この章では、Solaris ソフトウェアをインストールする際に発生する可能性のあるエラーメッセージと一般的な問題を示します。まず、次のリストを使用して、インストールプロセスのどこで問題が発生したか確認してください。
Error: Unknown client "host_name" |
問題 |
解決方法 |
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add_install_client コマンドの host_name 引数は、ネームサービス内のホストでなければならない。 |
ホストの host_name を NIS または NIS+ のネームサービスに追加してください。その後 add_install_client コマンドを再実行してください。 |
le0: No carrier - transceiver cable problem |
問題 |
解決方法 |
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このシステムはネットワークに接続されていない。 |
ネットワークに接続されていないシステムの場合は、このメッセージは無視してください。ネットワークに接続されているシステムの場合は、Ethernet がしっかり接続されているかどうか確認してください。 |
The file just loaded does not appear to be executable |
問題 |
解決方法 |
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ブート用の適切な媒体が見つからない。 |
インストールサーバーからネットワーク上でシステムをインストールするように正しく設定されているか確認します。たとえば、設定時のシステムのプラットフォームグループの指定が正しいか確認します。また、Solaris CD をコピーしなかった場合、インストールサーバー上の Solaris CD がマウントされていて、アクセスできることを確認します。 |
boot: cannot open /kernel/unix |
問題 |
解決方法 |
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SPARC 搭載システムのみ。
ブートファイルの格納場所を /kernel/unix に変更したときに発生するエラー。Solaris 2.6 およびその互換バージョンでは、カーネルは /kernel/unix ではなく、/platform/<arch>/kernel/unix に置かれる。 |
PROM のブートファイルを " "(無指定)に設定変更します。 |
Can't boot from file/device |
問題 |
解決方法 |
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インストールプログラムが、システムの CD-ROM ドライブ中に Solaris CD を見つけることができない。 |
次の項目を確認してください。
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WARNING: clock gained xxx days -- CHECK AND RESET DATE! |
問題 |
解決方法 |
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SPARC 搭載システムのみ。 これは通知用メッセージです。 |
メッセージは無視して、インストールを継続してください。 |
Not a UFS filesystem |
問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 Solaris ソフトウェアをインストールしたとき (対話式またはカスタム JumpStart を使って)、デフォルトのブートドライブを選択しなかった。別のブートディスクを選択した場合、Configuration Assistant (構成用補助) フロッピーディスクを使用して、システムをブートしなければならない。 |
Configuration Assistant (構成用補助) フロッピーディスクをそのシステムのブートディスクドライブ (通常は A:) に挿入します。 |
問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 事前ブート段階では、Configuration Assistant (構成用補助) プログラムが、システム上の BIOS 一次ドライブを検出しなかった。 |
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問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 事前ブートの段階で、Configuration Assistant (構成用補助) プログラムがシステム上の IDE または CD-ROM ドライブを見つけることができない。 |
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問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 システムがプロンプトを出す前にハングする。 |
『Solaris 7 デバイスの構成 (Intel 版)』を参照してください。 |
WARNING: getfile: RPC failed: error 5 (RPC Timed out). |
No network boot server. Unable to install the system. See installation instructions. |
問題 |
解決方法 |
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SPARC 搭載システムのみ。 このエラーは、ネットワーク上でインストールしようとしているシステムで発生する。このシステムは、適切に設定されていない。 |
ネットワーク上でインストールするようにシステムを設定していることを確認します。詳細は、「ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定」を参照してください。 |
prom_panic: Could not mount filesystem |
問題 |
解決方法 |
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SPARC 搭載システムのみ。 ネットワーク上でインストールを行なっているときに、ブートソフトウェアが Solaris のインストールイメージ (Solaris CD またはインストールサーバー上の Solaris CD のコピー) を見つけることができない。 |
インストール用のソフトウェアがマウントされ共有されていることを確認します。 インストールサーバーの CD-ROM ドライブからインストールしている場合、Solaris CD が CD-ROM ドライブに挿入されてマウントされていて、/etc/dfs/dfstab ファイルで共有されていることを確認します。インストールサーバーのディスク上にある Solaris CD のコピーからインストールしている場合、そのコピーへのディレクトリパスが /etc/dfs/dfstab ファイルで共有されていることを確認します。 |
Timeout waiting for ARP/RARP packet... |
ip: joining multicasts failed on tr0 - will use link layer broadcasts for multicast |
Requesting Internet address for Ethernet_Address |
問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 クライアントはネットワークを介してブートしようとしているが、認識してくれるシステムを見つけることができない。 |
システムのホスト名が NIS または NIS+ のネームサービスに登録されているのに、システムがこのエラーメッセージを表示し続ける場合は、リブートしてください。 |
