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iPlanet Messaging Server 5.0 リファレンス マニュアル

第 2 章 Message Transfer Agent のコマンド ライン ユーティリティ


この章で説明するコマンド ライン ユーティリティを使うと、MTA (Message Transfer Agent) のさまざまな保守、テスト、管理などのタスクを行うことができます。

MTA のコマンドは、imsimta コマンドとも言われます。これらのコマンドは、サーバ-ルート/msg-インスタンス/ ディレクトリにあります。

「サーバ-ルート」はサーバをインストールするディレクトリ パスを表し、「msg-インスタンス」の変数「インスタンス」はサーバをインストールするときに使うサーバ インスタンス (またはホスト マシン名) を表します。

表 2-1 に、各コマンドを一覧します。

表 2-1 MTA の各コマンド 


コマンド

説明

imsimta cache

キュー キャッシュに関する操作を行います。

imsimta chbuild

MTA 文字セット変換テーブルをコンパイルします。

imsimta cnbuild

MTA 設定ファイルをコンパイルします。

imsimta convertdb

MTA バージョン 5.2 以前の crdb データベースのエントリを読み取り、現在の crdb データベースのフォーマットに書き出します。

imsimta counters

チャネル カウンタに関する操作を行います。

imsimta crdb

MTA データベースを作成します。

imsimta dirsync

MTA ディレクトリ キャッシュを作成し直すか、または更新します。

imsimta find

指定バージョンの MTA ログ ファイルに対する正確なファイル名を探し出します。

imsimta kill

指定されたプロセスを中止します。

imsimta process

現在実行中の MTA ジョブを一覧します。

imsimta program

MTA プログラムの配信オプションを操作します。

imsimta purge

MTA ログ ファイルをパージします。

imsimta qclean

エンベロープの From: アドレス、Subject: 行、または内容に特定のサブ文字列を含むメッセージ ファイルを保持するか、または削除します。

imsimta qm

MTA メッセージ キューを管理します。

imsimta qtop

チャネル キューのメッセージ ファイルの中で最も頻繁に発生するエンベロープ From:、Subject:、または内容フィールドを表示します。

imsimta refresh

imsimta cnbuild および imsimta 再起動ユーティリティの機能を組み合わせます。

imsimta renamedb

MTA データベースの名前を変更します。

imsimta restart

分離した MTA プロセスを再起動します。

imsimta return

メール メッセージを送信者に送り返します。

imsimta run

指定されたチャネルのメッセージを処理します。

imsimta start

MTA ジョブ コントローラとディスパッチャを起動します。

imsimta stop

MTA ジョブ コントローラとディスパッチャをシャット ダウンします。

imsimta submit

指定されたチャネルのメッセージを処理します。

imsimta test

マッピング テーブル、ワイルドカード パターン、アドレスの書き換え、URL に関するテストを実行します。

imsimta version

MTA のバージョン番号を印刷します。

imsimta view

ログ ファイルを表示します。

configutil

Messaging Server の設定パラメータおよびいくつかの MTA 設定パラメータを一覧し、変更することができます。完全なシンタックスと configutil の説明については、「configutil」を参照してください。


コマンドの説明



MTA のコマンドを実行するには、ルート (UNIX) または管理者 (NT) としてログインする必要があります。特に記載されていない限り、MTA コマンドは、すべて mailsrv (インストール時に作成されたメール サーバ ユーザ) として実行してください。


imsimta cache

MTA は、現在キューに入っているすべてのメッセージのメモリ内キャッシュを維持します。このキャッシュは、キュー キャッシュと呼ばれます。このキュー キャッシュの目的は、マスター プログラムがメッセージ ファイルをすべて開いて、どのメッセージをどの順番でキューから取り出すかを判断しなくてもいいようにすることにより、キューから取り出す操作をより効果的にします。


シンタックス


imsimta cache -sync | -view [チャネル]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-sync

/サーバ_ルート/msg-インスタンス/imta/queue/ サブディレクトリにある非保持メッセージすべてを反映するように、アクティブなキュー キャッシュを更新します。-sync オプションを使っても、エントリはキュー キャッシュから削除されません。実際にキューに入っているメッセージに対応しないキュー キャッシュ エントリは、マスタープログラムによって通達なしに破棄されます。

-view [チャネル]

チャネルに対し、MTA キュー キャッシュにある非保持エントリを表示します。「チャネル」は、エントリを表示するチャネルの名前です。




キュー キャッシュを同期させるには、以下のように入力します。

imsimta cache -sync

tcp_local チャネルのキュー キャッシュ エントリを表示するには、以下のコマンドを実行します。

imsimta cache -view tcp_local


imsimta chbuild

imsimta chbuild コマンドは、文字セット変換テーブルをコンパイルし、その結果としてできるイメージ ファイルを共有メモリに読み込みます。MTA には、完全な文字セット テーブルが含まれているため、通常はこのコマンドを実行する必要はありません。文字セットを追加または修正した場合は、imsimta chbuild を使用します。


シンタックス


imsimta chbuild [-image_file=ファイル_仕様 | -noimage_file]
  [-maximum | -nomaximum]
  [-option_file=[オプション_ファイル] | -nooption_file] [-remove]
  [-sizes |-nosizes]  [-statistics | -nostatistics]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-image_file=ファイル_仕様 | -noimage_file

特に指定しない限り、imsimta chbuild は、MTA テイラー ファイル (/サーバ_ルート/msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CHARSET_DATA オプションによって名前が付けられたイメージ ファイルを出力として作成します。-image_file オプションを使うと、別のファイル名を指定することができます。-noimage_file オプションを指定すると、imsimta chbuild は出力イメージ ファイルを作成しません。-noimage_file オプションを -option_file オプションと共に使用すると、その出力として、処理された入力ファイルによって必要とされるテーブルを保持するのに十分なテーブル サイズを指定するオプション ファイルが作成されます。

-maximum | -nomaximum

-maximum を指定すると、MTA テイラー ファイル (/サーバ_ルート/msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CHARSET_OPTION_FILE オプションによって名前が付けられたファイルのほかに、/サーバ_ルート/msg-インスタンス/imta/config/maximum_charset.dat ファイルが読み取られます。このファイルは、-maximum テーブル サイズの近似値を指定するものですが、その他の設定が変更されることはありません。現在のテーブル サイズが不適当な場合にのみ、このオプションを使用します。-noimage および -option_file オプションは、常にこのオプションと共に使用しなければなりません。 -maximum によって作成された巨大な設定を出力するのは無意味ですが、-maximum を使ってサイズ制限を設けるのに使用できます。そうすることにより、次の imsimta chbuild で管理しやすい設定を構築できるよう、適切なサイズのオプション ファイルを構築することができます。

-option_file=[オプション_ファイル] | nooption_file

imsimta chbuild は、処理されたばかりの変換テーブルを維持する正しいテーブル サイズを含むオプション ファイルを作成できます (これには、多少拡張の余地があります)。-option_file オプションは、このファイルを出力します。このファイルのデフォルトは、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CHARSET_OPTION_FILE オプションによって名前が付けられたファイルです。-option_file オプションの値を使うと、別のファイル名を指定することができます。-nooption_file オプションが指定されていると、オプション ファイルは一切出力されません。imsimta chbuild は、既に存在するファイルであれば、どのオプション ファイル (たとえば、MTA テイラー ファイルの IMTA_OPTION_FILE オプションによって名前が付けられたファイル) でも読み取ります。このオプションを使っても、この動作に変わりはありません。ただし、-maximum オプションを使うと、imsimta chbuild は、IMTA_CHARSET_OPTION_FILE 以外に、maximum_charset.dat からオプションを読み取るようになります。このファイルには、最大テーブル サイズの近似値が指定されています。このオプションは、現在のテーブル サイズが不適当な場合、または新しいオプション ファイルを作成する場合にだけ使用してください。最大サイズのイメージは、非常に大きく非効率的であるため、-noimage_file オプションは、常に -maximum を使って指定します。

-remove

既存のコンパイルされた文字セット変換テーブルを削除します。これは、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CHARSET_DATA オプションによって名前が付けられたファイルです。

-sizes | -nosizes

-sizes オプションは、imsimta chbuild に、コンパイルされていない変換テーブルのサイズ情報を出力するか、または出力しないように指示します。デフォルトは -nosizes オプションです。

-statistics | -nostatistics

-statistics オプションは、imsimta chbuild に、コンパイルされた変換テーブルの情報を出力するか、または出力しないように指示します。この情報は、コンパイルの大まかな効率、および -option_file オプションを使った再構築が新たに必要かどうかを示すものです。デフォルトは -nostatistics オプションです。




文字セット変換テーブルをコンパイルするために使用する標準のコマンドは、以下のとおりです。

imsimta chbuild


imsimta cnbuild

imsimta cnbuild コマンドは、テキストの設定、オプション、マッピング、変換、回路チェック、エイリアス ファイルをコンパイルし、その結果できるイメージ ファイルを共有メモリに読み込みます。このイメージは、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CONFIG_DATA オプションによって名前が付けられた msg-インスタンス/imta/lib/config_data というファイルに保存されます。

MTA のコンポーネント (たとえば、チャネル プログラム) がコンパイルされた設定コンポーネントを読み取る必要がある場合は、常に、MTA テイラー ファイルの IMTA_CONFIG_DATA オプションによって名前が付けられたファイルが共有メモリに読み込まれているかどうかを最初に確認します。コンパイルされたイメージは存在するが読み込まれていない場合には、MTA によってそのイメージが共有メモリに読み込まれます。MTA が共有メモリ内でコンパイルされたイメージを検出した (または検出しないが、読み込める) 場合、実行中のプログラムはそのイメージを使用します。

設定情報をコンパイルするのは、パフォーマンスのためです。ただし、コンパイルすると、元の設定ファイルを編集するたびに、イメージを再コンパイルして読み込み直さなければならないという欠点があります。また、プログラムやチャネルを起動する場合は、設定データを一度だけしか読み込まないプログラムまたはチャネルを再起動するようにしてください。例 : MTA マルチスレッド SMTP サーバ。

以下のファイルは、変更が加えられるたびに、設定を再コンパイルする必要があります。

特に、これらのファイルは、MTA テイラー ファイルの IMTA_CONFIG_FILEIMTA_ALIAS_FILEIMTA_MAPPING_FILEIMTA_OPTION_FILEIMTA_CONVERSION_FILE オプションがポイントするファイルで、通常は以下のファイルをポイントします。


