この節では、AnswerBook2 のサーバーのソフトウェアをインストールする前に必要な条件と決定しておく事項について説明します。
この節は、文書サーバーシステムの管理担当者だけを対象としています。オンライン文書を AnswerBook2 のクライアントとして表示する場合は、インストール作業は必要ありません。
この製品には、クライアントレベルのアクセス制御機能はありません。クライアントマシンから文書サーバーの URL にアクセスできる場合は、そのサーバー上の文書を表示できます。
この節の構成は、次のとおりです。
文書サーバーの管理方法の詳細については、文書サーバーソフトウェアをインストールしてから、AnswerBook2 インタフェースから利用できるオンラインヘルプを参照してください。
インストールを開始する前に、システムが 「ハードウェアとソフトウェアの要件」を満たしていることを確認し、「インストール形態の選択」で説明する、ソフトウェアのインストール先を決めてください。
インストールを開始する前に、AnswerBook2 サーバーソフトウェアのインストール先となるシステムが、表 8-2と 表 8-3 のハードウェアおよびソフトウェアの要件を満たしていることを確認してください。
表 8-2 ハードウェアとソフトウェアの要件
構成要素 |
要件 |
---|---|
文書サーバーシステムのハードウェア |
SPARCstationTM 2 以上 (SPARCstation 5 を推奨) x86 ベースのコンピュータ |
オペレーティング環境 |
Solaris 7 (SPARC 版または Intel 版) |
Admin GUI と AnswerBook2 のクライアントのビューア |
Netscape Navigator、HotJava、Lynx などの HTML 3.2 対応ブラウザ |
表 8-3 ディスク容量の要件
ディレクトリパス |
説明 |
領域 |
---|---|---|
/usr/lib/ab2/ |
製品インタフェース用の実行可能ファイル、サーバーの処理ファイル、ライブラリファイル、およびグラフィックスと文書のソースファイルが含まれる |
26.0M バイト |
/var/log/ab2/ |
カタログファイルと、ログ機能が有効になっている場合はログファイルが含まれる |
5.0M バイト (サーバーへのアクセス量に応じて増加) |
/etc/init.d/ab2mgr |
文書サーバーの起動ファイル |
0.01M バイト |
また、実際のブックファイル用に、ある程度のディスク容量 (600M バイトを推奨) を確保する必要があります。必要量は、コレクションごとに異なります。Solaris 7 Documentation CD で使用可能なコレクションのリストについては、CD に入っている README ファイルを参照してください。
文書サーバーのソフトウェアをインストールする前に、インストール形態を検討する必要があります。
すべてを 1 つのシステムにインストールする方法
文書サーバーのソフトウェアと Solaris 7 文書コレクションは、Solaris 7 Documentation CD に入っています。このサーバー製品の内容すべてを同一のシステムにインストールした場合、インストール処理が終了すると文書サーバーが起動し、すべての文書をクライアントに提供する準備ができます。詳細は、「文書サーバーソフトウェアをインストールするには」を参照してください。
文書サーバーと文書コレクションを別々のシステムにインストールする方法
あるシステムに文書サーバーのソフトウェアをインストールし、別のシステムに置かれた文書コレクションを参照するように設定できます。この方法は、サーバーシステム上の使用可能なディスク容量が少ない場合や、他のシステム上に従来のコレクションが存在する場合に選択できます。この方法では、各コレクションをサーバーのデータベースに明示的に追加する必要がありますが、「ローカルにインストールされたコレクションを検出」機能では、これらのコレクションは検出されません。詳細は、「文書サーバーソフトウェアをインストールするには」を参照してください。
文書サーバーを CD から実行する方法
ネットワークに接続されていない環境 (スタンドアロン) で作業している場合、または、オンライン文書をときどき表示するだけの場合、Solaris 7 Documentation CD から直接 AnswerBook2 サーバーを実行できます。CD から直接文書サーバーを実行すると、システムにインストールされた文書サーバーよりも遅くなる傾向があります。他のユーザーがこの文書サーバーにアクセスする利用方法はおすすめしません。詳細は、「Solaris 7 Documentation CD から文書サーバーを実行するには」を参照してください。
文書サーバーソフトウェアをインストールするには、Solaris Web StartTM ユーティリティからポイント&クリックインタフェースを使用できます。または、pkgadd などの標準インストールユーティリティを使用することもできます。文書サーバーのソフトウェアをインストールするには、次の手順に従ってください。
Solaris 7 Documentation CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
