Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition 管理者ガイド |
付録 C
Apache Web サーバーのコンパイルと設定ここでは、ロードバランスプラグインを使用するための、Apache のソースコードのコンパイル方法と、Apache Web サーバーのインストールと設定の方法について説明します。
最小限の要件Apache Web サーバーを正常にコンパイルしてロードバランスプラグインを実行するには、次の要件を満たしている必要があります。Apache のソースコードは、SSL とともに実行できるよう、コンパイルし、ビルドをすることが必要です。
- openssl-0.9.6g (ソース)
- mod_ssl-2.8.14-1.3.27 (ソース)
- apache_1.3.27 (ソース)
- gcc-3.3-sol9-sparc-local packages (Solaris 9)
- flex-2.5.4a-sol9-sparc-local packages (Solaris 9)
- Sun ONE Application Server 7 Enterprise Edition がインストール可能
- Solaris 8 では、PATH 内に gcc および make が存在
- Solaris 9 では、PATH 内に gcc バージョン 3.3 および make が存在し、flex がインストールされている
SSL を認識する Apache のインストールSSL を認識する Apache Web サーバーをコンパイル、設定、およびインストールするには、次の手順に従います。
オープン SSL のコンパイルとビルド
openssl-0.9.6g ソースを解凍して、次の手順に従います。
mod SSL と Apache の設定
mod_ssl-2.8.14-1.3.27 ソースを解凍して、次の手順に従います。
- cd mod_ssl-2.8.14-1.3.27
- run ./configure --with-apache=../apache_1.3.27--with-ssl=../openssl-0.9.6g --prefix=<install path> --enable-module=ssl --enable-shared=ssl --enable-rule=SHARED_CORE --enable-module=so
上記のコマンドで指定したディレクトリは任意の場所を指定できます。Apache のインストール先のパスを指定できます。prefix 引数は Apache のインストール先を示します。このコマンドを実行すると、画面上にメッセージが数行出力されます。本質的には、このコマンドはユーザーのシステム設定に応じたビルド用 make ファイルを生成します。configure の実行時にエラーが発生した場合、ヘッダーファイルやユーティリティプログラムが存在していない可能性があります。インストールしてから続行してください。
Apache のコンパイルとビルド
- apache_1.3.27 ソースコードをダウンロードします。
ソースコードを解凍します。ソースコードは圧縮されたアーカイブとして提供されます。apache_1.3.27 をインストールする場合、ソースコードのアーカイブ名は apache_1.3.27.tar.gz です。
- 次のコマンドを使ってアーカイブを解凍します。
tar -zxvf apache_1.3.27.tar.gz
このコマンドにより、apache_1.3.27 という名前のディレクトリが、現在の作業ディレクトリ内に作成されます。
- 次のように make コマンドを使用して、Apache をコンパイルします。
- cd apache_1.3.27
- make
- make certificate
- make install
注
- この結果、「mod SSL と Apache の設定」に記載の --prefix 属性で指定された場所に Apache がインストールされます。
- make certificate を実行すると、パスワードの確認を要求されることがあります。このパスワードは、Apache を安全に起動するために要求されます。
このコマンドを実行すると、Apache ソースコードのコンパイルと Apache のリンクを実行中であることを示すメッセージが画面上に数行出力されます。通常、この処理でエラーは発生しません。エラーが発生した場合は、Apache のすべてのライブラリファイルとユーティリティプログラムが正しくダウンロードされたかどうかを確認してください。
Apache の起動と停止
Apache には apachectl という名前のスクリプトが付属しています。このスクリプトを使うと、Apache の起動、停止、および再起動が簡単に行えます。
Apache を起動するには、次のコマンドを実行します。
apache_install_dir/bin/apachectl start
Apache を SSL モードで起動するには、次のコマンドを実行します。
apache_install_dir/bin/apachectl startssl
Apache を停止するには、次のコマンドを実行します。
apache_install_dir/bin/apachectl stop
Apache の起動後に、Apache が正しくインストールされたかどうかをテストできます。Apache が起動したら、Web ブラウザでアドレス「http://localhost/」を入力します。Apache が正しくインストールされ、実行されている場合は、そのことを示すメッセージを含むテストページが表示されます。