クラスタの要件の変化により、クラスタ上のデバイスグループの追加、削除、または変更が必要となる場合があります。Sun Cluster には、このような変更を行うために使用できる、clsetup と呼ばれる対話型インタフェースがあります。clsetup は cluster コマンドを生成します。生成されるコマンドについては、各説明の後にある例を参照してください。次の表に、デバイスグループを管理するための作業を示し、またこの節の適切な手順へのリンクを示します。
ほかのノードが有効なクラスタメンバーであり、それらのノードの少なくとも 1 つがディスクセットを持つ場合は、クラスタの外側で起動されるクラスタノードで metaset —s setname —f -t を実行しないでください。
Sun Cluster ソフトウェアは、クラスタ内のディスクデバイスやテープデバイスごとに、raw ディスクデバイスグループを自動的に作成します。ただし、クラスタデバイスグループはグローバルデバイスとしてアクセスされるまでオフラインのままです。
作業 |
参照先 |
---|---|
cldevice populate コマンドを使用することにより、再構成の再起動を行わずにグローバルデバイス名前空間を更新する | |
metaset コマンドを使用することにより、Solaris Volume Manager ディスクセットを追加し、それらをデバイスグループとして登録する | |
metaset コマンドおよび metaclear コマンドを使用することにより、構成から Solaris Volume Manager デバイスグループを削除する | |
cldevicegroup、metaset、および clsetup コマンドを使用することにより、すべてのデバイスグループからノードを削除する | |
metaset コマンドを使用することにより、Solaris Volume Manager デバイスグループからノードを削除する | |
SPARC:VxVM のコマンドおよび clsetup を使用することにより、Veritas Volume Manager のディスクグループをデバイスグループとして追加する |
「SPARC: ディスクの初期化時に新しいディスクグループを作成 (Veritas Volume Manager)」 「SPARC: ディスクをカプセル化する際に新しいディスクグループを作成する (VERITAS Volume Manager)」 「SPARC: 新しいボリュームを既存のデバイスグループに追加する (Veritas Volume Manager)」 「SPARC: 既存のディスクグループをデバイスグループに変換する (Veritas Volume Manager)」 「SPARC: デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」 「SPARC: ディスクグループをデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」 「ローカルディスクグループをデバイスグループに変換する (VxVM)」 |
SPARC:clsetup コマンドを使用することにより (cldevicegroup コマンドを生成して) 構成から Veritas Volume Manager デバイスグループを削除する | |
SPARC:clsetup を使用して cldevicegroup を生成することにより、ノードを Veritas Volume Manager デバイスグループに追加する | |
SPARC:clsetup を使用して cldevicegroup を生成することにより、Veritas Volume Manager デバイスグループからノードを削除する | |
cldevicegroup コマンドを使用することにより、raw ディスクデバイスグループからノードを削除する | |
clsetup を使用して cldevicegroup を生成することにより、デバイスグループのプロパティーを変更する | |
cldevicegroup show コマンドを使用することにより、デバイスグループとプロパティーを表示する | |
clsetup を使用して cldevicegroup を生成することにより、デバイスグループの二次ノードの希望数を変更する | |
cldevicegroup switch コマンドを使用することにより、デバイスグループの主ノードを切り替える | |
metaset コマンドまたは vxdg コマンドを使用することにより、デバイスグループを保守状態にする |
新しいグローバルデバイスを追加するときに、cldevice populate コマンドを実行して手作業でグローバルデバイス名前空間を更新します。
コマンドを実行するノードがクラスタのメンバーでない場合は、cldevice populate コマンドを実行しても無効です。また、/global/.devices/node@ nodeID ファイルシステムがマウントされていない場合も、コマンドは無効になります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
クラスタの各ノードで devfsadm(1M) コマンドを実行します。
このコマンドは、すべてのノードで同時に実行できます。
名前空間を再構成します。
# cldevice populate |
ディスクセットの作成に移る前に、各ノードで cldevice populate コマンドが終了しているかを確認します。
ノードの 1 つで cldevice コマンドを実行すると、このコマンドはリモートから自分自身をすべてのノードで呼び出します。 cldevice populate コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
# ps -ef | grep scgdevs |
次の例に、cldevice populate コマンドを正しく実行することにより生成される出力を示します。
# devfsadm cldevice populate Configuring the /dev/global directory (global devices)... obtaining access to all attached disks reservation program successfully exiting # ps -ef | grep scgdevs |
metaset コマンドを使用して、Solaris Volume Manager ディスクセットを作成し、このディスクセットを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。デバイスグループには、ディスクセットを登録するときにディスクセットに割り当てた名前が自動的に割り当てられます。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
作成する Sun Cluster デバイスグループ (Solaris Volume Manager、Veritas Volume Manager、または raw ディスク) の名前は、複製されたデバイスグループと同じ名前にしてください。
ディスクセットを作成するディスクに接続されたノードのいずれかで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
SPARC: Solaris 9 のみ: 構成に必要な Solstice DiskSuite メタデバイスや Solaris ボリュームマネージャー ボリュームの名前の数を算出し、各ノード上の/kernel/drv/md.confファイルを変更します。Solaris 10 を実行している場合、この手順は不要です。
『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』の「メタデバイス名またはボリューム名とディスクセットの数を算出する」を参照してください。
Solaris Volume Manager ディスクセットを追加し、このディスクセットをデバイスグループとして Sun Cluster に登録します。複数所有者のディスクグループを作成するには、-M オプションを使用します。
# metaset -s diskset -a -M -h nodelist |
作成するディスクセットを指定します。
ディスクセットをマスターできるノードの一覧を追加します。
ディスクグループを複数所有者として指定します。
metaset コマンドを実行して設定した Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager デバイスグループは、そのデバイスグループに含まれるノード数に関わらず、デフォルトで二次ノードになります。デバイスグループが作成されたあと、clsetup ユーティリティーを使用することで、二次ノードの希望数を変更できます。ディスクのフェイルオーバーの詳細については、「デバイスグループの二次ノードの希望数を設定する」を参照してください。