RPC: Timed out No bootparams (whoami) server responding; still trying... |
Still trying to find a RPL server... |
問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 システムはネットワークを介してブートしようとしているが、サーバーではこのシステムをブートするように設定されていない。 |
インストールサーバー上で、インストールするシステム用に add_install_client を実行します。add_install_client コマンドは、必要なネットワークブートプログラムを含む /rplboot ディレクトリを設定します。 |
問題 |
解決方法 |
||
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x86 搭載システムのみ。 ネットワークを介してインストールするため、インストールサーバーを設定してシステムを構成しても、システムをブートできない。 |
tftpd デーモンがインストールサーバーで実行されていることを確認します。次のコマンドを入力して Return キーを押します。
このコマンドを入力しても、rpld デーモンが実行されていることを示す行が表示されない場合は、次のコマンドを実行します。
この変更を行なったあと、システムをリブートしてください。 |
/cdrom/Solaris_2.x/SUNWxxxx/reloc.cpio: Broken pipe |
問題 |
解決方法 |
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バグ ID: 1212370 このエラーメッセージはインストールには影響しない。 |
このメッセージは無視して、インストールを続けてください。 |
問題 |
解決方法 |
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x86 搭載システムのみ。 IDE ディスクドライブは、Solaris ソフトウェアがサポートする他のドライブのように、不良ブロックを自動的に無効にしません。IDE ディスク上に Solaris をインストールする前に、ディスクの検査を行うのがよいでしょう。 |
IDE ディスクの検査を行うには、次の手順に従います。
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No upgradeable disks |
問題 |
解決方法 |
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バグ ID: 1191792 /etc/vfstab ファイル中のスワップエントリが原因で、アップグレードに失敗する。 |
/etc/vfstab ファイル中の次の行をコメントにします。
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問題 |
解決方法 |
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Solaris インストールプログラムが、メタデバイスをシステムにマウントできないため、アップグレードに失敗する。 |
メタデバイスは自動的にアップグレードできません。詳細は、『Solstice DiskSuite 4.2 リファレンス』を参照してください。 |
問題 |
解決方法 |
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バグ ID: 1170953
アップグレード可能な Solaris ソフトウェアのバージョンがシステムに存在しているのに、アップグレードオプションが存在しない。 次の理由により、この問題が発生している可能性がある。 | |
原因 1: /var/sadm ディレクトリがシンボリックリンクであるか、他のファイルシステムからマウントされているため |
原因 1 の対処方法: /var/sadm ディレクトリをルート (/) または /var ファイルシステムに移動します。 |
原因 2: /var/sadm/softinfo/INST_RELEASE ファイルが見つからないため |
原因 2 の対処方法: 次のテンプレートを使用して、新しい INST_RELEASE ファイルを作成します。 OS=Solaris VERSION=2.x REV=0 x は、システム上の Solaris ソフトウェアのバージョンです。 |
問題 |
解決方法 |
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電源の切断やネットワークの接続障害など、ユーザーの管理の及ばない理由によって、アップグレードオプションによるインストールが失敗し、システムがソフトブート不可能な状態になることがある。 |
Solaris 対話式インストールプログラムは、システムが部分的にアップグレードされているか判断し、アップグレードを継続します。 |
問題 |
解決方法 |
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Solaris インストールプログラムがファイルシステムをマウントできないため、アップグレードに失敗する。アップグレード中、インストールプログラムは、システムの /etc/vfstab ファイルにリストされているすべてのファイルシステムを、アップグレードしようとしているルートファイルシステムにマウントしようとする。インストールプログラムがファイルシステムをマウントできない場合、失敗して終了する。 |
システムの /etc/vfstab ファイル内のすべてのファイルシステムがマウントできることを確認します。/etc/vfstab ファイル内のマウントできない、あるいは問題の原因になっている可能性があるファイルシステムは、すべてコメントにします。このため、インストールプログラムはアップグレード中、コメントにしたファイルシステムをマウントしません。 注 - アップグレードするソフトウェアを含む、システムベースのファイルシステム (たとえば /usr) はコメントにできません。 |
問題 |
解決方法 |
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アップグレードするための十分な領域がシステムにない。次の原因を確認して、自動レイアウトを使用して領域を再配置しなくても、この問題を修正できるか調べてください。 | |
原因 1: オートマウントはアップグレード中は有効ではないため、Solaris インストールプログラムは、シンボリックリンクであるパッケージのファイルまたはディレクトリを、オートマウントされたファイルシステムにインストールする。シンボリックリンクが上書きされると、ディスク容量が十分ではないために、アップグレードは失敗する。 注 - 通常、/var/mail と /var/news ディレクトリは、オートマウントされたファイルシステムにあり、アップグレードの影響を受けません。 |
原因 1 の対処方法: アップグレード中、「ソフトウェアのカスタマイズ (Customize Software)」画面で、オートマウントされるファイルシステムに、ファイルまたはディレクトリを作成するソフトウェアパッケージを削除します。これにより、Solaris インストールプログラムは、シンボリックリンクをパッケージのファイルまたはディレクトリで上書きしません。 |
原因 2: アップグレードしているソフトウェアグループに新しいソフトウェアが追加されたか、既存のソフトウェアのサイズが増えた。アップグレード中、Solaris インストールプログラムは、以前システムにインストールしたソフトウェアグループの一部である、新しいソフトウェアをインストールする。そして、システム上の既存のパッケージもアップグレードする。 |
原因 2 の対処方法: アップグレード中、「ソフトウェアのカスタマイズ (Customize Software)」画面で、より多くの領域を必要とするソフトウェアパッケージを削除します。特に、以前 Solaris リリースに追加されていたが不要なパッケージに対する新しいパッケージを調べます。 |