シンタックス


imsimta cnbuild [-image_file=ファイル_仕様 | -noimage_file]
  [-maximum | -nomaximum]
  [-option_file=[オプション_ファイル] | -nooption_file] [-remove]
  [-sizes | -nosizes] [-statistics | -nostatistics]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-image_file=ファイル_仕様 | -noimage_file

特に設定を変更しない限り、imsimta cnbuild は、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CONFIG_DATA オプションによって名前が付けられたイメージ ファイルを出力として作成します。-image_file オプションを使うと、別のファイル名を指定することができます。-noimage_file オプションを指定すると、imsimta cnbuild は、イメージ ファイルを作成しません。このオプションを -option_file オプションと共に使用すると、処理された入力ファイルによって必要とされるテーブルを保持するのに十分なテーブル サイズを指定するオプション ファイルが作成されます。デフォルトは -image_file=IMTA_CONFIG_DATA です。

-maximum | -nomaximum

MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_OPTION_FILE オプションによって名前が付けられたファイルのほかに、msg-インスタンス/imta/config/maximum.dat が読み取られます。このファイルは、最大テーブル サイズの近似値を指定するものですが、その他のオプション ファイル パラメータ設定が変更されることはありません。現在のテーブル サイズが不適当な場合にのみ、このオプションを使用します。-noimage および -option_file オプションは、常にこのオプションと共に使用しなければなりません。-maximum によって作成された巨大な設定を出力するのは無意味ですが、-maximum を使ってサイズ制限を設けるのに使用できます。そうすることにより、次の imsimta cnbuild で適当なサイズの設定を構築することができます。デフォルトは -nomaximum です。

-option_file=[オプション_ファイル] | -nooption_file

imsimta cnbuild は、コンパイルされたばかりの設定を維持する正しいテーブル サイズを含むオプション ファイルを作成できます (これには、多少拡張の余地があります)。-option_file オプションは、このファイルを出力します。このファイルのデフォルトは、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_OPTION_FILE オプションによって名前が付けられたファイルです。-option_file オプションの値を使うと、別のファイル名を指定することができます。-nooption_file オプションが指定されていると、オプション ファイルは一切出力されません。imsimta cnbuild は、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_OPTION_FILE オプションを使って、既に存在するファイルであればどのオプション ファイルでも読み取ります。このオプションを使っても、この動作に変わりはありません。ただし、-maximum オプションを使うと、imsimta cnbuild は、IMTA_OPTION_FILE によって名前が付けられたファイル以外に、msg-インスタンス/imta/config/maximum.dat ファイルから MTA オプションを読み取るようになります。このファイルには、最大テーブル サイズの近似値が指定されています。このオプションは、現在のテーブル サイズが不適当な場合、または新しいオプション ファイルを作成する場合にだけ使用してください。最大サイズのイメージは非常に大きく非効率的である、-maximum を指定した場合は、常に -noimage_file オプションを指定するようにします。デフォルトは、-option_file=IMTA_OPTION_FILE です。

-remove

既存のコンパイルされた設定を削除します。たとえば、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CONFIG_DATA オプションによって名前が付けられたファイルなどを削除します。

-sizes | -nosizes

-sizes オプションは、imsimta cnbuild に、コンパイルされていない MTA テーブルのサイズ情報を出力するように指示します。デフォルトは -nosizes です。

-statistics | -nostatistics

-statistics オプションは、imsimta cnbuild に、テーブルの使用状況を出力するように指示します。この情報は、コンパイルの大まかな効率、および -resize_tables オプションを使った再構築が新たに必要かどうかを示すものです。デフォルトは -nostatistics オプションです。




コンパイルされた設定を再生成するには、以下のように入力します。

imsimta cnbuild

設定をコンパイルしたら、新規設定を読み込み直す必要のあるプログラムを再起動します。たとえば、SMTP サーバを再起動します。

imsimta restart dispatcher



特に設定を変更しない限り、imsimta refresh コマンドが呼び出されると、常に imsimta cnbuild が実行されます。




imsimta convertdb

新しい MTA バージョンでは、MTA crdb データベースのフォーマットが変更されました。imsimta convertdb ユーティリティは、MTA バージョン 5.2 以前の crdb データベースのエントリを読み取り、現在の MTA crdb データベースのフォーマットに書き出すためのものです。

imsimta convertdb ユーティリティは、入力として MTA 6.0 以降のデータベースを読み取ることもできます。


シンタックス


imsimta convertdb 入力-データベース-仕様出力-データベース-仕様


パラメータ

このコマンドのパラメータは、以下のとおりです。


パラメータ

説明

入力-データベース-仕様

エントリを読み取る MTA データベース (通常、以前のバージョンの MTA を実行していて作成されたもの) の名前。

出力-データベース-仕様

入力 MTA データベース (通常、MTA バージョン 5.2 以前のデータベース) に保存されているエントリを書き込むバージョン 6.0 以降の MTA データベースの名前 。IMTA_ALIAS_DATABASEIMTA_REVERSE_DATABASEIMTA_FORWARD_DATABASEIMTA_GENERAL_DATABASEIMTA_DOMAIN_DATABASEIMTA_PIPE_DATABASE などの特殊なキーワードをサポートしています。こういった特殊なキーワードを使用すると、対応するテイラー ファイル オプションによって指定されたデータベースに書き込むよう MTA に指示を与えることができます。




以下に、UNIX エイリアス データベースの MTA を最新のフォーマットに変換する場合の例を示します。入力データベースは、たとえば MTA バージョン 6.0 のフォーマットに変換される MTA バージョン 5.2 のエイリアス データベースなどです。

imsimta convertdb aliasesdb.dat IMTA_ALIAS_DATABASE


imsimta counters

MTA は、アクティブ チャネルごとにメッセージのトラフィック カウンタを総計します。これらの統計はチャネル カウンタと呼ばれ、共有メモリに保存されます。これらのカウンタは、imsimta counters コマンドを使って操作できます。


シンタックス


imsimta counters -clear
imsimta counters -create [-max_channels=]
imsimta counters -delete
imsimta counters -show [-headers | -noheaders] [-output=ファイル_仕様 ]
imsimta counters -today


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-clear

-clear コマンドは、インメモリ チャネル カウンタをクリアします。

-create

インメモリ チャネル カウンタを作成します。既にインメモリ カウンタがある場合は、このオプションを使用しないでください。imsimta start は、インメモリ カウンタを作成します。-delete オプションを使ってカウンタを手動で削除した場合を除き、このオプションは決して使用しないでください。

-max_channels=

デフォルトで、インメモリ チャネル カウンタは CHANNEL_TABLE_SIZE チャネルの情報を保持することができます。CHANNEL_TABLE_SIZE は、同じ名前の MTA ファイル オプションによって指定された値です。-max_channels=オプションを使って、別のサイズを選択します。このオプションは、-create オプションと共に使用します。

-delete

インメモリ チャネル カウンタを削除します。

-show

インメモリ チャネル カウンタを表示します。

-headers | -noheaders

カウンタ テーブルの各列を説明するヘッダー行を出力するかどうかを指定します。デフォルトは -headers オプションです。このオプションは、-show オプションと共に使用します。

-output=ファイル_仕様

指定されたファイルへの出力を指示します。デフォルトでは、ディスプレイにだけ出力が表示されます。このオプションは、-show オプションと共に使用します。

-today

この日に処理されたメッセージの数を数えて表示します。対象となるのは、このコマンドが実行された時点までに処理されたメッセージです。




すべてのチャネルのカウンタを表示するには、以下のように入力します。

imsimta counters -show


imsimta crdb

imsimta crdb コマンドは、MTA データベース ファイルを作成し、更新します。imsimta crdb は、平文のファイルを MTA データベース レコードに変換します。そして、新規データベースを作成するか、または既存のデータベースにレコードを追加します。

一般に、入力ファイルの各行は、左側の部分と右側の部分とで構成されている必要があります。右側と左側は、1 つまたは複数のスペースかタブで区切られています。左側は、ショート データベース (デフォルト) では 32 文字、ロング データベースでは 80 文字に制限されています。右側は、ショート データベースでは 80 文字、ロング データベースでは 256 文字に制限されています。-quoted オプションを指定しない限り、左側にスペースとタブは表示されません。コメント行は、入力ファイルに含めることができます。コメント行は、カラム 1 において感嘆符 (!) から始る行です。


シンタックス


imsimta crdb 入力-ファイル-仕様出力-データベース-仕様 [-append | -noappend]
  [-count | -nocount] [-duplicates | -noduplicates]
  [-long_records | -nolong_records] [-quoted | -noquoted]
  [-remove | -noremove] [-statistics | -nostatistics]
  [-strip_colons | -nostrip_colons]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

入力-ファイル-仕様

データベースに配置されるエントリを含むテキスト ファイル。テキスト ファイルの各行に対して、対応するエントリが 1 つ必要です。この属性は必須です。

出力-データベース-仕様

データベースに書き込むファイルの最初の名前文字列 (-dump を指定していない場合)。.db 拡張子がファイル名に追加されます。この属性は必須です。

-append | -noappend

デフォルトの -noappend オプションが有効になっている場合は、新しいデータベースが作成され、同じ名前の古いデータベースが上書きされます。-append オプションを使うと、既存のデータベースに新しいレコードを追加するよう MTA に指示が出されます。デフォルトは -noappend オプションです。重複するレコードがある場合は、-noduplicates を指定すると、追加したレコードが古いレコードを上書きします。

-count | -nocount

100 行の入力グループが処理されるたびにカウントを出力するかどうかを指定します。デフォルトは -count オプションです。

-duplicates | -noduplicates

出力ファイルで重複レコードを許可するかどうかを指定します。現在、重複レコードは、ドメインのデータベース (書き換え規則データベース) とディレクトリ チャネルに関連するデータベースでのみ使用されています。デフォルトは -noduplicates オプションです。

-long_records | -nolong_records

出力レコードのサイズを制御します。デフォルトでは、左側が 32 バイト、右側が 80 バイトに制限されています。-long_records を指定すると、制限はそれぞれ 80 バイトと 256 バイトに変わります。デフォルトは -nolong_records オプションです。

