Solaris 7 のインストール (追補)

システム識別時の DNS 構成

Solaris 7 - 5/99 ソフトウェアリリースでは、システム識別ユーティリティが更新されました。この節では、『Solaris のインストール (上級編)』での説明を補足します。

Solaris 7 - 5/99 より前のソフトウェアリリースでは、システム識別ユーティリティはシステムを NIS クライアントまたは NIS+ クライアントとしてのみ構成できました。Solaris 7 - 5/99 以降のシステム識別ユーティリティでは、システムを DNS クライアントとしても構成できます。システムを DNS クライアントとして構成するには、対話的に指定するか、sysidcfg ファイルを使用して指定します。今回のリリースでは、add_install_client コマンドによる DNS クライアントの指定はできません。

システム識別ユーティリティは、自動的にさまざまな情報源から構成情報を調べようとします。まず、sysidcfg ファイルを調べます。sysidcfg ファイルから必要な情報を見つけることができなかった場合、自動的にネットワークを使用してデータを検出しようとします。たとえば、ネームサービスを構成する場合、sysidcfg ファイルにネームサービスの種類と構成が指定されていなければ、システム識別ユーティリティは自動的にネームサービスを探します。まず、自動的に NIS+ サーバーを検出しようとします。NIS+ サーバーが見つからない場合は、NIS サーバーを探します。NIS サーバーも見つからない場合は、対話式で構成情報をたずねます。今回のリリースでは、DNS サーバーは自動的に検出できません。

sysidcfg ファイルによる事前設定

sysidcfg ファイルはシステム構成情報を事前設定します。事前設定したい情報を示す一連のキーワード (表 2-1 を参照) を sysidcfg ファイルに指定しておきます。sysidcfg ファイルの使い方の詳細 (利用可能なキーワードの全リストを含む) は、『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。

DNS をネームサービスとして指定するために name_service キーワードに DNS オプションが追加されました。このキーワードについては、表 2-1 を参照してください。

表 2-1 name_service キーワード

構成情報 

プラットフォーム 

キーワード 

値または例の書かれている場所 

ネームサービス、ドメイン名、ネームサーバー 

SPARC/x86 

name_service=NIS, NIS+, DNS, NONE

 
   

NIS と NIS+ 用のオプション: {domain_name=domain_name name_server=hostname(ip_address)}

name_service=NIS {domain_name=west.arp.com name_server=timber(129.221.2.1)}

name_service=NIS+ {domain_name=west.arp.com. name_server=timber(129.221.2.1)}

   

DNS 用のオプション: {domain_name=domain_name name_server=ip_address,ip_address, ip_address (最大 3 つ) search=domain_name,domain_name,domain_name,domain_name,domain_name, domain_name (最大 6 つ。合計の長さが 250 文字以下)}

name_service=DNS {domain_name=west.arp.com name_server=10.0.1.10,10.0.1.20 search=arp.com,east.arp.com}


注 -

name_service に指定する値は 1 つだけです。domain_namename_server キーワードは (必要に応じて) 両方または片方を指定するか、どちらも指定しなくてもかまいません。どちらのキーワードも使用しない場合は、中括弧 { } を省略します。