この Solaris ソフトウェアに含まれるシステム管理の機能拡張は、次のとおりです。署名付きのパッケージおよびパッチおよび NIS から LDAP への移行サービスは、Solaris 9 12/03 リリースで追加されました。以前のリリースからのシステム管理機能は、次のとおりです。
この機能は、Solaris 9 12/03 リリースで追加されました。
この Solaris リリースで更新された pkgadd コマンドおよび patchadd コマンドを使用すると、デジタル署名を含む Solaris パッケージおよびパッチを安全にダウンロードできます。特定のパッケージまたはパッチに含まれるデジタル署名が有効であった場合、署名後にそのパッケージまたはパッチが改変されていないことが保証されます。
以前の Solaris リリースでは、署名付きパッチをシステムに追加するには、Solaris パッチ管理ツールと PatchPro 2.1 を使用する必要がありました。
この Solaris リリースで追加されたその他のソフトウェア管理機能は、次のとおりです。
更新された pkgtrans コマンドを使用してパッケージにデジタル署名を追加できるようになりました。署名付きパッケージの作成方法については、『Application Packaging Developer's Guide (英語版)』を参照してください。
HTTP サーバーまたは HTTPS サーバーからパッケージまたはパッチをダウンロードできるようになりました。
署名付きパッケージは、署名が付いている点以外は、署名なしパッケージとまったく同一です。このパッケージのインストール、照会、または削除は、既存の Solaris パッケージツールを使って行うことができます。また、署名付きパッケージと署名なしパッケージは、バイナリレベルで互換性があります。
デジタル署名を含むパッケージまたはパッチをシステムに追加するには、信頼された証明書をキーストアに前もって格納しておく必要があります。これらの証明書は、パッケージまたはパッチ上のデジタル署名が有効かどうかを確認する際に使用されます。
パッケージキーストアの設定方法および署名付きパッケージまたはパッチのシステムへの追加方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「署名付きパッケージの追加と削除 (作業マップ)」を参照してください。
Solaris インストールイメージを HTTP サーバーまたは HTTPS サーバーから起動および取得する方法については、WAN ブートによるインストール方式を参照してください。
この機能は、Solaris 9 12/03 リリースで追加されました。
NIS から LDAP への移行サービスを使用すると、ネットワークの主要ネーミングサービスを NIS から LDAP へ切り替えることができます。この移行サービスを使うことで、管理者は、LDAP ネーミングサービスクライアントと連携動作する、バンドルされた Sun ONE Directory Server を活用できるようになります。
詳細は、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』を参照してください。
この機能は、Solaris 9 8/03 リリースで追加されました。
この Solaris リリースに含まれる BIND のバージョンは 8.3.3 です。DNS クライアントは、IPv6 トランスポートを使用して IPv6 DNS サーバーに接続できます。
この機能は、Solaris 9 4/03 リリースで追加されました。
Solaris ボリュームマネージャの機能が拡張され、マルチテラバイトボリュームを使用できるようになりました。この機能では、1T バイトを超える大容量の RAID-0 (ストライプ) ボリューム、RAID-1 (ミラー) ボリューム、RAID-5 ボリューム、およびソフトウェアパーティションボリュームを作成、管理、または削除できます。EFI ラベル付きの大容量ボリュームを構成し、LUN (論理ユニット番号) を割り当てることもできます。
Solaris ボリュームマネージャによる大容量ボリュームサポートは、32 ビットの Solaris カーネルを実行するシステムでは使用できません。たとえば、x86 プラットフォーム版の Solaris ソフトウェアや SPARC 32 ビットカーネルを搭載した Solaris ソフトウェアが稼働するシステムでは、大容量ボリュームサポートを使用することはできません。
詳細は、『Solaris ボリュームマネージャの管理』を参照してください。
SPARC: EFI ディスクラベルによるマルチテラバイトボリュームのサポートも参照してください。
この機能は、Solaris 9 4/03 リリースで追加されました。
Solaris ボリュームマネージャは、RCM (Reconfiguration Coordination Manager) をサポートします。この機能により、DR (動的再構成) 要求に適切に応答できます。また、Solaris ボリュームマネージャの制御下にある使用中のデバイスを削除しようとすると、警告メッセージが表示されて削除できません。これは、デバイスの使用を停止するまで続きます。このようにして、システム管理者が DR 構成のシステムからアクティブなボリュームを誤って削除することを防ぎます。
詳細は、『Solaris ボリュームマネージャの管理』を参照してください。
この機能は、Solaris 9 4/03 リリースで追加されました。
Solaris 管理コンソールのパッチツールの Update オプションを使って、SunSolve OnlineSM Web サイトの推奨パッチを分析、ダウンロード、およびインストールできます。また、smpatch update コマンドを使っても同じことができます。
これまで、この更新機能は、Solaris 2.6、Solaris 7、または Solaris 8 のいずれかのリリースを実行するシステムでしかサポートされていませんでした。
更新機能を使用するには、システムに PatchPro 2.1 ソフトウェアをインストールする必要があります。 http://www.sun.com/PatchPro から PatchPro 2.1 パッケージをダウンロードします。それから、所定の手順に従ってシステムにソフトウェアをインストールします。
詳細は、smpatch(1M) のマニュアルページを参照してください。
この機能は、Solaris 9 12/02 リリースで追加されました。
単一アダプタの IP ネットワークマルチパスグループ上で障害が検出された場合に、テスト専用 IP アドレスを使う必要はもうありません。IP ネットワークマルチパスグループ上に 1 つしか NIC (Network Information Center、ネットワーク情報センター) がないためにフェイルオーバーを実行できないことがあります。この場合は、テストアドレスとデータアドレスを連結できます。テストアドレスが定義されていないときは、in.mpathd デーモンがデータアドレスを使って障害を検出します。
Solaris IP マルチパスの詳細は、『IP ネットワークマルチパスの管理』を参照してください。