Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

破損したディスクラベルを復元する方法

  1. システムをシングルユーザーモードにします。必要であれば、シングルユーザーモードでローカル CD-ROM またはネットワークからシステムをブートして、ディスクにアクセスします。

    システムをブートする方法については、第 8 章「SPARC: システムのブートの手順」または第 9 章「x86: システムのブートの手順」を参照してください。

  2. format ユーティリティを使用してディスクのラベルを作成し直します。


    # format
    

    この時点で、format はラベルが付いていない SCSI ディスクを自動構成しようとします。ラベルが付いておらず破損したディスクを自動構成できない場合は、次のメッセージが表示されます。

    cwtxdy: configured with capacity of xyzMB

    次に、システム上のディスクのリストが表示されます。

  3. 画面に表示されたリストから、復元したいディスクの番号を入力します。


    Specify disk (enter its number): 1
    
  4. ディスクラベルの作成方法を決定します。

    ディスクが正常に自動構成された場合 

    ディスクが正常に自動構成されなかった場合 

    手順 5 と 6 を実行してから、手順 12 に進む。 

    手順 7 から 11 までを実行してから手順 12 に進む。 

  5. verify コマンドを使用してバックアップラベルを検索します。


    format> verify
    Warning: Could not read primary label.
    Warning: Check the current partitioning and 'label' the disk or use the 
    'backup' command.
    Backup label contents:
    Volume name = <        >
    ascii name  = <SUN0424 cyl 1151 alt 2 hd 9 sec 80>
    pcyl        = 2500
    ncyl        = 1151
    acyl        =    2
    nhead       =    9
    nsect       =   80
    Part     Tag    Flag    Cylinders      Size      Blocks
      0       root   wm      0 -   91   32.34MB   (92/0/0)   66240
      1       swap   wu     92 -  183   32.34MB   (92/0/0)   66240
      2     backup   wu      0 - 1150  404.65MB  (1151/0/0) 828720
      3 unassigned   wm      0              0      (0/0/0)       0
      4 unassigned   wm      0              0      (0/0/0)       0
      5 unassigned   wm      0              0      (0/0/0)       0
      6        usr   wm    184 - 1150   339.96MB  (967/0/0) 696240
      7 unassigned   wm      0              0      (0/0/0)       0
  6. format でバックアップラベルが見つかり、バックアップラベルの内容が適切に表示された場合は、backup コマンドを実行し、バックアップラベルを使用してディスクにラベルをつけます。


    format> backup
    Disk has a primary label, still continue? y
    
    Searching for backup labels...found.
    Restoring primary label

    ディスクラベルが復元されました。手順 12 へ進みます。

  7. format でディスクを自動構成できなかった場合は、type コマンドを使用してディスクタイプを指定します。


    format> type
    

    Available Devices Type メニューが表示されます。

  8. 0 を選択してディスクを自動構成するか、またはディスクタイプの候補のリストからディスクタイプを選択します。


    Specify disk type (enter its number)[8]: 8
    
  9. ディスクが正常に自動構成された場合は、ディスクラベルを作成するかどうか尋ねるプロンプトが表示されたときに no と応答します。


    Disk not labeled.  Label it now?  no
    
  10. verify コマンドを使用してバックアップラベルを検索します。


    format> verify
    Warning: Could not read primary label.
    Warning: Check the current partitioning and 'label' the disk
    or use the 'backup' command.
    .
    .
    .
  11. format でバックアップラベルが見つかり、その内容が適切な場合は、backup コマンドを実行し、バックアップラベルを使用してディスクにラベルを付けます。


    format> backup
    Disk has a primary label, still continue? y
    
    Searching for backup labels...found.
    Restoring primary label

    ディスクラベルが復元されました。

  12. q と入力して format ユーティリティを終了します。


    format> q
    
  13. fsck コマンドを使用して、復元されたディスク上のファイルシステムを確認します。

    fsck コマンドの使用方法については、第 31 章「ファイルシステムの整合性チェック」を参照してください。