ボリューム管理により CD が自動的にマウントされます。
Solaris Web Start ユーティリティを使用して製品をインストールする場合は、インストールアイコンをダブルクリックして、Solaris Web Start 画面の指示に従い、手順 6 に進みます。
Solaris Web Start ユーティリティには、インストール用に事前に選択されたパッケージグループがあります。処理を続けるには、Solaris Web Start 画面の指示に従ってください。
pkgadd ユーティリティまたは swmtool ユーティリティを使用する場合は、文書サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
たとえば、コマンド行で次のように入力します。
% su - |
文書サーバーパッケージのあるディレクトリに移動します。
たとえば SPARC サーバーにある文書サーバーソフトウェアパッケージに移動するには、次のように入力します。
# cd cdrom/Solaris_7_Doc/sparc/Product/ |
ここで、cdrom は、CD-ROM デバイスのマウントポイントを示します。デフォルトは、/cdrom/sol_7_doc です。
インストールユーティリティを起動して、文書サーバーソフトウェアパッケージを選択します。
たとえば、次のコマンドを使用して pkgadd ユーティリティを起動します。
# pkgadd -d . |
SUNWab2r (0.25M バイト) - ルートパーティションにインストールされ、構成ファイルと起動用のファイルが入っています。
SUNWab2s (1.00M バイト) - 文書処理を実行するための共有ファイルが入っています。
SUNWab2u (26.00M バイト) - 文書サーバーと管理機能のための実行可能ファイルとバックエンド処理用のファイルが入っています。
必要であれば、文書サーバーを起動します。
パッケージをインストールすると、文書サーバーがデフォルトのポート番号 8888 を使用して起動します。起動しない場合は、次のコマンドを使って起動します。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o start |
ブックコレクションをインストールします。
文書サーバーは、処理対象の文書がインストールされていなければ機能しません。コレクションは、Solaris 7 Documentation CD、または既存の文書コレクションや他の製品に添付のコレクションなど、他の位置からインストールできます。文書コレクションのインストール方法については、「文書コレクションを文書サーバーにインストールするには」を参照してください。表 8-4 と表 8-5 に、Solaris 7 Documentation CD で利用できる文書コレクションを示します。
表 8-4 Solaris 7 Documentation CD に含まれるブックパッケージ
パッケージ名 |
コレクションのタイトル |
---|---|
SUNWabe |
Solaris 7 User Collection |
SUNWinab |
Solaris 7 Installation Collection |
SUNWaadm |
Solaris 7 System Administrator Collection |
SUNWopen |
OpenBoot Collection |
SUNWabsdk |
Solaris 7 Software Developer Collection |
SUNWdtad |
Solaris Common Desktop Environment Developer Collection |
SUNWAxg |
Solaris XGL 3.3 AnswerBook |
SUNWakcs |
KCMS Collection |
SUNWaman |
Solaris 7 Reference Manual Collection |
SUNWfrdta |
Solaris 7 French User AnswerBook |
SUNWdedta |
Solaris 7 German User AnswerBook |
SUNWsvdta |
Solaris 7 Swedish User AnswerBook |
SUNWesdta |
Solaris 7 Spanish User AnswerBook |
SUNWitdta |
Solaris 7 Italian User AnswerBook |
SUNWfriab |
Solaris 7 Installation Collection FR |
SUNWdeiab |
Solaris 7 Installation Collection DE |
SUNWsviab |
Solaris 7 Installation Collection SV |
SUNWitdab |
Solaris 7 Installation Collection IT |
SUNWesiab |
Solaris 7 Installation Collection SP |
表 8-5 Solaris 7 Documentation CD (日本語版) に含まれるブックパッケージ
