Solaris 9 Maintenance Update 1 ご使用にあたって

Solaris 9 MU1 のバックアウト

MU1 をバックアウトする前にシステムをシングルユーザーモードでリブートするのが最善の方法です。MU1 はシステムライブラリにパッチを適用します。マルチユーザーの状態で MU1 をバックアウトすると、バックアウト前にライブラリをマップしたプロセスが後にライブラリの別のセクションをマップしようとした際に、プロセス動作が不安定になります。

シングルユーザーモードでは、ネットワークサービスは使用できません。シングルユーザーモードでシステムをブートする前に、MU1 イメージをネットワークからローカルシステムにコピーしておく必要があります。

システムをシングルユーザーモードにできない場合、あるいは十分なディスク容量がないため MU1 イメージをローカルにコピーできない場合には、マルチユーザーモードで NFS を使用して MU1 をバックアウトすることになります。この場合、システムをできるだけ静かな状態 (つまり、ユーザーがすべてログアウトし、実行されているジョブがない状態) にしておく必要があります。

MU1 が提供する backout_mu スクリプトを使用すると、MU 全体をバックアウトできます。

Solaris 9 MU1 をバックアウトするには、次の手順に従います。

  1. 重要なユーザープロセスまたはシステムプロセスが実行されていないことを確認します。

  2. 現在のセッションを終了します。

    CDE ログイン画面が表示されます。

  3. 「オプション」ボタンをクリックして、「コマンド行ログイン」を選択します。

    ログインプロンプトが表示されます。

  4. ログイン名として root と入力し、root のパスワードを入力します。


    login: root
    password: root password
    
  5. シングルユーザーモードでリブートします。root のシェルプロンプトで次のように実行します。


    # reboot -- -s
    
  6. root パスワードを入力します。

    次のメッセージが表示され、システムがシステム保守モードになります。


    Entering System Maintenance Mode
     
    Sun Microsystems Inc. SunOS 5.9 Generic May 2002
    #
  7. backout_mu を実行します。

    • MU1 イメージのローカルコピーから実行するには、次のように入力します。


      # cd local_directory
      # ./backout_mu options
      
    表 3–1 backout_mu のコマンド行オプション

    オプション 

    説明 

    -q

    backout_mu の処理状況を示すドットの表示を無効にする

    -B backoutdir

    パッチのバックアウトに必要な情報が保存されている、代替ディレクトリを指定する 

    バックアウトが完了すると、次のメッセージが表示されます。


    backout_mu completed at date_time.
  8. 次のように実行してシステムをリブートします。


    # sync ; reboot
    

    ログインプロンプトが表示されます。


    注 –

    ライブラリの衝突を防ぐために、MU1 をバックアウトしたあとは必ずシステムをリブートしてください。


  9. ログイン名とパスワードを入力します。


    login: login
    password: password