JumpStart Enterprise Toolkit (JET) は、Solaris OS のプロビジョニングに必要なプロファイルの作成作業を簡単にする一群のユーティリティーです。N1 SPS ブラウザインタフェースを使用し、ターゲットホストへの JET による自動インストールを行うのに必要なプロファイルキーワードおよびプロファイル値を生成できます。
JET は使用せずに、手動でプロファイル値を作成する場合は、JET モジュールを使用しない Solaris プロビジョニングプロファイルを作成できます。「非 JET Solaris プロビジョニングプロファイルの作成」を参照してください。
JET サーバーが存在し、そのサーバーで Solaris OS ソフトウェアが使用できることを確認します。JET サーバーの作成方法の詳細については、 「Solaris JET サーバーの設定」を参照してください。Solaris イメージの作成方法の詳細については、「Solaris イメージをインポートする」を参照してください。
x86 ターゲットホストに Solaris OS をプロビジョニングする場合は、既存のすべてのパーティションを削除するカスタム JumpStart プロファイルを作成し、profile_base_config 変数でそのプロファイルを指定する必要があります。fdisk キーワードを使用して既存のパーティションを削除する JumpStart プロファイルを作成する方法については、『Solaris 10 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』を参照してください。
N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。
「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Solaris Images」セクションで「Create Profile」をクリックします。
「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。
このプランに使用する変数を選択します。
既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「SolarisImage」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。
新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「SolarisImaget」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。
「Create Set」をクリックします。
変数セットの名前を入力します。
version 変数に Solaris のメインバージョン番号を入力します。
release 変数に Solaris のマイナーバージョン番号を入力します。
残りの変数を確認し、必要に応じてそれらを変更します。
次の表で、追加の変数とそのデフォルト値を説明します。
変数名 |
説明 |
デフォルト値/例 |
---|---|---|
architecture |
SPARC や x86 など、物理システムのアーキテクチャー |
sparc (デフォルト) |
installPath |
添付する Solaris イメージ名 |
Solaris:[version]_:[release]_: [architecture] 次に例を示します。Solaris9_u7_sparc |
image_path |
イメージファイルが存在する場所へのパス |
/export/osp_image/:[installPath] (デフォルト) |
image_subnet_addr |
イメージサーバーのサブネットアドレス |
:[target(/):sys.ipAddress] (デフォルト) |
image_subnet_mask |
イメージサーバーのサブネットマスク |
255.255.255.0 (デフォルト) |
media_src |
イメージファイルへのパス。 |
/cdrom/cdrom0/s0 (例) |
ISO_files |
media_src 変数に指定したディレクトリにある ISO ファイルのリスト |
sol-10-GA-sparc-v1-iso sol-10-GA-sparc-v2-iso sol-10-GA-sparc-v3-iso sol-10-GA-sparc-v4-iso (例) |
変数セットを保存します。
「Plan Parameters」テーブルの「SolarisImage」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。
「Plan Details Run」ページで、プロファイルの作成先の JET イメージサーバーを選択します。
JET イメージサーバーのホスト名の末尾は -jet です。
必要に応じてプロファイル名を変更します。
必要に応じてプロファイルの説明を変更します。
使用する JET モジュールのリストを更新します。
JET 製品のモジュールは、JET サーバーのディレクトリ /opt/SUNWjet/Products にあります。
デフォルトでは、プラン変数 JET Modules Name(s) に、Solaris プロファイルコンポーネントに含める 2 つの JET モジュールがあります。
base_config – Solaris OS のインストールと構成を行います。base_config 変数の詳細については、「基本 Solaris OS 構成変数」を参照してください。
spsra – Solaris システム上で N1 SPS リモートエージェント (RA) のインストールと構成を行います。spsra 変数の詳細については、「Solaris リモートエージェントのコンポーネント変数」を参照してください。
base_config は、基本 Solaris インストールを行うための必須 JET モジュールです。そのほかの /opt/SUNWjet/Products モジュールはすべて省略可能です。モジュール名をこのリストに追加することにより、モジュールのインストール関数と構成変数が、新しく作成された Solaris プロビジョニングプロファイルに追加されます。
省略可能な /opt/SUNWjet/Products モジュールの 1 つに、custom モジュールがあります。custom モジュールは、Solaris のパッケージ、パッチ、およびファイルの任意のリストをインストールし、またスクリプトの任意のコレクションを実行できます。詳細については、「custom モジュールの使用法」を参照してください。また、そのほかの JET モジュールを作成することもできます。JET モジュールの作成の詳細については、付録 F 「追加 JET モジュールの作成」を参照してください。
「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。
(省略可能) デフォルトのプロファイル値を変更します。
新しい Provision コンポーネントが含まれる Solaris フォルダに移動します。
たとえば、 /com/sun/n1osp/autogen-biss1-jet/provision/ などのフォルダです。
Solaris プロビジョニングコンポーネント名をクリックします。
たとえば Solaris10_0205_sparc.standard などです。
デフォルト値を編集します。
Solaris プロファイルの変数の詳細については、付録 B 「Solaris Profile コンポーネントの変数」を参照してください。
x86 ターゲットホストに Solaris OS をプロビジョニングする場合は、そのターゲットホスト上の既存のすべてのパーティションを削除するカスタム JumpStart プロファイルを作成する必要があります。profile_base_config 変数に、そのプロファイルの場所を指定します。
SolarisImage コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/untyped/SolarisImage \ -name "solaris10sparc" -u admin -p admin -vars "version=10;release=ga;architecture=sparc; \ image_path=/export/install/s10ga-sparc;image_subnet_addr=10.42.42.2; \ image_subnet_mask=255.255.255.0;media_src=" |
プランを実行するには、次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin -PID NM:/com/sun/n1osp/untyped/SolarisImage-create-profile -tar H:NM:biss1-jet -comp - -vs solaris10sparc -pto 30 -nto 10 -f /tmp/solaris-profile |
-u オプションで指定したデフォルトの N1 SPS ユーザー値を書き留めます。N1 SPS Remote Agent ソフトウェアがターゲットホストで起動するには、OS インストール後に、このユーザーが存在する必要があります。