記述する上での、ハードウェアおよびソフトウェアの問題についての情報を含んでいます。このマニュアルでは、デバイスドライバをエンディアンやデータ順から独立して記述できる、データアクセスインタフェース上の情報も提供します。また、Solaris のドライバを 64 ビット環境に移植する方法についても記述しています。
アセンブリ言語で書かれたソースファイルをリンク形式のオブジェクトファイルに変換し、x86 プラットフォームで実行するためのアセンブラについて説明します。
アプリケーションプログラミングインタフェース (API) の主要な要素について解説しているマニュアルの中では、この『システムインタフェース』が最も一般的な内容を解説しています。API の概念から始まり、プロセス制御、スケジューリング制御、ファイルの入出力、System V のプロセス間通信、メモリー管理、および実行時インタフェースについて説明します。
関連マニュアルには、『STREAMS Programming Guide』、『マルチスレッドのプログラミング』、『Transport Interfaces Programming Guide』などがあります。
『プログラミングの国際化』では、Solaris 7 の新しい国際化機能を説明します。さまざまな言語と文化慣例に対応できるグローバルなソフトウェア製品を構築するための Solaris 7 の使用方法について重要な情報を含んでいます。開発者を対象に、国際市場向けのアプリケーションを記述するための Solaris 7 の使用方法に関する説明やヒントを提供します。また、より詳細に説明しているマニュアルについても紹介しています。
『プログラミングユーティリティ』では、プログラムの性能と実行経過を追跡するための新しい TNF ユーティリティについて説明します。
また、lex、yacc、make、sccs、m4 などの従来からあるユーティリティについても説明します。
『マルチスレッドのプログラミング』では、POSIX および Solaris の各スレッド用 API、同期オブジェクトによるプログラミング、マルチスレッドプログラムのコンパイル、およびマルチスレッドプログラム用分析ツールの選び方について説明します。
このマニュアルは、マルチスレッド化によってプロセスを複数の独立した実行スレッドに分割し、アプリケーションの性能と構造の改善を期待する開発者を対象にしています。
『リンカーとライブラリ』では、Solaris リンカーと実行時リンカーの操作方法や作業対象となるオブジェクトの操作について説明します。主な記述は、リンカー ld(1)、実行時リンカー ld.so.1、共用オブジェクト (共用ライブラリとも呼ばれる)、および ELF オブジェクトファイル形式についてです。