パッケージ名 |
コレクションのタイトル |
---|---|
SUNWjabe |
Solaris 7 ユーザー Collection |
SUNWjaadm |
Solaris 7 システム管理 Collection |
SUNWjabsd |
Solaris 7 ソフトウェア開発 Collection |
SUNWjdad |
Solaris CDE 1.3 ソフトウェア開発 Collection |
SUNWamaja |
Solaris 7 リファレンスマニュアル Collection |
SUNWjinab |
Solaris 7 インストール Collection |
SUNWjopen |
OpenBoot Collection |
SUNWinab |
Solaris 7 Installation Collection |
SUNWabsdk |
Solaris 7 Software Developer Collection |
SUNWAxg |
Solaris XGL 3.3 AnswerBook |
SUNWakcs |
KCMS AnswerBook |
SUNWaman |
Solaris 7 Reference Manual Collection |
(省略可能) 構成ファイルを変更して、既存の httpd サーバー上で文書サーバーを CGI プロセスとして実行するためのリンクを作成します。
使用しているシステムですでに httpd サーバーを実行している場合は、そのサーバー上で文書サーバーを CGI プロセスとして実行できます。標準の文書サーバーソフトウェアをインストールしてからいくつかの構成ファイルを変更して、文書サーバーを CGI プロセスとして実行するためのリンクを作成します。詳細は、「CGI プロセスとして文書サーバーを実行する」を参照してください。
(省略可能) 文書サーバーを登録します。
文書サーバーを他のユーザーにフェデレーテッド・ネーミング・サービス (FNS) 経由で自動検出させたい場合は、文書サーバーを登録する必要があります。文書サーバーを登録するには、次のコマンドを使います。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr server_url |
上記の server_url は、この文書サーバーにアクセスするための完全修飾 URL です (たとえば、http://imaserver.eng.sun.com:8888/)。詳細は、「文書サーバーの登録」を参照してください。
文書サーバーに配信用文書コレクションがインストールされていないと、その文書サーバーは機能しません。文書コレクションは、Solaris 7 Documentation CD または既存の文書コレクションや、他の CD のコレクションなど、他の場所からインストールできます。
Solaris 7 Documentation CD から文書コレクションパッケージをインストールするには、Solaris Web Start ユーティリティのポイント & クリックインタフェース、または pkgadd などの標準インストールユーティリティを使用できます。文書コレクションをインストールするには、次の手順に従ってください。
Solaris 7 Documentation CD を CD-ROM ドライブに入れます。
ボリュームマネージャによって CD が自動的にマウントされます。
Solaris Web Start ユーティリティを使用して製品をインストールする場合は、インストールアイコンをダブルクリックして、Solaris Web Start 画面の指示に従い、手順 6 に進みます。
Solaris Web Start ユーティリティには、インストール用に事前に選択されたパッケージグループがあります。処理を続けるには、Solaris Web Start 画面の指示に従って操作を続けてください。
pkgadd ユーティリティまたは swmtool ユーティリティを使用する場合は、文書サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
たとえば、コマンド行で次のように入力します。
% su - |
文書コレクションパッケージのあるディレクトリに移動します。
たとえば、次のようなコマンドを入力します。
# cd cdrom/Solaris_7_Doc/common/Product/ |
ここで、cdrom は、CD-ROM デバイスのマウントポイントを示します。デフォルトは、/cdrom/sol_7_doc です。
インストールユーティリティを起動して、インストールする文書コレクションパッケージを選択します。
たとえば、pkgadd ユーティリティを起動するには、次のコマンドを入力します。
# pkgadd -d . |
Solaris 7 Documentation CD に含まれる文書コレクションの詳しいリストについては、CD の README ファイルを参照してください。
Solaris 7 Documentation CD に含まれる文書コレクションパッケージには、インストール後に実行するスクリプトが入っています。これは、文書サーバーのデータベースにコレクションを追加し、サーバーを再起動するものです。
