Sun WorkShop TeamWare ユーザーズガイド

ユーザーへのワークスペース変更通知

ワークスペース管理ツールを使用して開発作業を進めていると、さまざまなイベントがワークスペースで発生します。こうしたイベントの発生を、ワークスペース管理ツールから電子メールでユーザーに通知するように設定できます。通知の設定内容は、Codemgr_wsdata ディレクトリ内の notification というファイルに登録しておきます。

通知の設定内容には、次の項目があります。

次に、3 つの通知要求を含む notification ファイルの例を示します。


chip@mach1 bringover-to
BEGIN
dir1/foo.cc
dir2
END
biff@mach2 bringover-to putback-to
BEGIN
.
END
biff@mach2 workspace-move

最初のエントリは、ユーザー chip@mach1 への通知を指定するもので、ファイル dir1/foo.cc およびディレクトリ dir2 内の任意のファイル (パス名は該当ワークスペースの最上位ディレクトリからの相対パス名) がワークスペースにブリングオーバーされたときに通知が行われます。


注 -

各イベントに対応するファイルおよびディレクトリのエントリは BEGIN 文と END 文で囲みます。空のリスト、抜けのあるリスト、ピリオド "." だけしか含まないリストは、該当ワークスペース内のファイルとディレクトリすべてが通知の対象となることを示します。


2 番目のエントリは、ユーザー biff@mach2 への通知を指定するもので、該当ワークスペース内の任意のファイルがブリングオーバーまたはプットバックされたときに通知が行われます。ここで、ピリオド "." はワークスペース内のすべてのファイルを表しています。

3 番目のエントリは、ユーザー biff@mach2 への通知を指定するもので、該当ワークスペースが移動されたときに通知が行われます。なお、ワークスペース全体に関係するイベント (削除、移動、親の変更) の通知については、ディレクトリやファイルのリストを指定することはできません。

表 6-5 は、通知イベントの名前とその内容の一覧です。

表 6-5 通知イベント

イベント名 

説明 

bringover-from 

通知ファイルが存在するワークスペースからファイルがブリングオーバーされたときにメールが送信されます。 

bringover-to 

通知ファイルが存在するワークスペースにファイルがブリングオーバーされたときにメールが送信されます。 

putback-from 

通知ファイルが存在するワークスペースからファイルがプットバックされたときにメールが送信されます。 

putback-to 

通知ファイルが存在するワークスペースにファイルがプットバックされたときにメールが送信されます。 

undo 

通知ファイルが存在するワークスペースでトランザクションの実行結果が取り消されたときにメールが送信されます。 

workspace-delete 

通知ファイルが存在するワークスペースが削除されたときにメールが送信されます。 

workspace-move 

通知ファイルが存在するワークスペースが移動されたときにメールが送信されます。 

workspace-reparent 

通知ファイルが存在するワークスペースの親が変更されたときにメールが送信されます。 

workspace-reparent-to 

該当ワークスペースが別の既存ワークスペースの新しい親になったときにメールが送信されます。 

変更通知エントリの表示と変更

通知エントリを表示および変更するには、ワークスペース表示区画でワークスペースアイコンを選択し、「オプション」⇒「ワークスペース」を選択します。次に「カテゴリ」リストボックスから「通知」を選択します。notification ファイルに指定された内容が、「ワークスペース属性」ダイアログにも表示されます。

通知エントリの変更、作成、削除には、「エントリ作成」ボタンまたは「エントリ編集」ボタンを使用します。これらのボタンをクリックすると、「通知入力」ダイアログが開きます。

新しい通知エントリの作成

新しい通知エントリを作成するには:

  1. 何も選択しない状態で「エントリ作成」をクリックする。

  2. 「通知入力」ダイアログが開くので、このダイアログで各項目を次のように指定する。

    1. 「メールの宛先」フィールドに、通知メールを送信する宛先アドレスを入力する。

      有効なメールアドレスであればどのアドレスでも指定できます。エイリアスでの指定も可能です。

    2. 通知メールの送信に関するイベントのラジオボタンを選択する。

    3. 通知イベントを適用するファイルのラジオボタンを選択する。

      • 「全部」−ワークスペース内のすべてのファイル

      • 「指定」−ディレクトリまたはファイルを指定する

  3. ファイルまたはディレクトリを指定することを選択した場合は、「ファイル」テキスト区画にディレクトリおよびファイルのリストを作成する。

    • リストにファイルを追加するには、「リストに追加」ボタンをクリックして「通知ファイル追加」ダイアログでファイルを選択します。

    • リストからファイルを削除するには、「削除」ボタンまたは「すべてを削除」ボタンをクリックします。

  4. 「了解」ボタンをクリックすると、新しいエントリが通知のリストに追加される。

  5. 「ワークスペース属性」ダイアログで「了解」ボタンをクリックすると、変更内容が notification ファイルに適用される。

既存の通知エントリの変更

既存の通知エントリを変更するには:

  1. 「ワークスペース属性」ダイアログの通知のリストで変更するエントリを選択し、「エントリ編集」ボタンをクリックする。

  2. 「通知入力」ダイアログでエントリに変更を加える。

  3. 「了解」ボタンをクリックすると、通知のリスト内の当該エントリが変更される。

  4. 「ワークスペース属性」ダイアログで「了解」ボタンをクリックすると、変更内容が notification ファイルに適用される。


    注 -

    次のイベントはワークスペース全体に関わるため、ディレクトリやファイルを指定する必要はありません。

    workspace-delete

    workspace-move

    workspace-reparent

    workspace-reparent-to



    注 -

    リストにディレクトリを指定した場合、その下に存在するすべてのファイルが自動的に登録されます。