Java ES には、Java ES インストーラを使用してシステムにインストールしたコンポーネントを削除するためのアンインストールプログラムが用意されています。Java ES インストーラと同じく、アンインストーラは、グラフィカル、テキストベース、またはサイレントの各モードで実行できます。
Java ES インストーラはインストール中に、Java ES アンインストーラを次の場所に配置します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys4
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys4
オプションの -no パラメータを使用して、ソフトウェアをアンインストールしない設定でアンインストーラを実行することができます。このオプションは、アンインストーラの動作に慣れるのに役立つだけでなく、状態ファイルを作成してサイレントアンインストールにそれを使用する場合にも便利です。
Java ES インストーラと同じく、アンインストーラは、グラフィカル、テキストベース、またはサイレントの各モードで実行できます。
アンインストーラによって削除されるのは、Java ES インストーラによってインストールされたコンポーネント製品だけです。Java ES インストーラを使用せずにインストールしたコンポーネントの削除については、各コンポーネントのドキュメントに記載されている操作手順を参照してください。
アンインストーラの実行は、Java ES コンポーネントがインストールされている個々のホストごとに行う必要があります。リモートアンインストールはサポートされていません。削除するコンポーネントを、ホストごとに 1 つまたは複数選択することができます。
アンインストーラは Java ES 共有コンポーネントを削除しません。
アンインストーラによって、設定ファイルとユーザーデータファイルが削除される場合があります。これらのファイルはコンポーネントによって異なります。
アンインストールプロセスが完了したあとで、一部のファイルとディレクトリの削除が必要になる場合もあります。製品別の情報については、「Java ES コンポーネントのアンインストール動作の確認」を参照してください。
アンインストーラは、コンポーネントの依存関係をチェックし、依存が検出された場合は警告メッセージを出力します。ただし、そのチェック対象はアンインストーラが実行されているシステムだけです。
アンインストーラがサードパーティー製の Web コンテナのインストール設定を解除することはありません。
アンインストーラが Web コンテナでの Access Manager SDK のインストール設定を解除することはありません。Web コンテナの再設定は、元の classpath に戻すなどして手動で行う必要があります。
Sun Cluster ソフトウェアがインストールされているが、クラスタノードの設定に一度も使用されていない場合を除き、Sun Cluster ソフトウェアの削除にはアンインストーラを使用しないでください。詳細については、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。
アンインストーラの動作は、インストールしたコンポーネント、および各コンポーネントの相互関係によって異なります。
アンインストーラは、同一ホストにインストールされている製品間の依存関係を認識します。同一ホスト上で依存関係を持つコンポーネントをアンインストールしようとすると、アンインストーラは警告を出力します。
たとえば、Portal Server がインストールされているホストから Access Manager をアンインストールしようとすると、Portal Server は Access Manager がないと機能できないことを、アンインストーラが警告します。
通常は、他のコンポーネントが依存していないコンポーネントはアンインストールできます。
たとえば、Portal Server は Access Manager に依存していますが、Access Manager は Portal Server に依存していません。Portal Server をアンインストールしようとした場合、Access Manager は Portal Server がなくても機能できるため、アンインストーラは警告を発行しません。
コンポーネント製品をアンインストールするときは、どの製品がそのコンポーネントをサポートするように設定されているかを調べ、必要であれば追加の設定を行います。必要な追加設定を行わない場合、存在しなくなった製品をサポートするように設定されたコンポーネントがシステムに残されることになります。
アンインストーラは、次の相互依存関係を認識しません。
リモートホストからの依存関係
設定による依存関係
コンポーネントの依存関係のなかには、リモートホストに配備されたコンポーネントによって解決できるものもあります。アンインストーラはこのような依存関係を認識しません。
たとえば、Directory Server をアンインストールする場合、アンインストーラは、Access Manager が Directory Server に依存することを、両製品が同じホスト上に配備されている場合でも警告しません。これは、別のホスト上の別の Directory Server インスタンスが Access Manager をサポートする「可能性がある」からです。
アンインストーラは、インストール後の設定によって生じるコンポーネント間の依存関係を認識しません。
たとえば、同じホストに Portal Server と Calendar Server をインストールし、Portal Server のカレンダチャネルとして Calendar Server を使用するように Portal Server を設定したとします。この設定により、Portal Server は Calendar Server に依存します。ただし、そのあとで Calendar Server をアンインストールしようとしても、アンインストーラはインストール後の設定を認識していないため、Portal Server が Calendar Server に依存することを警告しません。