複製されたデバイスグループを構成している場合は、そのデバイスグループの複製プロパティーを設定します。
# cldevicegroup sync devicegroup |
デバイスグループが追加されたことを確認します。
デバイスグループ名は metaset に指定したディスクセット名と一致します。
# cldevicegroup list |
DID マッピングの一覧を表示します。
# cldevice show | grep Device |
ディスクセットをマスターする (またはマスターする可能性がある) クラスタノードによって共有されているドライブを選択します。
ディスクセットにドライブを追加する際は、/dev/did/rdsk/dN の形式の完全な DID デバイス名を使用してください。
次の例では、DID デバイス /dev/did/rdsk/d3 のエントリは、ドライブが phys-schost-1 および phys-schost-2 によって共有されていることを示しています。
=== DID Device Instances === DID Device Name: /dev/did/rdsk/d1 Full Device Path: phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 DID Device Name: /dev/did/rdsk/d2 Full Device Path: phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t6d0 DID Device Name: /dev/did/rdsk/d3 Full Device Path: phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 Full Device Path: phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 … |
ディスクセットにドライブを追加します。
完全な DID パス名を使用します。
# metaset -s setname -a /dev/did/rdsk/dN |
デバイスグループ名と同じである、ディスクセット名を指定します。
ディスクセットにドライブを追加します。
ディスクセットにドライブを追加するときは、下位デバイス名 ( cNtX dY) は使用しないでください。下位レベルデバイス名はローカル名であり、クラスタ全体で一意ではないため、この名前を使用するとディスクセットがスイッチオーバーできなくなる可能性があります。
新しいディスクセットとドライブの状態を検査します。
# metaset -s setname |
次の例は、ディスクドライブ /dev/did/rdsk/d1 および /dev/did/rdsk/d2 を持つディスクセットおよびデバイスグループの作成を示し、またデバイスグループが作成されたことを確認しています。
# metaset -s dg-schost-1 -a -h phys-schost-1 # cldevicegroup list dg-schost-1 metaset -s dg-schost-1 -a /dev/did/rdsk/d1 /dev/did/rdsk/d2 |
デバイスグループとは、Sun Cluster に登録している Solaris Volume Manager ディスクセットのことです。Solaris Volume Manager デバイスグループを削除するには、metaclear と metaset コマンドを使用します。これらのコマンドは、Sun Cluster デバイスグループと同じ名前を持つデバイスグループを削除して、ディスクグループの登録を解除します。
ディスクセットを削除する方法については、Solaris Volume Manager のマニュアルを参照してください。
すべてのデバイスグループの潜在的な主ノードからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
すべてのデバイスグループの潜在的な主ノードとして削除するノード上で、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
削除するノードがメンバーになっているデバイスグループ (複数可) を確認します。
各デバイスグループの Device group node list からこのノード名を検索します。
# cldevicegroup list -v |
手順 2 で特定したデバイスグループの中に、デバイスグループタイプが SVM のものがある場合、そのタイプの各デバイスグループに対して「デバイスグループからノードを削除する (Solaris Volume Manager)」の手順を実行します。
手順 2 で特定したデバイスグループの中に、デバイスグループタイプが VxVM のものがある場合、そのタイプの各デバイスグループに対して「SPARC: デバイスグループからノードを削除する (Veritas Volume Manager)」の手順を実行します。
削除するノードがメンバーになっている raw デバイスディスクグループを特定します。
# cldevicegroup list -v |
手順 5 で表示されたデバイスグループの中に、デバイスグループタイプが Disk または Local_Disk のものがある場合、これらの各デバイスグループに対して、「raw ディスクデバイスグループからノードを削除する」の手順を実行します。
すべてのデバイスグループの潜在的な主ノードのリストからノードが削除されていることを確認します。
ノードがどのデバイスグループの潜在的な主ノードのリストにも存在しなければ、このコマンドは何も返しません。
# cldevicegroup list -v nodename |
Solaris Volume Manager デバイスグループの潜在的な主ノードのリストからクラスタノードを削除するには、次の手順を使用します。ノードを削除したいグループデバイスごとに metaset コマンドを繰り返します。
ほかのノードが有効なクラスタメンバーであり、それらのノードの少なくとも 1 つがディスクセットを持つ場合は、クラスタの外側で起動されるクラスタノードで metaset —s setname —f -t を実行しないでください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
ノードがまだデバイスグループのメンバーであり、かつ、このデバイスグループが Solaris Volume Manager デバイスグループであることを確認します。
Solaris Volume Manager のデバイスグループは、デバイスグループタイプが SDS/SVM のものです。
phys-schost-1% cldevicegroup show devicegroup |
どのノードがデバイスグループの現在の主ノードであるかを特定します。
# cluster status -t devicegroup |
変更したいデバイスグループを所有しているノードでスーパーユーザーになります。
デバイスグループからこのノードのホスト名を削除します。
# metaset -s setname -d -h nodelist |
デバイスグループの名前を指定します。
-h で指定されたノードをデバイスグループから削除します。
削除するノード (複数可) のノード名を指定します。
更新が完了するまでに数分間かかることがあります。
コマンドが正常に動作しない場合は、コマンドに -f (force) オプションを追加します。
# metaset -s setname -d -f -h nodelist |
潜在的な主ノードとしてノードを削除するデバイスグループごとに手順 4 を繰り返します。
デバイスグループからノードが削除されたことを確認します。
デバイスグループ名は metaset に指定したディスクセット名と一致します。
phys-schost-1% cldevicegroup list -v devicegroup |
次に、デバイスグループ構成からホスト名 phys-schost-2 を削除する例を示します。この例では、指定したデバイスグループから phys-schost-2 を潜在的な主ノードとして削除します。cldevicegroup show コマンドを実行することにより、ノードが削除されていることを確認します。削除したノードが画面に表示されていないことを確認します。