Solaris 7 Documentation CD 以外の場所からコレクションパッケージをインストールする場合は、「リストにコレクションを追加」機能または ab2admin -o add_coll コマンドのどちらかを使用して、これらのコレクションを文書サーバーのデータベースに追加する必要があります。
文書コレクションがすでにシステムにインストールされている場合は、管理機能GUI の「ローカルにインストールされたコレクションを検出」機能か、ab2admin -o scan コマンドのどちらかを使用して、各コレクションを検索させて、文書サーバーのデータベースに追加できます。この機能は、ローカルにインストールされたパッケージにのみ動作します。
他のシステムにある文書コレクションを提供するには、「リストにコレクションを追加」機能か、ab2admin -o add_coll コマンドのどちらかを使用して、ab_cardcatalog または collinfo ファイルへの絶対パス名を指定します。たとえば、文書サーバーが imaserver で、システム elsewhere にある文書コレクションを提供したい場合は、次のコマンドを使用します。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o add_coll -d /net/elsewhere/books/SUNWdtad/collinfo |
ユーザーが URL を知らなくても文書サーバーを見つけられるようにするには、FNS を使って文書サーバー名を登録します。
FNS コマンドの理解度
fnbind などの標準 FNS コマンドに詳しい場合は、これらのコマンドを使用して文書サーバーを登録できます。ただし、登録プロセスを簡略化するために、/usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr コマンドで各文書サーバーの登録を自動的に実行できます。詳細については、「ab2regsvr コマンドによる文書サーバーの登録」と 「標準的な FNS コマンドによる文書サーバーの登録」を参照してください。
使用しているネームサービス
NIS+ (ネットワーク情報サービスプラス) は、Solaris 2.6 オペレーティング環境およびその互換バージョンで使用される基本のネームサービスです。各システムが NIS+ を使用していて、管理特権を持っている場合は、NIS+ マスターシステムまたは NIS+ クライアントシステムのどちらかにログインしているときに、文書サーバーを登録できます。
NIS (ネットワーク情報サービス) は、SunOS 4.x (Solaris 1.x) 環境の標準ネームサービスです。各システムが NIS を使用している場合は、NIS マスターシステムにスーパーユーザーとしてログインすると、文書サーバーを登録できます。
AnswerBook2 製品は、ファイルシステム定義のネーミングシステム (ファイル) でも動作します。これらのファイルは、ディレクトリ /var/fn/ に保存されます。この場合、文書サーバーを登録するには、システムへスーパーユーザーとしてログインする必要があり、文書サーバーの登録されたマシン上でのみ登録内容が適用されます。他のマシンは、ファイルシステム機構で登録された文書サーバーを表示することはできません。
文書サーバーを登録するには、ab2regsvr コマンドを使います。ab2regsvr コマンドを実行すると、システムの構成が検査され、使用中のネーミングサービスに応じて適切な文書サーバー用のネームスペースが設定されます。
文書サーバーを登録するには、次のコマンドを使います。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr server_url |
この場合、server_url は、この文書サーバーにアクセスするための完全修飾 URL です (たとえば、http://imaserver.eng.sun.com:8888/)。
ab2regsvr コマンドでは、次のオプションも使用できます。
登録された AnswerBook2 サーバーの URL を表示する場合
% /usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr -1 |
登録されたサーバーをリストから削除する場合
# /usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr -d |
現在登録されている AnswerBook2 サーバーの URL を変更する場合
# /usr/lib/ab2/bin/ab2regsvr -r server_url |
ここで、server_url は、この文書サーバーにアクセスするための新しい URL を示します (たとえば、http://aserver.eng.sun.com:8888/)。これは、指定された URL で既存の URL を置換します。
ab2regsvr コマンドの詳細は、ab2regsvr(1M) のマニュアルページを参照してください。
FNS コマンドを使用して文書サーバーを登録するとき、すでに FNS が各場所にインストールされている場合は、次のコマンドを使用して、指定の URL を各組織 (ドメイン) の文書サーバーとして登録します。