-quoted | -noquoted

引用符の処理を制御します。通常、imsimta crdb は二重引用符に注意を払いません。-quoted を指定すると、imsimta crdb は、各入力行の左側と右側の区切りを判断しながら二重引用符を確認します。スペースとタブは、引用符セットの中であれば入力することができます。これは、スペースがデータベース キーの一部になるタイプのデータベースには便利です。-remove オプションを指定しない限り、引用符は削除されません。デフォルトは -noquoted オプションです。

-remove | -noremove

引用符を削除するかどうかを指定します。imsimta crdb が引用符に注意を払うように指示されている場合、引用符はそのまま保持されます。-remove を指定すると、imsimta crdb は、各入力行の左側で、一番外側にある引用符セットを削除します。スペースとタブは、引用符セットの中であれば入力することができます。これは、スペースがデータベース キーの一部になるタイプのデータベースには便利です。-quote が有効でない場合、-remove は無視されます。デフォルトは -noremove オプションです。

-statistics | -nostatistics

imsimta crdb によって簡単な統計が出力されるかどうかを制御します。これには、変換されたエントリの数 (行)、検出された例外の数 (通常、重複レコード)、さらに、長すぎて出力データベースに収まらないため変換されなかったエントリの数が含まれます。-nostatistics を指定すると、この情報は出力されません。デフォルトは -statistics です。

-strip_colons | -nostrip_colons

imsimta crdb に、入力ファイルから読み取る各行の左側において一番右端にあるコロンを削除するよう指示します。これは、エイリアス ファイルのエントリをエイリアス データベースに変える場合に便利です。デフォルトは -nostrip_colons です。




以下に、「長い」レコード エントリを持つエイリアス データベースを作成する場合の例を示します。この作成は一時データベースを使って 2 段階のプロセスで行われるため、たとえばデータベース生成中にデータベースがロックされて MTA にアクセスできないような場合に、操作にかかる時間を最小限に抑えることができます。

imsimta crdb -long_records aliases-tmp

imsimta renamedb aliases-tmp IMTA_ALIAS_DATABASE


imsimta crdb -dump

imsimta crdb -dump コマンドは、MTA データベースのエントリを ASCII のフラット ファイルに書き込みます。特に、古いフォーマットのデータベースの内容を imsimta crdb コマンドを使って構築された新しいフォーマットのデータベース ファイルに書き込む場合に、このコマンドを使用します。出力は、コメント行から始まります。このコメント行には、データベースに ASCII 形式の出力を返すために使用する imsimta crdb コマンドが表示されます。


このコマンドを実行する前に、必ず mailsrv (メール サーバ ユーザ) としてログインするようにしてください。




シンタックス


imsimta crdb -dump 入力-データベース-仕様 [出力-ファイル-仕様]


パラメータ
このコマンドのパラメータは、以下のとおりです。


パラメータ

説明

入力-データベース-仕様

エントリが読み取られるデータベース。特に設定を変更しない限り、MTA は所定の名前が付いた、現在のフォーマットのデータベースを探します。このデータベースが見つからない場合、MTA はその名前の古いフォーマットのデータベースを探します。IMTA_ALIAS_DATABASEIMTA_REVERSE_DATABASEIMTA_GENERAL_DATABASE などの特殊なキーワードをサポートしています。こういった特殊なキーワードを使用して、対応する MTA テイラー ファイル オプションが指定したデータベースをダンプするよう MTA に指示を与えることができます。

出力-ファイル-仕様

データベースに保存されているエントリが書き込まれる ASCII ファイル。このファイルは、書き込み権限のあるディレクトリにあります。出力ファイルを指定しなかった場合、出力は stdout に書き込まれます。



以下に、エイリアス データベースの内容をファイルにダンプし、そのファイルからエイリアス データベースを作成し直す場合の例を示します。

imsimta crdb -dump IMTA_ALIAS_DATABASE alias.txt
imsimta crdb alias.txt alias-tmp
imsimta renamedb alias-tmp IMTA_ALIAS_DATABASE


imsimta dirsync

imsimta dirsync ユーティリティは、MTA ディレクトリ キャッシュを再作成および更新します。

このユーティリティは、通常 cron ジョブで実行されるため、手作業で実行する必要がありません。メッセージの配信に影響のあるディレクトリ データが変更されたら imta dirsync を実行するようにします。


imimta dirsync を実行するには、root としてログインしなければなりません。




シンタックス


imsimta dirsync [-v] [-l ローカルホスト1, ローカルホスト2,...] [-F] [-L]
  [-i ldap_フィルタ] [-t]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-v

詳細モードでこのコマンドを実行します。トレース ファイルは、ログ ディレクトリに作成されます。

-F

完全同期を行います。特に設定を変更しない限り、imsimta dirsync コマンドは、ディレクトリ キャッシュを増分ずつ同期します。これにより、最後に同期が行われてからディレクトリに追加または修正されたエントリだけが同期されます。-F オプションは、ディレクトリ キャッシュが完全に再生成されるため、信頼性の高いディレクトリ イメージを作成します。完全同期が行われた後、MTA が再起動します。

-i ldap_フィルタ

デフォルト フィルタの代わりに、指定されたフィルタを使用します。これは、前の dirsync タイムスタンプ以降の modifytimestamp または createtimestamp を持つエントリです。

-t

imsimta dirsync をテスト モードで実行します。ディレクトリを検索し、無効なエントリがあればその詳細を印刷します。キャッシュは一切変更されません。すべてのエントリの詳細を得るには、詳細モード (-t-v オプションを実行) でもテストします。




ディレクトリ キャッシュの完全同期を行うには、以下のコマンドを実行します。

imsimta dirsync -F


imsimta find

imsimta find ユーティリティは、指定バージョンの MTA ログ ファイルに対する正確なファイル名を検索します。MTA ログ ファイルの名前には -固有id が追加されるため、複数のバージョンのログ ファイルを作成することができます。UNIX では、ファイル名の最後 (ファイル拡張子の最後) に -固有id が追加され、NT では、ファイル拡張子を除いたファイル名の最後に -固有id が追加されます。imsimta find ユーティリティは、これらの固有の ID を識別し、要求に応じたファイル名を探し出すことができます。


シンタックス


imsimta find ファイル-パターン [-f=オフセット-最初から] [-l=オフセット- 最後から]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-f=オフセット-最初から

指定されたバージョン (0 から開始) のファイルを探します。たとえば、最も古いバージョンのファイルを探すには、-f=0 と指定します。デフォルトで、imsimta find はファイルの最新バージョンを探すようになっています。

-l=オフセット-最後から

指定されたファイルの最後のバージョンを探します。たとえば、最新バージョンのファイルを探すには、-l=0 と指定します。デフォルトで、imsimta find はファイルの最新バージョンを探すようになっています。

ファイル-パターン

検索するログ ファイルのファイル名パターンを指定します。




以下のコマンドは、最近作成された「tcp_local_slave.log-固有id」ファイルのファイル名を印刷します。

imsimta find サーバ_ルート/msg-インスタンス /imsimta/log/tcp_local_slave.log

以下のコマンドは、最も古い「tcp_bitnet_master.log-固有 id」ファイルのファイル名を表示します。

imsimta find \
サーバ_ルート/msg-インスタンス/imsimta/log/tcp_bitnet_master.log -f=0


imsimta kill

imsimta kill ユーティリティは、指定されたプロセスを即座に、かつ無差別に中止します。このコマンドは UNIX の kill -9 コマンドと同じものです。電子メールを送信中のプロセスでも中止されます。したがって、規則的にプロセスを中止する imsimta shutdown ユーティリティを使うほうが、一般的には望ましいと言えます。


シンタックス


imsimta kill コンポーネント



強制終了するプロセスと同じプロセス ID を持っているか、または root でなければなりません。このユーティリティは NT では使用できません。



「コンポーネント」は、強制終了する MTA コンポーネントです。有効な値は job_controllerdispatcher です。


imsimta process

このコマンドは現在の MTA プロセスを表示します。メッセージが現在処理されている場合、または別の MTA コンポーネントが使用中である場合は、別のプロセスが表示されることもあります。


シンタックス


imsimta process




以下のコマンドは、現在の MTA プロセスを表示します。

# imsimta process

imsimta process

USER   PID   S VSZ   RSS  STIME   TIME   COMMAND
mailsrv  15334 S 21368 9048 17:32:44   0:01 /export/ims/bin/msg/imta/bin/dispatcher
mailsrv  15337 S 21088 10968 17:32:45   0:01 /export/ims/bin/msg/imta/bin/tcp_smtp_server
mailsrv  15338 S 21080 11064 17:32:45   0:01 /export/ims/bin/msg/imta/bin/tcp_smtp_server
mailsrv  15349 S 21176 10224 17:33:02   0:02 /export/ims/bin/msg/imta/bin/job_controller


imsimta program

imsimta program コマンドを使うと、プログラムの配信オプションを操作できます。

このコマンドは、root または mailsrv として実行できます。既存のコマンドに対して行った変更は、次に完全な dirsync が実行されたときに有効になります。


シンタックス


imsimta program -a -m メソッド -p プログラム [-g 引数_リスト]
  [-e 実行_権限]
imsimta program -d -m メソッド
imsimta program -c -m メソッド -p プログラム | -g 実行_権限 |
  -e 実行_権限


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-a

メソッドをプログラム配信メソッドのセットに追加します。このオプションは、-d-c-l、または -u オプションといっしょには使用できません。

-c

引数を既に入力されているプログラムに変更します。

-m メソッド

管理者が付けたメソッドの名前。これが、ユーザに知らされるメソッドの名前になります。メソッド名に、スペース、タブ、または等号 (=) を含めることはできません。メソッド名を付けなかったり、ロケールにすることもできません。このオプションは、-a-d-c-u オプションと共に使用する必要があります。

-p プログラム

あるメソッドに対する実行ファイルの実際の名前。問題なく追加するためには、実行ファイルがプログラム ディレクトリ (サーバ-ルート/msg-インスタンス/imta/programs) になければなりません。これは、他のディレクトリ内にある実行ファイルへのシンボリックなリンクである場合があります。このオプションは、-a オプションと共に使用する必要があります。

-g 引数_リスト

プログラムの実行中に使用される引数のリスト。追加の際にこのオプションが指定されていない場合、引数は一切使用されません。各引数はスペースで区切り、引数全体は二重引用符で囲む必要があります。引数リストで使われている %s タグは、ユーザが実行するプログラムではユーザ名に置き換えられ、inetmail で実行されるプログラムでは「ユーザ名+プログラムラベル」に置き換えられます。プログラムラベル は、そのプログラムを識別する固有の文字列です。このオプションは、-a および -c オプションと共に使用することができます。