[Determine the Solaris Volume Manager device group for the node:] # cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: no Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset name: dg-schost-1 [Determine which node is the current primary for the device group:] # cldevicegroup status dg-schost-1 === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg-schost-1 phys-schost-1 phys-schost-2 Online [Become superuser on the node that currently owns the device group.] [Remove the host name from the device group:] # metaset -s dg-schost-1 -d -h phys-schost-2 [Verify removal of the node:]] phys-schost-1% cldevicegroup list -v dg-schost-1 === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg-schost-1 phys-schost-1 - Online |
Solaris 9 を実行中で、クラスタにディスクセットを 4 つ以上作成する場合は、ディスクセットを作成する前に次の各手順を行う必要があります。Solaris 10 を実行中の場合は、この手順を実行する必要はありません。初めてディスクセットをインストールする場合や、完全に構成されたクラスタにさらにディスクセットを追加する場合には次の手順に従います。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
md_nsets 変数が十分に大きな値であることを確認します。この値は、クラスタに作成する予定のディスクセットの合計数より大きな値である必要があります。
クラスタの任意のノードで、/kernel/drv/md.conf ファイルの md_nsets 変数の値を検査します。
クラスタ内にあるディスクセットの数が md_nsets の既存の値から 1 を引いた値よりも大きい場合、各ノード上で md_nsets の値を増やします。
ディスクセットの最大数は md_nsets の値から 1 を引いた値です。md_nsets に設定できる最大値は 32 です。
クラスタの各ノードの /kernel/drv/md.conf ファイルが同じであるかを確認します。
このガイドラインに従わないと、重大な Solaris Volume Manager エラーが発生し、データが失われることがあります。
ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。
# cluster shutdown -g0 -y |
クラスタ内にある各ノードを再起動します。
SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
ok boot |
x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
クラスタの各ノードで devfsadm(1M) コマンドを実行します。
このコマンドは、すべてのノードで同時に実行できます。
クラスタのノードの 1 つから cldevice populate コマンドを実行します。
ディスクセットの作成に移る前に、各ノードで cldevice populate コマンドが終了しているかを確認します。
ノードの 1 つで cldevice コマンドを実行すると、このコマンドはリモートから自分自身をすべてのノードで呼び出します。 cldevice populate コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
# ps -ef | grep scgdevs |
次の手順は、ディスクを初期化する場合にのみ必要となります。ディスクをカプセル化する場合は、「SPARC: ディスクをカプセル化する際に新しいディスクグループを作成する (VERITAS Volume Manager)」の手順を使用してください。
VxVM ディスクグループを追加したら、デバイスグループを登録する必要があります。
VxVM を使用して Oracle RAC 用の共有ディスクグループを設定する場合、『Veritas Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
追加しようとしているディスクグループを構成するディスクに物理的に接続されている任意のクラスタノード上でスーパーユーザーになります。
VxVM のディスクグループとボリュームを作成します。
ディスクグループとボリュームは任意の方法で作成してください。
ミラー化したボリュームを設定している場合、ダーティーリージョンログ (DRL) を使用すると、ノードに障害が発生してからボリュームが回復するまでの時間を短縮できます。ただし、DRL を使用すると I/O スループットが低下することがあります。
この手順を完了する方法については、VERITAS Volume Manager のマニュアルを参照してください。
VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
「SPARC: ディスクグループをデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
Oracle RAC 用の共有ディスクグループをクラスタフレームワークに登録してはいけません。
次の手順は、ディスクをカプセル化する場合にのみ必要となります。ディスクを初期化する場合は、「SPARC: ディスクの初期化時に新しいディスクグループを作成 (Veritas Volume Manager)」の手順を使用します。
ルート以外のディスクを Sun Cluster デバイスグループに変換するには、そのディスクを VxVM ディスクグループとしてカプセル化してから、そのディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
ディスクのカプセル化は、VxVM ディスクグループを初めて作成するときのみサポートされています。VxVM ディスクグループを作成して、Sun Cluster デバイスグループとして登録したあとは、そのディスクグループには、初期化してもよいディスクだけを登録します。
VxVM を使用して Oracle RAC 用の共有ディスクグループを設定する場合、『Veritas Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
/etc/vfstab ファイルに、カプセル化されたディスクのファイルシステムのエントリがある場合は、mount at boot オプションを必ず no に設定します。
ディスクがカプセル化されて Sun Cluster デバイスグループとして登録されたあとは、この設定を yes に設定し直します。
ディスクをカプセル化します。
vxdiskadm のメニューまたはグラフィカルユーザーインタフェースを使用して、ディスクをカプセル化します。VxVM では、2 つの空きパーティションのほかに、ディスクの始点または終端に未割当てのシリンダが必要です。また、スライス 2 をディスク全体に設定する必要もあります。詳細は、vxdiskadm のマニュアルページを参照してください。
ノードを停止して再起動します。
clnode evacuate コマンドは、グローバルクラスタ内のすべての非投票ノードを含むすべてのリソースグループとデバイスグループを、指定のノードから次に優先されるノードにスイッチオーバーします。shutdown コマンドを使用して、ノードを停止して再起動します。
# clnode evacuate node[,...] # shutdown -g0 -y -i6 |
必要であれば、すべてのリソースグループとデバイスグループを元のノードにスイッチバックします。
リソースグループとデバイスグループが、もともと主ノードにフェイルバックするように構成されていた場合、この手順は必要ありません。
# cldevicegroup switch -n node devicegroup # clresourcegroup switch -z zone -n node resourcegroup |
ノードの名前。
リソースグループをマスターできる node 上の非投票ノードの名前。リソースグループを作成した際に非投票ノードを指定した場合にのみ、zone を指定します。
VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
「SPARC: ディスクグループをデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
Oracle RAC 用の共有ディスクグループをクラスタフレームワークに登録してはいけません。