# fnbind -r thisorgunit/server/answerbook2 onc_answerbook2 ¥ onc_addr_answerbook2 server_url |
ここで、server_url は、このサーバーにアクセスするための完全指定 URL を示します (たとえば、http://imaserver.eng.sun.com:8888/)。
インストール方法を含む FNS の詳細は、FNS のマニュアルを参照してください。
% fnlookup -v thisorgunit/service/answerbook2 |
次のように登録されている文書サーバーリストが表示されます。
Reference type: onc_answerbook2 Address type: onc_addr_answerbook2 length: 19 data: 0x68 0x74 0x74 0x70 0x3a 0x2f 0x2f 0x61 0x6e 0x73 http://ans 0x77 0x65 0x72 0x73 0x3a 0x38 0x38 0x38 0x38 wers:8888 |
この例で、登録されている文書サーバーは http://answers:8888/ です。
次のような応答が表示される場合は、FNS で登録されている文書サーバーはありません。
Lookup of 'thisorgunit/service/answerbook2' failed: ¥ Name Not Found: 'answerbook2' |
インストール方法を含む FNS の詳細は、FNS のマニュアルを参照してください。
上記のネームサービスを使って文書サーバーを検索する代わりに、環境変数 AB2_DEFAULTSERVER を使ってデフォルトの文書サーバーを定義できます。たとえば、.cshrc ファイルに次の行を挿入できます。
setenv AB2_DEFAULTSERVER http://imaserver.eng.sun.com:8888 |
環境変数を定義していない場合は、デスクトップから AnswerBook2 を起動すると、システム上で文書サーバーが動作しているかどうかが確認されます。動作している場合は、http://localhost:port を使用して AnswerBook2 ブラウザが起動します。port のデフォルト値は 8888 です。
環境変数を定義しておらず、現在のシステムが文書サーバーではない場合は、デスクトップから AnswerBook2 製品を起動すると、fnlookup thisorgunit/service/answerbook2 コマンドが実行されて、使用可能な文書サーバーが検索されます。次に、検出されたサーバーのうちいずれかが選択され、URL にその文書サーバー名を使用して AnswerBook2 ブラウザが起動します。
スーパーユーザーとしてログインします。
% su - |
CD-ROM ボリュームの最上位ディレクトリに移動します (または、ファイルマネージャを起動して最上位ディレクトリに移動します)。
次のような場所になります。
/cdrom/sol_7_doc/ |
このディレクトリには、1 つのディレクトリ、README ファイル、installer ユーティリティ、および ab2cd スクリプトがあります。この ab2cd スクリプトを使用して、CD から直接文書サーバーを実行します。
次のコマンドを入力します。
# ./ab2cd |
URL を使用して文書サーバーにアクセスします。
http://server:8888/ |
ここで、server は、CD-ROM ドライブが接続されているマシン名を示します。
CD から実行された文書サーバーは、常にポート 8888 で動作することに注意してください。
(省略可能) 文書コレクションが各文書サーバーマシンにすでにインストールされていて、CD から起動する文書のサーバーソフトウェアにこれらのコレクションを認識させる場合は、次のコマンドを使用します。
# ab2cd -s |
このコマンドを使用すると、CD から起動する文書サーバーソフトウェアは、このシステムにインストールされた別のコレクションを検索して、それらをデータベースに追加します。
CD からの文書サーバーの実行を終了するには、次のように入力します。
# /cdrom/sol_7_doc/ab2cd stop |
CD から直接文書サーバーを実行すると、速度が遅くなる傾向があります。他のユーザーがこの文書サーバーにアクセスする場合は、この方法は使用しないでください。
CD から文書サーバーを直接実行する場合は、次の点に注意してください。
文書サーバーは、CD から実行した場合、常にポート 8888 で動作します。デフォルトのポート (8888) を使用して動作している AnswerBook2 サーバーがすでにシステム上にある場合、ab2cd スクリプトは、次のメッセージを表示します。
A document server is already running on this system as server:8888.
Please shut down the current server before running the ab2cd command.