-e 実行_権限

「実行_権限」は、ユーザまたは postmaster のいずれかです。ユーザを指定すると、プログラムはユーザとして実行されます。特に設定を変更しない限り、すべてのプログラムの実行権限は postmaster に設定されています。「実行_権限」をユーザに設定したプログラムは、UNIX アカウントを持つユーザだけしかアクセスすることができません。このオプションは、-a および -c オプションと共に使用できます。

-d

サポートされているプログラム配信メソッドのリストからメソッドを削除します。このオプションを -a-c-l-u オプションといっしょに使用することはできません。




引数「-d ユーザ名」を使って procmail プログラムを実行し、かつユーザとして実行するようなメソッド procmail1 を追加するには、以下のように入力します。

imsimta program -a -m procmail1 -p procmail -g "-d %s" -e user


imsimta purge

imsimta purge コマンドは、古いバージョンの MTA ログ ファイルを削除します。imsimta purge は、MTA ログ ファイル名の末尾にある「固有id」文字列からログ ファイルの古さを判断します。


シンタックス


imsimta purge [ファイル-パターン] -day=d値 -hour=h値 -num=n値


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

ファイル-パターン

ファイル-パターン が指定されている場合、その「ファイル-パターン」パラメータは、パージする MTA ログ ファイルを決定するためのファイル名パターンを意味します。何も指定されていない場合のデフォルトのパターンは、msg-インスタンス/log/imta/log です。

-day=d値

過去「d値」日間のログ ファイルを除いて、すべてパージします。

-hour=h値

過去「h値」時間のログ ファイルを除いて、すべてパージします。

-num=n値

最も新しい「n値」個のログ ファイルを除いて、すべてパージします。デフォルトは 5 です。




msg-インスタンス/log/imta ディレクトリにある各タイプのログ ファイルに対し、最も新しい 5 つのバージョンを残してすべてパージするには、以下のように入力します。

imsimta purge


imsimta qclean

imsimta qclean ユーティリティは、エンベロープの From:アドレス、Subject: 行、または内容に特定のサブ文字列を含むメッセージ ファイルを保持するか、または削除します。


シンタックス


imsimta qclean
  [-content=サブ文字列| -env_from=サブ文字列 | -subject=サブ文字列]
  [-database] [-delete | -hold] [-directory_tree] [-match=キーワード]
  [-min_length=n] [-threads | -nothreads] [-verbose | -noverbose]
  [チャネル]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-content=サブ文字列 | -env_from=サブ文字列 | -subject=サブ文字列

検索するサブ文字列を指定します。-content-env_from および -subject を任意に組み合わせて指定することができます。ただし、それぞれのオプションを 1 つずつしか使用できません。これらのオプションを組み合わせて使用するときは、-match オプションを使って、オプションを制限 (-match=AND) と解釈するか、または代替 (-match=OR) と解釈するかを指定することができます。

-database

キュー キャッシュによって識別されるメッセージ ファイルだけを検索するように指定します。

-delete

一致するメッセージ ファイルを削除します。

-hold

一致するメッセージ ファイルを保持します。

-directory_tree

チャネル キューのディレクトリ ツリーに実際にあるメッセージ ファイルをすべて検索します。

-match=キーワード

メッセージ ファイルを保持または削除する条件として、指定したサブ文字列がすべて含まれていなければならないのか (-match=AND)、またはそのうちの 1 つだけが含まれていればよいのか (-match=OR) を指定します。デフォルトは -match=AND です。

-min_length=n

検索するサブ文字列の最小の長さを指定します。デフォルトの場合、各サブ文字列の長さは 24 バイト以上でなければなりません。この制限を変更するには、-min_length オプションを使います。

-threads=n | -nothreads

同時に実行される複数のスレッドに作業を分割することにより、マルチプロセッサ システムにおける検索をより高速に行います。n 個の検索スレッドを同時に実行するには、-threads=n と指定します。n の値は、1 から 8 までの整数でなければなりません。デフォルトは -nothreads です。

-verbose | -noverbose

操作情報 (-verbose) を表示するように要求します。デフォルトは -noverbose です。

チャネル

メッセージを検索する MTA チャネル エリアを指定します。チャネルの指定には * または ? のワイルドカード文字を使用できます。


imsimta qm

imsimta qm ユーティリティは、チャネル キュー ディレクトリとキューに含まれるメッセージを検査および操作します。imsimta qm には、imsimta cacheimsimta counters コマンドと重複する機能がいくつかあります。

たとえば、imsimta cache -view で返される情報のいくつかは、imsimta qm directory コマンドでも得られます。しかし、imsimta qm が完全に imsimta cacheimsimta queue の代わりになるわけではありません。

imsimta qm を実行するには、root または mailsrv でなければなりません。

imsimta qm は、インタラクティブまたは非インタラクティブ モードで実行できます。インタラクティブ モードで imsimta qm を実行するには、以下のように入力します。

imsimta qm

その後、インタラクティブ モードで使用できるサブコマンドを入力することができます。インタラクティブ モードを終了するには、exit または quit と入力します。

非インタラクティブ モードで imsimta qm を実行するには、以下のように入力します。

imsimta qm サブコマンド [オプション]

インタラクティブ モードで使用できるサブコマンドの中には、非インタラクティブ モードで使用できないものがあります。また、その逆も同様です。使用できるサブコマンドの詳細については、「サブコマンド」を参照してください。各サブコマンドには、それを使用できるモードが示されています。


サブコマンド


clean
clean サブコマンドは、エンベロープの From: アドレス、Subject: 行、または内容に特定のサブ文字列を含むメッセージ ファイルを保持または削除するためのものです。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

clean [-content=サブ文字列| -env_from=サブ文字列 | -subject=サブ文字列]
  [-database | -directory_tree] [-delete | -hold] [-match=キーワード]
  [-min_length=n] [-threads=n | -nothreads]
  [-verbose | -noverbose] [チャネル]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-content=サブ文字列 | -env_from=サブ文字列 | -subject=サブ文字列

検索するサブ文字列を指定します。各オプションを任意に組み合わせて使用することができます。ただし、それぞれのオプションを 1 つずつしか使用できません。これらのオプションを組み合わせて使用するときは、-match オプションを使って、オプションを制限 (-match=AND) と解釈するか、または代替 (-match=OR) と解釈するかを指定できます。

-database | -directory_tree

検索するメッセージ ファイルが、キュー キャッシュにエントリを持つものだけなのか (-database)、それともチャネル キューのディレクトリ ツリーに実際にあるすべてのメッセージ ファイルなのか (-directory_tree) を指定します。-database または -directory_tree のどちらも指定しなかった場合は、view サブコマンドで選択した表示が使用されます。view サブコマンドが指定されていない場合は、-directory_tree が代わりに使われます。

-delete | -hold

一致したメッセージ ファイルを保持するのか (-hold)、それとも削除するのか (-delete) を指定します。デフォルトは -hold オプションです。

-match=キーワード

メッセージ ファイルを保持または削除する条件として、指定したサブ文字列がすべて含まれていなければならないのか (-match=AND)、またはそのうちの 1 つだけが含まれていればよいのか (-match=OR) を指定します。サブ文字列は、-content-env_from および -subject オプションによって指定されます。デフォルトは -match=AND です。

-min_length=n

検索する各サブ文字列の長さ制限を変更します。特に設定を変更しない限り、制限は 24 バイト (-min_length=24) です。

-threads=n | -nothreads

同時に実行される複数のスレッドに作業を分割することにより、マルチプロセッサ システムにおける検索をより高速に行います。n 個の検索スレッドを同時に実行するには、-threads=n と指定します。n の値は、1 から 8 までの整数でなければなりません。デフォルトは -nothreads です。

-verbose | -noverbose

操作情報 (-verbose) を表示するように要求します。デフォルトは -noverbose です。

チャネル

メッセージを検索する MTA チャネル エリアを指定します。チャネルの指定には * または ? のワイルドカード文字を使用できます。


counters clear
counters clear サブコマンドを使うと、以下の操作を実行できます。

  1. セグメントがまだない場合に、チャネル メッセージと関連カウンタ用の共有メモリ セグメントを作成します。

  2. すべてのカウンタ値をゼロに設定します。

  3. -channels が指定されたときに、キュー キャッシュ データベースを使って、保存されているメッセージの数、受信者、ボリュームを設定します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

counters clear [-channels] [-associations]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-channels

メッセージ カウンタをクリアします。

-associations

関連カウンタをクリアします。

いずれのオプションも指定しなかった場合は、両方のオプションが使用されます。-associations を指定して -channels を指定しなかった場合、上記の手順 3 は実行されません。


counters create
counters create サブコマンドを使うと、以下の操作を実行できます。

  1. セグメントがまだない場合に、チャネル メッセージと関連カウンタの共有メモリ セグメントを作成します。

  2. キュー キャッシュ データベースを使って、保存されているメッセージの数、受信者、ボリュームを設定します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

counters create [-max_channels=n]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-max_channels=n

メモリ セグメント内に許されるチャネルの数を MTA に伝えます。このオプションを設定しなかった場合、MTA は imta.cnf ファイルを検索して値を判断します。


counters delete
counters delete サブコマンドは、チャネル メッセージと関連カウンタ用の共有メモリ セグメントを削除します。ただし、アクティブな MTA サーバ プロセスとチャネルよってそのメモリ セグメントは再作成されるでしょう。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

counters delete


counters show
counters show サブコマンドを使うと、チャネル メッセージ カウンタを表示できます。オプションの「チャネル名」パラメータを設定しなかった場合は、* (ワイルドカード) が代わりに使用され、すべてのチャネルのメッセージ カウンタが表示されます。「チャネル名」パラメータには、* および ? のワイルドカード文字を含めることができます。

counters show サブコマンドは、以下の操作を実行します。

  1. セグメントがまだない場合に、チャネル メッセージと関連カウンタ用の共有メモリ セグメントを作成します。

  2. キュー キャッシュ データベースを使って、保存されているメッセージの数、受信者、ボリュームを設定します。

  3. 指定されたチャネルのメッセージ カウンタを表示します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

counters show [-headers] [-noheaders] [-output=ファイル-仕様] \
[チャネル名]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-headers または
-noheaders

