メールサービスを確立するためには、多くのソフトウェアコンポーネントおよびハードウェアコンポーネントが必要になります。次の節ではこれらのコンポーネントとその説明に使用されるいくつかの用語について簡単に説明します。
最初の節 ソフトウェアコンポーネントの概要では、メール配信システムのソフトウェア部分を説明するのに使用する用語を定義します。その次の節 ハードウェアコンポーネントの概要では、メール構成におけるハードウェアシステムの機能について取り上げます。
次の表にメールシステムのソフトウェアコンポーネントを示します。ソフトウェアコンポーネントすべてに関する完全な説明については、ソフトウェアのコンポーネントを参照してください。
コンポーネント |
説明 |
---|---|
.forward ファイル |
ユーザーのホームディレクトリ内で設定して、メールを自動的にリダイレクトしたり、プログラムに送ったりすることができるファイル |
メールボックス |
メールサーバー上にあり、電子メールメッセージの最終受信先であるファイル |
メールアドレス |
メールメッセージが配信される受信者とシステムの名称を含むアドレス |
メール別名 |
メールアドレス内で使用されている代替名 |
メールキュー |
メールサーバーによる処理を必要とするメールメッセージの集まり |
ポストマスター |
メールサービスについての問題を報告し質問を出すために使用される特別なメール別名 |
sendmail 構成ファイル |
メールのルーティングに必要なすべての情報の入ったファイル |
メール構成では次の 3 つの要素が必要ですが、これらは同じシステムで組み合わせることも、別のシステムで提供することもできます。
メールホスト – 解釈処理が困難なメールアドレスを扱うように構成されたシステム
少なくとも 1 台のメールサーバー – 1 つまたは複数のメールボックスを保持するように構成されたシステム
メールクライアント – メールサーバーからメールにアクセスするシステム
ユーザーがドメイン外のネットワークと通信をするためには、4 番目の要素であるメールゲートウェイを追加する必要があります。
図 24–1 には、一般的な電子メール構成を示しますが、ここでは基本的な 3 つのメール要素とメールゲートウェイが使用されています。
各要素については、ハードウェアコンポーネントを参照してください。