次のコマンドを使用して、既存のサーバーをシャットダウンします。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o stop |
CD から実行した文書サーバーを終了するには、必ず ab2cd stop を使用します。/etc/init.d/ab2mgr stop は使用しないでください。
ab2cd stop コマンドは、文書サーバープロセスを終了して、/tmp/ab2/ および /tmp/ab2cd_config/ ディレクトリ内のすべてのファイルを整理します。/etc/init.d/ab2mgr stop コマンドは、すべての文書サーバープロセスを終了しますが、/tmp/ab2/ および /tmp/ab2cd_config/ ディレクトリ内のファイルを整理しません。
2 つの文書サーバーを実行する場合は (1 つはシステムで、もう 1 つは CD から)、次の点に注意してください。
/etc/init.d/ab2mgr start コマンドは、常にシステム上の文書サーバーを起動します。
ab2cd コマンドは、常に CD から文書サーバーを起動します。
CD から実行されている文書サーバーを終了するには、必ず ab2cd stop コマンドを使用してください。
両方の文書サーバーを終了するには、まず ab2cd stop コマンドを使用して CD から実行されている文書サーバーを停止します。次に、/etc/init.d/ab2mgr stop または /usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o stop のどちらかを使用して、システム上で動作している文書サーバーを終了します。
デフォルトでは、 文書サーバーは、SUNWab2u パッケージに組み込まれている httpd サーバー上で、NSAPI プラグインとして実行されます。文書サーバーは、標準的な Web プロトコルに準拠しているため、すでにシステムにある別の Web サーバー (たとえば、Netscape Server や Sun WebServer) 上で、CGI (共通ゲートウェイインタフェース) として実行できます。
デフォルトの AnswerBook2 Web サーバーを変更すると、次の機能が動作しなくなることに注意してください。
/usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o start
/usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o stop
/etc/init.d/ab2mgr start
/etc/init.d/ab2mgr stop
管理機能 GUI からの再起動
Web サーバーによって仕様が異なるため、この手順では、デフォルト (NSAPI プラグイン) サーバーではなく、CGI ベースの Web サーバーを使用するために必要な一般的な手順を説明します。Sun WebServer および Netscape Server での特定の例は次に示してあります。
文書サーバーが起動している場合は終了します。
次のどちらかのコマンドを実行します。
# /usr/lib/ab2/bin/ab2admin -o stop # /etc/init.d/ab2mgr stop |
Web サーバーの構成ファイルを編集して、アイコンを使用可能にします。
構成ファイルの場所などの詳細は、各 Web サーバーのマニュアルを参照してください。エントリ /icons/ は /usr/lib/ab2/data/docs/icons/ を指すようにします。
/icons/ がすでに使用されている場合は、/usr/lib/ab2/data/docs/icons/ 内のすべてのファイルを既存の /icons/ ディレクトリにリンクします。
AnswerBook2 のヘルプ文書を現在の文書ルートディレクトリにリンクします。
各 Web サーバーの文書ルートディレクトリに移動して、/usr/lib/ab2/data/docs/ へのシンボリックリンクを作成します。
AnswerBook2 の cgi-bin ファイルを各文書サーバーで使用できるようにします。
各 web サーバーの cgi-bin ディレクトリに移動して、次のディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。
/usr/lib/ab2/bin/cgi/admin /usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb /usr/lib/ab2/bin/cgi/gettransbitmap /usr/lib/ab2/bin/cgi/getepsf /usr/lib/ab2/bin/cgi/getframe /usr/lib/ab2/bin/cgi/ab2srwrap |
各文書サーバーの構成ファイルを編集して、AnswerBook2 cgi を呼び出すように /ab2/ を対応付けます。
構成ファイルの場所などの詳細は、各 Web サーバーのマニュアルを参照してください。/ab2/ のエントリを、/usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb/ab2/ に変更します。
AnswerBook2 の管理構成ファイルを編集します。
/usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb ファイルを編集して、servertype、errorlog、および accesslog の各エントリを変更します。
デフォルトでは、Sun WebServer の構成ファイルは /etc/http/httpd.conf で、ファイルは /var/http/demo/ にあります。SUNWab2u をデフォルトの場所 (/usr/) にインストールしなかった場合は、/usr/lib/ab2/ で始まるすべてのパスが、これらのファイルをインストールしたパスである必要があります (たとえば、/usr2/lib/ab2/)。
/etc/http/httpd.conf ファイルを編集して、ファイルの server セクションに次の行を挿入します。
map /icons /usr/lib/ab2/data/docs/icons |
変更後、次のコマンドを使用して SWS サーバーを再起動します。
# /etc/init.d/httpd start |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力してヘルプアイコンを表示します。
http://localhost:port/icons/ab2_help.gif |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
ディレクトリ /var/http/demo/public/ に移動して、次のようにシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/ab2/data/docs/Help Help |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力して、ヘルプアイコンを表示します。
