Solaris WBEM Services の管理

WBEM 用 SNMP アダプタに関する問題の障害追跡

この節では、アダプタを使用しているときに、発生する可能性のあるコンソールエラーメッセージを取り上げます。

この節で説明されていないエラー、問題、または予期しない結果が発生した場合、またはもっと綿密に障害追跡したい場合には、Solaris Management Console のログビューアを使ってログデータを調査してください。

Solaris Management Console のログビューアを起動する方法についての説明は、「ログビューアを使ってログデータを調べる」 を参照してください。

要求の送受信

エラーメッセージ


ERROR: sending request to Adapter Service.

ERROR: receiving request from Adapter Service.

原因

snmpXwbemd は WBEM が有効だと認識したにもかかわらず、Adapter Service と通信できなかったか、要求がタイムアウトになったかのいずれかです。

解決方法

別の要求を送信します。別の要求の送信にも失敗する場合は、要求および応答の FIFO に保留状態のメッセージが含まれていない (つまり、含まれているのが 0 バイトである) ことを確認します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    # cd /var/sadm/wbem/snmp

  2. 次のコマンドを入力します。

    # ls -l

    要求および応答の FIFO の一覧が表示されます。

  3. 要求と応答のどちらかの FIFO に保留状態のメッセージが含まれて (0 バイトより多く含まれて) いるかどうかを確認します。

    含まれている場合、手順 4 に進みます。

    含まれていない場合、次のようにします。

    1. Solaris Management Console のログビューアを使ってログデータを調べ、問題を判別することにより、WBEM を停止させる必要があるかどうか確認します。

      Solaris Management Console のログビューアを起動する方法についての説明は、「ログビューアを使ってログデータを調べる」を参照してください。

    2. 必要な場合は、WBEM を停止します。

      # /etc/init.d/init.wbem stop

    3. 手順 9 に進みます。

  4. WBEM を停止します。

    # /etc/init.d/init.wbem stop

  5. マスターエージェントを停止します。

    # /etc/init.d/init.snmpdx stop

  6. FIFO のあるディレクトリに変更します。

    # cd /var/sadm/wbem/snmp

  7. 要求と応答の両方の FIFO を削除します。

    # rm _adapter_rcv.fifo

    # rm _adapter_snd.fifo

  8. マスターエージェントを再起動します。

    # /etc/init.d/init.snmpdx start

  9. 手順 3 または 手順 4 で WBEM を停止した場合は、それを再起動します。

    # /etc/init.d/init.wbem start

FIFO を開くことができない

エラーメッセージ


ERROR: request FIFO cannot be opened.

ERROR: response FIFO cannot be opened.

原因

アダプタが要求を受信したとき、またはアダプタが応答を処理したときに、プロトコルの問題が発生しました。

解決方法

別の要求を送信します。別の要求の送信にも失敗する場合は、要求および応答の FIFO に保留状態のメッセージが含まれていない (つまり、含まれているのが 0 バイトである) ことを確認します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    # cd /var/sadm/wbem/snmp

  2. 次のコマンドを入力します。

    # ls -l

    要求および応答の FIFO の一覧が表示されます。

  3. 要求と応答のどちらかの FIFO に保留状態のメッセージが含まれて (0 バイトより多く含まれて) いるかどうかを確認します。

    含まれている場合、手順 4 に進みます。

    含まれていない場合、次のようにします。

    1. Solaris Management Console のログビューアを使ってログデータを調べ、問題を判別することにより、WBEM を停止させる必要があるかどうか確認します。

      Solaris Management Console のログビューアを起動する方法についての説明は、「ログビューアを使ってログデータを調べる」を参照してください。

    2. 必要な場合は、WBEM を停止します。

      # /etc/init.d/init.wbem stop

    3. 手順 9 に進みます。

  4. WBEM を停止します。

    # /etc/init.d/init.wbem stop

  5. マスターエージェントを停止します。

    # /etc/init.d/init.snmpdx stop

  6. FIFO のあるディレクトリに変更します。

    # cd /var/sadm/wbem/snmp

  7. 要求と応答の両方の FIFO を削除します。

    # rm _adapter_rcv.fifo

    # rm _adapter_snd.fifo

  8. マスターエージェントを再起動します。

    # /etc/init.d/init.snmpdx start

  9. 手順 3 または 手順 4 で WBEM を停止した場合は、それを再起動します。

    # /etc/init.d/init.wbem start

FIFO を作成できない

エラーメッセージ


ERROR: FIFO cannot be created.

原因

アダプタが要求または応答 FIFO を作成しようとした時にシステムエラーが発生しました。

解決方法

/var/sadm/wbem/snmp が存在すること、および書き込み権を持っていることを確認します。

WBEM サービスが起動されていない

エラーメッセージ


ERROR: WBEM Services are not started.

原因

マスターエージェントが、WBEM サービスが起動して実行中であるかどうかを検出できません。

解決方法

WBEM を再起動して、snmpXwbem.regwatch-dog-time に設定された秒数だけ待ちます。


# /etc/init.d/init.wbem start

設定された秒数が経過すると、マスターエージェントがアダプタを自動的に起動します。デフォルトでは、マスターエージェントは 4 分 (または、watch-dog-time に設定された秒数) ごとにアダプタを起動しようとします。


注 -

マスターエージェントがアダプタを自動的に起動するまで待てない場合は、マスターエージェントを停止してから再起動します。

# /etc/init.d/init.snmpdx stop

# /etc/init.d/init.snmpdx start

マスターエージェントは、ただちにアダプタを起動します。