手順 2 で mount at boot オプションを no に設定した場合は、yes に戻してください。
新しいボリュームを既存の VxVM デバイスグループに追加する場合、次の手順は、オンラインであるデバイスグループの主ノードから実行します。
ボリュームを追加したあとで、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」の手順に従って構成変更の内容を登録する必要があります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.administer を提供する役割になります。
新しいボリュームを追加するデバイスグループの主ノードを確認します。
# cldevicegroup status |
デバイスグループがオフラインである場合、デバイスグループをオンラインにします。
# cldevicegroup switch -n nodename devicegroup |
デバイスグループの切り替え先であるノードの名前を指定します。このノードが新しい主ノードになります。
切り替えるデバイスグループを指定します。
主ノード (デバイスグループを現在マスターしているノード) から、ディスクグループに VxVM ボリュームを作成します。
VxVM ボリュームの作成方法は、VERITAS Volume Manager のマニュアルを参照してください。
VxVM ディスクグループに加えた変更を同期化し、グローバルな名前空間を更新します。
# cldevicegroup sync
既存の VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループに変換するには、ディスクグループを現在のノードにインポートしてから、そのディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
VxVM ディスクグループを現在のノードにインポートします。
# vxdg import diskgroup |
VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
「SPARC: ディスクグループをデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
マイナー番号がほかのディスクグループと衝突してデバイスグループの登録が失敗する場合、新しいディスクグループに未使用の新しいマイナー番号を割り当てます。新しいマイナー番号を割り当てた後で、登録手順を再度実行し、ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
使用中のマイナー番号を確認します。
# ls -l /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/* |
新しいディスクグループのベースとなるマイナー番号として、使用されていない別の 1000 の倍数を選択します。
ディスクグループに新しいマイナー番号を割り当てます。
# vxdg reminor diskgroup base-minor-number |
VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
「SPARC: ディスクグループをデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
次の例は、マイナー番号 16000 - 16002 と 4000 - 4001 が使用されていることを示しています。ここでは、vxdg reminor コマンドを使用して、ベースとなるマイナー番号 5000 を新しいデバイスグループに割り当てています。
# ls -l /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/* /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/dg1 brw------- 1 root root 56,16000 Oct 7 11:32 dg1v1 brw------- 1 root root 56,16001 Oct 7 11:32 dg1v2 brw------- 1 root root 56,16002 Oct 7 11:32 dg1v3 /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/dg2 brw------- 1 root root 56,4000 Oct 7 11:32 dg2v1 brw------- 1 root root 56,4001 Oct 7 11:32 dg2v2 # vxdg reminor dg3 5000 |
この手順では clsetup ユーティリティーを使用して、関連付けられた VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
デバイスグループをクラスタに登録したあとは、VxVM コマンドを使用して VxVM ディスクグループをインポートまたはエクスポートしないでください。VxVM ディスクグループやボリュームに変更を加えた場合は、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」 の手順に従って、デバイスグループの構成変更を登録してください。この手順によって、グローバルな名前空間が正しい状態になります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
VxVM デバイスグループの登録前に、次の必要条件が満たされていることを確認します。
クラスタ内の任意のノードでのスーパーユーザー特権。
デバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前。
デバイスグループをマスターするノードの優先順位。
デバイスグループの二次ノードの希望数。
優先順位を定義する際には、もっとも優先されるノードに障害が発生し、のちにクラスタに戻った場合に、デバイスグループをそのノードにスイッチバックするかどうかも指定します。
ノードの優先順位とフェイルバックのオプションについての詳細は、cldevicegroup(1CL) を参照してください。
主ノード以外のクラスタノード (スペア) から二次ノードへの移行ノードの優先順位では通常、デバイスグループの二次ノードのデフォルト数は 1 に設定されます。デフォルトの設定では、主ノードが通常の動作中に複数の二次ノードをチェックすることによって発生する性能の低下を最小限に抑えます。たとえば、4 ノードクラスタでは、デフォルトで、1 つが主ノード、1 つが二次ノード、そして 2 つがスペアノードに構成されます。「デバイスグループの二次ノードの希望数を設定する」も参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
VxVM デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
VxVM デバイスグループを登録するために、VxVM ディスクグループをデバイスグループとして登録するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、Sun Cluster デバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前を入力します。
このデバイスグループがストレージベースの複製を使用して複製されている場合、この名前は TrueCopy 複製グループ名と一致する必要があります。
VxVM を使用して Oracle Parallel Server/Oracle RAC 用に共有ディスクグループを設定する場合は、クラスタフレームワークには共有ディスクグループを登録しません。『Veritas Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
デバイスグループを登録しようとしたときに、次のようなエラーが表示された場合は、デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てます。
scconf: Failed to add device group - in use |
デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てるには、「SPARC: デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」の手順を使用してください。この手順によって、既存のデバイスグループが使用しているマイナー番号と衝突しない、新しいマイナー番号を割り当てることができます。
複製されたデバイスグループを構成している場合は、そのデバイスグループの複製プロパティーを設定します。
