ワークスペース管理コマンドが実行されると、Codemgr_wsdata/history というファイルに記録が書き込まれます。あるワークスペースだけに適用されるコマンドは、そのワークスペースにのみ記録され、ワークスペース間でのトランザクションはソースと宛先の両方のワークスペースに記録されます。
コマンドはソースと宛先の両ワークスペースに記録されますが、変更されたファイルのリストは宛先ディレクトリのみに記録されます。
この履歴ファイルの内容を参照して、ある期間にわたってワークスペースにどのような変更がされてきたかを追跡できます。履歴ファイル中のエントリは、コマンド行に入力された内容で構成され、GUI のメニュー項目名には対応していません。コマンドの意味や構文については、マニュアルページで確認できます。表 6-6 は、GUI での操作と、履歴ファイルに記録される CLI コマンドとの対応表です。
表 6-6 GUI メニュー項目と CLI コマンドの対応
GUI メニュー項目 |
対応する CLI コマンド |
---|---|
ワークスペース作成 |
workspace create |
名前変更 |
workspace move |
親の変更 |
workspace parent |
作成ブリングオーバー |
bringover |
更新ブリングオーバー |
bringover |
プットバック |
putback |
取消し |
ws_undo |
衝突解決 |
resolve |
開発作業が活発に行われているワークスペースでは、Codemgr_wsdata/history ファイルが短期間で非常に大きくなってしまいます。このような場合は、定期的に不要なファイルの内容を削除して、サイズを小さくしてください。
次に挙げる履歴ファイルの一部は、更新ブリングオーバートランザクションが実行された場合の例です。各エントリ項目の意味については、表 6-7 で説明しています。なお、このエントリは子ワークスペースの履歴ファイルから取り出したもので、親ワークスペース内の対応するエントリは、ファイルのステータスメッセージが含まれていない点を除けば同じです。
COMMAND bringover -w /home/sponge3/larryh/ws/man_pages -p /home/sponge3/larryh/ws/manpages man trans/man update: man/Makefile update: man/man5/access_control.5 create: man/man5/notification.5 create: man/man1/codemgr.1 rename from: man/man1/def.dir.flg.1 to: man/man1/def.dir.flp.1 update: man/man1/def.dir.flp.1 create: man/man1/codemgrtool.1 rename from: man/man1/fileresolve.1 to: deleted_files/man/man1/fileresolve.1 update children's name history: deleted_files/man/man1/fileresolve.1 rename from: man/man1/resolve_tty.1 to: deleted_files/man/man1/resolve_tty.1 update: deleted_files/man/man1/resolve_tty.1 create: trans/man/man1/codemgr_acquire.1 create: trans/man/man1/codemgr_prepare.1 CWD /tmp_mnt/home/sponge3/larryh/temp RELEASE Beta 1.0 HOST croak USER larryh PARENT_WORKSPACE (/home/sponge3/larryh/ws/manpages) (sponge:/export/home/sponge3/larryh/ws/manpages) CHILD_WORKSPACE (/home/sponge3/larryh/ws/man_pages) (sponge:/export/home/sponge3/larryh/ws/man_pages) START (Mon Jul 13 13:31:16 1992 PDT) (Mon Jul 13 20:31:16 1992 GMT) END (Mon Jul 13 13:32:08 1992 PDT) (Mon Jul 13 20:32:08 1992 GMT) STATUS 0
エントリ |
説明 |
---|---|
COMMAND |
実行されたコマンド。「トランザクション出力」ウィンドウに表示されるファイルステータスメッセージは、宛先ワークスペースの履歴ファイルにのみ記録される。 |
CWD |
コマンドが実行された現在の作業ディレクトリの名前。 |
RELEASE |
TeamWare ソフトウェアのリリース番号。 |
HOST |
コマンドが実行されたシステムのホスト名。 |
USER |
コマンドを実行したユーザーのログイン名。 |
PARENT_WORKSPACE |
親ワークスペースのパス名。2 種類の形式 (ホスト固有のパス名と、マシン:パス名)で表示される。 |
CHILD_WORKSPACE |
子ワークスペースのパス名。2 種類の形式 (ホスト固有のパス名と、マシン:パス名) で表示される。 |
START |
コマンドの実行開始時刻。現地時間とグリニッジ標準時 (GMT) の両形式。 |
END |
コマンドの実行終了時刻。現地時間とグリニッジ標準時 (GMT) の両形式。 |
STATUS |
コマンドの終了ステータス。0 は正常終了、その他の値はエラー条件、警告、またはその他のステータスを表わす。 |