Sun WorkShop TeamWare ユーザーズガイド

複層階層の利点

統合ワークスペースと開発ワークスペースの間に副統合ワークスペースの層を置くことによって、開発者が自分の変更内容を統合ワークスペースへプットバックするために必要な時間を、大幅に削減することができます。

ある開発者が統合ワークスペースに変更ファイルをプットバックした場合、ほかの開発者は、その変更内容を自分のワークスペースにブリングオーバーし、モジュールを再構築し、自分が加えた新しい変更内容をテストしてからでないと、プットバックトランザクションを実行できません。このように、プットバックが頻繁に行われると、それだけ衝突の発生する可能性は大きくなります。

プロジェクトに多数の開発者が関わっている場合は、ブリングオーバー、再構築、テストという作業は、煩雑で時間のかかるものになります。そこで、関連するコードを分担する少人数の開発者グループが、副統合ワークスペースで作業を行うようにすれば、そのワークスペースは比較的安定した状態になり、構築とテストに費やす手間や時間を軽減することができます。もちろん、副統合ワークスペース自体の内容を共通の統合領域にプットバックする際には、ほかの開発用ワークスペースでの変更内容をすべて統合しなければなりません。ただしほとんどの場合、統合作業の単位を大きくして回数を減らした方が、全体の作業は効率化されます。