ヘッダーを表示するかどうかを指定します。デフォルトは -headers オプションです。

-output=ファイル_仕様

ファイルに出力を書き込みます。出力ファイルと同じ名前の既存のファイルは、上書きされます。


counters today
1 日のこの時点までに処理されたメッセージの数を表示します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

counters today


date
RFC 822、1123 のフォーマットで現在の日付と時刻を表示します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

date


delete
最近生成されたメッセージ キュー リストの中で、指定されたメッセージを削除します。

delete [-channel=名前 [-all]] [-confirm | -noconfirm]
  [-log | -nolog] [id...]

id パラメータは、削除するメッセージです。

-channel-all-confirm-log オプションの使用に関する詳細は、「imsimta qm オプション」を参照してください。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。


directory
キューに入っているメッセージ ファイルのリストを生成します。デフォルトでは、msg-インスタンス/imta/queue ディレクトリ ツリーが、キューに入っているメッセージ情報のソースとして使用されます。このデフォルトは、view サブコマンドで変更することができます。-database および -directory_tree オプションを使ってデフォルトを変更することも可能です。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

directory [-held | -noheld] [-database] [-directory_tree]
  [-envelope] [-owner=ユーザ名] [-from=アドレス] [-to=アドレス]
  [-match=ブール] [-file_info | -nofile_info] [-total | -nototal]
  [チャネル名]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-database

メッセージ情報のソースとして、キュー キャッシュ データベースを選択します。

-directory_tree

メッセージ情報のソースとして、ディスク上のディレクトリ ツリーを選択します。

-envelope

エンベロープ アドレス情報も含むリストを生成します。

-total | -nototal

選択したチャネルすべての合計サイズと合計数を生成します。

-owner=ユーザ名

特定のユーザが所有するメッセージだけを一覧します。ローカル ユーザによってキューに入れられたメッセージは、そのユーザが所有します。その他のほとんどのメッセージは、mailsrv が所有します。-owner オプションの使用は、-database を包含します。

-from=アドレス-to=アドレス-match=ブール

指定されたアドレスに一致するエンベロープ From: または To: アドレスを持つメッセージだけを一覧します。-from および -to の両方を指定すると、エンベロープ From: または To: アドレスのどちらかが指定したアドレスに一致するメッセージが一覧されます。これは、-match=or オプションに対応しています。-match=and を指定すると、指定した From: および To:アドレスの両方に一致するメッセージだけが一覧されます。-from または -to の使用は、-envelope を包含します。

-held | -noheld

デフォルトでは、アクティブなメッセージが一覧されます。-held を指定すると、「保持」マークの付いたメッセージが一覧されます。-held は、-directory_tree を包含します。

-file_info | -nofile_info

ディレクトリ ツリーをスキャンしたときに、各メッセージ ファイルのサイズがブロック単位 (通常 1024 バイト) で判断されます。この動作を省略して、リスト生成の速度を上げるには、-nofile_info を指定します。キュー キャッシュ データベースが使用されると、サイズ情報がデータベースに保存されるため、-nofile_info オプションが無視されます。

チャネル名

リストを 1 つまたは複数のチャネルに制限します。チャネル名パラメータを設定しなかった場合は、すべてのチャネルに対してリストが作成されます。チャネル名パラメータには、* および ? のワイルドカード文字を含めることができます。


exit
imsimta qm ユーティリティを終了します。quit サブコマンドと同じです。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

exit


held
「保持」マークが付けられているメッセージ ファイルのリストを生成します。このリストは、常に msg-インスタンス/imta/queue/ ディレクトリ ツリーから生成されます。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

held [-envelope] [-file_info | -nofile_info] [-total | -nototal]
  [-from=アドレス] [-to=アドレス] [-match=ブール] [チャネル名]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-envelope

エンベロープ アドレス情報も含むリストを生成します。

-total | -nototal

選択したチャネルすべての合計サイズと合計数を生成します。

-from=アドレス-to=アドレス-match=ブール

指定したアドレスに一致したエンベロープ From: または To: アドレスを持つメッセージだけを一覧します。-from および -to の両方を指定すると、エンベロープ From: または To: アドレスのどちらかが指定したアドレスに一致するメッセージが一覧されます。 これは、-match=or オプションに対応しています。-match=and を指定すると、指定した From: および To: アドレスの両方に一致するメッセージだけが一覧されます。-from または -to の使用は、-envelope を包含します。

-file_info | -nofile_info

ディレクトリ ツリーをスキャンするときに、各メッセージ ファイルのサイズがブロック単位 (通常 1024 バイト) で判断されます。この動作を省略して、リスト生成の速度を上げるには、-nofile_info を指定します。

チャネル名

リストを 1 つまたは複数のチャネルに制限します。チャネル名パラメータを設定しなかった場合は、すべてのチャネルに対してリストが作成されます。チャネル名パラメータには、* および ? のワイルドカード文字を含めることができます。


history
最近生成されたメッセージ キュー リストの中で、指定されたメッセージに関する配信履歴情報を表示します。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

history [-channel=名前 [-all] ] [-confirm | -noconfirm] [id...]

id パラメータを使って、履歴を表示するメッセージを指定します。

-channel-all-confirm オプションの使い方の詳細については、「imsimta qm オプション」を参照してください。


hold
最近生成されたメッセージ キュー リストの中で、指定されたメッセージに「保持」マークを付けます。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

hold [-channel=名前 [-all]] [-confirm | -noconfirm]
  [-log | -nolog] [id...]

id パラメータを使って、「保持」マークを付けるメッセージを指定します。

-channel-all-confirm-log オプションの使い方の詳細については、「imsimta qm オプション」を参照してください。


quit
imsimta qm ユーティリティを終了します。exit サブコマンドと同じ機能です。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

quit


read
最近生成されたメッセージ キュー リストの中から指定されたメッセージを表示します。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

read [-content | -nocontent ] [-channel=名前 [-all]]
  [-confirm | -noconfirm] [id...]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-content | -nocontent

エンベロープおよびヘッダー情報と共にメッセージの内容を表示するか (-content)、または表示しない (-nocontent) ようにします。デフォルトは -nocontent です。

id

表示するメッセージを指定します。

-channel-all-confirm オプションの使い方の詳細については、「imsimta qm オプション」を参照してください。


release
最近生成されたメッセージ キュー リストの中で、保持マークが付いたメッセージからマークを外し、ジョブが処理されるようにします。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

release [-channel=名前 [-all]] [-confirm | -noconfirm]
  [-log | -nolog] [id...]

id パラメータを使って、.HELD 状態から解放するメッセージを指定します。

-channel-all-confirm-log オプションの使い方の詳細については、「imsimta qm オプション」を参照してください。


return
最近生成されたメッセージ キュー リストの中で、指定されたメッセージを未配信として送り返します。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

return [-channel=名前 [-all]] [-confirm | -noconfirm]
  [-log | -nolog] [id...]

id パラメータを使って、送り返すメッセージを指定します。

-channel-all-confirm-log オプションの使い方の詳細については、「imsimta qm オプション」を参照してください。


run
ファイルで指定されたコマンドを一行ごとに処理します。

これはインタラクティブ モードおよび非インタラクティブ モードの両方で使用できます。

run [-ignore | -noignore] [-log | -nolog] ファイル-仕様

「ファイル-仕様」が開き、その中の各行が読み取られて実行されます。

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-ignore | -noignore

サブコマンドの 1 つにエラーが起こると、-ignore を指定していない限り、コマンドの実行は中止されます。

-log | -nolog

特に設定を変更しない限り、各コマンドは、実行される (-log オプション) 前に、端末にエコーします。 -nolog を指定すると、このエコーを抑制できます。


summarize
summarize サブコマンドは、メッセージ ファイルのサマリー リストを表示します。

summarize [-database | -directory_tree] [-heading | -noheading]
  [-held | -noheld] [-trailing | -notrailing]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-database | -directory_tree

提示される情報が、キュー キャッシュ データベースから収集されるのか (-database)、またはチャネル キューを含む実際のディレクトリ ツリーを見て収集されるのか (-directory_tree) を指定します。-database または -directory_tree のどちらも指定しなかった場合は、view サブコマンドで選択された「表示」が使用されます。view サブコマンドが指定されていない場合は、-directory_tree が代わりに使用されます。

-heading | -noheading

サマリー リストの最初に出力の各行を説明するヘッダー行を表示するかどうかを指定します。デフォルトは -heading オプションです。

-held | -noheld

出力に .HELD メッセージの数を含めるかどうかを指定します。デフォルトは -noheld オプションです。

-trailing | -notrailing

サマリーの最後に合計を含む最終行を表示するかどうかを指定します。デフォルトは -trailing です。


top
top サブコマンドは、チャネル キューのメッセージ ファイルの中で、最も頻繁に発生しているエンベロープ From:、Subject:、または内容フィールドを表示します。topclean サブコマンドと共に使用すると、不特定多数宛てのメールを見つけ、それを保持または削除することができます。

top -content[=範囲] | -env_from[=範囲] | -subject[=範囲]
  [-database | -directory_tree] [-min_count=n]
  [-threads=n | -nothreads] [-top=n] [-verbose | -noverbose]
  [チャネル]

このサブコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-content[=範囲] | -env_from[=範囲] | -subject[=範囲]

-content-env_from-subject オプションは、頻繁に発生するフィールドのどれを表示するかを指定するのに使用します。デフォルトでは、Subject: フィールドだけが表示されます (-subject)。-env_from を使うと、頻繁に発生するエンベロープ From: フィールドが表示され、-content を使うと、頻繁に発生するメッセージの内容が表示されます。-content-env_from-subject は任意に組み合わせて指定することができます。ただし、それぞれのオプションを 1 つずつしか使用できません。-content-env_from-subject オプションには、オプションのパラメータ START=nLENGTH=n を使用できます。これらのパラメータは、考慮されるフィールドの開始点とバイト数を示します。デフォルトは、-content=(START=1,LENGTH=256)-env_from=(START=1,LENGTH=2147483647)-subject=(START=1,LENGTH=2147483647) です。これらのパラメータは、たとえば Subject: 行の開始にランダムなテキストを使用するスパム メッセージを見つけるような場合に使うと便利です。

-database | -directory_tree

スキャンされるメッセージ ファイルが、キュー キャッシュ データベースにエントリを持つものだけなのか (-database)、またはチャネル キューのディレクトリ ツリーに実際にあるすべてのメッセージ ファイルなのか (-directory_tree) を指定します。-database または -directory_tree のどちらも指定しなかった場合は、view サブコマンドで選択された「表示」が使用されます。view サブコマンドが指定されていない場合は、-directory_tree が代わりに使用されます。