# cldevicegroup sync devicegroup |
デバイスグループが登録され、オンラインになったことを確認します。
デバイスグループが適切に登録されている場合、次のコマンドを使用すると、新しいデバイスグループの情報が表示されます。
# cldevicegroup status devicegroup |
VxVM ディスクグループ、または、クラスタに登録されているボリュームの構成情報を変更した場合、clsetup を使用してデバイスグループを同期化する必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、グローバルな名前空間が正しい状態になります。「グローバルデバイス名前空間を更新する」を参照してください。
次に、clsetup で VxVM デバイスグループ (dg1) を登録する際に生成される cldevicegroup コマンドの例と、その検証手順を示します。この例では、VxVM ディスクグループとボリュームは以前に作成されたものと想定しています。
# clsetup # cldevicegroup create -t vxvm -n phys-schost-1,phys-schost-2 -p failback=true dg1 # cldevicegroup status dg1 === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg1 phys-schost-1 phys-schost-2 Online |
VxVM デバイスグループ上にクラスタファイルシステムを作成する場合は、「クラスタファイルシステムを追加する」を参照してください。
マイナー番号に問題が発生した場合は、「SPARC: デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
VxVM ディスクグループやボリュームの構成情報を変更したときは、Sun Cluster デバイスグループに構成変更を登録する必要があります。この登録によって、グローバルな名前空間が正しい状態になります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
VxVM デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
構成変更を登録するには、VxVM デバイスグループのボリューム情報を同期化するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、構成を変更した VxVM ディスクグループ名を入力します。
次に、clsetup で VxVM デバイスグループ (dg1) を登録する際に生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。この例では、VxVM ディスクグループとボリュームは以前に作成されたものと想定しています。
# clsetup cldevicegroup sync dg1 |
ローカル VxVM ディスクグループをグローバルにアクセス可能な VxVM デバイスグループに変更するには、次の手順を実行します。
各クラスタのノードのスーパーユーザーになります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
localonly プロパティーの設定を解除します。
ディスクグループをマスターできるノードを指定します。
デバイスグループが構成されていることを確認します。
phys-schost# cldevicegroup show |
VxVM デバイスグループを、Sun Cluster ソフトウェアにより管理されていないローカル VxVM ディスクグループに変更するには、次の手順を実行します。ローカルディスクグループはそのノードリストに複数のノードを持つことができますが、一度に 1 つのノードによってのみマスターできます。
各クラスタのノードのスーパーユーザーになります。
デバイスグループをオフラインにします。
phys-schost# cldevicegroup offline devicegroup |
デバイスグループを登録解除します。
ディスクグループが Sun Cluster ソフトウェアに登録されていないことを確認します。
phys-schost# cldevicegroup status |
コマンド出力には、登録を解除されたデバイスグループは表示されなくなるはずです。
ディスクグループをインポートします。
phys-schost# vxdg import diskgroup |
ディスクグループの localonly プロパティーを設定します。
ディスクグループが正しくローカルディスクグループとして構成されていることを確認します。
phys-schost# vxdg list diskgroup |
デバイスグループからボリュームを削除したあとは、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」の手順に従って、デバイスグループに構成の変更を登録する必要があります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
デバイスグループの主ノードと状態を確認します。
# cldevicegroup status devicegroup |
デバイスグループがオフラインのときは、オンラインにします。
# cldevicegroup online devicegroup |
主ノード (デバイスグループを現在マスターしているノード) から、ディスクグループの VxVM ボリュームを削除します。
# vxedit -g diskgroup -rf rm volume |
ボリュームが含まれる VxVM ディスクグループを指定します。
指定したボリュームを削除します。-r オプションは、処理を再帰的に繰り返す指定です。-f オプションは、有効に設定されているボリュームを削除する場合に必要です。
clsetup ユーティリティーを使用して、デバイスグループの構成変更を登録し、グローバルな名前空間を更新します。
「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」 を参照してください。
Sun Cluster デバイスグループを削除すると、対応する VxVM ディスクグループはエクスポートされます (消去されるわけではない)。ただし、VxVM ディスクグループが引き続き存在していても、再登録しないかぎりクラスタで使用することはできません。
次の手順では、clsetup ユーティリティーを使用して、VxVM ディスクグループを削除し、Sun Cluster デバイスグループから登録を解除します。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
デバイスグループをオフラインにします。
# cldevicegroup offline devicegroup |
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
VxVM デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
VxVM ディスクグループを登録解除するには、VxVM デバイスグループを登録解除するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、登録を解除する VxVM ディスクグループの名前を入力します。
次に、VxVM デバイスグループ dg1 をオフラインにして、デバイスグループの削除および登録解除の際に clsetup により生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。
# cldevicegroup offline dg1 # clsetup cldevicegroup delete dg1 |
この手順では、clsetup ユーティリティーを使用してデバイスグループにノードを追加します。
VxVM デバイスグループにノードを追加するには以下が必要です。
クラスタ内のノードでのスーパーユーザー特権
ノードの追加先の VxVM デバイスグループの名前
追加するノードの名前または ノード ID
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
VxVM デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
VxVM デバイスグループにノードを追加するには、VxVM デバイスグループへノードを追加するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、デバイスグループ名とノード名を入力します。
ノードが追加されたことを確認します。
次のコマンドを実行し、表示される新しいディスクのデバイスグループ情報を確認します。
