IP パケットのヘッダーには TOS (Type Of Service) フィールドがあります。このフィールドは、本来、上位層がインターネット層に情報を提供し、パケット経路を最適化するために設計されました。このフィールドは、経路制御アルゴリズムと待ち行列アルゴリズムの両方で使用されます。
Solaris Bandwidth Manager には 2 つの TOS モードがあります。TOS マッチと TOS マークです。TOS マッチモードでは、パケットは TOS 値でクラス分けされます。TOS マークモードでは、パケットは別の情報でクラス分けされます。そして、新しい TOS 値が挿入され、既存の TOS 値が置き換えられます。挿入される TOS 値はそのクラス用に設定しておきます。TOS マッチモードと TOS マークモードは同時に使用できます。その場合、既存の TOS 値はパケットのクラス分けに使用されたあと、新しい TOS 値に変更されます。
Solaris Bandwidth Manager による TOS 値の使用は任意です。TOS 値を使用するかどうか、どちらのモードで使用するかなどを決定するモードの設定については、「インタフェースの定義」を参照してください。TOS モードを使用しない場合、TOS フィールドの値は変更されません。