この節では、IDN を作成するためにドメインをリンクする手順を示します。IDN の作成方法は、一緒にリンクされる各ドメインの状態によって変わります。非アクティブドメインでも、アクティブドメインでもリンクできます。domain_link(1M) コマンドの詳細は、「ドメインのリンク」を参照してください。
以下に 2 つのドメイン domain_a と domain_b をリンクする手順を示します。3 つ以上のドメインをリンクする場合は、対象のすべてのドメインについてドメインごとの手順 (つまり、ドメインプロンプトで実行する手順) を実行する必要があります。
IDN を構成するドメインは、IDN を定義する前に起動されて操作可能になっている必要はありません。ただし、ドメインが起動されていない場合は、リンク操作は SSP で保守される論理 IDN 情報を更新するだけです。bringup(1M) コマンドを使用してドメインを起動すると、SSP 上の IDN の 情報がドメインの構成に使用されます。
この手順を実行する前に、各ドメインに対して /etc/hostname.idnX ファイルが定義されていることを確認してください。このファイルの詳細は、「Sun Enterprise 10000 Domain 構成マニュアル」を参照してください。このファイルが定義されていない場合は、以下の手順を実行する前に各ドメイン用のファイルを作成する必要があります。
domain_switch(1M) コマンドを使用して、SUNW_HOSTNAME 変数に正しいドメイン名を設定します。
ドメイン上で、IDN をサポートする Solaris オペレーティング環境の 1 つのバージョンが動作している必要があります。バージョンサポート情報については、IDN リリース情報を参照してください。SUNW_HOSTNAME 変数に Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 7 - 3/99、Solaris 7 - 5/99、Solaris 7 - 8/99 のいずれかのオペレーティング環境が動作するドメインが設定されている場合は、domain_link(1M) コマンドは失敗します。
SSP 上で domain_link(1M) コマンドを実行し、IDN を定義します。
ssp% domain_link domain_a domain_b |
起動されていないドメインでもリンクできるため、そのドメインが IDN をサポートするかどうかを確認することはできません。IDN をサポートしないドメインは、起動時に自動的にはリンクされません。
ドメインを起動して、OpenBoot PROM (OBP) プロンプトを表示します。
OBP プロンプトで、IDN ドライバを有効にします。
IDN ドライバを有効にするには、idn-smr-size 変数を有効な 0 でない値に設定する必要があります。
<#O> ok printenv |
idn-smr-size 変数が適切に設定されていない場合は、この変数の設定方法について「OpenBoot PROM 変数」を参照してください。
各ドメインに対して bringup(1M) コマンドを実行します。
ドメインを起動します。
すべてのドメインが起動された後、それらのドメイン間の IDN は、起動されたドメインを検出する SSP サービスによって自動的に有効になります。
以下に 2 つのドメイン domain_a と domain_b をリンクする手順を示します。3 つ以上のドメインをリンクする場合は、対象のすべてのドメインについてドメインごとの手順 (つまり、ドメインプロンプトで実行する手順) を実行する必要があります。以下の手順では、両方のドメインが起動されていると想定しています。
各ドメインに対して /etc/hostname.idnX ファイルが定義されていることを確認します。
このファイルの詳細は、「Sun Enterprise 10000 Domain 構成マニュアル」を参照してください。このファイルが定義されていない場合は、以下の手順を実行する前に各ドメイン用のファイルを定義する必要があります。
eeprom(1M) コマンドを使用して、IDN ドライバを有効にします。
オペレーティングシステムが SMR として適切な量のメモリーを予約するように、OBP 変数である idn-smr-size を起動前に設定する必要があります。デフォルトでは、idn_nwr_size は idn-smr-size に等しく、通常 idn-smr-size は IDN 内のすべてのドメインで同じ値に設定する必要があります。
IDN ドライバを有効にするには、idn-smr-size 変数に有効な 0 でない値を設定する必要があります。
<#O> ok printenv |
idn-smr-size 変数が適切に設定されていない場合は、この変数の設定方法について「OpenBoot PROM 変数」を参照してください。
domain_link(1M) コマンドを使用して、ドメインをリンクします。
ssp% domain_link domain_a domain_b |
以下に基本的な TCP/IP ネットワークを設定する手順を示します。実際の構成はこれとは異なることがあり、この例の手順が個々の構成に適用できるとは限りません。TCP/IP ネットワークの設定方法の詳細は、『TCP/IP とデータ通信』を参照してください。
domain_switch(1M) コマンドを使用して、SUNW_HOSTNAME 変数に正しいドメイン名を設定します。
ドメイン上で、IDN をサポートする Solaris オペレーティング環境の 1 つのバージョンが動作している必要があります。バージョンサポート情報については、IDN リリース情報を参照してください。SUNW_HOSTNAME 変数に Solaris 2.5.1 または Solaris 2.6 オペレーティング環境が動作するドメインが設定されている場合は、domain_link(1M) コマンドは失敗します。
eeprom(1M) コマンドを使用して、各ドメインで IDN ドライバを有効にします。
IDN ドライバを有効にするには、idn-smr-size 変数に有効なゼロでない値を設定する必要があります。idn-smr-size 変数が適切に設定されていない場合は、この変数の設定方法について 「OpenBoot PROM 変数」を参照してください。
各ドメイン内でネットワークインタフェースを plumb および構成します。
plumb および IDN インタフェースの構成の詳細は、「Sun Enterprise 10000 Domain 構成マニュアル」を参照してください。IDN へのドメインのリンクは IDN インタフェースの plumb および構成の前後どちらでもかまいません。
domain_link(1M) コマンドを使用してドメインをリンクします。
ssp% domain_link domain_a domain_b |