# cldevicegroup show devicegroup |
次に、clsetup でノード (phys-schost-3) を VxVM デバイスグループ (dg1) に追加する際に生成される scconf コマンドと、その検証手順の例を示します。
# clsetup cldevicegroup add-node -n phys-schost-3 dg1 # cldevicegroup show dg1 === Device Groups === Device Group Name: dg1 Type: VxVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-3 preferenced: no numsecondaries: 1 diskgroup names: dg1 |
Veritas Volume Manager (VxVM) デバイスグループ (ディスクグループ) の潜在的な主ノードリストからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
ノードがまだグループのメンバーであり、かつ、そのグループが VxVM デバイスグループであることを確認します。
デバイスグループタイプ VxVM は VxVM デバイスグループを示します。
phys-schost-1% cldevicegroup show devicegroup |
現在のクラスタメンバーノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
デバイスグループを再構成する場合は、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
VxVM デバイスグループからノードを削除する場合は、VxVM デバイスグループからノードを削除するためのオプションに対応する数を入力します。
プロンプトに従って、デバイスグループからクラスタノードを削除します。次の情報を入力するよう求められます。
VxVM のデバイスグループ
ノード名
ノードが VxVM デバイスグループ (複数可) から削除されていることを確認します。
# cldevicegroup show devicegroup |
この例では、dg1 という VxVM のデバイスグループから phys-schost-1 というノードを削除します。
[Determine the VxVM device group for the node:] # cldevicegroup show dg1 === Device Groups === Device Group Name: dg1 Type: VXVM failback: no Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: no numsecondaries: 1 diskgroup names: dg1 [Become superuser and start the clsetup utility:] # clsetup Select Device groups and volumes>Remove a node from a VxVM device group. Answer the questions when prompted. You will need the following information. Name: Example: VxVM device group name dg1 node names phys-schost-1 [Verify that the cldevicegroup command executed properly:] cldevicegroup remove-node -n phys-schost-1 dg1 Command completed successfully. Dismiss the clsetup Device Groups Menu and Main Menu. [Verify that the node was removed:] # cldevicegroup show dg1 === Device Groups === Device Group Name: dg1 Type: VXVM failback: no Node List: phys-schost-2 preferenced: no numsecondaries: 1 device names: dg1 |
raw ディスクデバイスグループの潜在的主ノードリストからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタ内のノード、ただし削除するノード以外のノード上で、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
削除されるノードに接続されたデバイスグループを特定し、どれが raw ディスクデバイスグループであるかを判別します。
# cldevicegroup show -n nodename -t rawdisk + |
すべての Local_Disk raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーを無効にします。
# cldevicegroup set -p localonly=false devicegroup |
localonly プロパティーについての詳細は、cldevicegroup(1CL) のマニュアルページを参照してください。
削除するノードに接続されているすべての raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーが無効になっていることを確認します。
デバイスグループタイプ Disk は、この raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーが無効になっていることを表します。
# cldevicegroup show -n nodename -t rawdisk -v + |
手順 2 で特定されたすべての raw ディスクデバイスグループからノードを削除します。
この手順は、削除するノードに接続されている raw ディスクデバイスグループごとに行う必要があります。
# cldevicegroup remove-node -n nodename devicegroup |
この例では、raw ディスクデバイスグループからノード (phys-schost-2) を削除します。すべてのコマンドは、クラスタの別のノード (phys-schost-1) から実行します。
[Identify the device groups connected to the node being removed, and determine which are raw-disk device groups:] phys-schost-1# cldevicegroup show -n phys-schost-2 -t rawdisk -v + Device Group Name: dsk/d4 Type: Disk failback: false Node List: phys-schost-2 preferenced: false localonly: false autogen true numsecondaries: 1 device names: phys-schost-2 Device Group Name: dsk/d2 Type: VxVM failback: true Node List: pbrave2 preferenced: false localonly: false autogen true numsecondaries: 1 diskgroup name: vxdg1 Device Group Name: dsk/d1 Type: SVM failback: false Node List: pbrave1, pbrave2 preferenced: true localonly: false autogen true numsecondaries: 1 diskset name: ms1 (dsk/d4) Device group node list: phys-schost-2 (dsk/d2) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-2 (dsk/d1) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-2 [Disable the localonly flag for each local disk on the node:] phys-schost-1# cldevicegroup set -p localonly=false dsk/d4 [Verify that the localonly flag is disabled:] phys-schost-1# cldevicegroup show -n phys-schost-2 -t rawdisk + (dsk/d4) Device group type: Disk (dsk/d8) Device group type: Local_Disk [Remove the node from all raw-disk device groups:] phys-schost-1# cldevicegroup remove-node -n phys-schost-2 dsk/d4 phys-schost-1# cldevicegroup remove-node -n phys-schost-2 dsk/d2 phys-schost-1# cldevicegroup remove-node -n phys-schost-2 dsk/d1 |
