Solaris 7 オンラインリリース情報

インストール全般に関するバグ情報

JumpStart が DiskSuiteTM と Veritas で作成されたパーティションを読み取ることができない (4109714)

システムが DiskSuite または Veritas 製品により作成されたパーティションを含んでいる場合、 JumpStartTM はこれらのパーティションをマウントできません。この結果、各種の試験において、次の行のような場合も含めて rules ファイルが失敗します。


installed any Solaris_2.6 begin profile finish

実際には rules ファイルのこの行は JumpStart がこのパーティションをマウントできないために失敗します。したがって、JumpStart は Solaris オペレーティング環境がインストールされていると認識しません。

回避方法: DiskSuite または Veritas で作成されたパーティションに対して installed キーワードを使用しないでください。

インストール開始前のバグ


注意 - 注意 -

x86 システムを Solaris 7 オペレーティング環境へアップグレードする前に必ずバグ ID: 4121281 を読んでください。


x86 only: DiskSuiteTM がデータ紛失を起こす (4121281)

DiskSuite 状態データベースの複製には DiskSuite 構成データの一部としてドライバ名が含まれます。Solaris 2.4、Solaris 2.5、Solaris 2.5.1、または Solaris 2.6 を実行する x86 システムでは、SCSI ドライバ名は cmdk と呼ばれます。Intel 版 の Solaris 7 オペレーティング環境では、cmdk ドライバは sd ドライバに変更されました。

回避方法: Solaris 7 オペレーティング環境へのアップグレード中にデータを紛失しないようにするには、システムのメタデバイス構成をテキストファイルに保存し、DiskSuite を実行する x86 システムをアップグレードする前に状態データベース複製を削除してください。x86 システムをアップグレードしたあと、DiskSuite コマンド行インタフェースを使用してメタデバイス構成を復元してください。

Solstice DiskSuite 4.2 ご使用にあたって』では、メタデバイス構成の保存、状態データベース複製の削除、x86 システムの Solaris 7 オペレーティング環境へのアップグレード、DiskSuite のバージョン 4.2 へのアップグレード、およびメタデバイス構成の復元について、それぞれ手順を説明しています。Solaris 7 オペレーティング環境用にはこの手順を自動化する Bourne シェルスクリプトが含まれます。

インストール時のバグ

次のバグはインストール時だけに発生します。

インストール進捗バーが正確でない (1266156)

初期インストールの場合で、ソフトウェアがインストール中であるにもかかわらず、 「Solaris ソフトウェアのインストール - 実行中」で表示されるバーが、インストールが完了したことを示すことがあります。

インストールが完了したかどうかについては、進捗バーで判断しないでください。すべてのインストール作業が完了すると、次のメッセージが表示されます。


「インストールが完了しました」

JumpStart が間違ったデフォルトのブートディスクにインストールする (4027156)

JumpStart が、デフォルトのブートを現在のデフォルトのブートディスクにインストールしないことがあります。この問題は、2 つのハードディスクドライブを持つ SPARCstation 5 上で完全な自動インストールを行なった場合に起こることが確認されています。この問題により、現在のバージョンではなく、前のバージョンの Solaris オペレーティング環境がリブートされます。

回避方法: JumpStart を使用しないで Solaris オペレーティング環境をインストールします。

ディスクレスクライアントのインストールでサーバー上の dfstab ファイル内の変更が保存されない (4045544)

ディスクレスクライアントを持つサーバーで Solaris オペレーティング環境をアップグレードするとき、/usr に対する dfstab 行のオプションが保存されません。たとえば、 dfstab ファイルに次のように入力されていたとします。


share -F nfs -o rw /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr

このエントリは、アップグレード時、自動的に次のエントリに置換されてしまいます。


share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr

回避方法: ディスクレスクライアントまたは AutoClientTM を持つ OS サーバーで Solaris オペレーティング環境をアップグレードする前に、各クライアントの /etc/dfs/dfstab ファイルのバックアップを取っておいてください。

アップグレード開始前のバグ


注意 - 注意 -

x86 システムを Solaris 7 オペレーティング環境へアップグレードする前に必ずバグ ID: 4121281 を読んでください。このバグについては、前述の「インストール開始前のバグ」という節で説明しています。この問題はデータ紛失を発生する可能性があります。


アップグレード時のバグ

ここで説明されているすべてのバグはアップグレードの実行中だけに発生します。

複数のアーキテクチャを持つサーバーにパッチを適用できない (1249343)

複数の SPARC カーネルアーキテクチャのディスクレスクライアントを持つサーバー (たとえば、sun4c、sun4d、sun4m のディスクレスクライアントを持つ sun4u サーバー) をアップグレードしたあと、サーバーとカーネルアーキテクチャが異なるクライアントの SUNWkvm パッケージにはパッチを適用できません。

回避方法: 関連するパッチを適用する前に、手動ですべての SUNWkvm パッケージを追加してください。


# pkgadd -d <パッケージが入っているディレクトリ> SUNWkvm.*

アップグレードできるシステムがディスク容量のためにアップグレードできないと間違って判断される (4041733)

アップグレードプログラムは、Solaris ソフトウェアのシステムをアップグレードするために必要な容量よりも 30% 多く見積もります。したがって、パッケージの選択を解除したり、容量を増やしたりしないとアップグレードできない場合があります。

回避方法: 手動でファイルシステムのディスク容量を再度割り当てます。または、「ソフトウェアのカスタマイズ」メニューを選んで、不要なソフトウェアパッケージを削除します。

Error: upgrade_script terminated abnormallyというメッセージが表示され、アップグレードが終了する場合がある

ディスク領域を再配置しなければならないときにこの問題が発生する場合があります。upgrade_logupgrade_script の構文エラーが出力されます。

回避方法: 次の手順に従います。

  1. 次のアップグレードスクリプトで syntax error という語句を含む行を見つけます。


    /tmp/root/var/sadm/system/logs/upgrade_log
    

    次に例を示します。


    syntax error is located at line 3519: `fi' unexpected
  2. viを使用して、次のファイルを編集します (ファイルサイズの関係上、vi エディタの使用を推奨)。


    /a/var/sadm/system/admin/upgrade_script 
    
  3. vi コマンド 3519G を使用して構文エラーがある行に移動します。

  4. 構文エラーがある行より上で、fi だけの行を見つけます。これは、たとえば次のように、logprogress ステートメントの下にあります。


    if [ $? = 0 ] ; then chgrp 1 
    $base/export/root/petrel/etc/rmmount.conf; fi
    logprogress 4073 none
    fi   <------ 余分な fi
    if [ 4074 -gt $resumecnt ] ; then
    rm -f ${base}///var/sadm/install_data/CLUSTER
    rm -f ${base}///var/sadm/system/admin/CLUSTER
    echo CLUSTER=SUNWCall > ${base}///var/sadm/system/admin/CLUSTER
    logprogress 4074 none
    fi
  5. fi を削除します。vi エディタでは、x を 2 回入力します。

  6. 次のスクリプトを保存します。


    /tmp/root/var/sadm/system/logs/upgrade_log upgrade
    
  7. 次のように入力してシステムを停止します。


    # halt 0
    
  8. 再度、対話式インストールを行います。


    OK> boot net
    

    または


    OK> boot cdrom
    
  9. 「アップグレード」を再度、選択します。

これでインストール処理が完了します。