NetWare サーバーは、RIP (Routing Information Protocol) を使用して 60 秒ごとにルーティング情報を送り、SAP (Service Advertising Protocol) を使用して 30 秒ごとにサービス情報を送ります。大規模なネットワーク相互接続や WAN の場合は、RIP や SAP のデータベースが非常に大きくなり、低速な WAN リンクの場合にはダウンロードに要する時間の方がダウンロード間隔よりも長くなってしまう場合があります。その場合は存在するはずのボリューム、プリンタ、サーバーが表示されなかったり、ノードが見つからない場合にパケットの再ルーティングが非常に遅くなったりします。
Novell はこの問題を解決するために、RIP と SAP の代わりに、NLSP (NetWare Link State Protocol) を使用するようにしています。NLSP では、複数のネットワークインタフェースを 1 つのネットワーク番号に関係付けて、複数のネットワークセグメント上にトラフィックを分散します。ノードが見つからなければ、NLSP はただちに代替パスを設定します。NLSP はネットワークの増分マップを構築し、必要な場合にだけ更新情報を送信します。NetWare 3.11、3.12、4.11、4.12 のサーバーは NLSP をサポートしています。これらのサーバーは、RIP と SAP を使用する既存のサーバーと共存できます。