デバイスグループの主所有権を確立する方法は、preferenced という所有権設定属性の設定に基づきます。この属性を設定していない場合は、ほかで所有されていないデバイスグループの主所有者が、そのグループ内のディスクへのアクセスを試みる最初のノードになります。一方、この属性を設定してある場合は、ノードが所有権の確立を試みる優先順位を指定する必要があります。
preferenced 属性を無効にすると、failback 属性も自動的に無効に設定されます。ただし、preferenced 属性を有効または再有効にする場合は、failback 属性を有効にするか無効にするかを選択できます。
preferenced 属性を有効または再有効にした場合は、主所有権の設定一覧でノードの順序を確立し直す必要があります。
次の手順では、clsetup を使用し、Solaris Volume Manager または VxVM デバイスグループの、preferenced 属性と failback 属性を設定または設定解除します。
この手順を実行するには、属性値を変更するデバイスグループの名前が必要です。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
デバイスグループの重要なプロパティーを変更するには、VxVM または Solaris Volume Manager デバイスグループの重要なプロパティーを変更するためのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
デバイスグループのプロパティーを変更するには、preference、failback などのプロパティーを変更するオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、デバイスグループの preferenced および failback オプションを設定します。
デバイスグループの属性が変更されたことを確認します。
次のコマンドを実行し、表示されるデバイスグループ情報を確認します。
# cldevicegroup show -v devicegroup |
次に、clsetup でデバイスグループ (dg-schost-1) の属性値を設定したときに生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。
# cldevicegroup set -p preferenced=true -p failback=true -p numsecondaries=1 \ -p nodelist=phys-schost-1,phys-schost-2 dg-schost-1 # cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset names: dg-schost-1 |
numsecondaries プロパティーは、主ノードに障害が発生した場合にグループをマスターできる、デバイスグループ内のノード数を指定します。デバイスサービスの二次ノードのデフォルト数は 1 です。この値には、1 からデバイスグループ内で動作している主ノード以外のプロバイダノード数までの任意の整数を設定できます。
この設定は、クラスタの性能と可用性のバランスをとるための重要な要因になります。たとえば、二次ノードの希望数を増やすと、クラスタ内で同時に複数の障害が発生した場合でも、デバイスグループが生き残る可能性が増えます。しかし、二次ノード数を増やすと、通常の動作中の性能が一様に下がります。通常、二次ノード数を減らすと、性能が上がりますが、可用性が下がります。しかし、二次ノード数を増やしても、必ずしも、当該のファイルシステムまたはデバイスグループの可用性が上がるわけではありません。詳細については、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』の第 3 章「重要な概念 - システム管理者とアプリケーション開発者」を参照してください。
numsecondaries プロパティーを変更すると、二次ノードの実際数と希望数の間に整合性がない場合、二次ノードはデバイスグループに追加されるか、またはデバイスグループから削除されます。
この手順では、clsetup ユーティリティーを使用して、すべてのタイプのデバイスグループの numsecondaries プロパティーを設定します。デバイスグループを構成する際のデバイスグループのオプションの詳細については、cldevicegroup(1CL) を参照してください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.read および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
デバイスグループを使用して作業するため、「デバイスグループとボリューム」というラベルのオプションを選択します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
デバイスグループの重要なプロパティーを変更するには、「デバイスグループのキープロパティを変更」というラベルのオプションを選択します。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
二次ノードの希望数を変更するには、numsecondaries プロパティーを変更するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、デバイスグループに構成したい二次ノードの希望数を入力します。対応する cldevicegroup コマンドが実行され、ログが出力され、ユーティリティーは前のメニューに戻ります。
デバイスグループの構成を検証します。
# cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: VxVm This might also be SDS or Local_Disk. failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 phys-schost-3 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskgroup names: dg-schost-1 |
VxVM ディスクグループ、または、クラスタに登録されているボリュームの構成情報を変更した場合、clsetup を使用してデバイスグループを再登録する必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、グローバルな名前空間が正しい状態になります。「グローバルデバイス名前空間を更新する」を参照してください。
デバイスグループの属性が変更されたことを確認します。
次のコマンドを実行して、表示されるデバイスグループ情報を確認します。
# cldevicegroup show -v devicegroup |
次に、デバイスグループ (dg-schost-1) の二次ノードの希望数を構成するときに、clsetup によって生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。この例では、ディスクグループとボリュームは以前に作成されているものと想定しています。
# cldevicegroup set -p numsecondaries=1 dg-schost-1 # cldevicegroup show -v dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset names: dg-schost-1 |
次に、デバイスグループ (dg-schost-1) の二次ノードの希望数を 2 に設定するときに、clsetup によって生成される cldevicegroup コマンドの例を示します。デバイスグループを作成したあとで二次ノードの希望数を変更する方法については、「デバイスグループの二次ノードの希望数を設定する」を参照してください。
