Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

スコープを構成する場合の検討事項

slpd.conf ファイル内の net.slp.useScopes プロパティを変更する場合は、ホスト上のすべてのエージェントにスコープを構成します。ホストが SA を実行している場合や DA として機能している場合に、その SA と DA に default 以外のスコープを構成するには、このプロパティを構成する必要があります。UA だけがマシン上で動作し、UA が、default 以外のスコープをサポートしている SA と DA を検出する必要がある場合は、UA が使用するスコープを制限するのでなければ、プロパティを構成する必要はありません。プロパティを構成しない場合、UA は、slpd を通じて、使用可能な DA とスコープを自動的に検出します。SLP デーモンは、能動的および受動的 DA 検出を使用して DA を見つけるか、DA が動作していない場合は SA 検出を使用して DA を見つけます。プロパティを構成する場合、UA は構成されたスコープを使用するだけで、構成されたスコープを破棄することはありません。

スコープを構成することを決定した場合、ネットワークのすべての SA にスコープが構成されていることを確認できなければ、構成されたスコープのリストに default スコープを保存することを考えてください。構成されていない SA があると、構成されたスコープを持つ UA はそれらの SA を見つけることができません。これは、構成されていない SA が自動的に default スコープを持つのに対し、UA は構成されたスコープを持つためです。

net.slp.DAAddresses プロパティを設定して DA も構成しようとする場合は、構成される DA によってサポートされるスコープが、net.slp.useScopes プロパティで構成したスコープと同じであることを確認してください。スコープが同じでない場合は、再起動時に slpd がエラーメッセージを出力します。