-min_count=n

文字列を表示する基準となる最低発生回数を変更します。デフォルトは -min_count=2 です。

-threads=n | -nothreads

同時に実行される複数のスレッドに作業を分割することにより、マルチプロセッサ システムにおける検索の速度を上げます。n 個の検索スレッドを同時に実行するには、-threads=n を指定します。n の値は、1 から 8 までの整数でなければなりません。デフォルトは -nothreads です。

-top=n

表示されているフィールドで、最も頻繁に発生するフィールドの量を変更します。デフォルトは -top=20 です。

-verbose | -noverbose

操作情報を表示するように要求します (-verbose)。デフォルトは -noverbose です。

チャネル

文字列の頻度をスキャンする MTA チャネル エリアを指定します。チャネルの指定には * または ? のワイルドカード文字を使用できます。


view
後続のディレクトリ コマンドに対し、キューに入っているメッセージ情報のソースを指定します。

これはインタラクティブ モードでしか使用できません。

view -database | -directory_tree

デフォルトでは、msg-インスタンス/imta/queue/ ディレクトリ ツリーをスキャンして、キューに入っているメッセージのリストが生成されます。これは、-directory_tree オプションに対応しています。-database オプションを発行して、MTA キュー キャッシュ データベースからリストを生成することもできます。

view サブコマンドでの設定は、別の view コマンドが指定されるか、またはユーティリティが存在しない限り、デフォルトとして残ります。このデフォルトは、ディレクトリ コマンドの -database または -directory_tree オプションを使って変更することができます。

保持されているメッセージ ファイルのリストを作成する際には、常にディレクトリ ツリーが使用されます。


imsimta qm オプション

deletehistoryholdreadreleasereturn サブコマンドでは、以下のオプションとパラメータを使用できます。


オプション

説明

-channel=名前

指定されたチャネルで動作します。

-all

-all オプションを使うと、以前リストにされたすべてのメッセージを操作することができます。-channel オプションと共に使用すると、指定されたチャネルに対して以前リストにされたメッセージだけが操作の対象となります。-all オプションは、id パラメータとはいっしょに使用できないことがあります。ただし、-all または少なくとも 1 つの id パラメータを指定しなければなりません。

-confirm および
-noconfirm

id パラメータを使って明示的にメッセージが選択されていないときに、操作を確認するよう指示するメッセージが表示されます。これは、間違って delete -all サブコマンドが実行されるのを防ぐためです。この指示メッセージが出ないようにするには、-noconfirm オプションを使用します。同様に、-confirm も確認メッセージを表示します。

-log および -nolog

選択した各メッセージに関する操作が報告されるかどうかを指定します。

id

directory または held サブコマンドで生成された最近のリストに示されたメッセージの ID 番号。メッセージの ID 番号は、リストの一番左の列に表示されている整数値です。また、id は、範囲やカンマ区切りのリストの場合もあります。

これらのオプションによって、コマンドを適用するメッセージが識別されるようになります。オプションが何も指定されていないときは、少なくとも 1 つの id パラメータを設定する必要があります。

たとえば、以下の表に示すように、最初のメッセージの ID 番号は 1 で、2 番めのメッセージの ID 番号は 2 です。

qm.maint> directory tcp_local

Channel: tcp_local Size Queued since
--------------------------------------------------------------
1 XS01IVX1T0QZ18984YIW.00 24 16-APR-1998 00:30:30.07
2 YH01IW2MZLN0RE984VUK.00 24 20-APR-1998 00:30:40.31

したがって、上の 2 つのメッセージは、「1,2」または「1-2」で選択することができます。





非インタラクティブ モード
以下に、キューに入っているメッセージのリストを生成する場合の例を示します。

imsimta qm directory

Wed, 24 Feb 1999 14:20:29 -0800 (PST)
Data gathered from the queue directory tree

Channel: sims-ms Size Queued since
--------------------------------------------------------------
1 ZZ0F7O00I03CJHZD.00 1 24-Feb-1999 11:52:29
2 ZZ0F7O00I03CILY6.00 1 24-Feb-1999 11:51:57
--------------------------------------------------------------
Total size: 2

Grand total size: 2


インタラクティブ モード
以下のインタラクティブ セッションでは、directory サブコマンドを使って、キューに入っているメッセージのリストを得ています。その後、delete サブコマンドを使って、最初に表示されたメッセージを削除しています。最後に、別の directory サブコマンドを指定して、削除したメッセージが本当になくなっていることを示しています。

imsimta qm

qm.maint> directory

Thu, 25 Feb 1999 11:37:00 -0800 (PST)
Data gathered from the queue directory tree

Channel: sims-ms Size Queued since
--------------------------------------------------------------
1 ZZ0F7O00I03CJHZD.00 1 24-Feb-1999 11:52:29
2 ZZ0F7O00I03CILY6.00 1 24-Feb-1999 11:51:57
--------------------------------------------------------------
Total size: 2

Grand Total size: 2

qm.maint> delete 1
%QM-I-DELETED, deleted the message file msg-tango/imta/queue/sims-ms/013/ZZ0F7O00I03CJHZD.00

qm.maint> directory
Thu, 25 Feb 1999 11:37:09 -0800 (PST)
Data gathered from the queue directory tree

Channel: sims-ms Size Queued since
--------------------------------------------------------------
1 ZZ0F7O00I03CILY6.00 1 24-Feb-1999 11:51:57
--------------------------------------------------------------
Total size: 1

Grand total size: 1


imsimta qtop

imsimta qtop ユーティリティは、チャネル キューのメッセージ ファイルの中で、最も頻繁に発生するエンベロープ From:、Subject:、または内容フィールドを表示します。


シンタックス


imsimta qtop [-content=オフセット | -env_from=オフセット | -subject=オ フセット]
  [-database | -directory_tree] [-min_count=n]
  [-threads=n | -nothreads] [-top=n] [-verbose | -noverbose]
  [チャネル]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-content=オフセット | -env_from=オフセット | -subject=オフセット

頻繁に発生するどのフィールドを表示するかを指定します。デフォルトでは Subject: だけが表示されます (-subject)。-env_from を指定すると、頻繁に発生するエンベロープ From: フィールドが表示され、-content を指定すると、頻繁に発生するメッセージの内容が表示されます。これらのオプションは、任意に組み合わせて指定できます。ただし、それぞれのオプションを 1 つずつしか使用できません。これらのオプションには、START=n および LENGTH=n の引数を使用できます。これらの引数は、考慮されるフィールドの開始オフセットとバイト数を示すものです。デフォルトは、-content=(START=1, LENGTH=256)-env_from=(START=1, LENGTH=2147483647)-subject=(START=1, LENGTH=2147483647) です。

-database

キュー キャッシュ データベースが識別できるメッセージ ファイルだけを検索するように指定します。

-directory_tree

実際にチャネル キューのディレクトリ ツリーにあるメッセージ ファイルをすべて検索します。

-min_count=n

文字列を表示するための基準となる最低発生回数を変更します。デフォルトは -min_count=2 です。

-threads=n | -nothreads

同時に実行される複数のスレッドに作業を分割することにより、マルチプロセッサ システムにおける検索の速度を上げます。n 個の検索スレッドを同時に実行するには、-threads=n を指定します。n の値は、1 から 8 までの整数でなければなりません。デフォルトは -nothreads です。

-top=n

表示されているフィールドで、最も頻繁に発生するフィールドの量を変更します。デフォルトは -top=20 です。

-verbose | -noverbose

操作情報を表示するように要求します (-verbose)。デフォルトは -noverbose です。

チャネル

文字列の頻度をスキャンするチャネル エリアを指定します。チャネルの指定には * および ? のワイルドカード文字を使用できます。


imsimta refresh

imsimta refresh ユーティリティは、以下の機能を実行します。

基本的に、imsimta refresh は、imsimta cnbuildimsimta restart の機能を組み合わせたものです。

imsimta refresh を実行するには、root としてログインしなければなりません。




シンタックス


imsimta refresh [job_controller | dispatcher]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

job_controller

ジョブ コントローラを再起動します。

dispatcher

MTA サービス ディスパッチャを再起動します。

コンポーネント名を何も指定しなかった場合は、アクティブなコンポーネントがすべて再起動します。


imsimta renamedb

imsimta renamedb コマンドは、MTA データベースの名前を変更するためのものです。MTA はオプションで、いくつかの「ライブ」データベース (つまり、データベースの存在が MTA によるデータベースの使用をトリガする) を参照するため、MTA の名前を変更しているときにはデータベースを参照しないようにすること、そして、データベースにアクセスできない時間を最小限にすることが大切です。imsimta crdb コマンドは、データベースをロックすることによって、名前変更中のデータベースにアクセスできないようにします。

したがって、以下に示すように 2 段階に分けて MTA データベースを作成または更新することをお勧めします。

  1. 一時データベースを作成または更新する。

  2. imsimta renamedb コマンドを使って、一時データベースの名前を「ライブ」名に変更する。

imsimta renamedb コマンドは、古いデータベース ファイルを削除し、新しいデータベース ファイルの名前を変更するものです。このコマンドは、名前変更中にデータベースをロックすることにより、名前の変更過程でデータベースがアクセスされることを防ぎます。そのため、データベース名を変更しているときにデータベースへのアクセスは発生せず、しかも非アクセス状態である時間を最小限に抑えることができます。名前の変更は、通常、データベースの生成よりも短い時間で行われます。


シンタックス


imsimta renamedb 旧-データベース-仕様 新-データベース-仕様


パラメータ

このコマンドのパラメータは、以下のとおりです。


パラメータ

説明

旧-データベース-仕様

名前を変更する元のデータベース名。

新-データベース-仕様

データベースの新しい名前。これは、実際のパス名か、または MTA テイラー ファイル内にリストされている (実際のパス名をポイントしている) IMTA_ALIAS_DATABASEIMTA_REVERSE_DATABASEIMTA_GENERAL_DATABASEIMTA_DOMAIN_DATABASE などの特殊な名前のいずれかになります。




以下に、tmpdb が実際の MTA エイリアス データベース (通常 msg-インスタンス/imta/db/aliasesdb) となるように名前を変更するコマンド例を示します。

imsimta renamedb tmpdb IMTA_ALIAS_DATABASE


imsimta restart

imsimta restart コマンドは、実行中の MTA ジョブ コントローラまたは MTA サービス ディスパッチャ ジョブを停止し、再起動するためのコマンドです。