# cldevicegroup set -p numsecondaries=2 dg-schost-1 # cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: VxVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskgroup names: dg-schost-1 |
次に、ヌル文字列値を使用して、二次ノードのデフォルト数を構成する例を示します。デバイスグループは、デフォルト値が変更されても、デフォルト値を使用するように構成されます。
# cldevicegroup set -p numsecondaries= dg-schost-1 # cldevicegroup show -v dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: yes Node List: phys-schost-1, phys-schost-2 phys-schost-3 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset names: dg-schost-1 |
構成の一覧を表示するために、スーパーユーザーになる必要はありません。ただし、solaris.cluster.read の権限は必要です。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
次に示されている方法のどれかを選択してください。
詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
cldevicegroup show を使用して、クラスタ内のすべてのデバイスグループの構成を一覧表示します。
cldevicegroup show devicegroup を使用して、1 つのデバイスグループの構成を一覧表示します。
cldevicegroup status devicegroup を使用して、1 つのデバイスグループのステータスを判別します。
cldevicegroup status + を使用して、クラスタ内のすべてのデバイスグループのステータスを判別します。
詳細情報を表示するには、上記のコマンドと -v オプションを使用します。
# cldevicegroup status + === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg-schost-1 phys-schost-2 phys-schost-1 Online dg-schost-2 phys-schost-1 -- Offline dg-schost-3 phys-schost-3 phy-shost-2 Online |
# cldevicegroup show dg-schost-1 === Device Groups === Device Group Name: dg-schost-1 Type: SVM failback: yes Node List: phys-schost-2, phys-schost-3 preferenced: yes numsecondaries: 1 diskset names: dg-schost-1 |
次の手順は、アクティブでないデバイスグループを起動する (オンラインにする) ときにも使用できます。
Sun Cluster Manager GUI を使用すると、アクティブでないデバイスグループをオンラインにしたり、デバイスグループの主ノードを切り替えることができます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供するプロファイルを使用します。
cldevicegroup switch を使用して、デバイスグループの主ノードを切り替えます。
# cldevicegroup switch -n nodename devicegroup |
切り替え先のノードの名前を指定します。このノードが新しい主ノードになります。
切り替えるデバイスグループを指定します。
デバイスグループが新しい主ノードに切り替わったことを確認します。
デバイスグループが適切に登録されている場合、次のコマンドを使用すると、新しいデバイスグループの情報が表示されます。
# cldevice status devicegroup |
次に、デバイスグループの主ノードを切り替えて変更結果を確認する例を示します。
# cldevicegroup switch -n phys-schost-1 dg-schost-1 # cldevicegroup status dg-schost-1 === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg-schost-1 phys-schost-1 phys-schost-2 Online |
デバイスグループを保守状態にすることによって、デバイスのいずれかにアクセスされたときに、デバイスグループが自動的にオンラインになることを防ぎます。デバイスグループを保守状態にする必要があるのは、修理手順において、修理が終わるまで、すべての入出力活動を停止する必要がある場合などです。また、デバイスグループを保守状態にすることによって、別のノード上のディスクセットまたはディスクグループを修復していても、当該ノード上のデバイスグループはオンラインにならないため、データの損失を防ぎます。
デバイスグループを保守状態にする前に、そのデバイスへのすべてのアクセスを停止し、依存するすべてのファイルシステムをマウント解除する必要があります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
デバイスグループを保守状態にします。
修理手順を実行するときに、ディスクセットまたはディスクグループの所有権が必要な場合は、ディスクセットまたはディスクグループを手動でインポートします。
Solaris Volume Manager の場合:
# metaset -C take -f -s diskset |
Solaris Volume Manager ディスクセットの所有権を取得する場合、デバイスグループが保守状態にあるときは、metaset -C take コマンドを使用する必要があります。metaset -t を使用すると、所有権の取得作業の一部として、デバイスグループがオンラインになります。VxVM ディスクグループをインポートする場合、ディスクグループをインポートするときは、-t フラグを使用する必要があります。-t フラグを使用することで、当該ノードが再起動した場合に、ディスクグループが自動的にインポートされることを防ぎます。
Veritas Volume Manager の場合:
# vxdg -t import disk-group-name |
必要な修理手順を実行します。
ディスクセットまたはディスクグループの所有権を解放します。
デバイスグループを保守状態から戻す前に、ディスクセットまたはディスクグループの所有権を解放する必要があります。所有権を解放しないと、データが失われる可能性があります。
Solaris Volume Manager の場合:
# metaset -C release -s diskset |
Veritas Volume Manager の場合:
# vxdg deport diskgroupname |
デバイスグループをオンラインにします。
# cldevicegroup online devicegroup # cldevicegroup enable devicegroup |
次に、デバイスグループ dg-schost-1 を保守状態にし、保守状態からデバイスグループを削除する方法の例を示します。
[Place the device group in maintenance state.] # cldevicegroup disable dg-schost-1 # cldevicegroup offline dg-schost-1 [If needed, manually import the disk set or disk group.] For Solaris Volume Manager: # metaset -C take -f -s dg-schost-1 For Veritas Volume Manager: # vxdg -t import dg1 [Complete all necessary repair procedures.] [Release ownership.] For Solaris Volume Manager: # metaset -C release -s dg-schost-1 For Veritas Volume Manager: # vxdg deport dg1 [Bring the device group online.] # cldevicegroup online dg-schost-1 # cldevicegroup enable dg-schost-1 |