http://localhost:port/Help/C/Help/books/Help/figures/ab2_help.gif |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
ディレクトリ /var/http/demo/cgi-bin/ に移動して、次のようにシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/admin # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/gettransbitmap # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/getepsf # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/getframe # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/ab2srwrap |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力して、AnswerBook2 のライブラリページを表示します。
http://localhost:port/cgi-bin/nph-dweb/ab2 |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
/etc/http/httpd.conf ファイルを編集して、ファイルのホストセクションに次のエントリを追加します。
map /ab2 /var/http/demo/cgi-bin/nph-dweb/ab2 cgi |
次のコマンドを使用して、SWS サーバーを再起動します。
# /etc/init.d/httpd start |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力して AnswerBook2 のライブラリページを表示します。
http://localhost:port/ab2 |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
/usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb ファイルを編集して、次のエントリを変更します。
setenv servertype sws setenv errorlog setenv accesslog /var/http/logs/http.elf.1 |
この例では、Netscape Server 構成ファイルは /ul/netscape/suitespot/httpd-threads1/config/obj.conf であり、ファイルは /ul/netscape/suitespot/docs/ にあるものとして説明します。SUNWab2u をデフォルトの場所 (/usr/) にインストールしなかった場合は、SUNWab2u で始まるすべてのパスが、これらのファイルをインストールしたパスである必要があります (たとえば、/usr/lib/ab2/)。
/ul/netscape/suitespot/http-threads1/config/obj.conf ファイルを編集して、次の行を挿入します。
NameTrans fn="pfx2dir" from="/icons" dir="/usr/lib/ab2/data/docs/icons" |
変更内容を確認するには、Netscape Server を再起動し、Web ブラウザに次の URL を入力して、ヘルプアイコンを表示します。
http://localhost:port/icons/ab2_help.gif |
ディレクトリ /ul/netscape/suitespot/docs/ に移動して、次のようにシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/ab2/data/docs/Help Help |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力してヘルプアイコンを表示します。
http://localhost:port/Help/C/Help/books/Help/figures/ab2_help.gif |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
ディレクトリ /ul/netscape/suitespot/cgi-bin/ に移動して、次のようにシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/admin # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/gettransbitmap # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/getepsf # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/getframe # ln -s /usr/lib/ab2/bin/cgi/ab2srwrap |
変更内容を確認するには、Web ブラウザに次の URL を入力して AnswerBook2 ライブラリページを表示します。
http://localhost:port/cgi-bin/nph-dweb/ab2 |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
/ul/netscape/suitespot/httpd-threads1/config/obj.conf ファイルを編集して、次のエントリを追加します。
NameTrans fn="pfx2dir" from="/ab2" dir="/ul/netscape/suitespot/cgi-bin/nph-dweb/ab2" name="cgi" |
変更内容を確認するには、SWS サーバーを再起動し、Web ブラウザに次の URL を入力して AnswerBook2 のライブラリページを表示します。
http://localhost:port/ab2 |
ここで、port は、各文書サーバーが実行されているポート番号を示します。デフォルトは 8888 です。
/usr/lib/ab2/bin/cgi/nph-dweb ファイルを編集して、次のエントリを変更します。
setenv servertype netscape setenv errorlog /ul/netscape/suitespot/httpd-threads1/logs/errors setenv accesslog /ul/netscape/suitespot/httpd-threads1/logs/access |