分離された MTA プロセスは、MTA 設定が変更されるたびに再起動する必要があります。つまり、これらのプロセスは、設定から情報を一度だけ読み込み、再起動することにより、設定に対する変更を認識できるようになります。imta.cnf ファイルなどの一般的な MTA 設定ファイルの他に、コンポーネント (MTA サービス ディスパッチャなど) の中には、コンポーネント特有の設定ファイル (たとえば dispatcher.cnf など) を備えているものもあります。これらのファイルが変更された場合は、コンポーネントを再起動する必要があります。


このユーティリティを使用するには、ルートとしてログインしなければなりません。




シンタックス


imsimta restart [job_controller | dispatcher]

MTA サービス ディスパッチャを再起動すると、それが取り扱うサービス コンポーネントがすべて効果的に再起動されます。コンポーネント名を指定しなかった場合は、アクティブなコンポーネントがすべて再起動します。




MTA ジョブを再起動するには、以下のコマンドを入力します。

imsimta restart job_controller


imsimta return

imsimta return コマンドは、メッセージの発信者にメッセージを送り返します。送り返されるメッセージは、2 つの部分からなる 1 つのマルチパート メッセージです。最初の部分は、メッセージが送り返された理由を説明するもので、その理由を説明したテキストは msg-インスタンス/imta/config/locale/C/LC_MESSAGES ディレクトリ内の return_bounce.txt ファイルに入っています。送り返されたメッセージの後の部分には、元のメッセージが含まれています。


シンタックス


imsimta return メッセージ-ファイル

「メッセージ-ファイル」は、送り返されるメッセージ ファイルの名前です。名前には、ワイルドカードを含めることができますが、その場合は引用符で囲む必要があります。




以下に、指定されたメッセージを発信者に送り返すためのコマンド例を示します。

imsimta return /imta/queue/l/ZZ0FRW00A03G2EUS.00


imsimta run

imsimta run コマンドは、チャネル パラメータによって指定されたチャネル内のメッセージを処理します。処理中の出力は端末に表示されるため、ユーティリティが動作している間は端末を使用できなくなります。imsimta run とは異なり、端末を独占しない imsimta submit コマンドも参照してください。


シンタックス


imsimta run チャネル [poll]


パラメータ

このコマンドのパラメータは、以下のとおりです。


パラメータ

説明

チャネル

処理するチャネルを指定します。このパラメータは必須です。

poll

pollを指定すると、処理するメッセージがチャネルのキューに入っていなくても、チャネル プログラムが実行されます。




tcp_local チャネルのメッセージを処理するには、以下のコマンドを入力します。

imsimta run tcp_local


imsimta start

imsimta start コマンドは、分離された MTA プロセスを起動するためのものです。コンポーネント パラメータを何も指定していない場合は、MTA ジョブ コントローラと MTA サービス ディスパッチャが起動します。サービス ディスパッチャを起動すると、サービス ディスパッチャが取り扱うように設定されているすべてのサービスが開始します。これには通常 SMTP サーバが含まれます。

MTA マルチスレッド サービス ディスパッチャによって取り扱われるサービスは、MTA サービス ディスパッチャを起動することによって開始する必要があります。imsimta start コマンドを使うと、MTA サービス ディスパッチャによって取り扱われないサービスだけを個々に開始できます。サービス ディスパッチャは、マルチスレッド SMTP サーバなど、さまざまなサービスを取り扱うように設定できます。


このユーティリティを使用するには、ルートとしてログインしなければなりません。




シンタックス


imsimta start [コンポーネント]

コンポーネント パラメータを指定すると、そのコンポーネントに関連する分離されたプロセスだけが起動します。標準のコンポーネント名は、以下のとおりです。




以下に、MTA ジョブ コントローラと MTA サービス ディスパッチャを起動するためのコマンド例を示します。

imsimta start


imsimta stop

imsimta stop コマンドは、MTA ジョブ コントローラと MTA ディスパッチャを終了するためのものです。MTA ディスパッチャを終了すると、ディスパッチャが取り扱うすべてのサービスが終了します (例: SMTP)。


このユーティリティを使用するには、ルートとしてログインしなければなりません。




シンタックス


imsimta stop [dispatcher | job_controller]




以下に、MTA ジョブを終了するためのコマンド例を示します。

imsimta stop


imsimta submit

imsimta submit コマンドは、プロセスを進めるようジョブ コントローラに指示します。これにより、チャネル パラメータによって指定されたチャネルのキューに入っているメッセージが実行されます。


シンタックス


imsimta submit [チャネル] [ポーリング]


パラメータ

このコマンドのパラメータは、以下のとおりです。


パラメータ

説明

チャネル

処理するチャネルを指定します。このパラメータを指定しなかった場合は、デフォルトでローカル チャネル 1 が選択されます。

ポーリング

「ポーリング」を指定すると、処理するメッセージがチャネルのキューになくてもチャネル プログラムが実行されます。




以下のコマンドを使うと、tcp_local チャネルのメッセージを処理できます。

imsimta submit tcp_local


imsimta test

imsimta test ユーティリティは、MTA のさまざまな機能領域についてテストを実行するためのものです。


imsimta test -mapping

imsimta test -mapping は、マッピング ファイル内のマッピング テーブルの動作をテストします。入力文字列をマッピングした結果は、指定されたメタ文字に関する情報といっしょに出力文字列内に出力されます。

コマンド ラインに入力文字列を指定した場合は、その入力文字列をマッピングした結果だけが出力されます。入力文字列を指定しないと、imsimta test -mapping はループに入ります。つまり、入力文字列を要求し、その文字列をマッピングした後、別の入力文字列を要求します。CTRL-D キーを押すと、imsimta test -mapping は終了します。


imsimta test -match

imsimta test -match は、ワイルドカードとグローバル照合をテストするために、マッピング パターンをテストします。

imsimta test -match は、パターンを要求した後、そのパターンと比較するためのターゲット文字列を要求します。これに対する出力は、ターゲット文字列が一致するかどうかを示すものです。一致した場合は、パターンの各ワイルドカードに一致したターゲット文字列内の文字が表示されます。imsimta test -match ユーティリティはループを形成します。つまり、CTRL-D キーを押してユーティリティを終了するまで、入力のプロンプトが表示されます。


imsimta test -rewrite

imsimta test -rewrite を実行すると、実際にメッセージを送信することなく、MTA のアドレス書き換えとチャネル マッピング プロセスをテストすることができます。さまざまなオプションを使って、imsimta test -rewrite が設定テキスト ファイルやコンパイルされた設定 (ある場合)、または作成された出力の量などを使用するかどうかを制御することができます。

コマンド ラインでテスト アドレスを指定すると、imsimta test -rewrite は、MTA アドレス書き換えをそのアドレスに適用し、結果を報告して終了します。テスト アドレスを指定しないと、imsimta test -rewrite はループに入ります。つまり、アドレスを要求し、書き換えを実行した後、別のアドレスを要求します。CTRL-D キーを押すと、imsimta test -rewrite は終了します。

制限された配信リストに対する電子メールアドレスをテストすると、imsimta test -rewrite はローカル postmaster の返信用アドレスを掲示アドレスとして使用します。返信用アドレスは、MTA オプション ファイルの RETURN_ADDRESS オプションで指定されない限り、「postmaster@ローカルホスト」です。


imsimta test -url

imsimta test -url は、LDAP クエリー URL をテストします。クエリーする LDAP サーバは、local.conf にある LDAP_SERVER オプションの設定により制御されています。


シンタックス


imsimta test -rewrite [アドレス] [-alias_file=ファイル名]
  [-channel | -nochannel]
  [-check_expansions | -nocheck_expansions]
  [-configuration_file=ファイル名 ] [-database=データベース_リスト]
  [-debug | -nodebug] [-delivery_receipt | -nodelivery_receipt]
  [-destination_channel=チャネル] [-from=アドレス | -nofrom]
  [-image_file=ファイル名 | -noimage_file] [-input=入力_ファイル]
  [-local_alias= | -nolocal_alias]
  [-mapping_file=ファイル | -nomapping_file]
  [-option_file=ファイル名 | -nooption_file] [-output=出力_ファイル]
  [-read_receipt | -noread_receipt] [-restricted=設定]
  [-source_channel=チャネル]


imsimta test -mapping [入力_文字列] [-debug | -nodebug]
  [-flags=文字 | -noflags]
  [-image_file=ファイル名 | -noimage_file] [-mapping_file=ファイル名]
  [-option_file=ファイル名 | -nooption_file] [-table=テーブル名]


imsimta test -match


imsimta test -url [-debug | -nodebug] [ldap_url]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

アドレス

書き換えるテスト アドレスを指定します。このオプションを設定しないと、コマンドはアドレスの入力を要求してきます。-rewrite オプションと共に使用します。

入力_文字列

マッピング テーブルの左側にある照合する文字列。-mapping オプションと共に使用します。

ldap_url

imsimta test -url が解釈しようとする LDAP URL。

-alias_file=ファイル名

imsimta test -rewrite が使用する別のエイリアス ファイルを指定します。通常、imsimta test -rewrite は、書き換え中に、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_ALIAS_FILE オプションによって名前が付けられたデフォルトのエイリアス ファイルを参照します。-noimage_file を指定しなかった場合、またはコンパイルされた設定がある場合、このオプションは効果がありません。コンパイルされた設定があると、どのエイリアス ファイルも読み取られません。

-channel | -nochannel

アドレスが一致するチャネルに関する詳細情報を、imsimta test -rewrite が出力するかどうかを指定します (例、チャネル フラグ)。

-check_expansions | -nocheck_expansions

エイリアス アドレス エクスパンションの確認を制御します。通常、MTA は、エクスパンド後のアドレスが規則に則したものであれば、そのエイリアスのエクスパンションは成功したとみなします。-check_expansions オプションを使用すると、より厳しいポリシーが適用されるようになります。imsimta test -rewrite -check_expansions を使用すると、エクスパンド後のアドレスが慎重に確認され、正しく書き換えることのできないアドレスのリストが作成されます。

-configuration_file=ファイル

IMTA_CONFIG_FILE によって名前が付けられたファイルの代わりに使用する代替ファイルを指定します。通常、imsimta test -rewrite は、書き換え中に、MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_CONFIG_FILE オプションによって名前が付けられたデフォルトの設定ファイルを参照します。-noimage_file を指定しなかった場合、またはコンパイルされた設定がある場合、このオプションは効果を発揮しません。コンパイルされた設定があると、どの設定ファイルも読み取られません。

