Solaris 9 12/03 オペレーティング環境の概要

ファイルシステムの機能拡張

この Solaris ソフトウェアに含まれるファイルシステムの機能拡張は、次のとおりです。NFS クライアントの機能拡張は、Solaris 9 12/03 リリースで追加されました。以前のリリースからのファイルシステム機能は、次のとおりです。

NFS クライアントの機能拡張

この機能は、Solaris 9 12/03 リリースで追加されました。

次の機能拡張により、NFS クライアントのパフォーマンスが向上しています。

SPARC: マルチテラバイト UFS ファイルシステム

この機能は、Solaris 9 8/03 リリースで追加されました。

今回の Solaris リリースでは、64 ビット Solaris カーネルを実行するシステム上で、マルチテラバイト UFS ファイルシステムがサポートされます。これまで、UFS ファイルシステムの容量は、64 ビットシステムでも 32 ビットシステムでもおよそ 1 テラバイト (T バイト) に制限されていました。今回、マルチテラバイト UFS ファイルシステムをサポートするため、すべての UFS ファイルシステムコマンドとユーティリティが更新されました。

newfs -T コマンドを使用していれば、1T バイト未満の UFS ファイルシステムを作成したあとでも、ファイルシステムを 1T バイト以上に拡張できます。このコマンドにより、マルチテラバイトファイルシステムに適切な i ノードとフラグメントの密度が設定されます。

マルチテラバイト UFS ファイルシステムのサポートは、マルチテラバイト LUN が利用可能であることを前提にしています。これらの LUN は、Solaris ボリュームマネージャまたは Veritas VxVM のボリュームとして提供されるか、1T バイトを超える物理ディスクとして提供されます。

以下に、マルチテラバイト UFS ファイルシステムの機能の一部を紹介します。

以下は、マルチテラバイト UFS ファイルシステムのいくつかの制限事項です。

詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 9 8/03 リリースの新しいファイルシステム機能」を参照してください。

SPARC: EFI ディスクラベルによるマルチテラバイトボリュームのサポート

この機能は、Solaris 9 4/03 リリースで追加されました。

今回の Solaris リリースでは、64 ビット Solaris カーネルを実行するシステム上で 1T バイト以上の大容量ディスクを使用できます。

EFI (Extensible Firmware Interface) ラベルは、物理ディスクボリュームと仮想ディスクボリュームをサポートします。UFS ファイルシステムには EFI ディスクラベルとの互換性があり、1T バイトを超えるサイズの UFS ファイルシステムを作成できます。今回のリリースに付属している更新されたディスクユーティリティでは、1T バイト以上の大容量ディスクを管理できます。

EFI ディスクラベルには、VTOC ディスクラベルにはない次の特徴があります。

EFI ディスクラベルの詳しい使用方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。このマニュアルには、重要な情報や制限が記載されています。この情報は、既存のソフトウェア製品と EFI ディスクラベルの併用に関するものです。

今回の Solaris リリースでは、Solaris ボリュームマネージャでも 1T バイト以上のディスク管理が可能です。これについては、SPARC: Solaris ボリュームマネージャによるマルチテラバイトボリュームのサポートを参照してください。