Solaris のシステム管理 (IP サービス)

ethers データベース

ethers データベースは、/etc/ethers ファイルに入力した情報をもとにして構築されます。このデータベースは、ホスト名を Ethernet アドレスに関連付けます。ethers データベースの作成が必要になるのは、RARP デーモンを実行する場合だけです。つまり、ネットワーククライアントを構成する場合だけです。

RARP は、このファイルを使用して、Ethernet アドレスを IP アドレスにマップします。RARP デーモン in.rarpd を実行するときは、ethers ファイルを設定し、このデーモンを実行するすべてのホストでこのファイルを維持して、ネットワークに対する変更が反映されるようにする必要があります。

このデータベースの構文についての詳細は、ethers(4)のマニュアルページに説明されています。基本構文は次のとおりです。

Ethernet-address hostname #comment

Ethernet-address は、ホストの Ethernet アドレスです。

hostname は、ホストの公式名です。

#comment は、ファイル内のエントリに付加したい任意の注意書きです。

Ethernet アドレスは装置の製造元から提供されます。マシンの電源を入れたときに Ethernet アドレスが表示されない場合は、ハードウェアのマニュアルを調べてください。

ethers データベースにエントリを追加するときは、ホスト名が、ニックネームではなく、hosts データベースと ipnodes データベース内の一次名に一致していることを確かめてください (次のコード例)。


例 5–7 ethers データベース内のエントリ


8:0:20:1:40:16  fayoum
8:0:20:1:40:15  nubian 
8:0:20:1:40:7   sahara    # This is a comment
8:0:20:1:40:14  tenere