-database=データベース-リスト

さまざまなデータベースへの参照を無効にするか、またはデータベース パスを非標準の場所にリダイレクトします。通常、imsimta test -rewrite は、その操作中に標準の MTA データベースを参照します。ここに入力できる項目は、エイリアス、noエイリアス、ドメイン、noドメイン、総合、no総合、リバース、および noリバースです。「no」で始まる項目は、対応するデータベースの使用を無効にするものです。残りの項目には、関連する値 (データベースの名前) が必要です。

-debug | -nodebug

書き換えプロセスに追加する詳細説明を作成することができます。このオプションは、デフォルトで無効になっています。

-delivery_receipt | -nodelivery_receipt

対応する配達証明書リクエスト フラグを設定します。これらのオプションは、転送先アドレスまたはメーリング リストを書き換える際、配達証明書リクエストの送受信の取り扱いをテストするのに便利です。

-destination_channel=チャネル

imsimta test -rewrite がアドレスを書き換える際の対象となる宛先すなわちターゲット チャネルを制御します。アドレス書き換えの中には、宛先チャネルに固有のものもあります。通常、imsimta test -rewrite は、チャネルの宛先がローカル チャネル 1 であると仮定します。

-from=address | -nofrom

-from オプションが指定された場合に、アクセス コントロール プローブにどのエンベロープ From: アドレスを使うかを指定します。「アドレス」を指定しなかった場合は、postmaster の返信用アドレスが使われます。-nofrom オプションを指定した場合は、プローブのアクセスに空欄のエンベロープ From: アドレスが使用されます。

-flags=chars | -noflags

-flags オプションが指定された場合にマッピング テストでセットされる特定のフラグを指定します。たとえば、REVERSE マッピングをテストする場合、「文字」には E (エンベロープ)、B (ヘッダー/本体)、または I (メッセージ ID) を指定できます。このオプションは、-mapping オプションと共に使用されます。

-image_file=[ファイル名] | -noimage_file

-noimage_file オプションは、以前コンパイルされた設定を無条件で無視するようコマンドに指示し、代わりにさまざまなテキスト ファイルから設定を読み取るように指示します。オプションのファイル名を指定せずに -image_file オプションを使うと、IMTA_CONFIG_DATA オプションによって名前が付けられたファイル (通常、msg-インスタンス/imta/config/imta.cnf) から MTA テイラーファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) にコンパイルされた設定が読み込まれます。ファイル名が指定されている場合は、指定されたファイルからコンパイルされた設定が読み込まれます。

-input=入力-ファイル

imsimta test -rewrite に対する入力ソースを指定します。特に設定を変更しない限り、imsimta test -rewrite は、stdin からの入力を受け入れるようになっています。

-local_alias= | -nolocal_alias

ローカル ホストのエイリアス設定を制御します。MTA はローカル ホストに対して複数の「ID」をサポートします。ローカル ホストには、チャネルごとに異なる ID がある場合があります。このオプションは、ローカル ホストのエイリアスを特定の値に設定する場合に使用できます。書き換え後のアドレス内にあるローカル ホストは、この値に置き換えられます。

-mapping_file=ファイル | -nomapping_file

MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_MAPPING_FILE オプションによって名前が付けられたデフォルトのマッピング ファイルではなく、指定されたマッピング ファイル (通常、msg-インスタンス/imta/config/mappings によって名前が付けられたファイル) を使うように指示します。-noimage_file が指定されている場合、またはコンパイルされた設定がある場合、このオプションは効果を発揮しません。コンパイルされた設定があると、マッピング ファイルは読み取られません。-nomapping_file オプションを使用すると、コンパイルされたファイルがない場合に、IMTA_MAPPING_FILE ファイルが読み取られるのを防ぐことができます。

-option_file=ファイル名 | -nooption_file

MTA テイラー ファイル (msg-インスタンス/imta/config/imta_tailor) の IMTA_OPTION_FILE オプションにより名前が付けられたデフォルトのオプション ファイルではなく、指定されたオプション ファイル (通常、msg-インスタンス/imta/config/options.dat) を使用するように指示します。-noimage_file が指定されている場合、またはコンパイルされた設定がある場合、このオプションは効果を発揮しません。コンパイルされた設定がある場合は、どのオプション ファイルも読み取られません。-nooption_file オプションを使用すると、コンパイルされた設定がない場合に、IMTA_OPTION_FILE が読み取られることを防ぐことができます。

-output=出力_ファイル

imsimta test -rewrite の出力先を指定します。特に設定を変更しない限り、imsimta test -rewrite は stout に出力を書き込みます。

-read_receipt | -noread_receipt

対応する配達証明書リクエスト フラグを設定します。これらのオプションは、転送先アドレスまたはメーリング リストを書き換える際、配達証明書リクエストの送受信の取り扱いをテストするのに便利です。

-restricted=設定

制限フラグの設定を制御します。特に設定を変更しない限り、このフラグは 0 に設定されています。1 に設定すると (-restricted=1)、制限フラグがセットされ、アドレスは RFC 1137 が推奨する制限メールボックス エンコーディング フォーマットを使って書き換えられます。このフラグは、RFC 1137 の仕様に基づいて強制的にアドレス メールボックス名を書きえるために使用されます。

-source_channel=チャネル

書き換えを実行するソース チャネルを指定します。アドレス書き換え操作の中には、ソース チャネルに固有なものもあります。通常、imsimta test -rewrite は、書き換えるチャネルのソースがローカル チャネル 1 であると仮定します。

-table=テーブル名

テストするマッピング テーブルの名前を指定します。このオプションを指定しないと、imsimta test -mapping によってテーブル名を入力するように指示するメッセージが表示されます。




以下に、imsimta test -rewrite によって生成された一般的な出力例を示します。imsimta test -rewrite によって生成された情報のうち最も重要なものは、出力の末尾に数行にわたって表示されています。ここには、imsimta test -rewrite によって送信された指定テスト アドレスを持つメッセージの送信先チャネルと、テスト アドレスがそのチャネルに対して書き換えられた場合の結果が示されています。この出力は、設定に関する問題をデバッグする場合に役立ちます。

imsimta test -rewrite

Address: joe.blue
channel = l
channel description =
channel description =
channel flags #1 = BIDIRECTIONAL MULTIPLE IMMNONURGENT NOSERVICEALL
channel flags #2 = NOSMTP POSTHEADBODY HEADERINC NOEXPROUTE
channel flags #3 = LOGGING NOGREY NORESTRICTED
channel flags #4 = EIGHTNEGOTIATE NOHEADERTRIM NOHEADERREAD RULES
channel flags #5 =
channel flags #6 = LOCALUSER NOX_ENV_TO RECEIPTHEADER
channel flags #7 = ALLOWSWITCHCHANNEL NOREMOTEHOST DATEFOUR DAYOFWEEK
channel flags #8 = NODEFRAGMENT EXQUOTA REVERSE NOCONVERT_OCTET_STREAM
channel flags #9 = NOTHURMAN INTERPRETENCODING

text/plain charset def = (7) US-ASCII 5 (8) ISO-8859-1 51
channel envelope address type = SOURCEROUTE
channel header address type = SOURCEROUTE
channel official host = mailserver.eng.alpha.com
  channel local alias =
  channel queue name =
  channel after param =
  channel daemon name =
  channel user name =
  notices =
  channel group ids =
  header To: address = joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
  header From: address = joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
  envelop To: address = joe.blue@mailserver.eng.alpha.com (route (mailserver.eng.alpha.com,mailserver.eng.alpha.com))
  envelope From: address = joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
  name
  mbox = joe.blue
Extracted address action list: joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
Extracted 733 address action list: joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
Expanded address:
  joe.blue@mailserver.eng.alpha.com
Submitted address list:
  ims-ms
  joe.blue@ims-ms-daemon (sims-ms-daemon) *NOTIFY FAILURES* *NOTIFY DELAYS*

Submitted notifications list:

Address:
#

以下に、サンプルの PAGER マッピングのテスト例を示します。-mapping_file オプションを使って、デフォルトのマッピング ファイルの代わりに pager_table.sample マッピング ファイルを選択しています。

imsimta test -mapping -noimage_file \
-mapping_file=msg-インスタンス/imta/config/pager_table.sample

以下の例では、いくつかのサンプル ターゲット文字列に対して、サンプルのマッピング パターン $[ax1]*@*.xyz.com をテストしています。

imsimta test -match

Pattern: $[ax1]*@*.xyz.com
[  1S] cglob [1ax]
[  2] "@"
[ 3S] glob, req 46, reps 2
[  4] "."
[  5] "x"
[  6] "y"
[  7] "z"
[  8] "."
[  9] "c"
[ 10] "o"
[ 11] "m"
Target: xx11aa@sys1.xyz.com
Match.
0 - xx11aa
1 - sys1
Pattern: $[ax1]*@*.xyz.com
Target: 12a@node.xyz.com
No match.
Pattern: $[ax1]*@*.xyz.com
Target: 1xa@node.acme.com
Match.
0 - 1xa
1 - node
Pattern: ^D
%


imsimta version

imsimta version コマンドは、MTA バージョン番号を印刷したり、システム名、オペレーティング システムのリリース番号とバージョン、ハードウェアの種類を表示するためのコマンドです。


シンタックス


imsimta version




実行中の MTA バージョンを確認するには、以下のコマンドを実行します。

% imsimta version


imsimta view

imsimta view ユーティリティは、ログ ファイルを表示するためのものです。


シンタックス


imsimta view ファイル-パターン [-f オフセット-最初から] [-l オフセット-最 後から]


オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。


オプション

説明

-f=オフセット-最初から

ログ ファイルの指定されたバージョンを表示します (0 から開始)。たとえば、最も古いバージョンのファイルを探すには、-f=0 と指定します。特に設定を変更しない限り、imsimta view は最新バージョンのログ ファイルを探します。

-l=オフセット-最後から

指定されたファイルの最新バージョンを表示します。たとえば、最新バージョンのファイルを表示するには、-l=0 と指定します。特に設定を変更しない限り、imsimta view は最新バージョンのファイルを探します。

ファイル-パターン

表示するファイル名パターンを指定します。


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最終更新日 2000 年 9 月 14 日