Solaris 移行ガイド

はじめに

SolarisTM 7 環境は、米国 Sun Microsystems, Inc. の分散コンピューティングソリューションであり、SunOSTM 5.7 と ONCTM、OpenWindowsTM、ToolTalkTM、DeskSetTM、さらに他のユーティリティから構成されています。このマニュアルは、すでに SunOS 4.x に慣れているユーザを対象に、SunOS 4.x と SunOS 5.7 の違いを説明することに焦点を当てています。 さらに、Solaris 7 環境への移行に際して、他の重要な項目についても取り上げています。

Solaris 7 環境で利用できるようになった機能についての詳細は、『OpenWindows ユーザーズガイド』を参照してください。

このマニュアルに記されているシステム管理ツールは、Solaris 7 の一部でありローカルシステム管理でのみ使用可能です。システム管理ツールは、SolsticeTM ファミリにより提供されるシステムネットワークを管理するために使用されます。


注 -

「x86」という用語は、マイクロプロセッサチップのインテル 8086 ファミリを指します。これには、 Pentium、 Pentium Pro の各プロセッサと AMD 社製および Cyrix 社製の互換マイクロプロセッサチップが含まれます。このマニュアルでは、このプラットフォームのアーキテクチャ全体を指すときに「x86」という用語を使用し、製品名では「Intel 版」という表記で統一しています。


対象読者

このマニュアルは、SunOS リリース 4.x 環境から Solaris 7 環境へ移行する、ユーザ、システム管理者、ソフトウェア開発者を対象にしています。

このマニュアルの目的

このマニュアルは、Solaris 7 環境への移行を容易にするため、SunOS 4.x 環境と SunOS 5.6 環境の主な違いをユーザが把握することを目的としています。したがってこのマニュアルは、広い範囲の項目を網羅しています。作業手順の詳細については、このマニュアルで必要に応じて紹介している Solaris 7 マニュアルセットの各マニュアルを参照してください。

このマニュアルの構成

このマニュアルは 2 つのパートに分けられ、全部で 19 の章と 6 つの付録から構成されています。概要は次のとおりです。

Part 1− ユーザとシステム管理者のための移行情報

Part 1 は、Solaris 7 ソフトウェアインストール時の注意点、ローカルコンピューティング環境の変化や、日常の作業の変更点を理解するのに役立ちます。

この Part は、次の章から構成されています。

Part 2− 開発者のための移行情報

Part 2 は、主に開発者に関係する変更点について説明します。それらの違いと類似点を取り上げ、プログラミング環境に関係する内容についても説明します。

この Part は、次の章から構成されています。

リファレンスとなる付録

次の付録は、SunOS 4.1 のインタフェースと、他のオペレーティングシステムでの対応機能を示しているため、リファレンスとして活用することができます。この情報は、ユーザ、システム管理者、開発者にとって有用です。付録の構成は次のとおりです。

マニュアルの注文方法

SunDocsTM プログラムでは、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以下、「サン・マイクロシステムズ社」とします) の 250 冊以上のマニュアルを扱っています。このプログラムを利用して、マニュアルのセットまたは個々のマニュアルをご注文いただけます。

マニュアルのリストと注文方法については、米国 SunExpressTM, Inc. のインターネットホームページ http://www.sun.com/sunexpress にあるカタログセクションを参照してください。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P-1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、およびディレクトリ名を示します。または、画面上のコンピュータ出力を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力とは区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章や節を示します。また、ボタンやメニューなど、強調する単語を囲む場合にも使用します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の場合、filename は省略してもよいことを示します。

ただし AnswerBook2 では、ユーザが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します(例:「Shift」キーを押す)。ただし、キーボードによっては「Enter」キーが「Return」キーの動作をします。

ダッシュ(-)は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、「Ctrl-D」は「Control」キーを押したまま「D」キーを押すことを意味します。

一般規則

マニュアルページの参照

コマンド、システムファイル、ライブラリールーチンの名前が本文中で最初に言及されるときは、詳細な説明が記載させているマニュアルページのセクション番号が追加されています。たとえば「mv(1)」となっているときは、このマニュアルページは、セクション 1「man Pages(1): User Commands」の中に記載されています

関連マニュアル

Solaris 7 環境に関する詳細は、次のマニュアルを参照してください。

サン・マイクロシステムズ社の WWW サイトからヘルプ情報を入手するには

以下の URL にアクセスすると、Solaris の移行に関する追加情報が得られます。

http://www.sun.co.jp/smcc/solaris-migration/index.html

Solaris 移行イニシアチブホームページは各種ツール、ドキュメンテーション、および情報を配布するための中心点であり、ユーザが Solaris 2.x に移行する際の助けとなります。ここでは、つねに最新の資源とポインタが表示されています。