Solaris Bandwidth Manager 1.6 のシステム管理

パリ

図 3-8 パリのサイトにおける実際のネットワーク使用状況

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パリのサイトのネットワークユーザーは、ネットワークにおいてもっとも重要なものは、電子メール、ファイル転送、および World Wide Web へのアクセスであると考えています。図 3-8 に、実際の使用状況パターンを示します。

ネットワーク使用状況についてのデータとユーザーからの回答を考慮して、ネットワーク管理者は、図 3-9 のようなクラス階層を設計し、優先度と帯域幅 (%) を表 3-1 のように割り当てました。

図 3-9 パリのサイトにおけるクラス構造

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表 3-1 パリのサーバーにおける帯域幅と優先度のクラスへの割り振り

クラスの説明 

クラス名 

親クラス 

割り振られる帯域幅 (%) 

優先度 

ルート 

root 

 

100 

ボンへの HTTP 

http-bonn 

http 

ロンドンまたは米国への HTTP 

http-lon 

http 

10 

他の場所への HTTP 

http 

root 

20 

telnet 

telnet 

root 

30 

システム監視 

snmp 

root 

電子メール 

email 

root 

20 

ファイル転送 

ftp 

root 

15 

デフォルト 

default 

root 

batool と設定ファイルでは、クラスとそのすべての子孫に割り振る帯域幅を指定する必要があります。たとえば、http-bonn クラスと http-lon クラスは両方とも http クラスの子クラスです。http クラスとその子孫には帯域幅の 20% を割り振り、その子クラスである http-bonn クラスには 5% を、http-lon クラスには 10% を割り振っています。

この設定では、FTP トラフィックで使用される帯域幅は、現在の使用率は 30% を超えていますが 15% に制限されています。